明日から6月に入ります。
下旬には夏至を迎える訳で、日の出もどんどん早くなってきました。
朝の7時頃にはそれなりの日差しとなり、街の景色はすでに昼色です。
近所には多くの旧家が残っており、区画が大きい家も沢山あります。
お寺が多いのは、この街が豊かだった証拠でしょう。
この祠の横にある石をよく見ると、「弘法大使腰掛石」と掘られています。50歳になって初めて気づきました。
よく見れば なずな花咲く 垣根かな
芭蕉の中でも特に好きな一句です。
全てはこちらの姿勢次第なのだと、いつも教えてくれるのです。
旧家には蔵があるとことも多く、塀の上には忍び返しがあります。
先端は細く、更に返しがあり、かなりの抑止効果がありそうです。
ちょっと注目してみると、形状も様々。
こちらはやや太いストレート型。
こちらはダブル返しのやや太め。
この細さは、見ているだけでも恐ろしい感じがします。
あくまで賊の視点に立った場合ですが、もし私が忍び返しを設計するなら、その気持ちにも多少なれなければなりません。
先日、あるクライアントが「守谷さんところのwebサイト、ちょっと見難いですね」と教えてくれました。
webサイトがPCで見るものから、スマホで見るものへと移行しているのは理解していましたが、改善を後回しにしていたことは否めません。
こういったことをはっきり言ってくれる人は、本当に大切です。
早速リニューアルに向けて動きだしました。
耳痛い言葉にヒントがある
スターバックスをここまで育て上げたハワード・シュルツの言葉です。
彼はコーヒーの品質に拘っており、「コーヒー豆をプラスチックの容器に入れない」、「科学的な風味付けをしない」など、徹底していたと言います。
カフェラテにシロップを入れることにも否定的なくらいでしたが、あるスタッフからコーヒーにミルクを合せて冷たい飲み物を作るべきだという案がでます。
断固反対したのですが、共同経営者から「顧客の望むことは何でもするべきだ」という意見を受け入れ「フラペチーノ」が発売されます。
そして、その年だけで5200万ドルを売り上げる大ヒット商品になりました。
耳痛い意見を言ってくれる人に感謝するだけでなく、言って貰おうと思えば、その許容量があると思って貰わなければなりません。
零細企業のトップはついそれを見失ってしまうのです。
ハワード・シュルツの言葉は『人生はワンチャンス』から引きました。
芭蕉の句も、シュルツの言葉も、大切なのは姿勢なのだと教えてくれるのです。
■■■1月27日 『Best of Houzz 2021』を「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
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【News】
■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■9月11日発売『リフォームデザイン2020』に「回遊できる家」掲載
■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました