世が平静なら、東京オリンピックが開会していた4連休でした。
来年はどのような休日になるのか分かりませんが、ひと月振りに休みが取れたので、飛ぶように池原ダムへ。
連休初日はボートを牽引する車も沢山見かけます。
言ってみれば、遠い友達のようなもの。全く知らない人ではない感じがするのです。
現地へ到着し、準備をしているとスクリューにナナフシが。
この茎のような体に、生きる機能が全て詰まっていることや、ここまで草木に似ることになった進化の不思議を思い、ひととき佇んでしまいます。
七不思議のひとつだからナナフシなのか。
どこかを目指してボートを出すのですが、川筋と川筋が合流するエリアは、通年魚が多いエリアです。
その中でも、分かりやすい隠れ家となるところは、更に一級ポイントと言えます。
しかし、こういったところには入れ替わり立ち代り釣り人も入ってきます。
このくらいのサイズはいくらでも釣れるのですが、朝一番、後ろのブッシュ内でで50cm中盤を掛けました。
細い枝にラインを引っ掛け、上下に動かしながら水面をチョンチョンたたくような釣り方を「提灯」と言ったりします。
大型が3、4匹隠れているのが見えていたので、まさに狙い通りの展開でした。
しかし直後の取り込みが若干遅れて、逃がしてしまいました。
雄たけびを上げたくなるくらい悔しいのですが、腕の問題なので仕方ありません。
その後、川筋を変えて最上流部まで移動。
魚を探していると、水面に隠れていた立ち木が急に目に入りました。
エレキで急旋回すると、バランスを保ち切れずに落水!
誰にも見られていないかキョロキョロするのは人の性。
幸い近くには誰も居らず。水温は26℃もあったので、全く寒くはありませんでした。
予定外の初泳ぎを済ませてしまいました。
更に川筋を変えて、坂本筋の突き当りまで。
池原ダムの上流に位置する坂本ダムです。
10kmくらい遡るのでかなりの山奥です。
先日、熊が泳いでいる動画がUPされていましたが、このエリアではないかと思います。
常連の人に聞いても熊の泳ぐルートは大体同じそうで、何度か見掛けているそう。
そんな山奥にも関わらず、川のあちこちにこのような石積みを見掛けます。
このダムは水位の上下動が激しいので、水中に沈んでいたりもしますが、杣人か猟師がコツコツ積んだのでしょう。
必要がなければ、このような重労働をすることはありませんから、平坦な道がどれ程価値のあるものかが分かります。
今回はバンガローが取れたので泊まり。
行き帰りの5時間を、楽しく過ごせるのはこの車とiPhone のお陰です。
本当に大切な相棒ですが、やってしまいました。
坂道を下り側へバックしているとき、ドアを開いて後ろを確認しようとした瞬間でした。
それ程の衝撃は無かったのですが、下りて確認するとこの景色。
車を当てた時の後悔というのは、何度経験しても……
悔やんでいても直ることはないので、保険会社とディーラーに連絡をとり、修理の段取りをしました。
最終日の午前中も、ロングワームを湖岸の岩にのせてから「ポチャン」と落とす釣り方で、50cm後半を掛けました。
ポチャンと落ちた瞬間、フワッと寄ってきてパクッ。ルアーをくわえて反転しました。
確実にフックアップした、つもりでしたが3回程大きく首を振った瞬間フックが外れました。
50cm中盤をばらし。
落水してカメラが水没。
愛車のドアを大きく破損。
そして50cm代後半をばらし。
「なんてついてないのか」とは思わないようにしています。
ここに来る道中、iPhoneでよく聞いているものに、尊敬している京セラ名誉会長の稲盛さんの講話があります。「これは秘伝の秘です」と言われた話を要約してみます。
仏教では輪廻転生を繰り返すと言います。現世しか信じないと言う人はそれでも結構です。
思念は業をつくる。
(業は、因=カルマとも言われ、物事の原因となるもの:守谷注)
業が運命を決めて行くのですが、思ったこと、実行したことが業をつくります。
そして、その業は必ず現れなければなりません。
現世にせよ、過去世にせよ。できた業は必ず現れわれなければならないのです。
人間には躓きがあります。
現世の今を生きているあなたには関係のない、過去世につくられた業があらわれることがあるかもしれません。
それを災難と言うのですが、災難に遭った時に人の価値がきまるのです。
その時の身の処し方ができていないと、更に事態が悪化して行きます。
これは秘伝の秘です。
そういった時に喜ぶのです。
何故喜ぶか。それは業が消えるからです。過去に作った業、現世に作った業が消える。つまり済になるのです。
大病を病んだとすれば「ああ命があるだけでも良かった」と喜ぶのです。
良いように解釈していく、ポジティブに考えるのです。
運命はあります。しかし宿命ではない。
現世において新しい良い業をつくって行くのです。
何を信じるかは自由ですし、信じない自由もあります。
しかし人生においての結果が明らかに違う人で、人間性も素晴らしいと思った人で、ネガティブな人は見たことがありません。
波風のない、鏡のような水面を見ていると、何と美しいものかと思います。
しかし現実は、風も吹けば波も立ちます。また、平坦な道ばかりでなく急な坂もあります。
人生、仕事を「何があってもポジティブシンキングゲーム」と考えれば、災難もまたよしです。生きていることは必須条件になりますが。
前世や来世があるのかは、私も分かりません。しかし、あるのかもと考えた方が、2倍、3倍と頑張りがきく気はします。
誰かが私の魂を引き継いでくれるとすれば、悪い業をつくるのは絶対嫌です。良い業だけを引き継いで貰いたい。そう思います。
■■■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に
巻頭インタビューが掲載されました
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【News】
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■2月13日 『Best of Houzz』を「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
■2月3日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』で「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
■9月30日発売『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』に「回遊できる家」掲載
■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』で「住之江の元長屋」再放送
■「トレジャーキッズたかどの保育園」が
地域情報サイトに掲載
■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました
◆メディア掲載情報
◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記