タグ別アーカイブ: 大阪

5S-7S‐1699‐

 今週末はようやく野外へ出られるかなと、週間予報が気になります。

 春の花から主役はアジサイへ。

 もし、あのウィルスが湿気を嫌うなら、梅雨さえ待ち遠しいのです。

 2005年頃だったか、初めて経営者の勉強会に参加させて貰いました。

 ある方が「付き合いは広い方が良いだろうし」と声を掛けてくれたのです。

 そこで「5S」という言葉を初めて聞きました。

 ①整理 ②整頓 ③清掃 ④清潔 ⑤躾(しつけ)

 頭文字がSで始まる5つを並べたものです。

 経営者なら普通は知っているのだと思います。

 物創りとアートが好きでこの仕事を始めたもので、経営やリーダー論などには全く興味がありませんでした。

 しかし言葉の定義を教えて貰い、面白いなと思いました。

 ①整理=要、不要を分け、不要なものを排除すること

 ②整頓=理にかなった配置にすること

 特に①には軽く衝撃を受けました。整理とは要らないものを「捨てる」ことだったんだと。

 人員整理などという言い方がイメージしやすいかもしれません。

 仕事場で特に長い時間を過ごしたこの2ヵ月。こつこつと「更に5S活動」をしていました。

 時間を大切にしている人の話は説得力があります。

「うえだクリニック」の院長に、モニターを持ち上げるアームはとても良いですよと教えてもらいました。

 良いと聞けば何でもやってみます。

 そのアームを上の棚につけ、モニターを完全に浮かせました。

 大きな図面はモニター後ろまで滑りこませることができます。空間は立体的に使うと、累乗的に価値が増すものです。

 正面はマグネットが付くブラックボードなのでメモの入替がスピーディです。

 机の上、50cmのところにある棚は、座ったまま手が届き、24インチのモニターが入るギリギリの高さ。

 右端の棚は、カタログに挟むしおりとエアコンのコントローラー置場。

 色にもこだわっています。

 付箋は10色+白と茶があるので、10件までは色を見ればすぐに分かります。

 初期段階と中盤以降に分けて、各色に2件割り当てれば、20件まではスムーズに進められるイメージ。

 本棚にあるサンプルBOXも色で認識できますし、小さい方の付箋で売っていない色はカットして作ります。

 クリアファイルも同じく10色あります。

 クライアントのパーソナリティと計画の方向性でイメージカラーを決めるのですが、ここは慎重に考えます。

 少なくとも1年位は計画と色が連動するので、しっくりこないと嫌なのです。

 若い頃は2件仕事が重なれば、嬉しくも大変だ大変だと言っていましたが、かなりの計画を並行して進められるようになりました。

 並行して仕事をすると濃度が薄まるかなと思っていたのですが、全く逆でした。

 ひとつ懸念が浮かんだとすれば、全ての計画をチェックできます。反対に良いアイデアも全てに反映できるのです。

 大きく机に広げて見るのではなく、アニメのセル画のように全てを重ねて見るイメージです。

 とても良かったので、実務的な話もひとつ書いておきます。

 最近パソコンのスピードが落ちた気がしたので対策をしてみました。

 このサイトはとても分かりやすかったですし、実際かなり軽くなりました。

 ①できるだけ外付けHDDにデータを移行、⑦Google Chromeの同期する情報を減らす、⑧エクスプローラーのフォルダオプションを出来る限り無効化、が特に効果がありました。

 ⑧は全て無効にするとかなり軽いですが、テキストが読み難いので、私の設定は以下の通りです。

 5Sに「Speed」を加えたり、ある自動車メーカーは「死ぬまで働け」もあったと聞いたことがあります。

 どんな立派な人でも1日は同じ24時間です。

 同じ時間をどう使うか、また自分の居る空間の価値をどれだ高められるか。工夫し、改善した結果が出た時は単純に気分が良いのです。

 6番目に「Speed」、7番目に「Success」を加えて、当社は7Sで行きたいと思います。

A photograph is wonderful.
2018年1月 山形/蔵王

■■■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に
巻頭インタビューが掲載されました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【News】
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■2月13日 『Best of Houzz』を「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
■2月3日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』で「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
■9月30日発売『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』に「回遊できる家」掲載
■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』で「住之江の元長屋」再放送
■「トレジャーキッズたかどの保育園」が
地域情報サイトに掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

