Works

夢は必ず実現する、してみせる

「こんな暮らしをしたい」「あんな建物で仕事ができたら」すべては、夢を描くことから始まります。夢という種がなければ、花が咲くことはありません。何としても実現するという気持ちがあれば、夢は必ず実現します。してみせるのです。条件が厳しければ、それを上回る情熱で挑みます。後は信念をもって行動するだけ。本気のクライアントと、本気で仕事が出来ることほど幸せなことはありません。そんな時「幸せな建築」が生まれると思うのです。

作品一覧 流 れ 設 計 料

                      

Architect

建築家 守谷昌紀

                                       

草木は太陽に向かって真っすぐに伸びていきます。クライアントの「幸せ」という太陽を共有することができれば、建築も「幸せ」に向かって自然に成長していくと考えています。草木と違うのは、幸せの形は人それぞれだということ。「幸せ」の中心にあるものを見つけ出すには、対話を重ねるしかありません。それを探し当て、形にしていくことが建築家の仕事だと思います。クライアントと太陽を共有し、幸せの実現にむけて全力を尽くします。

プロフィールメディア掲載

                      

Getsumoku Diary

守谷昌紀のゲツモク日記

誰かに届け、この景色‐1748‐

 今年の2月末に解体がスタートした「ときめく紺色の家〈リノベーション〉」

 竣工は6月末で、まさにコロナ下の社会に突入して行くなかでの工事でした。

 片付けや植栽もあるので、撮影は秋にしましょうとなっていました。

 女心と秋の空と言いますが、今回ほど寸前まで予報コロコロと変わったのは初めて。

 しかも、4社あれば予想が晴れ、曇り、雨とバラバラ。

 中止するか前日まで迷いましたが、昨日は昼前まで晴れてくれ、何とか成立させることができました。

 前面道路が抜け道になっていて、兎に角人通りが多い。

 洗濯を干しながら、通りがかる知人との会話も楽しいと聞いていましたが、洗濯干しは背面に移動しました。

 少し腰壁を高くし、ある程度プライバシーを確保しています。

 1階にあったLDKから西にある道路方向を見た写真です。

 この位置には寝室を配置し、奥さんのコーディネイトエリアにしました。

 ガラス棚の上に、バッグなどの小物を置いて相性をチェックする為のもの。

 ご主人は、このチェッカーガラス越しの景色も気に入っているとのことでした。

 メインカットは、2階のLDKです。

 まずは人物無しで撮りますが、ご家族の興味の持ち方が凄いのです。

 撮影にこれだけ興味を持って貰ったなら、写真家も力が入るはずです。

 今度は人物あり。

 ご主人には趣味の自転車を触って貰いました。

 この位置は元寝室でした。

 初めて下見に来た時、ここからの眺めは抜群でした。

 開口部を寄せ、かつFIXと組み合わせました。

 東向きで「御陵から日が昇る景色は凄いですよ!」とのこと。

 日々の暮らしに、ドラマティックな風景を織り込めたのならとても嬉しいのです。

 午前の部が終わり、歓談する奥さんと娘さん。

 南のハイサイドがとっても良いと言って貰いました。

 空と瓦屋根しか見えない贅沢な景色で、ここから見える月も素晴らしいとのこと。

 誰にも気遣いなく開ける窓は、3倍の価値があると思っています。

 LDKを2階に上げ、中央部にハイサイドで採光を取るというプランは、初めて下見に来た時から決めていたと思います。

 今度は夕景の部の撮影ですが、今回は娘さんの活躍が凄かったのです。

 「ソファのクッション、違う色のほうがいいですか?」

 「あの鏡に写りこんでいるの大丈夫ですか?」

 写真は撮り直しが効かないので、かなり助けて貰いました。

 写真家が準備してくれたモニターを、ずっと食い入るように見ています。

 思わず「お仕事変えてみます」と言ってしまったくらいですから。

 撮影の日は朝早めに行くのですが、以前と違う車が止まっていました。

 新たに購入した車は、外壁に色を合せてくれたのです。

 車ありも考えましたが、そこは建物優先の構図にさせて貰いました。ただ、その気持ちが嬉しいのです。

 計画名に「ときめく」と入れました。

 この玄関タイルはサンワカンパニーのレノスというタイルです。コーディネイトエリアやLDKのパウダーコーナーと共に、全て奥さんからの発信です。

 とてもセンスの良い直感タイプの方で、できるだけ押しつけはしないよう心掛けたつもりです。

 竣工写真の納品は3週間先ですが、コンタクトシートを見る限り、かなり良い出来栄えでした。

 2019年の3月に現地調査に伺った際、一日仕事になりました。

 「もしカレーで良ければ」と夕食を出して下さったのです。

 カレーもサラダもとても美味しかったのですが、スプーンとお箸の敷物に、心遣いとセンスを感じました。

 人柄も含めて、この時点で計画の成功を私は確信していました。

 私の仕事の場合、どこまでを同業者と呼んでよいか難しいところですが、建築業界全てなら、かなりの同業者が居ることになります。

 いつも思うのですが、自分の思う立ち位置と建築関係者の評価はかけ離れています。

