誰よりモノが好き‐2201‐

アトリエm移転計画「上町のアトリエ付き住宅 〈リノベーション〉」【ゲンバ日記チャンネル】Episode4を、一昨日公開しました。

ちょこちょこ書いていますが、笑ってしまうくらい色々なことが起こり、まだ完成には至っていません。

それでもようやく外観があらわれました。よければご覧ください。

今日は春分の日。上町から西へ行くと谷町6丁目です。

「上」と「谷」が表す通り、周辺はかなりアップダウンがあります。

生活の基盤は、まだ完全に移せていないのですが、娘が越して来たらすぐに通学に使えるよう、電動自転車が要るねという話になっていました。

妻と娘で、からほり商店街のすぐ南にある「vianova 谷町店」ですでに購入済みとのこと。

引取りと支払いに行くようにと、司令がありました。

若い店長さんが、テキパキと準備をしてくれました。

子供を乗せられる自転車が何台か置いてあったので「このあたりは坂が多いので、電動自転車の需要は多いでしょう?」と聞くと、「はい、そうなんです」と。

「ただ、自転車の値段が上がって、なかなか大変です」とも。

確かに電動自転車は10万円くらいからなので、なかなかの金額です。

娘の自転車ですが、難波宮跡あたりから森ノ宮を回ってみました。

私が電動自転車に乗ることはあまり無いと思いますが、なるほど坂道はかなり快適です。

その後、再びからほり商店街に戻って、頼まれた買い物も済ませます。

このスーパー、野菜がかなり安い。

魚はこだわったものが多い感じでした。

ワクワクしてきます。

折角なので、新車の写真を撮っておきました。

私は基本的にモノが大好きです。

少しでも格好よく撮っておきたいので、難波宮跡まで行ったのです。

モノの中でも最も大きいと言える、建築をつくるのが私の仕事です。

より美しく、より快適なモノをつくりたいという気持ちだけで約30年働いてきました。

自分の家を建てる、またはリノベーションをするという事になり、改めて建築に対する期待はこれほど大きいものかと感じています。自分の心を通して。

現実は小説より奇なりと言いますが、この言葉も正しいと心底思います。

ただ、この状況を楽しんでいるだけでは駄目なので、来月の中旬までには必ず決着したいと思います。

誰よりもモノが好きな私のプライドにかけて、です。

■■■2月12日(水)大阪市中央区上町1-24-6に移転しました
「上町のアトリエ付き住宅〈リノベーション〉」
電話、faxは変更ありません■■■

■9月17日(火)「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」開業■

■8月30日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋<リノベーション>」掲載■

傘寿の祝いにサクラサク‐2200‐

昨日はしとしと雨でした。

昼前から、車で実家近くの木曽路へ。

父の傘寿を祝う会食でした。

東京で暮らす我が家の長男を除いて、弟家族と合わせて10名が集まりました。

詩聖、杜甫が詠んだ詩「人生七十古来稀なり」を由来とする古希。それをさらに10歳越えた訳です。

古希までは中国の風習が伝わったものですが、喜寿(77歳)以降は、日本で生まれたものだそう。

傘の略字が八と十であるのが由来と聞けば、確かに日本らしい感じもします。

間もなく両親とも80歳になるので、これからは外食にしようとなったのです。

今日は、午後から「ドッグランのあるタイル床の家」の3ヵ月点検でした。

クライアントは元パティシエで、お手製のマドレーヌをご馳走になりました。

手前から、紅茶、抹茶、チョコレート味。

流石のお味でした。

コーヒーはデロンギのコーヒーメーカーで煎れてくれた本格的なものです。

積もる話もあり、本当に幸せな時間ですが、その後に所用があり1時間半ほどで失礼したのです。(それでも1時間半ですが)

所用とは、車のタイヤ交換とメンテナンスでしたが、今回の代車はプリウスでした。

はじめて運転したのですが、何と燃費が21lkm/L。

預けた私の車の5倍です。

好きで燃費の悪い車に乗っていますが、技術革新は凄いものがあります。

私が80歳になるのは4半世紀先です。

初代プリウスの発売は1997年ですから、ほぼそれと同じ時間が経っていることになります。

もうその頃になれば、ドローンに乗っているのかもしれません。

ドローンの燃費は?