◆メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

見える景色が変わるから‐1698‐

 6月は旧暦で言えば水無月。

 「水はありすぎるけど」となるのは、旧暦と1ヵ月程の誤差があるためです。

 しかし、7月や8月を「水無月」と呼ぶよりは良い気がします。やはり何でも後回しよりは前倒しですから。

 新型肺炎の影響で銀行業務が縮小されたり、メーカーからの見積り提出が遅れたりで、着工が遅れ気味のプロジェクトもいくつあります。

 その中で、契約工期の前に完成しそうな「ときめく紺色の家〈リノベーション〉」。

 ようやく足場が外れたので、良ければ「現場日記」ものぞいてみて下さい。

 出掛けるのは現場行きとジョギングくらいで、その道程だけが外界を目にする機会でした。

 この古墳にはいつも目が行きます。

 年配の方が写真を撮っているなと思ったら、菖蒲が花をつけだしていました。

 県外移動自粛も今日から解除。これまでの分まで「お出掛け」したいものです。

 どうしても食事の写真に頼ってしまったこの期間。

 締めくくりは関西のソウルフード、お好み焼きです。

 意外にも、一番人気はモダン焼きでした。

 私はソバを炒める派。

 「カリカリで美味しい!」と子供達もなかなかの食べっぷりでした。

 ネギ焼きは製作途中の写真のみ。

 焼きながらなので写真はどうしても……自慢のネギ焼きはまたの機会に紹介します。

 長男も今日から授業が始まるので、早起きして降りてきました。この期間で一番カリカリ来ていたのが、長男の朝が遅いことでした。

 勉強云々より早起きする習慣を保つことのほうが、学校の価値は高いかもしれないとさえ思った程です。

 玄関を出る前にバタバタしているので聞くと「定期が見当たらない」と。

 「後回しにする人で、立派な人を見たことがないといつも言ってるだろう」とまたカリカリ来ていると定期が出てきて、妻が送って行きました。

 一本早めの電車に乗っているので、それでも友人との待ち合わせには間に合うとのこと。「よく分かってるじゃない」と、怒ったり褒めてみたり。

 高校時代、数学の先生が「一本早い電車で登校してみなさい。見える景色が変わるから」と言っていました。

 ギリギリ間に合ったことを自慢する方が多数派で(勿論私も!)、この意味が分かっている生徒は少なかったと思います。

 人は機械ではないので、スケジュールがタイトになればなる程、良い習慣なら崩してはならないと思います。

 朝のジョギング中、問題解決のヒントや、プランのキーになるアイデアが浮かんだことが何度あったことか……

 その数学の先生は、確か実家に戻りお寺を継がれたはずです。

 「君オリジナルの考え方で解いてもいいんだよ。ただ、それならこの解き方が正しい事から証明しないといけないね」とも言っていました。

 学生時代は言う事も聞かず、反発もしていましたが、全て先生の言われた通りで、それを伝えても受け入れてくれないところまで一緒です。

 この世は輪廻転生。

 お詫びの気持ちと、感謝の気持ちを、今ならお伝えしてみたいと思うのです。

A photograph is wonderful.
2014年11月 滋賀/石山寺

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サツキを見ると思い出す‐1697‐

 遠出がないので、普段の生活は殆どが自転車で事足ります。

 このような状況でなければ、近所をウロウロする機会などそう無かったかもしれません。

 大自然は無理なので中自然をもとめて大和川へ。

 母校の校歌にもでてくるのですが、高度成長期には最も汚い川のひとつでした。

 大阪湾の水質が改善され、プランクトンが減ったのでイカナゴが不漁というニュースもありました。

 イカナゴは好きですが、自然が美しくなるならそのくらいは我慢できます。

 車が通らない道は、ランナーや通学中の学生が行き交います。

 穏やかな日常が少しずつ戻ってきていることを実感するのです。

 春先のツツジに続き、サツキも満開です。

 満開と言いましたが、咲き始めなのでツボミも見えます。

 満開になれば目が行きますが、いきなり花がさく訳でないのは、仕事も勉強も同じ。