 特に、アワードだったり、建築家同志だったり、アカデミックな評価は無に等しいと言っても良いほどです。

 しかし、クライアントの方々はどこかで私達の仕事を見掛け、オファーしてくれます。

 最も求められる建築家を目指してきたつもりですが、その差は驚く程大きいのです。

 人の評価は常に1/10

 そう教えて貰ってから、それならイメージの10倍の結果を出すまでと、躍起になって働いてきました。

 アワード等で落選するとがっくりきますが、こちらのクライアントのような人達と仕事ができると、「やはり間違っていない」とまたギアを入れ直すのです。

 誰かに届け、この幸せの景色。

 そう願い、勤労感謝の日も働きます。

■■■9月11日発売『リフォームデザイン2020』「回遊できる家」掲載
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【News】
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に巻頭インタビュー掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

2020.11.23

誰かに届け、この景色‐1748‐

口から出てしまってるやん‐1747‐

 近鉄は日本最長の路線をもつ私鉄です。

 伊勢志摩あたりの景色も素晴らしいですが、奈良線が生駒山を登っていくあたりも見逃せません。

 大阪側の最後の駅が石切。

 大阪平野が一望でき、なかなかに見応えがあるのです。

 グランフロントもクリスマス商戦に向けて準備完了といったところでしょうか。

 しかし今日は夏日という報道もあり、盛り上がるにはもう少し冷え込みが必要かもしれません。

 北館一番奥にある、サンワカンパニーのショールームへ行ってきました。

 グランフロントに出店する前は、北浜にショールームがありました。

 洗面とタイルには特徴がありましたが、現在とは比べものにならないくらい小さなものでした。

 現在この大きさになったのは、多くの支持を集めた結果です。

 今月の初め、かやしま写真スタジオOhanaが、土地の収用で移転計画をしていると書きました。

 計画は着々と進んでおり、カメラマンの石井さんと水廻り機器を見にやってきたのです。

 水栓だけでこの数。

 洗面ボールも硬軟織り交ぜて、選択肢が豊富です。

 水栓を実際にあてがえ、イメージをつくりやすいですし、「来て楽しい」がとても大事なのです。

 この日案内してくれたスタッフの女性も、非常にホスピタリティが高く、気持ちよく見て回ることができました。

 洗面の寸法を聞くと、すっとiPadで出してくれました。

 物が良いことは最重要ですが、人によって印象は大きく変わるものです。

 中央の吹き抜けにお目見えしたのは、バルーンのクリスマスツリーでしょうか。

 下に降りて撮ってみようということになりました。

 石井さんは普段からニコニコしている人ですが、カメラを構えると顔つきが……ということもないのですが、やはりプロです。

見下げたときの写真の特徴、見上げたときのアングルの良さなどを、言葉で明確に説明してくれます。

 あおって撮っていたので、私も真似してみました。

 本当はもっとあおっていたと思いますが、やはり印象は変わるものです。

 竣工写真だったり、雑誌取材だったりと、プロのカメラマンと接する機会が多く、どんなアングルで撮っているかはいつも見ています。

 これをアングル泥棒と言うのです。

 そのまま他メーカーで、トイレも見てきました。

 最近発売になった海外物が展示されており、値段もなかなかですが、確かに美しいのです。

 石井さんが一度試しに座ってみました。

 すると「んっ、ちょっと大きいかな」と。

 改めて国産物に座ると「大きさも、足の置く位置もこっちの方が好きかな」と。

 完全に個人の感想ですが、思ったことをすぐに行動できるところが、石井さんのストロングポイントだと思います。

 映画『東京物語』などの監督で知られる小津安二郎。

 昭和30年代、晩年の小津が仕事場とした「無芸荘」が蓼科高原に残っています。

 どうでもよいことは流行に従い、重大なことは道徳に従い、芸術のことは自分に従う。

 よく引用される言葉ですが、簡単ではありません。

 芸術の定義は色々ありますが、「人を感動させることができる可能性があるもの」という説を私はとっています。

 人を感動させたい、だけれども従うのは自分。

 これを掘り下げていくと、人と自分がかなり近い存在でなければなないのです。

 この日のショールーム回りは奥さんも同行してくれました。

 石井さんが「僕はすぐに顔に出てしまうタイプだから」と言うと、すぐに奥さんがこう返しました。

 「顔じゃなくて、もう口から出てしまってるやん!」と。

 嫌だなあと思ったら、お客さんの前でもすでに口から出てしまっていると。

 3人で大笑いしていたのです。

 お互いもう50歳。

 それが良いのかどうか分かりませんが、自分に嘘がないのは芸術家の証しだと思うのです。

■■■9月11日発売『リフォームデザイン2020』「回遊できる家」掲載
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2020.11.19