いや、リチウム電池で何時間飛べる?という世界でしょうか。

そうそう、甥っ子は1年の浪人を経て、志望校の国立大学に合格しました。

色々なことが起こるのが春ですが、こういった知らせは格別です。

サクラサク

日本語の粋、ここにありなのです。

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怒?、恕!‐2199‐

寒かったり、暖かかったり、晴れたり、雨が降ったり。

目まぐるしく天気が変わる時期です。

上町のアトリエ周辺は、タワーマンションも結構建っています。

長堀通りの北の住所は上町か玉造なのですが、清水谷の名称が残っている古いビルもあります。

明治時代には、清水谷のエリアがもっと広かったようです。

現在も清水谷町のままのエリアは結構小さいのですが、清水谷高校が結構な面積を占めているのです。

バス停の名前も高校の名前。

年始に玉造神社を参った際、利休井の説明に清水谷のことがでてきました。

この辺りは玉造清水と言われる名水が得られ、利休が茶の湯に愛用していたという記録が残っています。

そう聞くと、清水谷町が小さいのは勿体ない気もしてくるのです。

清水谷高校の塀に「愛と恕(じょ)」という横断幕がでていました。

はじめ見た時は「愛と怒(ど)」かと思い驚きましたが、 「恕(じょ)」 は全く反対の意味でした。

「相手を思いやって許す」という意味だそう。漢字とは奥深いものです。

実はこの一週間、正直怒りまくっていました。

アトリエは引越したのに、一向に大した写真が上がっていないことに大きく関係があります。

その顛末は、いつか洗いざらい書くつもりですが、その時は全て許せているのだろうか……と考えます。

もしかすると、そんな時だから「恕」と出会ったのかもしれません。

「恕」には「他人の立場や心情を察すること」という意味もあるようです。

許せても、立場や心情を察するのはちょっと無理かもしれません。

その私の心情を、今はお察しください。

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人生を変えた?東三国‐2198‐

この自由の女神を見てどこの駅か分かる人は、御堂筋線で北摂から通勤している人か、本当の大阪通だと思います。

答えは東三国でした。

新大阪の一駅手前、キタにも近く便利なところですが、降りたのはおそらく20年振りだと思います。

この和菓子屋さんは当時からありました。

結婚する前に、妻が駅の東側にあるマンションに住んでいました。

特に2002年は、1年間アトリエmを閉めていたのでよく遊びに来ていたのです。

今回は駅の西側に所用があり、周辺を歩いてみました。

御堂筋沿いにはうどん屋さんが。

ミニ丼セットが680円。

このくらいで食べれる店が本当に少なくなりました。

東西の道を西へ向かって歩くと、特に商店街となっている訳でもないのに凄い活気です。

こちらの「若水(わかみず)」は、あまり食べ歩かない私でも知っている街中華の人気店。

思わず並ぼうかと思いましたが、昼食は少な目にしているのでそこは我慢です。

相乗効果なのか、他にも行列ができている店が3つ、4つありました。

そのまま歩き続けると、今度は商店街が見えてきました。

こちらは「サンティフルみくに」の看板が上がっています。

ところどころシャッターは下りていますが、健闘している感じ。

中学高校の同級生がこの商店街に住んでいたので、40年前にこちらも訪れたことがあるのです。

西端まで歩くと、阪急の三国駅に着きました。

40年経っているので記憶はあいまいですが、随分と景色は変わったのでしょう。

1999年の2月頃から2002年3月までの約3年、酷い鬱に苦しんでいました。

28歳から31歳にかけてのことですが、最終的に仕事に復帰できたのは、2002年を完全に休んだことが大きいと思います。

そして、2002年の終盤から2003年に掛けては、バックパックだけを背負って海外へでました。

はじめて訪れた国の、知らない街を歩いていると、緊張感とワクワク感で、自分が鬱だった事さえ忘れていったのです。

本当に思い悩んでいる人には、思い切って休むこと、そして環境を大きく変えることをお勧めします。

海外への貧乏旅行は大きなターニングポイントになったと思います。「貧乏」がポイントですので、そこは間違いのないようお願いします。

ただ、その旅にでるまで、半年以上大阪でぐずぐずしていました。

東三国に遊びに来た時は、時間だけはあるので、よく神崎川沿いを走っていました。

焦燥感に駆られながら、真夏に汗だくで走っていたことを思い出します。

その後の楽しみと言えば、時々カラオケに行ったり、レンタルDVDを観ることくらい。

多分、この建物の2階にツタヤがあったと思います。

2階のツタヤに入って行く、31歳の私の後ろ姿が見えた気がしました。

人生は何度でもやり直しがききます。ただ生きていればこそです。

もしかすると、東三国は人生を変えた街だったのかもしれません。

生まれが平野だからか、何とも下町にご縁があるようなのです。

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ザ・天王寺、いっかい入ったら 慣れますよー‐2197‐

前回は、日曜日にリニューアルオープンした大阪市立美術館を訪れたと書きました。

かなり久し振りで、天王寺動物園の入口脇にできたてんしばイーナも初めてみました。

一番奥には、アドベンチャーパークなるものがあります。

かなり本格的なフィールドアスレチックのような感じで面白そう。子供が小さかったら、必ず来ていたと思います。

建物内には、オリンピック種目になったクライミングの設備が色々見えていました。

