お役目頂戴いたします‐1570‐

 土曜日の朝は、長男を学校に送り出したあと急にヒョウが降りだしました。

 大阪は今年初めての雪(ヒョウ?)化粧。

 まさに春の嵐でした。

 日曜日はざっと降って、からっと上がり、気落ちの良い晴れ空になりました。

 小5の娘は、いよいよ日曜日も塾がはじまりました。

 塾が会社のそばなので昼に寄って貰い、たこ焼きお父さんランチです。パスタもつくりましたが、沢山食べて元気に行きました。

 頑張りたいと思うなら、応援してあげれる親でいたいものです。

 娘は先日の卓球大会を勝ち進んだので、誕生日寿司会をキャンセルすることになりました。

 昨日はその雪辱戦。スイスホテルが見下ろす難波高島屋へ。

 中2の長男とは仲がよいのか、悪いのか。

 屋上でふざける兄妹です。

 8階にある「縄寿司」。

 家族で行くのに丁度良く、重宝しています。

 子供達は好きがかなり偏っているので、初めはセットを頼みます。

 お父さん的には奮発しているつもり。

 長男は放っておくとマグロばかり。

 娘はアジとイクラばかり頼みます。

 しかし成長とともに、色々食べれるようになってきました。

 特に娘は白身の美味しさが分かってきて、 「私の」平目の薄造りをモリモリと。

 テーブルにきた瞬間に、1/3が無くなりました。

 こんな時くらいブレーキを掛けなくて良いよう、やはり懸命に働くだけなのです。

 家族でなので、パクパクっと食べてすぐに退散。多分いいお客さんのはず(笑)

 少しだけミナミを歩いて帰ってきました。

 クライアントのお子さんが、無事志望大学に合格したとお聞きしました。

 それが、2人続けての国公立の医学部。凄い!としか言いようがありません。

 何と親孝行なと思いますが「2人とも下宿なので、もう倒れそうです」と笑っておられました。

 私からすれば嬉しい悲鳴だと思いますが、もう3年もすれば我が家にもそんな時期がやってきます。長男が現役で合格してくれた場合ですが。

 人は本当に弱いものです。自分のことだけを考えているとなお弱い。

 しかし役目があったり、守るものがあったり、他者のために生きるから強くなれるのです。

 か弱い女性が、母という役割をもつと異次元の強さとなります。兄、キャプテン、受験生の親と、人は役割に育てられるのです。

 田辺さんが産休にはいり、小さい子供のいる女性がチームに入ってくれました。また、今日から入社試験の男子が1人きてくれています。

 父親業も、リーダー業も、建築家も、毎日全力でやるだけです。そして「関わった人はみんな幸せにしてみせるぞ」そんな気持ちです。

 春に浮かれているだけかもしれませんが、それでも構いません。

 無頼の三冠王、落合博光は常に有言実行でした。激弱君の男(笑)が成長したいなら、それしかないと思っているからです。

 お役目はいつも有難く頂戴するべきだと思っています。

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから2017年11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

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【News】
大阪ガス『住まう』11月22日発行に「中庭のある無垢な珪藻土の家」掲載
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

