上棟式と地鎮祭

 先週の土曜日は上棟式、日曜日は地鎮祭がありました。

 ともにお祝い事なので、嬉しい限りです。

地鎮祭は神社へ伺っての、ご祈祷をお願いしていました。ここは私の元仕事場。

境内の中の家」があるのです。昨年2月の「1年点検」以来です。

 ちなみに、土曜日に上棟式を迎えた「伊東内科クリニック」のクライアントは、この1年点検に立ち会っています。

 企画提出の前だったのですが、1年経った現場を是非見たいと言われたのです。

 この時期は年で一番、葉の多い時期。家が見えない程の緑に包まれていました。

 緑化関係の申請で、一本一本木の種類を調べたことを思い出します。

 外壁の下の方には、薄くコケがついており、良い感じになっていました。

 少し早めに着いたので、奥さんともお話しできました。

一番上のお兄ちゃんは来年中学生。一番下の娘さんは来年小学生。3人のお子さんの成長を見て、時の流れを感じるのです。

 境内は木が多いので、計画当初から落ち葉対策が課題でした。

 「大雨の時は、落ち葉が軒樋につまると、溢れた場合は玄関先に落ちるので、何か良い方法はないですか」と、ご主人から課題を貰いました。

 これは早急に対策を考えますが、方法はイメージしています。まずは施工会社と相談です。その他はご夫妻とも問題ないとのことで、10分程談笑していました。皆さんが元気そうでなによりでした。

 仕事は口コミが一番と言いますが、それが簡単な事でないのは十分に承知しています。

 それでも、実際に紹介頂いたクライアントと仕事をしたり、クライアント同士が会う機会があったりすると、長く仕事を続けてきたのだなとも思えます。

 先週の6月23日でアトリエmを設立して15年目に入りました。あっと言う間でしたが、これもチャンスを与え続けて貰ったからこそです。

 改めて、全てのクライアントに、心から感謝申し上げます。

メッシ

 昨日までとはうって変わって、今日は良い天気になりました。 

 オトギリソウ科のキンシバイはこの時期に花を付けます。濃い黄色が太陽によく映えていました。

 明日の未明は、決勝トーナメント進出を掛けて、日本とデンマークが戦います。なんとか起きて、リアルタイムで見たいところです。

 すでに予選を突破を決めている国の一つがアルゼンチン。隣国ブラジルと共にサッカー大国です。

 監督のディエゴ・マラドーナは「メディアは選手に謝るべきだ」と発言しました。非常に厳しい母国のマスメディアへ向けてのものです。

 チームの中心選手はリネル・メッシ。今回のワールドカップで最も期待される22歳です。テレビで紹介されていました。 

 メッシは幼少の頃から、体は小さいものの卓越した技術と才能をみせ、クラブチームで頭角を表します。体が小さいのは成長ホルモンの問題と分かり、医師にホルモン注射を勧められるのです。

 多額の費用が必要になったメッシの父親は、クラブチームに援助を求めますが、クラブ側は拒否。スペインの強豪チームに活路を求めることになります。

 これを受け入れたのが、スペイン一部リーグのFCバルセロナ。現在もメッシの所属する名門チームだったのです。

 13歳からスペインで活躍する天才フォワードは、当然アルゼンチンでもヒーローだと思っていました。期待はもちろんあるのですが、代表チームでは未だその実力を発揮しきれていないようです。

 国内では「スペインに居る時は最高の選手だが……」という非難もある程。サッカーを続ける為、やむなく海を渡った、サッカー選手の栄光と悲哀でしょうか。

 アルゼンチンが前回優勝したのは1986年のメキシコ大会。現監督のマナラドーナが大活躍しました。準々決勝のイングランド戦では、神の手ゴール、5人抜きゴールとすでに生きる伝説です。1982年フォークランド紛争の陰を落していたアルゼンチンの英雄となったのです。
 
 メッシは今大会未だ無得点。アシストを決めた場面が流れていましたが、流石の動きでした。

 「私はマラドーナにはなれない」という発言を受け、監督は「君は君のプレーをすればいい」とアドバイスしました。英雄になるか、それとも……

 決勝トーナメントのメッシが気になります。

チケットレスって

 今日は横浜へ出張でした。

 今戻ったところですが、再度横浜に行けたという事は、無事計画が進んでいるということです。

 以前、JR西日本のエクスプレスカードについて、書いたことがあります。

 これは本当に分かりにくかったのですが、現在JRが進めているチケットレスサービス「EX-IC」は感激する位便利です。

 webなどの説明を読むと理解し難いのですが、一度使うと多分辞められません。

 「金額が安くなる」「時間の変更が、寸前まで携帯で出来る」などのメリットもありますが、一番凄いのは改札機に「EX-IC」のカードをかざすと、パソコンや携帯で予約したチケットが出てくる事です。