 私は浪人している上に、仮面浪人までしていたので、車の免許を取ったは20歳の春です。

 合宿免許で取得したのですが、その合宿地が宮崎県の都城でした。

 近大の生協で申し込んだのですが、阪大、神大、関学、電気通信大など様々な大学から参加者がありました。

 合宿免許は、試験に落ちる追加費用が掛かったはずです。

 それもあって、授業や試験は皆真剣。私は全てストレートで合格したので(小さい自慢で……)、結構空き時間がありました。

 他大学の子とも連れだって、色々なところに遊びに行きました。同じような年頃の男女が集まるので、とても楽しいのです。

 時間が余っていたこともあり、「みんなで霧島にでも行こうよ」と声掛けしました。

 15人くらいだったか、電車とバスを乗り継ぎ、霧島に登りました。もう30年も前のことですが、とても楽しかったことを覚えています。

 大阪に戻って、生まれて初めてドライブに誘った女の子も、その中に居ました。

 私は近大の1回生で、彼女は阪大の4回生でした。

 付き合っている人が居るとのことで、ドライブは1度きりでしたが……

 キリシマツツジという種があるくらいですが、霧島でサツキが咲いていたのでしょうか。

 サツキを見ると、なぜかこの霧島行きをいつも思い出します。

 誰も聞きたくないと思いますが、20歳の楽しく、甘酸っぱい思い出でした。

 思い出を書いているということは、そろそろネタも本当に尽きてきました。

 来月から、本格的に野外活動を再開します!

A photograph is wonderful.

2017年7月 宮崎/高千穂峡

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STAY ATELIER‐1692‐

 ゴールデンウィークは、多くの人達と同じように何処にも出掛けずでした。

 胸を張って出掛けることが出来た時、その爽快感をイメージしながら、ここは「忍」の一文字です。

 子供達も同じですが、ようやくweb授業が始まり、すこしずつペースを掴んできたようです。

 ”STAY HOME”でなく”STAY ATELIER”。

 折角時間があるので目一杯働きました。

 ずっと滞っていた「私の家」計画は、一旦「両親の小さな家」となりましたが、再び建てることにしました。

 子供達も2日間だけ手伝いに来て貰ったのです。

 人手不足につき、自分達の家の模型は自分達で作る。

 長男が「僕、向いてないと思うわ~」と言い、無理だったら掃除に切り替えると。

 娘は手先が器用なので大丈夫のはず。

 要領を伝えておくと、思った以上に進んでいました。

 私にとってはATELIERがHOMEみたいなもので、昼ごはんは小さなキッチンで作ります。

 おでん風煮込みとハヤシライス。

 長男は辛口カレー。

 とても美味しいと喜んで食べてくれました。

 レトルトですが(笑)

 しかしご飯は鍋で炊きました。

 2合半炊きましたが、2人で殆んどを平らげたのです。

 ようやく授業が始まったので、休憩時間には宿題をしていました。

 学校が始まった時、その有り難さが身に染みると考えれば、こんな貴重な体験はそうありません。

 これからは「勉強しなさい!」と言わずに済むでしょう……とまではならないか。

 苦手かもと言っていた長男ですが、意外に上手。

 小学生にアルバイト代は出してはいけないそうで、娘にはお駄賃、長男にはいくらかアルバイト代を渡しました。

 「こんな楽しい上に、お金まで貰えて!」と、二人とも上機嫌で家に帰っていったのです。

 そこから2人で出し合って、母の日のプレゼントを買ってきていました。

 もし長男が現役で大学に入り、下宿したとすれば一緒に暮らすのはあと3年足らず。

 クライアントの幸せを実現するのが私の仕事なので、設計においては、家族を一番後ろ回しにしてきました。

 そろそろリミットが来たようです。

 やる以上は全力がモットーです。今年中には必ず建ててみせると、大見得を切っておきました。

 2011年のゴールデンウィークは、初めて4人でフェリーの旅にでました。

 9年も経ったのですからご飯も沢山食べるはずです。

A photograph is wonderful.