吉野に、悲運の天皇を訪ねる‐1569‐

 大阪なら、ちらほらと桜が開花しだしました。

 関西も桜の名所は多々ありますが、規模で言えばやはり「一目千本」の吉野山です。

 「下千本」を一望しますが、満開の景色は格別でしょう。

 全くの開花前ですがふと立ち寄ってきました。

 吉野山は尾根道に沿って、門前町が広がります。

 その入り口にある黒門をくぐり、緩やかな坂道をのぼって行きます。

 この閑散期、お土産店の人も時間を持て余しています。

 「4月中頃の平日に、朝6時頃一番上まで車でいかれたらよろしい。朝靄がかかった景色は、それはもう素晴らしいから!」と。

 何とか時間を捻出して、再訪したいものです。

 門前町の高台にある仁王門。

 金峯山寺は修験道の総本山で、この仁王門は大阪、京都からの信者を迎えるため、北を向いているそうです。

 そのすぐ南にある金峯山寺蔵王堂は世界遺産。

 写真ではもどかしいくらいその迫力が伝わらないのですが、総檜皮葺きでこの規模のお堂はなかなかありません。

 東大寺大仏殿に次ぐ木造大建築とありました。

 道中、見事な枝垂梅だけはみることができました。

 娘が歴史で「南北朝時代」を習っているようで、その南朝があったのがこの吉野です。

 それで、ふと訪れてみたいと思ったのですが、当時天皇家には2つの統がありました。

 交互に皇位についていましたが、相続をめぐる争いが続きます。

 京都を制圧した足利尊氏は、持明院統の天皇をたて、大覚寺統の後醍醐天皇に譲位をせまります。

 有能で政治力もあった後醍醐天皇はこの地までのがれ、吉野朝廷をおこしたのです。以来、2つの朝廷が並び立ったのが南北朝時代です。

 室町幕府は、15代義昭を信長が追放するまで240年続きました。

 後半100年の戦国時代を含め、動乱の時代でした。

 しかし、南朝を中心とするこちらの世界は比較的安定していたようです。

 修験道を中心とした戦力もあり、この地から天皇家を中心とした平和な世界を創り上げるという旗印のもと、結束は固かったようです。

 しかし、南朝は57年で消滅しました。

 日本最長の歴史書と言われる「太平記」は、この地で生涯を閉じた後醍醐天皇を悲運の天皇として描いています。

 山川出版の「日本史」を引っ張り出すと、僅か2ページの内容です。

 なのに、何か心に引っ掛かるものがあります。

 情報を独占するIT企業の躍進。生活にはなくてはならなくなった?コンビニチェーン。

 コンビニのオーナーは、命を落としてでも契約を守らなければならないのか。勿論そんなはずはありません。

 勝者と強者だけが常に正しい訳ではありません。

 判官贔屓かもしれませんが、だからこそ、太平記では敗者とも言える後醍醐天皇や楠正成を熱心に描くのだと思います。

 大和魂。

 そんな言葉が頭に浮かぶのです。

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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ミニマムに、鮮やかに‐1568‐

