ライオンの品格

 3月最後の日曜日は、みさき公園に行ってきました。入園券を頂いたのです。

 南海なんば駅につくと、関空行きのラピートが止まっています。

 子供はやはりラピート好きで、途中の泉佐野まで乗ることにしました。

 園は桜が多く、三分からほぼ満開とまちまち。来週末が一番の見頃でしょうか。

 一昨年に来たときから、イルカショーのスタジアムが改修されていました。

 こじんまりはしましたが、海を背景に気持ち良いものになっています。

 朝一番のショーを最前列で見ました。

 こじんまりした分、水しぶきがかかる程距離が近く、迫力もあります。

 ショーもアットホームから、楽しく洗練された感じに変わり、好感がもてました。

 みさき公園は動物園と遊園地が一体となっています。

 一番奥にはトラとライオンが、壁一枚で並んで居ます。

 子供と見ていると、ゴロゴロしていたトラとライオンが、急にムクッと起き出し、色めきたってこちらに向かって来たのです。

 かなり高いところから見ていますが、獲物として見られているような、背筋が寒くなるような目つきでした。

 その訳は……エサやり体験が始まっていたのです。

 しかしオスのライオンは、首はもたげたものの動きません。

 満開の桜の下で「子供が投げ入れた馬肉をなど喰えるか」というような感で。

 さすが百獣の王。飼われているとは言え、風格を感じました。

 あくまで想像ですが。

 小高い山の斜面にあるので、海を見下ろす景色は爽快です。

 その分、アップダウンはかなりのもの。ベビーカーを一日押すと、筋肉痛になりました。

 出掛けるなら、この季節が最高かもしれません。

出物

 家の近くに出物ヤという店があります。今風に言えばリサイクルショップですが、そんな呼び名は似合いません。

 朝の10時半頃に店は開きますが、アバウトな感じです。

 外観は閉鎖的ですが、入ってしまえば魅力的な空間です。

 一輪車、何かの剥製、壷、電動ドリル、スピーカー、釣竿、ミュージックテープと何の規則性もなく、並んでいます。

 たまに入るのですが、もう少しで怪しいギターに手を出すところでした。誘惑も一杯なのです。

 時代はエコロジー(生態学、環境)ですが、何でも大切に使うことならすぐ出来ます。出物ヤは素晴らしいのです。

 現在ならオークション等、需要を感じますが、20年前ならエコノミー(経済)一辺倒。よく生き残っているなと思います。余計なお世話ですが。

 略せば共にエコ。少し調べてみると共通点が出てきました。いくつかのサイトをまとめると、エコロジーとエコノミーはギリシャ語の「oikos(オイコス)」が語源とありました。

 「オイコス」は家、氏族などを意味し、管理を意味する「ノミア」とつけると、暮らしを合理的に営むからエコノミー。論理を表す「ロゴス」をつけると、それらを成立させる論理から
エコロジーとなったのです。

 どちらも家、家族が基本でした。最善は近いところにありそうです。

神戸クルーズ

 昨日と打って変わって、今日は快晴でした。

 

 ルミナス神戸2は「国内最大級のレストランショップ」とwebサイトにはあります。

 クルージンクグをしながら、買い物をしたり、食事をしたりする船で、メリケンパークから出航しているのです。

 

 弟がチケットを持っているからと誘われ、二家族で行ってきました。

 カップルが多いのかと思うと、意外に家族連れも多く乗船していました。

 神戸港には川崎重工を初め、造船会社が多くあります。昔は良く釣りに来ました。

 メンテナンス中なのか、潜水艦も浮かんでいました。ちょっとワクワクします。

 2:00pm、4:00pm、7:00pmの3つのコースがあり、2時間ほどかけて、明石大橋まで回ります。

 私達は4:00pmの便でした。

 子供達は、さんざんはしゃぎ回っていました。

 6:00pmに港へ戻る頃、ビルの合間に夕日が沈んで行きました。

 夕食は、少し北にある南京町へ。メリケンパークから、1km程でしょうか。

 連休の最後で、結構な人出でした。

 店頭販売も良い感じでしたが、子連れの1kmで親達はやや疲れ気味。

 西安門付近の店へ入ったのです。

 夜景が美しいのは、街の雑然としたところが隠されるからだと思っていました。

 数年前に「夜景は最も美しい照明。その訳は、それぞれの光に、それぞれのストーリーがあるから」という話を聞きました。

 明るすぎる事に問題はありますが、求めるから光はあります。

 それは、人の生そのものだったのです。

シャガール

 昨日は、「池を望む家」の写真の撮影に行っていました。

 竣工したのは1年3ヶ月前。隣地の工事の関係でこの時期になっていたのです。撮影の件は現場日記に書くとして、こちらのお家には絵画が飾られています。

 その中にシャガールがあったのですが、「私と村」が加わっていました。牛と人が向かい合う、原色の多い、自由な表現の作品です。聞くと、東京のMOMA(東京国立近代美術館)で買われたのこと。