2011年5月 熊本/阿蘇

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こいつは春から縁起がいい‐1691‐

 連休中、園児のいない保育園を柵の間からのぞいてみます。

 完全に不審者の行動ですが、園児が居れば本当に捕まってしまいます。

 いつの時代も彼らのヒーロー、アンパンマンが。

 アンパンチ!でコロナもやっつけて欲しいところです。

 園庭の隅には鯉のぼりもありました。

 天気は素晴らしいのですが風は無し。画としてはちょっと寂しいところです。

 こちらの都合で風が吹く訳はありませんが、ちょっと待ってみようかなと。

 3分くらいで神風が吹きました。

 やはり鯉のぼりはこうでないと。

 園近くの植込みには、多くの蝶がひらひらと集まってきます。

 マーガレットの蜜を吸う、アオスジアゲハでした。
(2020/5/8追記:読者の方からハルジオンかヒメジョオンでは?と指摘を頂きました。マーガレットは間違っているのですが、花言葉を使っているので文章はこのままにさせて頂きます。)

 なかなか逃げないので、寄りで撮ってみました。

 ここまでUPで撮れたのは初めてかもしれません。

 これも食事中を盗撮で、本当に趣味の悪いことです。

 しかし、思いの他愛らしい眼をしていることが分かりました。

 蜜をすうことだけに特化した口を持つ生物が、この世に存在するこの不思議さ。

 イギリスの哲学者、社会学者ハーバード・スペンサーは「適者生存 (survival of the fittest) 」という考え方を提唱しました。

 チャールズ・ダーウィンはその言葉に影響を受け『種の起源』の中で「自然選択(natural selection)」という考えを発表しました。

 環境に適応したものだけが生き残ることができる。

 概念としてはほぼ同じでしょう。

 ここ数日、大阪での新規感染者数の低下は、目を見張るものがあります。

 近所のお寺に立つノボリ。

 おそらくこれが効いたのだと思います。

 本当の大阪モデルとは「一人一人の行動で世の中は変わる」ことを示すことであって欲しいと願うのです。

 15日の緊急事態宣言解除も、現実味が帯びてきました。

 凄いぞ大阪、これでこそ大阪です。

 出口が見えないとメディアはあおりますが、出口はそこに見えていると思います。状況に適応さえできれば。

 そうそう、マーガレットの花言葉は「恋占い」「真実の愛」「信頼」だそう。

 こいつは春から縁起がいい、なのです。

A photograph is wonderful.