松原スケートパークよろしく、史上最年少金メダリスト、第2の西矢椛(にしやもみじ)選手がここから生まれるかもしれません。

そのまま、あべのキューズモールまで戻ってきました。

日用品の買い物を済ませると丁度昼時に。

キューズモール北側、ヴィアあべのウォークで店を探してみました。

建物外と建物内のどちらにも飲食店があります。

グリルマルヨシが入っているのは知っていました。

しかし、以前の裏路地の奥にあり、安価に子牛の脳のフライを食べさせてくれた店とは、かなり雰囲気が変わっている感じ。

どうしようかなと歩いていると、なかなか賑やかな店がありました。

「花屋*カフェ*ビストロ」ニコ フラワーガーデン。

その前に「入りにくい? 大丈夫‼ いっかい入ったら慣れますよー」とコメントが。

ちょっと笑ってしまいました。

夜は、ワインや日本酒にも力をいれているそうです。

妻はパスタランチ1100円(バケット無し)。

ビフカツ、クリームコロッケのランチが990円。

リーズナブルな上、この上なく美味しかったのです。

ビフカツ、クリームコロッケ共最高でしたが、パスタの味が濃厚なこと……

完全に「当たり」です。

私達が入ったタイミングでランチは品切れで終わり。

最後の客になったので、スタッフの方に了承を得て撮らせてもらいました。

実際、入った瞬間になれました(笑)

開業して7年目と聞いたと思いますが、「順調なんですよね?」と尋ねると「いえいえギリギリですよ~」と。

謙遜なのか本音なのか分かりませんが、海鮮にも力が入っているようで、3拍子も4拍子も揃った店に見えます。

これは夜も是非来てみたいと思える店でした。

そうそう、キューズモールの戻ってすぐに、人だかりができていました。

のぞいて見ると、大阪プロレスが観戦無料のイベントを開催しています。

選手名は分かりませんが、覆面レスラーがマッチョタイプの選手にウラカンラナを決めると、ひと際大きな歓声が上がっていました。

あきらかに普段プロレスを観ていなさそうな人が、あんなに驚くんだというのは、昔からのプロレスファンからすると嬉しい限りです。

ちびっこプロレス教室も開催されたようなので、第2のスペル・デルフィンがこの地から生まれるかもしれません。親としては喜ばしいのか微妙なところですが。

安くて美味しい洋食と大阪プロレス。ザ・天王寺を満喫しました。

最近テレビで頻繁に流れるACジャパンの広告に、お笑いタレント、さらば青春の光の森田が出演している「ありがとー。って、ええなぁ。」があります。

大阪地域キャンペーンだそうです。

でも「いっかい入ったら慣れますよー」は、より大阪的かもしれません。

大阪って、ホンマええなァ、と。



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名品珍品大公開‼の中に、本当の名品見たり‐2196‐

昨日は小雨の降る中、天王寺に寄ってきました。

ハルカスに春霞、はまだ気が早いでしょうか。

3月1日(土)にリニューアルオープンした大阪市立美術館。

オープニングイベントは「What’s New! 大阪市立美術館 名品珍品大公開!!」です。

東は天王寺動物園を見下ろし、鳥の声ならぬ動物の声を聞き、通天閣を眺めるアプローチは圧巻です。

これはリニューアル前から変わりませんが。

かなり久し振りなので、エントランスホールが以前とどう変わったのかが分かりません。

それでも、気持ち良い空間なのは間違いありません。

今回、画期的なのは一部を除いて撮影可なのと、ラベリングしてあることです。

佐伯祐三の「教会」はもちろん「名品」。

上村松園の「晩秋」も勿論のこと「名品」。

多くの「名品」が出展されていましたが、北大路魯山人の黄瀬戸もありました。

「珍品」は、平野区から。

6世紀とあるので、その創造性に驚きます。

こちらは「鳥人」ならぬ「羽人(うじん)」。

このイベントのマスコット的存在です。

「名品」「珍品」のダブルラベルとは、なかなか楽しませてくれます。

そもそも、アートにラベリングするという発想が凄いのですが。

非常に多彩な展示会ですが、陶器も充実していました。

こちらは、樂家三代目の道入(どうにゅう)。

別名「のんこう」として知られる、樂家随一の名匠です。

赤樂の深い色合いと、手びねりの風合いが特に椀の端部に表れています。

九代目、樂了入(りょうにゅう)の黒楽も並んで展示されていました。

その艶めかしさは際立っています。

京都の樂美術館には何度か通いましたが、一度で良いので手で触れてみたいものです。

ここまでは、以前から好きなものが大半でしたが、この青磁には思わず見入ってしまいました。

その美しさが、写真では伝わらないことに、逆に迫力を感じます。

大正10年(1921年)富本憲吉の「青磁 長頸瓶」とあります。

楽焼とは対照的に、厚みをもち、しっかりエッジの効いた口まわりが品格を漂わせています。

紹介を見ると、「自らの理念・思想を実現するために陶芸家を志した」とあります。

昭和55年(1980年)に人間国宝認定第一号となった陶芸家でした。

美しいはずです。

赤い九谷の絵皿も圧巻でした。

焼き物は、楽焼や備前焼が好みでしたが、こんな多彩な人がいるのかと感心しました。

展示会の魅力は、自分の好きなもの以外を見れることだと痛切に実感したのです。

あわせて、アート全般に興味を持っていたつもりですが、人間国宝第一号をしっかり見たことが無かったことにも、若干のショックを受けました。

今回のチケット、実は貰い物。

ただ、一見の価値ありとお勧めいたします。

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