 本日から1名、入社試験をスタートしました。

 指導役をお願いするつもりだったIさんから、今日は出社が難しくなったと連絡がありました。

 それなら現場を見て貰うのも良かろうと思い、急遽現場行きに変更したのです。

 北摂のこちらの現場は、環境が素晴らしい。

 雨予報でしたが、一瞬晴れ間がのぞきました。

 まさに「水温む春」です。

 この葉の形からすると、マメ科の花でしょうか。

 無数の小さな花はなずな。

 別名ペンペン草ですが、この花を撮りに香川まで行ったこともありました。

 当時の日記には、偶然みつけたように書いていますが、以下の句を紹介したく、わざわざ香川へ行く用事をつくったのです。

 よく見れば なずな花咲く 垣根かな

 垣根の間にひっそりと咲くなずな。

 それに気付き、自然の逞しさや、季節の移ろいを感じる。

 そんな一場面を、ミニマムに、鮮やかに切り取った、芭蕉の真骨頂のような句だと思います。

 8年前は、3月11日の東日本大震災の日に入社試験を受けていた若者のことを書いていました。

 その若者は、地震のあと千葉の実家が心配になり一旦帰郷しました。

 しかし、ご両親から「頑張ってこい!」と反対に激励されて大阪に戻ってきたのです。

 入社試験は合格し、10ヵ月程働いてくれたのですが、結局は退社することになりました。

 現在はどんな仕事をしているんだろうかと思い出します。

 あれから8年。

 ひっそりとかもしれませんが、毎年花をつけてきたつもりでもあります。なずなのように。

 組織としてはミニマムですが、活き活きと鮮やかに、悔いのない人生を歩みたいし、歩んで欲しいと思うのです。

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磯崎へ、空間へ‐1567‐

 3月6日(水)の早朝と言えばよいのか、5日(火)の深夜と言えばよいのか、「磯崎新、プリツカー賞を受賞」のニュースが飛び込んできました。

 プリツカー賞は建築界のノーベル賞と言われ、1979年に設立されました。

 以来の40年の間に、日本人建築家は8名が受賞。

 丹下健三、槙文彦、安藤忠雄、妹島和世、西沢立衛 (SANAA)、伊東豊雄、坂茂、そして磯崎新ですが、後半5名はこの10年内の受賞です。

 磯崎は私の世代なら特にスターアーキテクトです。

 現在87歳となり、その実績を見ると正直遅すぎた感もあります。

 2015年の9月に「なら100年会館」へ行った際にもそのような事を書いていました。

 紹介記事では「第一線で活躍し続ける国際的建築家、そして理論家でもある」というものが大半でした。

 代表著書「空間へ」が、初めに勤めた設計事務所に置いてありました。

 24歳の時初めて手にとったのですが、私にとってはかなり難解でした。

 それに相反するように、建築は極めて明快です。

 そのような磯崎建築へのリスペクトは何度か書きました。

 出世作と言われる「北九州市立美術館」を訪れたのは2014年の8月。

 この日は生憎の雨模様。

 モヤの中から突然2本の筒が表れた景色に感激したのです。

 長男は相変わらずおちょけて、それを見て娘が爆笑するという構図です。

 さらに遡ること8年。

 岡山の山間部にある、「奈義町現代美術館」を訪れたのは、雪も見える2006年の1月でした。

 水盤に浮かぶ作品は、確か磯崎夫人の作品だったと思います。

 黄色いヴォールトの中はまるで万華鏡。

 荒川修作+マドリン・ギンズの養老天命反転地へと繋がっていくコラボレーション作品です。

 新しい才能の発掘にも尽力した、磯崎らしい仕事と言えるでしょう。

 2005年の3月に長男が生まれ、久し振りに温泉でもと訪れたのが奥津温泉。

 ひなびた風景に好感を持ちましたが、そのついでに寄ったのが先の奈義現代美術館です。

 「モノ」としての建築より「場」としての空間の重要性を、磯崎は繰り返して説いています。

 建築の創造は私の仕事です。

 よって、建築は常に興味の対象のかなり上位にありますが、記憶は「モノ」としてではなく「場」「空間」として残るものです。

 「景色」と言った方が、一般的かもしれません。

 「せんとくんと」だったり、「アイーンを笑う」だったり、「川のせせらぎが聞こえる和室」だったりです。

 東大丹下研究室のエースであり、プリツカー賞までたどり着いた、日本最高レベルの英知の向こうを張るつもりはありません。

 しかし、市井で懸命に生き抜くクライアトへ、できるだけ分かりやすく、平易に建築、空間の役割を伝えてきたつもりではあります。

 風景として、景色として、場としての建築というものを理解しなければ、建築自体が主役であると勘違いをしてしまいます。

 この本質を指して、本田宗一郎は「どんなに機械が進歩しても、人間の上に君臨させてはいけない」と言ったのです。

 こういったニュースを聞くと、ピリッと気合が入ります。

 日本人建築家の躍進を冒頭に上げました。私も現役でいる限り、目指すのは常に頂点です。

 日本の英知がたどり着くまでに、87年の月日が掛かったことに呆然ともしますが、まだ39年あるとも言えます。