2014年5月 高知/四万十川

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ほんとの外食に‐1690‐

 緊急事態宣言は全都道府県を対象としたまま、5月末まで延長されると発表されました。

 朝の新聞に、感染拡大がゆるやかな地域では公園や図書館は開放可能とあり、娘が喜んでいました。

 しかし実際には、東京や大阪は「特定警戒都道府県」となり、この限りではないようです。本好きの娘はがっかりしているでしょう。

 それでも、大阪では新規感染者が10人台という数字を見ると幾分ほっとします。1ヵ月間の我慢の結果が確実に表れているのです。

 状況によっては、14日に部分解除もありえるともありました。

 どこの家庭もそうだと思いますが、春休み、ゴールデンウィークとどこにも行けないので、実家の屋上で再び焼肉です。

 これがほんとの外食。

 いついかなる場合でも、30分あれば野外で食事ができる準備はしてあります。

 子供達はそこまでの野外好きではないのですが、火のおこしかたくらいは教えておきたいところです。

 将来、友達同士でBBQでもするときは、何も食べなくていいから、火をおこし、準備し、焼いてあげなさいと伝えてあります。

 子供大好きのタン塩も、炭火でやけばさらにレベルアップ。

 長男は炎がでるような霜降りよりも赤身好き。なので、高い肉を買って帰ってもそれ程喜びません。

 むしろ歯ごたえのある赤身の方が好きで、意外に味が分かっているのかもしれません。

 サツマイモは2人とも大好き。

 魚介もこれまではあんまりでしたが、イカは2人とも食べるようになりました。

 子供は日々成長していくものです。

 月に何万円も食べるのですから、そうあってもらわないと困るのですが。

 私も焼きながら食べますが、基本ホストのつもりです。

 ゲストが喜んでくれればそれが一番。

 ただこの外食は、便利過ぎて限りなく内食に近い外食ですが。

 小さい時から親に連れられて海へ行き、船をだし、獲物をとって、そこでさばいて食べていました。

 学生になり、友達や後輩を連れていくと、びっくりするくらい喜んでくれるのです。

 ただ、10人も20人もの体育会の食べ盛り君たちを連れていくので、失敗は許されません。

 前日は何度も何度もシミュレーションし、準備します。

 当日は早朝から船を降ろし、沖へでます。獲物を確保したら、11時までには浜に戻っておきたいところ。

 そこからマッハで食事の準備をします。食べ盛り君達にはひとまず焼肉を食べておいてもらい、少し落ち着いてきたら、魚や貝をさばき始めます。

 刺身、唐揚げ、浜鍋など料理と言う程の物ではありませんが、そこは食材と景色がカバーしてくれるのです。

 日が暮れるまで目一杯遊び、家に帰った時はもうクタクタで、泥のように眠ります。

 しかし、全てがイメージ通りにいった時、何とも言えない充実感があるのです。

 「誰かが心から喜んでくれた」という経験をさせて貰ったのは、とても大きかったかもしれません。

 誰と、何処で、何を食べるかで、味も気分も全く違ったものになります。

 「空腹は最高のソース (Hunger is the best sauce.)」

 という諺がありますが、

 「野外は最高のレストラン(The outdoors is the best restaurant.)」

 も加えて貰えればと。英語が合っているかは分かりませんが。

 なぜこれだけ野外が好きなのか、自分でも分かりません。何せ屋内を創るのが私の仕事ですから。

 もし14日に解除され、ほんとの外食に出掛けられたらどれだけ嬉しいことでしょう。

 ひとまずもう2週間、頑張れ日本、なのです。

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2010年8月 福井/敦賀

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本日はお日柄もよく‐1684‐

 本日はお足元の悪い中……

 雨の日のスピーチなら、この出だしが大半でしょうか。

 雨が降る週初めとなりました。

 先週街中で撮ったものですが、この雨で桜はまた来年です。

 外出自粛要請、休業要請が出るなか、穏やかな日常が当たり前ではないことを、誰もが感じています。

 微妙なタイミングではありましたが、今年は子供達の進学もあったので、春先に墓前での報告だけはしておけばよかったと、少し悔いが残るのです。

 子供の居る家庭では、勿論のこと時間を持て余していると思います。

 「皆が頑張っているんだから勉強くらいはしなさい!」と言って勉強してくれるなら親は要りません。

 なら楽しみもセットにしようと、面白そうな本をどんどん買い与えています。