 マルク・シャガールはロシアの出身で、20世紀を代表するす作家であるのは間違いありません。

 作風は変化して行きますが、キュビズムの影響を受け、浮遊感のある絵が特徴的です。

 小さい頃、母に連れられて色々な展覧会に行ったのですが、大学生になり初めて自分で好きになった画家がシャガールでした。まずは色使いに惹かれました。

 多くはないのですが、青を多く使った作品がとても気になりました。ロシアの風土も影響しているのか、若かった私には、大人の憂いを感じたのです。

 カンディンスキー、ピカソ、ゴッホ、青の美しい絵は沢山ありますが、ややぼんやりとした、シャガールの青が一番好きです。

 どれくらい好きだったか。大学生の頃、絵の隅にあるシャガールのサインを見て「かっこいい」と思いました。マルクシャガールの出だしはma。それを真似て、自分のサインの練習をしたのです。

陰影

 日曜日は、朝から快晴でした。

 どこか山の中へ行きたくなり、宝塚市立自然の家へ。宝塚市の北端にあります。

 阪神高速を川西小花で降りて35分ほど。この辺りまで来ると、もう完全に大自然の中。

 嬉しいのは、駐車場、フィールドアスレチックを初め、ほとんどの施設が無料なのです。

 大阪から34km。感覚的には意外に近いという印象。

 焼き肉、カレー、焼きそばを、屋外で自炊出来るサービスがありました。 

 焼きそばにいたっては、一人前350円。手ぶらでいって調理するだけなので、次回は予約してみたいと思います。

 民族資料館として江戸時代中期の農家が移築されていました。

 自分で、勝手に入るのですが、初めは電気がわからず、真っ暗。
無双窓を開けると、ようやく足元が見えてきました。

 

 

 

 
 目が慣れてくいると、光は陰があってこそ、というのが良く分かります。
かまどの自然な曲線や微妙な質感も、電気が点いていないほうが美しいのです。

土間のタタキからも、自然な風合いを感じます。

 谷崎潤一郎は「陰翳礼讃(いんえいらいさん)」の中で、軒の深い日本家屋の奥深くで、金襖や金屏風がほのかに光るさまに、美を見出しました。

 陰があってこその光。

 現代の建築から、陰は消えて行きますが、根底にある美意識は忘れてはならない気がします。

問題が解決する瞬間

 ここのところ、寒い雨が続いていましたが、今日はすかっと晴れました。
 
 先日、こんな言葉を教えて貰いました。

 「問題は、引き受ける覚悟をした時に解決する」

 現在30代だとして、20代から10年以上問題を持ち越し、今なお山積みだと言う人はいません。仕事であれ、家庭であれ、問題は必ず起こります。しかし、全ては解決します。逃げない、引き受けると決めれば。

 コロンブスの卵的な言葉ですが、今は信じます。もうどうしようもないと思った事でも、腹さえくくれば、何とかなってきたからです。

 覚悟をするとはどういう事か。退路を絶つことだと考えます。「二郎握り」で有名な寿司職人・小野二郎さんはこう言っていました。

 「仕事は、与えられたら天職だとおもって、没頭すること。私は7歳から口減らしの為、料亭へ奉公へ出されました。ゲンコツ貰ったからと言って、帰るところはない。頑張るしかなかったのです」