 建築という背景に、一生を捧げると決めました。

 それは、磯崎も私も全く同じはずです。

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末代までの誇り‐1566‐

 3月に入り、光の力強さが増したでしょうか。

 しかし今日は生憎の雨です。

 当社は南向き建物の1階にあります。

 エントランスすぐにあるのが打合せスペース。

 床も壁も白を選んでいるので、開口→床→天井→床と反射を繰り返し、光が奥まで届きます。

 その分、掃除は大変ですが、これによって昼間の明るさは全く違います。

 私の席から見た風景です。

 左奥は1月末からスタッフに加わったIさん。そして手前はオープンデスクの学生。

 その向かいが、まもなく11年目に入る田辺さんの席です。

 進行中のクライアントは皆さん承知しているのですが、彼女は臨月に入っていました。

 予定日はもう少し先だったので、この日も打合せに出てくれていました。

 ちょっと大変そうだなと思っていたら、その日の晩に入院し、翌日に無事男の子を出産したのです。

 折があった医師のクライアントからは、「ギリギリまでお仕事頑張っておられたので、少しドキドキしてました」「本当におめでとうございます」とメールを頂きました。

 プロであり、ご自身のクリニックも似た状況があったので、尚更だったようです。

 彼女には休む権利があるので、「休みたい」と言えば、勿論休んで貰うつもりでした。

 しかし、結果として生まれる直前まで働いて貰ったことになります。

 働くことが、マイナス要素となる可能性が無いとは限りませんが、望んで働いてくれるなら、そんなことが起るはずがないと信じていました。

 嫌々とか、仕方なしにでなければ、働くということは最も健全な行いだと思っています。

 将来、子供さんに「お母さんは、あなたが生まれる寸前まで働いていたのよ」と伝える機会があるかもしれません。

 梅が終われば、桜の蕾のふくらみが目につくようになりました。時間が滞ることはありません。

 137億年とも46億年とも言える、大絵巻物の最新刊あたりで私達は生かされています。

 休むこと、休ませることばかりがフォーカスされる時代ですが、全ての仕事は、自分や家族の幸せに直結しています。

 これは、いくら時代が変わっても、変わることのない真理です。

 「末代までの誇り」と言って貰えるような生き方を目指すしかありません。

 当社はいつの間にやら、私以外の全員が女性になりました。

 昨日はひな祭りでしたが、スーパーへ買い出しに行って気付いているようではどうしようもありませんが……

 時々「守谷は女性に厳しい」と言われます。

 本当は全くの逆です。女性に期待しているのです。

 と言えば、妻も多少溜飲を下げてくれるでしょうか。

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成功と勝利の淡い香り‐1565‐

 庭の梅は、今週初めがピークでした。

 今年は1月末からポツポツと咲き始めました。

 今日の雨でひとまず終わりでしょうか。

 小さな花びらは、桜とは違った美しさがあります。

 丁度ひと月楽しませて貰いましたが、淡い梅の香はまた11ヵ月後です。

 家に帰ると粒の大きな苺が食卓に置いてありました。

 妻の実家からのお土産だったそうでが、すでに2つほど無くなっています。

 おそらく苺大好きの娘でしょう。

 梅も苺も、香りがその存在を知らせる大きな役割を担っています。

 先月から今月にかけて、サッカーのアジアカップが開催されていました。日本は惜しくも準優勝。

 本田、長谷部らが退いても、大迫、南野、堂安と若い才能が続くことに、サッカーというスポーツの人気を感じさせます。

 しかし、次回ワールドカップ開催国、カタールの優勝は見事でした。

 キャリアの終盤に、ビッグネームがJリーグを選択したことはこれまでにもありました。

 しかしイニエスタ選手はまだ34歳。これまでに来日した中でも、ひときわ大きな存在です。

 バルセロナと「無敵艦隊」と言われたスペインの司令塔を務め、2010年のワールドカップ南アフリカ大会では優勝。

 オランダとの決勝戦、延長で決勝ゴールを決めたのも彼でした。

 新聞に見開きで紹介されていました。

 「やるか、やらないかのところで、まずやると踏み出す。そして少しずつでいいから良くなる努力を重ねる。

 最終的にいい結果をもたらしてくれるのは、日々の行いしかないと思います」

 記事にも「人柄そのまま、飾りも、てらいもない」とあります。

 ですから、なおさら前半の言葉に惹きつけられます。

 やるか、やらないかのところで、まずやると踏み出す。

 言葉は単純ですが、ここが成否の9割を占めている気がするのです。
 
 人は人生の中で多くの人と出会います。

 赤い果実と香りだけで、苺の味が想像できるように、それまでの経験を基に、言葉、表情から相手が信用に値するかを判断するのです。

 サッカーでは、「ゴールへの嗅覚」という言葉がでてきます。