 改札機が発券するという方法で、時間のかかる手順が全て省略されたのです。チケットレスとうたっているので、発券というイメージが、全く掴めませんでした。

 「チケットレス化はいいけど、車掌さんが回ってきたら何を見せるのだろう」とか、他のお客さんが「その席私の席じゃありません?」とか言われたらどうするんだろう、とか考えていたのです。「EX-IC」の説明です。

 合わせてICOCAを持っていると、例えば「新大阪」から在来線に乗り換え「大阪」へ向かう時でも、チケットを買わずに出られるのです。勿論ICOCAには、お金をチャージしないといけませんが。

 出張の多いクライアントと話していると、「EX-IC」で3日前までにチケットを買えば、「ひかり」のグリーン車と、「のぞみ」の一般料金がほぼ同じで、非常に快適という話になりました。

 新大阪-新横浜なら30分程しか変わらないので、これも試してみる価値ありです。

 計画地のオフィスからは、日本一高いビル、ランドマークタワーが見えます。

 今日の目的は、競争見積りに参加する施工会社への「現場説明」でした。

 現場監理はあと数回行く予定になっていますが、ここから先は見積りが合わないと前へ進んで行きません。

 期待しつつ、準備をして待っているところです。

間違いに気付いた時

 今週の月曜日、サッカー日本代表は第一戦目に勝利しました。

 練習は駄目で、本番は上手く行くというケースは本当に稀です。だとすれば、準備が出来ていたにも係わらず、結果だけが出ていなかった、という事になります。代表選手は周りの声に惑わされず、やるべき事をやり続けたということでしょうか。素晴らしい勝利でした。

 前代表監督、イビチャ・オシムの言葉はいつも紙面をにぎわします。

 「この勝利は日本にサッカーがあることを示した」

 「もし明日の一面がすべて本田ということになれば、日本の未来は危ない」

 相変わらずの論客振り。次戦のオランダ戦も楽しみです。キックオフは土曜日の8:30pm。

 話は変わりますが、現在工事中の計画にクリニックがあります。

 娘の傘は、元々建っていた母屋解体の際に頂いたものです。子供は何故か傘が好きです。

 そのクライアントからメールが届きました。

 海外での生活がすでに10年。アフリカ、東欧と渡り、間もなく帰国予定ですが、現在は南米在住です。

 先週、網戸の事を書いたのですが「海外に虫が少ない、ということはありませんよ」と教えてくれたのです。

 現在暮らすリマも、夏の夜は蒸し暑く、エアコンがないので窓を開けたいそうです。大半は虫が入ってくるから我慢していますが、日本人が大家に網戸をつけて欲しいと頼んでも、そのような家は少ないとのこと。

 それで、ホームセンターで網を買い、押しピンで付けているそうです。日本以外で、なかなか網戸がない理由は、取り付くレールがないからとありました。

 知ったようなことを書いて、恥ずかしい限りです。しかし、教えて貰わなければ、ずっと間違い続けるところでした。

 例えば、急に人前に出る事になった時、あわててスーツの上着を羽織ったとします。

 一仕事終えトイレに行った時、ふと鏡を見ると上着のエリが立っている。誰か教えてくれれば良かったのに!ということはありませんか。

 自分が悪いのです。悪いのですが、教えてくれればいいのに、とも思います。言える人でいたいと思うのです。

本田

大阪は昨日からずっと雨。いよいよ梅雨入りでしょうか。

近所の庭先に、アジサイが多い事に驚きます。

控え目な樹形が、普段はあまり気にさせないのか、私が見ていないだけなのか。

何れにしてもこの季節の主役です。

6月11日にサッカーのワールドカップ、南アフリカ大会が開幕しました。今日は日本代表の初戦です。

直前の迷走感もありますが、わが国の代表です。今日はテレビの前で応援したいと思います。カメルーン戦のキックオフは11:00pm。
大会前の特集番組を2つ見ました。1つはメッシ。1つは本田です。初戦を勝利で飾ったメッシは別の機会に譲るとして、今日は本田選手の話。