口から出てしまってるやん‐1747‐

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Under Construction

アトリエmの現場日記

「THE LONGING HOUSE 」‐4‐PC板素敵

 建物を建てるためには最低4m幅の道路に、2m以上接している必要と法が定めています。

 これを接道義務と言います。

 「The Longing House」の接道は東側。

 Tの足先が、僅かに接しているという感じです。

 北を見ると、この敷地が住宅地に囲まれていることが良く分かります。

 Tの頭側。西側隣地が一段高くなっています。

 ここにどういった対処をするかは、計画開始時からの課題でした。

 どういった提案をし、どういった苦労があったか。

 そして柱を建てる所ことになった経緯は、前々回に詳しく書きました。

 外構計画の目玉。

 ようやく柱の間にPC板が設置されました。

PC=プレキャスト・コンクリート

 読んで字のごとく、工場で生産された鉄筋コンクリートです。

 工場で作るため条件をコントロールしやすく、安定した品質が確保できるとされています。

 言わば、工場生まれの打ち放しコンクリート板。

 コンクリート素地の肌合いは滑らかで、何とも素敵なのです。

 今回のPC板は1枚500kg強。下部には少し隙間を開けています。

 理由はまた書くのですが、現在は仮置きの状態で24cmあります。

 最終的には、これをもう少し狭めるのです。

 監督から「大きな木槌で、だるま落としみたいに抜きますか!」という冗談も出ました。

 実際には3枚乗っているので1.5tonあるのでそれは無理。

 じわじわと下げて行き、どこかで止めなければなりません。

 その工法を聞いて、なるほどと思いました。

 「初めての事ばかりなので、さぐりさぐりやってます」と言っていたのですが、そのストーリーがこの塀を、全く違う次元へと導いてくれるのです。

 これは前回の帰り道。阪神高速池田線から見える、大阪湾に沈む夕日です。

 昨日から環状線南行き10日間通行止めで、下道で会社まで戻りました。

 普段よりも混んでいたのだと思いますが、普段なら30分の道程が2時間弱掛かりました。

 当たり前にあるものが無くなった時、初めてその価値が分かるものです。

 心しておかなければと思ったのです。

文責:守谷 昌紀

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2020.11.11

「THE LONGING HOUSE 」‐4‐PC板素敵

住み継ぐ「コンクリート打放し H型プランの平屋」‐4‐ソリッド感と透明感

 先週、基礎の打設が終わった「コンクリート打放し H型プランの平屋」。

 週末、定例打合せがありました。

 Hの横線が二つの棟を繋ぐので、そこがエントランスになります。

 エントランス奥には裏庭があり、この空間もなかなか魅力的な空間です。

 南には、旧家としての和の庭が残っています。

 LDKの開口は、これらに面して開かれています。

 灯篭があったり、カエル石があったり。

 ミニマルな建物とこれらの外部を、どう結び付けるかも腕の見せどころです。

 CGのアニメーションをUPしてみます。

 打ち放しの建築は、コンクリートのソリッド感、ガラスの透明感をどう連続させるかが大切です。

 コンクリートの強度を活かし、かつ閉鎖的にならないよう腐心するのです。

 南からは光を取り込むために、ガラスの透明感が主役になります。

 俯瞰で見ると、そのリズムが分かりよいでしょうか。

 エントランスからの景色。

 90度右に曲がるとLDK。


西にキッチン。

 東にはテレビを含めた飾り棚があります。

 子供部屋も、出来る限りコンクリート打ち放しの良さを引き出したいと考えました。

 キッチン裏には奥さんの家事室も。

 極めてシンプルに、2つの棟を中央の動線でつないだコンクリート打放しの平屋。

 打ち放しはやり直しが効かないだけに慎重に現場は進んでいます。

 連続するソリッド感と透明感。

 これこそが打ち放しの魅力だと思うのです。

文責:守谷 昌紀

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2020.11.04

住み継ぐ「コンクリート打放し H型プランの平屋」‐4‐ソリッド感と透明感

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