 それは、誰にでも嗅ぎ取れる訳ではない香りがあるからこその表現だと言えます。

 勝利や成功にも、同じようなことが言えそうです。

 確かに、淡い香りがあるような気がするのです。

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末広がりの「八」‐1564‐

 今年は初詣に行ったか、行ってなかったか……

 それならと住吉大社へ参ってきました。

 「住吉区歯科医師会館」の現場からすぐ近く。「境内の中にある家」からはもう目と鼻の先です。

 この計画は2007年から2008年にかけて、フジテレビの「スーパーニュース」で密着取材をしてもらいました。

 とても懐かしいのですが、この時以来、初詣は恒例にしていました。

 大坂の海からの玄関口だった住吉大社。

 近隣には雰囲気のある建物がいくつか残っています。

 池田家住宅は明治期の建物で、酒、味噌などを製造してそう。

 また、南海電鉄とチンチン電車の駅がすぐ近くにあり、交通の便が良いのも嬉しいところ。

 パンダみたいと思って見ていたら、アドベンチャーワールドのラッピング車両でした。

 すみよっさんと言えばやはり太鼓橋。

 転ぶと大変縁起が悪いとされ、慎重に渡る必要があります。

 出だしが特に急こう配です。

 仕事的に言えば、踏面170mm、蹴上250mm。

 蹴込がないどころか、アーチ部分がつま先に当たり、更に上り難くなっています。

 日本の縁起が、海外旅行者に適用されるのか分かりませんが、転ぶと大変なことになるので、しつこいですが慎重にお願いします。

 役所で言えば、大阪府庁のような存在の住吉大社。

 檜皮葺きが摂津国一之宮の風格を感じさせます。

 海沿いだった立地から、松が多く残るのもその特徴でしょう。

 青空、松、緑青、檜皮に朱と、ここがハレの空間であることを感じます。

 娯楽の少ない時代、テーマパークの役割も果たしていたと言っても過言ではありません。

 一方、深い軒の奥に光が差す様は、谷崎潤一郎が「陰影礼賛」で綴った日本の美を感じるのです。

 テーマパークだった痕跡が、おみくじでしょうか。

 悪名高い(済みません)「日本で最も大凶がでる」という、すみよっさんのおみくじ。

 財布の中に残っていたおみくじは2012年の1月30日。

 第十四番の「凶」でした。

2005年2008年にの記載を見ると、最低でも凶を2回、大凶1回引いていることになります。

 さて7年振りの今回は……

 毎回は結果は翌年以降にしているので、番号だけ書いておきます。

 末広がりの「八」でした。

 書かずとも、顔がもうにやけてしまいそうですが(笑)

 「凶」という字は、□の上が開いており、中には片かなの「メ」。今年は芽が出ると解釈します。

 「大吉」ならなおよろしい。

 20代と40代の一番の違いは、落ち込まなくなったことだと思います。

 仕事に鍛えてもらい、ポジティブシンキングが身に付いたと言いたいところですが、現実はもっと単純です。

 女の子が落ち込んでいたら、誰かが救いの手を差し伸べてくれるかもしれませんが、40、50の男が落ち込んでいたって、気に留めてくれる人も居ません。

 そう考えると人生というものは、本当に良くできていると感心します。

 しつこいですが「八」でした。

 野球少年時代のヒーロー、原監督もジャイアンツに復帰したことですし、末広がりの1年に、40代に、人生にしたいと思います。

 駄洒落、ゴロ合わせ、迷信等など。少しでも人生のプラスになれば全てOKなのです。

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不思議なスベりなし‐1563‐

 2月も下旬に入りました。

 冬の夕暮れはとかく寂しいものですが、少し和らいできたと感じます。

 顔を上げて、夕日を見る余裕もでてきました。

 東大阪を歩いていると、大きな鉄塔が2本。

 70m位はあるでしょうか。街に灯りがともるのは、電気が隅々まで通っているお陰です。

 久し振りに夜景でも見に行きたいなと思ったのは、春の足音が聞こえたからでしょう。

 昨日は、名古屋在住のクライアントも見えました。

 名古屋でしか販売していないカントリーマアム「小倉トースト風味」です。「お土産は不要です」といつも伝えているのですが、ありがたく皆で頂きました。

 お茶の時間に甘いもの。女性なら尚更かもしれません。

 娘が母と誕生日プレゼントを買いに行った際、ドーナツを10個買って貰ったそうです。

 私が家に帰るとまだ食卓に居たのですが、開口一番「お父さんのは選んでないよ」と。

 妻や長男のは2個ずつ好みを考えて選んだそうですが、私のは無いという意味です。

 娘のハイチュウを全部私が食べてしまった事を根に持っており、甘い物を見ると、この事件を反射的に思い出すようなのです。

 子供達が寝室に上がったので、「10個もあるんだから1つくらいは良いだろう」と箱を探すと見当たりません。

 娘の机の下に隠されていました。

 そこまで大事なら、食べないほうがよかろうと諦めました。ハイチュウの恨みが、ここまでだったとは(笑)

