聞くは一生の損
宮本哲也著「強育論」の中にあった言葉です。
聞くべきことの例として、喪服のネクタイの色とありました。
なるほど、これは年長者に教えて貰わないと、解りようがありません。
聞かないほうが良い事は、算数の答えの出し方、とあります。
解き方を教えるのでなく、考え続けることによってのみ人は成長出来ると、知って貰うことに尽きるという考えです。
「どうやって勉強していいのかわかりません」は「どうやって生きていけばいいのかわかりません」に等しい、とも。
私もそう思いますが、なかなかに刺激的な言葉が並びます。
初版が2004年となっていたので、著者はすでにかなり露出しているのかもしれません。彼は中学受験をする塾の算数の先生です。
申し込み順で入塾できるようですが、有名私学への高い合格率を誇っています。その核心にあるのが、初めにあった考え方です。
思い当たる節もあります。私は25歳で事務所を設立しました。
望んでではありませんが、28歳までは、全く一人の事務所で、誰と相談する事も出来ませんでした。
全ての判断において、よりどころは自分だけ。不安で不安でしかたなかったのですが、何とかかんとか生きていたのです。
反面、基本を勉強する時間が短かった為、建築家の下で、しっかり修行してきた人には、知識で劣る部分がある事も感じていました。
しかし、更にラッキーだったと思うのが、ぎりぎりwebが無かったことです。(あったのでしょうが、当事務所の導入は2002年でした)もしあったなら、自分で考えるより、答えを多数決に求めていたと思うのです。
知るも一生の損となる可能性もありますし、悩む喜び、不安に
なる喜びだってあるかもしれません。
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■■■『大改造!!劇的ビフォーアフター』■■■ 7月8日(日)「匠」として出演しました