 7歳から退路を絶たれ、70年以上働き詰め。その結果、世界最高齢の3星シェフとなったのです。

生涯の友

 週末は蓼科へ行っていました。

 ピラタス蓼科スノーリゾートまで大阪から5時間ほど。

 ロープウェイで標高2200mまで登ります。あいにく土曜日は雨が降ったり止んだり。

 それでも長男はやるき満々でした。

 今回は妻の友人家族と、現地で待ち合わせ。中学からの同級生なのです。

 ご主人は、スキーの為に新潟の関温泉に住み込んでいました。

 奥さんと妻もずっとそこでスキーをしていたので、3人は旧知の仲なのです。

 7歳のお姉ちゃんはかなり上手で、長男もついてまわっていました。皆夕方まで頑張ったのです。

 宿はキッチン付を取っていたので、部屋で夕食に。

 子供達のテンションは上がる一方。恥ずかしながら、近隣の部屋からクレームが来て気付きました。

 父は孫と一緒に滑ると、ショートスキーを新調しました。

 ある友人が「お婆ちゃんになってもスキーをしたい」と言っていました。そのときはピンと来ませんでしたが、今は分かります。

 学生の頃、なんとしても欲しい賞状がありました。結局、そのスキーの試合で入賞出来ませんでしたが、こう書いてあったのです。

 「希望と力に満ちた青春の日に、君が情熱を燃やし、創意をこらした結果をここに讃える。
 願わくは、スキーを生涯の友とされん事を」

「欧風カレー工房 チロル」 ヒストリー第三章

 昨日は雛祭りでした。2歳の娘がいますが、我が家には雛人形がなく……妻のを実家から持ってこないといけないのですが。来年は一番いい場所に飾るから、と娘に誓いました。

 一昨日の火曜日。突然チロルの店主が遊びに来ました。

 彼は25歳で会社勤めをやめ、突然飲食の世界へ。いくつかの店で経験を積み、カレーの車上販売を始めます。これがチロル第一章なら、2年間頑張って、四天王寺にオープンした店舗が第二章。3年後のリニューアルは、私も手伝わせて貰いました。

 そして2008年の夏、四天王寺から飛騨高山への移転準備をはじめ、この1月に完全移転。きたる3月20日に、オープンとなったのです。第三章のはじまりです。

 元々は同級生のスキー仲間。

 ずっと前から、自分の好きな土地で飲食店をしたいと言っていました。今回それを実現しました。

 田舎暮らしがしたいと言っても、行動に移す人は稀です。仕事をしながらとなると尚更。

 場所は東海北陸道の飛騨清見ICでおりて、中部縦貫道に乗り継ぎ、高山西ICから300m。

 大阪から3時間、高山市からも10分と言っていました。

 春になれば山菜とり。川が解禁になれば前の川で魚釣り。冬は大好きなスキー。夢のような生活です。

 側溝にさえイワナが2匹住んでいるらしく、漁が出来る漁業権を買うかも、とまで言っていました。そこまでは良いので、是非イワナを釣らせて貰いたいです。

 それも何も仕事あってこそ。マイペースで頑張って下さい。また遊びに行きます。

 その為にも、通販もあるチロルの飛騨牛カレーを宜しくお願いします。

動機単純

 暖かい日が続いていましたが、今朝は少し冷えました。今日から3月です。

 オリンピックも今日で閉幕。あまり見れませんでしたが、女子フィギアスケートは、事務所の皆で応援しました。浅田真央が滑り終わった直後、点数を見ている表情は、今にも涙がこぼれそうで、心に残っています。

 フィギアスケートが世界で2番目に上手だという評価。または、キム・ヨナに負けたという結果。どちらを見るかで、景色は全く異なります。19歳の女の子は、本気で世界一を目指して、頑張ってきたのです。自分も頑張らないと、という気になりました。

 とても気になる、アメリカのボディー・ミラー。アルペンスキーの「滑降」「スーパー大回転」の銅、銀に続いて、「スーパー複合」では、金メダルを獲得しました。滑降と回転の合計タイムで争う種目です。

 2002年のソルトレイクでは銀2つ、2006年のトリノでは、前年度のワールドカップの総合チャンピオンとして望みましたが、滑降の5位がベストリザルト。

 昨年のシーズン終了後、引退も示唆していましたが、オリンピックを前にして現役復帰。かつて、団体行動は合わないと離脱した、ナショナルチームに戻ったのです。そして32歳で迎えた今回、この結果です。

 実力が凄いのですが、運命というのは分からないものです。しかし、続けていないと、何も起こらないのは誰しも同じ。すっかり触発され、今シーズンは出来る限り雪上へ行くと決めたのです。

 昨日は、近場の福井県にある今庄365スキー場へ。

 朝方まで雨が降っていたので、今日は少なめと言っていましたが、それでも結構な人出。

 大阪から2時間半で着くので、贅沢は言えません。

 長男も中級コースなら大方滑れるようになりました。2人で山頂から滑ってくる途中、ふと気が付きました。

 学生時代、左谷足のターンが、苦手だったのですが、その決定的な原因に気が付いたのです。

 また草レースにでも出るか、と思っているのです。