 先の名古屋のクライアントですが、「あんな格好いいパネル、僕も欲しいわ」と。

 打合せスペースに、これまでの作品をパネルにして並べていますが、お安い御用ですとお伝えしました。

 こちらの計画、金額の調整段階でしたが、ようやく着地点が見えました。

 10年目に入ったスタッフが、間もなく産休に入りますが、ギリギリまで働いてくれたお陰です。

 史上最年少で吉本新喜劇の座長になった小籔千豊。

 ドキュメンタリー番組の中で、野村克也元監督の「不思議な負けなし」というの言葉に掛けて、「新喜劇に不思議なスベりなし」と言っていました。

 スベり知らずの裏には、綿密な準備があったのです。

 お笑いのような感覚的なものでさえそうなのだから、仕事ならもう絶対です。「不思議な失敗」などありません。

 番組内では、台本作り、主役、進行、ボケ、ツッコミと何役もこなす姿が写しだされていました。

 今月から正社員になってくれた主婦の女性は、時間制限こそありますが建築設計の経験者。すぐに自分の配役を理解してくれました。

 そこに、私の妻、時々オープンデスクという小劇団ですが、私の座長は必ず成功させてみせます。

 その為には、何役でも引き受けます。何より「必ず笑わせてみせる」と決めるしかないのです。

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【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

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運命のルーレット‐1562‐

 この時期、娘の誕生日があります。

 「誕生日プレゼントは何がいい?」と聞くと「図書カード」と。

 そのくらいの本好きで、親としては嬉しい限りです。

 クリスマスに妻が長男へ「プレゼントは何がいい?」と聞くと、「スマホのバッテリー」と。

 聞いてがっくりきたのですが、結局は浴室で音楽が聴けるスピーカーに落ち着きました。

 そのくらい音楽好きなのですが。

 日曜日は「サロンのある家」へ行ってきました。

 メンテナンスが必要な箇所があり、その相談でしたが、その後は、お茶を飲みながら楽しい時間を過ごさせて貰いました。

 昼時になったので失礼しようとすると、またプレゼントを貰ってしまいました。

 ファミリーカジノキット。

 小学生の頃、よく友達と遊んだものですが、見ているだけで楽しげです。

 仕事をしている時には、本当に沢山のプレゼントを貰いました。

 特に印象に残っているのがこのパワーショベル。そのストーリーはここでも一度書きました。

 妻の実家でまだ現役として活躍中。6歳の姪っ子が遊んでいるそうです。

 人を楽しませ、喜ばせ、やる気にさせてくれるご夫妻でした。

 プレゼントを家に届けておくと、早速妻からメールが届きました。

 賭けているのは付属のチップです。

 増えたとて、何が変わる訳ではありませんが、これだけ盛り上がれるのです。

 「子供心がよく分かっておられる」と言えば偉そうですが、本当によく分かっておられるのです。

 大阪に公営カジノができるという話もありますが、できればそんな所には行ってほしくはありません。

 しかし、目隠しして隠す訳にもいかないので、仮の経験をするのは悪いことではないと思うのです。

 先のご夫妻が私にプレゼントしてくれた芯ホルダーですが、常に手帳に付け、もう10年以上愛用しています。

 働くのも好きだけど、お金を使うのも大好き。

 こうはっきりと言う方に会うことはなかなかありません。

 現代社会においては、自分が幸せになりたければ、誰かを幸せにするしかありません。

 それは私の仕事観の多くを占めていますが、こちらのクライアントからの影響はかなり大きいと思います。

 昨日話しをしていて、人生のある時期、間違いなく同じ船に乗っていたことを実感したのです。

 その瞬間瞬間にベストを尽くすだけなので、運もツキもあまり気にしていません。

 もし運やツキが一番影響する場面があるとするなら、それは出会いかもしれません。

 運命のルーレットという言葉がありますが、偶然にも、自分という升目にピタリと一致した人とだけ出会っている。

 全ての出会いは奇跡と言ってよいのだと思うのです。

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから2017年11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

