昨日、今日と雨が続きます。
今朝、食卓にイチゴがでていました。
小振りだなと思って聞いてみると、「地物のいちごはこんなものよ」と。
小振りで甘さ控えめ。近頃の果物は、どれもびっくりする程甘いので、これくらいが丁度良いのかもしれません。
先日、車で現場を回っていると、燃料タンクのガソリンが底をつく寸前に。
足りると計算していたのですが、走行可能距離が「1km」に。
ガス欠は後が面倒と聞いていたので、まずはエアコンを切り、赤信号ごとにエンジンをストップ。
ドキドキしながら、ガソリンスタンドに滑り込みました。
街中なら何とでもなりますが、肝を冷やしたことがあります。
20年程前、和歌山県の最南端にある、七川ダムへ妻とキャンプに出掛けました。
高速が今ほど伸びておらず、大阪から4、5時間掛かったでしょうか。人は少なく、秘境と言って良い場所でした。
大阪へ帰るには、海沿いの国号42号線に出たあと、2つのルートがあります。
1つは西に回って、和歌山市を目指すルート。もう1つは、東へ回って熊野まで行き、紀伊半島中央を169号線で北上。吉野へ抜けるルートです。
この時はお盆だったので、すいているであろう東回りを選択しました。更に、念には念をいれ、出来るだけ山側を抜けて、まずは新宮市を目指したのです。
カーナビはありましたが、この辺りに来ると調子の悪いことが多く、この日も駄目でした。
一本山側を走るだけなので、間違うこともないだろうと行くと、小さな村が見えてきました。
通過する時、道端で話をしていたお爺さん達が、私の車を不思議そうに見ていたのです。
以下のようなルートを通っていたのだと思います。
ボートを積んでいたので「この辺りでは珍しいのかな」とか妻に言いながら通り過ぎました。
少し行くと「車幅1.7m以上は通行不可」とありました。山道とは言え5、6kmのつもりだった私は、「大げさに書いているんだろう」くらいの気持ちでやり過ごしました。
道幅が徐々に狭くなり、肌寒くなってきました。
標高が上がったなと思っていると、道路の真ん中にコケが生えているのが見えました。初めて、道を間違っていることに気付いたのです。
変わった滝があったので、その景色を覚えていたのですが、後で調べると「滝の拝(はい)」でした。
日記の写真は自分で撮ったものと決めているのですが、当時の写真がなく……
逆向きのルートでしたがこちらのサイトから拝借してきました。
また、通過した集落は小川という村だったと思います。
一旦止まって地図を確認すると、山中を北に向いて走ってきたようです。
先は山の尾根を走る九十九折の道でしたが、瀞峡 のほうに抜けています。
戻るという選択肢もありましたが、ガソリンが半分位になっており、そのまま行くしか帰る方法はないと判断しました。
道は更に狭くなります。
曲がりくねっていて、もうUターンできるような場所は一切ありませんでした。
当時乗っていたハイラックスサーフは車巾が1.8m。
確かに道幅は1.7m程で、冗談抜きでタイヤが路肩からはみ出していました。何度も、何度も降りて確認したのです。
一台だけ出合ったバイクとは、あわやぶつかりそうになってバイクが転倒。
起こしてあげると、逃げるように行ってしまいました。今思えば、一刻も早くここを抜けたかったのでしょう。
断崖絶壁のがけにも係わらず、ガードレールが無かったり、岩盤が崩落した後の大きな岩が転がっていたり。
夕暮れが迫り、更にガソリンは減り、道は細く、深いカーブの連続。
もう神聖というより、薄ら寒いというか……
間もなく国道168号線というところまでくると、ようやく景色が開けてきたのです。
3時間くらい掛かって国道に出たとき、ブレーキを踏む右足はパンパンに張っていました。
こちらの写真は昨年ですが、20年前はもっと悪路だったと思います。
あの村で、お爺さんの顔を見たとき、どうして立ち止まれなかったのかと、何度悔やんだことか。
もうガソリンが無くなるというタイミングで国道169号線に出ました。
時刻は19:00頃。もう閉めようかというところで、この時程ガソリンスタンドに感謝したことはありません。
調べていると「険道」「酷道」という言葉があるようです。
和歌山県道43、44、45号線は、ちょっと知られた「険道」でした。
また、紀伊半島の中央を、御坊から十津川温泉へ抜ける国道425号線は「日本三大酷道」のひとつだそうです。
この道もハイラックスサーフで走っことがありますが、「国道だからって信用できないな」と思ったのです。
今年、国道を169号線を走っていると事故渋滞につかまりました。
少し戻れば、天川村を抜ける国道309号線があります。
「待ってるくらいなら、少々険しくてもUターンして行ってみるか」と思っていると、車列が動き出しました。生来のギリギリ、険道、酷道好きなのでしょう。
しかし命あってこそ。ほどほどにしなければと自戒しています。
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■『homify』6月29日に「回遊できる家」掲載
■『homify』6月2日に「イタウバハウス」掲載
■『houzz』5月28日の特集記事に「あちこちでお茶できる家」掲載