怒るで、しかし!‐1664‐

 今日は節分です。

 節を分けるの言葉通り、「この時期が過ぎてから着工したい」というクライアントもいました。

 立春も明日に控え、春へ向かっての分岐点でもあります。

 前を通るたびに気になっていた八尾空港。

 天気が良かったので、少し寄ってみました。

 八尾空港で思い出すのはやっさんです。

 勿論その筋の人ではなく、昭和の破天荒芸人、横山やすしのことです。

 彼がプライベートセスナを操縦するため、ここに通ったことは良く知られています。

 ネットフェンスからのぞいてみると、沢山の小型機が見えます。

 青空駐艇なのか、今日飛ぶ予定なのか、初めてなので全く分かりません。

 滑走路に面して「パイロット養成」「遊覧飛行」などの看板が上がった建物が10軒程並んでいます。

 このあたりは、伊丹や関空とは随分違った雰囲気です。

 一番奥まで行くと、見学スペースもありました。

 管制塔も小振りでかわいい感じ。

 整備士の人達でしょう。

 燃料を入れたり、大きな動作で合図を出していたりとなかなかに活気があります。

 格納庫も目の前で、自然にテンションが上がるのです。

 想像していたより離着陸があり、気が付けばセスナが戻っていました。

 先程まで目の前で整備していた小型ジェットも。

 機体が小さいからでしょうか、短い滑走距離でふわりと浮かび上がります。

 目の前で離陸するのですが、大型機のエンジン音と比べると静かなもの。

 あっという間に小さくなっていきました。

 やっさんも、さぞ気持ちよく飛んでいたことでしょう。

 八尾市のwebサイトによると、八尾空港は交差滑走路を持つ数少ない空港だそう。

 他には東京国際空港(羽田)、新潟空港、仙台空港のみで、地図を見ると東西がメインの滑走路のようです。

 最近の豪華客船ブームもありますが、渡航手段と言えば日本なら飛行機です。

 同じ島国のイギリスはEU離脱を決めましたが、海底トンネルでフランスと繋がっています。

 そう考えると、隣国と全く接していないこの国は、かなり独特な環境と言えます。

 ブリティッシュ・エアウェイズは、先月末に中国とイギリスを結ぶ直行便を全て運休すると発表しました。

 やはり孤高の国。決断が早い上に、誤解も恐れないようです。

 小学生低学年だったと思うのですが、こんな本を読みました。

 地球上の空気がある日突然なく無くなると分かり、世界中がパニックになります。

 あるお金持ちの家庭が、我が子の為に世界中の風船を買い集めます。

 それらを全て膨らませ、体にくくりつけ、我が子にくわえさせるのです。少年が風船で見えなくなる程の量でした。

 もう40年くらい前のことで内容はあやふやですが、少年が体中に風船を巻き付けた挿絵は、何故かはっきり覚えています。

 この話を読んだ時、2つのことを考えました。

① お金持ちだけが生き残ることが起り得る。

② 世界中でたった1人になっても生き残りたい?

 子供の私が、この2つのことを考えていたとき、かなりドキドキしていたと思います。初めて生と死について考えたのかもしれません。

 話の結末ですが、その日が来ても空気は無くならず、デマだと分かりました。

 少年は何かバツの悪い感じで、クラスの友人と会って終わったと思います。

 それはそうです。クラスの皆が亡くなっても、自分は生き残る予定だったのですから。

 ①に関してはその通りです。

 やっさんのようにプライベートセスナでも持っていれば、どこかへ脱出できるかもしれません。

 まだ諦めていませんが、どうやらこの人生では難しそうです。

 ②ですが、流石に70億分の1に値するとは思っていないので、答えはNoです。

 天才芸人の最期は寂しいものでした。しかし、その芸が忘れられることがないなら本望だったかもしれません。

 「お前あたりに何が分かるねん!

  怒るで、しかし!」

 という声が聞こえてきそうですが。

 ケセラセラ

 全てはなるようになるし、行くべきところへ行くのだと思うのです。

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『homify』5月7日「碧の家」掲載
『houzz』4月15日の特集記事
「中庭のある無垢な珪藻土の家」が紹介されました
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地域情報サイトに掲載されました

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