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大阪ガス『住まう』11月22日発行に「中庭のある無垢な珪藻土の家」掲載
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
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極寒CRAZY!‐1561‐

 前回は、娘の奮闘記を書きました。

 facebookのほうには、お祝いのコメントを貰いました。娘に見せると更に喜んでいたのです。

 その記事の上に、スバコという会社の広告がでていました。リフォーム・リノベーションの紹介サイトですが、当社の作品がでています。

 記事のタイトルは「近隣問題&その解決法」

 なかなかに物騒なタイトルですが、内容と写真は関係ありませんでした。(勿論そのはずですが)

「高台の家」と共に「Shabby House」の写真も上がっていましたが、このサイトからは基本連絡はありません。

 スクリーンショットにも著作権があるというニュースがありました。仕事によって全く異なりますが、写真に価値有りと判断されることは、基本名誉なことだと考えているのです。

 遡って先週末。久し振りに湖上に浮かんでいました。

 この冬、池原ダムは雨が少なくかなり減水しています。

 間もなく昇降不可となりそう。

 最低気温-1℃。

 山はうっすらと雪化粧。

 この寒さの中でも、他に釣り人が居ることに驚きますし、理解もできます。

 しかし魚は正直です。

 ウグイが2匹釣れただけ。

 もっと釣っている人もいますが、自然相手なので全て受け入れるだけなのです。

 しかし、スロープの店主と常連さんが、「熊野まで食事に行くんだけど」と声を掛けてくれました。

 しかも店長の奥さんがハンドルキーパーまで務めてくれるとのこと。

 喜んで同行させて貰いました。

 で、こちらのお店が凄く安い。

 そして凄く美味しい。

 グレの刺身、ヒラメの刺身、タチウオの天ぷら。

 サザエのバター焼き、すじ肉と全て500円。

 ゲソの酢ミソに至っては300円。

 売り切れ御免という「サバのぼうずし」だけが700円ですが、そのレア感が絶妙でした。

 お腹一杯食べて飲んで1人3000円ちょっと。

 これだけ海の幸がよければ、熊野水軍もこの地を手に入れたくなるはずです。

 金額も合せて、大満足でした。

 プリンセス・プリンセスの歌に、「GET CRAZY!」という曲がありました。

 キ○ガイという日本語を使ってはならないので、氷点下の湖にでている人を「極寒CRAZY!」と呼んでみます。

 その私が好きな釣りですが、アメリカでは釣果を競う試合があります。

 「トーナメント」といわれ、トップカテゴリーでは賞金が1億円という試合もあります。また、テレビ中継もされる人気コンテンツでもあるのです。

 日本にもトーナメントはありますが、野球選手がメジャーリーグを目指すように、多くの日本人が夢を求めてアメリカへ渡りました。

 そんな中、昨年末にアメリカでの引退を発表した選手がいます。

 1970年生まれ、吹田出身の清水盛三という選手ですが、その17年間にわたる挑戦が、テレビで特集されていました。

 日本のトーナメントで実績を残した彼は、2001年に単身アメリカへ。

 2006年には、世界最高峰と言われるB.A.S.S.の試合で優勝を成し遂げます。

 引退の理由は明確には述べませんでしたがこの言葉が一番印象に残りました。

 「勝負の世界でしか味わえない何かがある」

 全く同感です。

 誰しも好きなことがあります。楽しむだけなら、仕事としない方が良いかもしれません。

 しかし、全てを注ぎ込んだ真剣勝負でしか味わえない何かがあるのです。

 その分岐点にある言葉が「狂」だと思っています。

 しかし、ただの「狂」では意味がありません。その下敷きになっているのが、「好き」とか「愛情」でなければ。

 だからこそ「狂おしい」という表現があるのだと思っているのです。

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