土曜日の『住人十色』の放送は、私も楽しみにしていました。
自分の出演がなければ気楽なものです。
8年続く長寿番組だけあり、松尾貴史さんのコメントも的確。とてもわかりやすく描いて貰った気がします。
計画が始まり、ここに至るまでの3年を振り返ってみました。
2013年9月15日(日) 大阪市が主催した「住之江の元長屋」のオープンハウスに参加。
雨の強い秋の夕方。初めてご家族にお会いしたのです。
2013年10月3日(木) 第1回目の打合せ。
その後、11月14日(木)第3回目の打合せは、お弁当持参で来社してくれました。
仕事終わりの時間帯に、何度も足を運んで貰ったのです。
2013年12月10日(火) 現地調査。
お母さんと奥さんは、その間もずっと談笑していました。
「本当に仲が良いんだな」と思っていたことを覚えています。
2015年4月30日(水) 現場打合せ。
着工は2015年2月9日(火)。
設計、予算調整もかなり難航し、計画のスタートから1年5ヵ月を費やしたのです。
お子さんには、現場で宿題をして貰ったこともありました。
2015年7月10日(金) ようやく引っ越し。
まだ工事中でしたが。
2015年11月3日(祝・火) 当社の写真撮影。
恒例になった昼食時の撮影もお願いしました。
動きのある写真が撮れます。
そして、ボルダリング。
こうして、この家のイメージカットが撮影されました。
2016年3月6日(日) 『住まいの設計』の取材。
子供さんが楽しんでくれたら、誌面が楽しいものになるのです。
これらの写真をみて貰い、番組の取材となりました。
実は、あるリノベーションのコンテストに応募しましたが、入賞さえ叶いませんでした。
正直言えば、自信を持っていました。
しかし、それなら実作でリノベーションの可能性を示し続けるしかありません。
コンテストの審査員には届かなくても、本気のクラアントには届くと信じているのです。
いつも周りを笑わせてくれた次男君。
番組内で、この家に「いちまんてん」を付けてくれました。それが一番の賞かもしれません。
放送後、ご家族にお疲れさまでしたとメールを送ると、返事が返ってきました。
収録後は放送が不安で本当にイヤでしたが、ほんわかした感じでよかったです。
あの雨の日、ビフォーアフターのおうちを見学しに行ってなかったら私達家族はどうなってたかと思います。
近いうちお礼するのを口実にアトリエmの皆さんにお会いしにいきたいと思います。
「阿倍野の長屋」
打合せ回数45回 (うち現場打合せ25回)
設計期間 2013年9月~2015年1月 1年5ヵ月
工事期間 2015年2月~2015年7月 5ヵ月
一滴のしずくが集まり川となるように、いくつもの偶然と決断がここに導いてくれました。
クライアントと私達の大河ドラマ「松虫の長屋編」はこれで一区切り。
楽しんで貰えたでしょうか。