若き日の中田英寿を彷彿させる本田圭佑。二人の対談番組でした。初対面の2人からは、リスペクトする空気が伝ってきます。まず一番驚いたのは中田の発言です。

「練習の日本代表は本当に上手い。技術、スピード、戦術、何れも世界のトップレベル。僕は代表では下手な方だった」「僕もですよ」と本田。

「しかし試合で使えるかは全く別」再び本田がうなずきます。

当然、技術や体力で劣るから、負けているのだと思っていました。そうではないのです。では何が足りないか。

 「僕は一生懸命やろう、と発言するようなタイプじゃない。本当に日本に欠けているのは練習にしろ、試合にしろ根底にある姿勢」と言いました。

2006年の代表には、勝てる可能性があった。にもかかわらず、それが出来なかったことがもどかしかった、と言ったのです。

精神論を否定される日本のスポーツ界ですが、一生懸命さと真剣に勝ちたいという気持ちが足りないというのです。続いて本田の発言です。

「僕は守備的なポジションで、ビッグクラブでプレーしたいんじゃない。自分の好きな真ん中のポジションでプレーしたい。自分、もしくはストラーカーに決めさせる、相手にとって一番危険な選手でありたい」

 「リスクを背負わないと言うけど、僕はリスクを背負わないほうが怖い。そもそもリスクって何?という話ですよね」

想像していたイメージと全く異なる、聡明で真っすぐな選手でした。最後に中田が彼に託したメッセージです。

「サッカー人生で一番の後悔は、自分を貫き通せなかったこと。やりきって結果が出なければそれは仕方がない。日本代表の中でも徐々に年上になり、バランスをとること、周りを活かすことを求められだす。その為に、自分のやりたいことを我慢し、更に結果がでない。これが一番良くない。どれだけわがままにやれるか。そこに期待してます」

でした。これは以前の発言からも全くブレがありません。

2006年、ドイツ大会のブラジル戦が終わったあと、ピッチで流した涙の一端が垣間見えました。中田英寿33歳、本田圭佑24歳。その意思は受け継がれるのか、それとも……

今日の初戦が注目です。

都会の音楽

松本隆、60歳、作詞家。

シングル総売り上げは5000万枚。ヒットチャートNo.1が52曲。阿久悠に次いで2番目です。その半生を番組が紹介していました。

「はっぴーえんど」は1969年、大瀧詠一、細野晴臣らによって結成されます。日本語ロックの草分け的存在でした。

ドラマーだった松本は、文学青年だったこともあり、細野の勧めで作詞を始めます。

当時、ロックは不良の音楽として見られていました。

東京、青山生まれの彼は「知的なロックがあってもいい、都会の音楽がつくりたかった」と言います。

1971年に「はっぴーえんど」は解散。家族があった事もあり、職業作詞家の道を歩むことになるのです。「ですます調」も彼が作り出したものでした。

かっこたる地位を築いたのが『木綿のハンカチーフ』です。

-テクニックがあるに越したことはないが、無くてもいい。時代はポリエステルが登場していた。時代に何が足りないか、何が表現したいか、何に病んでいるかを考えた-

『木綿のハンカチーフ』 歌:太田裕美 作詞:松本隆 作曲:筒美京平 1975年12月
ただ都会の絵の具に
染まらないで帰って
染まらないで帰って

以下は詩の一部です。時代順に8曲あります。

-危うい思春期の少年を描いた、原田真二に始まる、少年シリーズの集大成は近藤真彦-

『スニーカーぶる~す』 歌:近藤真彦 作詞:松本隆 作曲:筒美京平 1980年12月
ペアでそれたスニーカー
春夏秋と駆け抜け
別れ離れの冬が来る

-危うくて、つっぱってて、純粋で、美しくて。痛々しい青春群像を描きたかった-

『ハイティーンブギ』 歌:近藤真彦 作詞:松本隆 作曲:山下達郎 1982年6月
俺はこわいもの知らず
ケンカなら負けないけど
この愛を失すことだけ
こわいのさ

数々のヒット曲をかくことになる、松田聖子への初めて提供した曲が『白いパラソル』です。

『白いパラソル』 歌:松田聖子 作詞:松本隆 作曲:財津和夫 1981年7月
渚に白いパラソル
答えは風の中ね
あなを知りたい
恋の予感

松本は更なるチャレンジの為、松田聖子の曲を松任谷由美に依頼します。しぶるユーミンは「呉田軽穂」のペンネームを使う事を条件に了承。コンビ第一作目が『赤いスイトピー』です。

-女性は奔放のなったとメディアは伝えるが、本当だろうか。クラスの大半の女の子は言いたいことをなかなか言えない。本当はそんな子のほうが多いんじゃないかと思った-

『赤いスイトピー』 歌:松田聖子 作詞:松本隆 作曲:呉田軽穂 1982年1月

何故 あなたが時計をチラッと見るたび
泣きそうな気分になるの
I will follow you
翼の生えたブーツで
I will follow you
あなたと同じ青春 走ってゆきたいの

