4月28日の土曜日は全国的に晴れ空。30℃を超えたところもありました。
私は阪急電車に乗って三宮へ。
西宮北口を超えたあたりから山が迫りだし、一気に景色が変わって行きます。
三宮駅を降りても、山はすぐそこという感じ。
函館、長崎、神戸。坂のある港町は景色が劇的に変わります。
そのあたりが観光地としての魅力でもあります。
この日の目的は、三宮センター街にあるジュンク堂で、相談員をすること。
店内にも「建築家による無料相談会開催」と、横断幕が掲げられています。
私が言うのも何ですが「無料相談会」と聞くと、何か怪しく感じます。無料のものってあるの?と。
しかしこの場は、日本建築家協会近畿支部がジュンク堂が協賛して開催される無料相談会。
建築家としての品位を欠くような行為は禁じられています。勿論求められれば、仕事をすることも可能ですが、あくまで社会貢献の1つという位置づけです。
5階のエスカレーター横にブースがあります。三宮店はこの日で3回目です。
勝手を知っているというのは強いもので、気分転換くらいの気持ちで座っています。
担当は3時半から6時までの2時間半。その間に2人の相談がありました。
前回もそうでしたが、建築雑誌に載っているのを見たとか、webサイトを見ていると言う方も増え、長くやって来たんだなあ、という感慨もあります。
これまでに何度か、このような相談がありました。
「家にはこだわりがあったが、建築家(建築士)に頼むと高くなると思い違う方法を選んだ。しかし担当者の対応に納得できず困っている。どうすれば良いか」
私としては、まず納得できていない事を伝える事。その後の対応にも納得できなければ、担当者の上司に伝えること。それでもどうしても納得できなければ、解約も辞さないという覚悟をすること、というアドバイスをします。
当事者ではないので、勝手な事は言えませんが、誰もが自由に家を建てる権利を持っているはずです。お互が納得できない状態で家創りを進めても、共に幸せになれる可能性はないと思います。これは建築に限ったことではありませんが。
進め始めたことをストップするのは勇気のいることです。しかし、一生後悔することに比べれば、たやすい事と考えるべきだと思います。
お互いが納得できる点が見つかり、良い家が建つのが最良のストーリーです。何とかそこにたどり着くためにも、お互いの覚悟が必要だと思うのです。
これらの相談会に出て一番思うのは、何一つ勉強にならないことはないということ。もし誰も来なくても、本屋さんの中で、2時間半も人を観察する機会など滅多にないはず。