 B面は『制服』です。

『制服』 歌:松田聖子 作詞:松本隆  作曲:呉田軽穂 1982年1月
四月からは都会へ
行ってしまうあなたに
打ち明けたい気持ちが……
でもこのままでいいの
ただのクラスメイトだから

その後もニューミュージック界の仲間を、歌謡曲の世界に引っ張りだします。

『探偵物語』 歌:薬師丸ひろ子 作詞:松本隆 作曲:大瀧詠一 1983年5月
波の頁をめくる
時の見えない指先
自信はないけれど
好きよ…でもね…
多分…きっと…

最前線を走り続けた松本は、からっぽになり10年間休養。そして華麗な復活を遂げます

-青春は大事にしすぎても、捨ててしまっても面白くない-

『ガラスの少年』 歌:KinKi Kids 作詞:松本隆 作曲:山下達郎 1997年7月
僕の心はひび割れたビー玉さ
のぞくき込めば君が
逆さまに映る

都会の音楽にこだわった彼のキーワードは、あのヒット曲にも登場します。

『ルビーの指環』  歌:寺尾聰  作詞:松本隆 作曲:寺尾聰 1981年2月
くもり硝子の向うは 風の街
問わず語りの 心が切ないね
枯葉ひとつの 重さもない命
あなたを失ってから

キーワードは「風と街」だったのです。

窓から

 6月も2週目に入り、梅雨入りの声も聞こえてきました。

 初夏の僅かな期間は、一年で最も窓が開けたくなる時です。

 四季のおかげで、多様な景色、豊かな食文化が日本には有りますが、居心地が良いのは人だけではありません。「虫」にとっても同じ。

 蚊を好きな人などいませんが、概ね女性は虫が嫌いなものです。反対に子供は、前庭のダンゴ虫で延々と遊んでいたりします。建築に係わるものとして、これは大きな課題です。

 ヨーロッパの住宅には、網戸はほぼありません。各国調べた訳ではありませんが、それだけ虫が少ないのです。

 ちなみに、日本語の「まど」は、「ま(目)と(門)」や「ま(間)と(門)」が語源とされ、のぞき穴のようなものを指しました。英語の「window」は、風(wind)を入れる目(穴)から成っています。

 住宅の第一回目の打合せの時のこと。

 「バルコニーに面する窓は、全部開けれるようにして、一体の空間にしたいんです」

 「それ気持ち良さそうですね!」という感じで計画は進んで行きました。

 大きな開口は気持ち良い。しかし、蚊を防ぐとなると大変です。

 「雑誌に載っているような住宅で、大開口に網戸って付いてるんですか?」

 「付いていない……ところも結構あると思います」

 以前は、網戸と言えば引違いが主流でした。

 現在は、開戸タイプ、折戸タイプ、ロール状に収納出来るタイプ。様々な種類があります。プリーツ網戸と呼ばれるものは、最大2mまで対応出来るものもありました。

 今回はこれらの組み合わせで、チャンレンジです。

 夢を実現するためにチャレンジ。新しいことを達成するには、、この構図以外にありません。

真っ赤に流れる

 5月31日の新聞に、アンパンマンの作者、やなせたかしさんの記事が載っていました。

 1919年(大正8年)東京生まれ。4歳から両親の郷里、高知で暮らします。現千葉大学工学部を卒業、兵役を経て三越の宣伝部にデザイナーとして入社しました。

 1953年(昭和28年)に退社。その後、漫画、舞台美術、作詞など多くの仕事を経験します。昭和48年に「詩とメルヘン」を創刊。30年間編集長を務めました。

 「正義はすぐにひっくり返るが、パンをあげる行いはいつも正しい」

 1973年(昭和48年)、54歳の時に初めてアンパンマンを発表。63年にアニメ化され、人気漫画家になったのです。現在91歳で現役。引退しようかなと思った頃に受けたのがアンパンマンの仕事です。今はこれが天職だと思うとありました。

 「なんのために生まれて、なーにをして生きるのか」

 テーマソングもやなせさんの作詞ですが、テーマは非常に重いものです。

 そこに至るまでの道のりは平坦でなかったようです。退社後は漫画の仕事がなく、何でも引き受けたとありました。その中の一つが「手のひらを太陽に」の作詞。

 「あれは漫画の仕事がほとんどなくて辛い時代に、夜、懐中電灯で手のひらを透かしてみたら血管が浮き上がって見えたことからできたんです。自分は元気がなくても血は赤いんだなあって。懐中電灯ではさまにならいから、太陽にしたんですが、まさかあんなに売れるなんて思ってもみなかったですよ」

 気分に関係なく、いつも真っ赤な血が流れているのです。