 兄妹ともに人気があったのはこのシリーズ。

 『謎解きはディナーのあとで』 東川篤哉

 私はまだ読んでいないのですが、兄は1巻、妹は3巻からと、2人で順番を入れ替えながら読むほど。

 池井戸潤は『下町ロケット』『陸王』『空飛ぶタイヤ』など。概ね好評でした。

 初めての原田マハ作品は『楽園のカンヴァス』で、最高に面白い、芸術エンターテイメント作品だったと書きました。

 好きな作家が見つかった時のご褒美感を、何と表現して良いのか。

 ある席でそのことを話すと、マハ愛読者だという方から『本日はお日柄もよく』を教えて貰いました。

 片思いをしていた幼なじみの男友達が結婚。その式で聞いたスピーチに感激します。

 その女性が伝説のスピーチライターだと知り、OLをしながら彼女に弟子入り。

 その幼なじみが、国会議員に立候補することになり、会社を辞めて彼をサポートすることを決意します。プロのスピーチライターとして成長していくという物語です。

 内容はあらすじだけにしておきます。言葉を大切にした爽やかな小説なので、良ければ読んでみて下さい。

 『予備校ブギ』以来、恋愛ドラマは観ていませんが、良質のドラマを観ているようでした。

 表現というものは、前向きになって貰えなければ、不要な物だと思っています。

 ネガティブが好きだという人も中には居るでしょうが、生きるということ自体がポジティブなことだからです。

 何かを否定するのはとても簡単です。人の悪口など、言おうと思えばいくらでも出てきますから(笑)

 もし間違っていたとしても、先に言葉を発する人を私は信用します。自分もそうでありたいと思いますし、言葉の力を信じてもいるのです。

 『本日はお日柄もよく』は我が家で言えば、兄は読まず、妹は一気読みでした。

 とても前向きになれる小説ですが、女性向きなのかもしれません。

 もうひとつ言えば、スピーチの極意も散りばめられているので、その役が待っている方には更にお勧めします。

 スピーチでは、何度も辛酸をなめてきたので、もっと早くにこの本を勧めてくれる人がいてくれたらと思うくらいですから。

■■■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に
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夢や憧れで終わらせるのではなく‐1683‐

 4月7日(火)19時からの安部首相の会見は、ネットでもリアルタイムで見ることができました。

 正直、初めてまじまじと顔を拝見した気がします。

 こういった状況ではリーダーの舵取りによって国の行先は大きく変わるはず。色々な意見があることは承知していますが、総じて言えば、立派な会見だったのではと思っています。

 2週間で感染のピークを越えることができるかは、私達国民ひとりひとりの自制心、道徳観、美意識に掛かっています。

 後に、都市封鎖なくこの感染症に打ち勝った国として、日本人の民度の高さ、真面目さが評価される時が必ず来ると思っているのです。
 
 昨日、『Sumikata』という冊子が3万部程郵送されました。

 東急リバブルから、関西地区のタワーマンションに住む3万世帯に直接届くとのこと。

 広告代理店からオファーがあったのは2月中旬でした。

 「自分らしい家に暮らす」という特集を組むので、作品写真の掲載とインタビューを依頼したいとのこと。

 「広告として貴社の紹介にもなりますが、何より守谷様の建築に対する想いを1人でも多くの方に紹介できる機会になれば幸いに存じます」

 こう結ばれていました。誠実さと熱意を感じる文面です。

 有料の広告は打たないと決めているので、無料は必須の条件です。

 それでも求められる建築家でなければ、本気のクライアントからのオファーなど来る訳がないと思うからです。

 広告代理店の方、ライターの方、そしてクライアントである東急リバブルの方が、当社に見えたのは2月下旬でした。

 どの作品を掲載希望か教えて欲しいと伝えましたが、それも私に選んで欲しいとのこと。

 タワーマンションと対極にあるような住宅が良いかなと、「滋賀の家」と「高台の家」を選びました。

 「滋賀の家」は、お濠や土塁が残る元山城だった敷地が一番の特徴です。

 「高台の家」は自分達が「坂のある街に住みたい」と気づいたところから計画が動き出します。

 共に敷地、街、環境が、大きく建物に影響を与えています。反対の言い方をすれば、それらが建物を形づくっていったとも言えるのです。

 タワーマンションのほうが良い所もあるでしょうし、一戸建ての方が良い所もあるでしょう。

 家に良し悪しなどないというのが私のポリシーですが、特色はやはりあるものです。

 ライターはとても聡明な方で、楽しく2時間半程話しをさせて貰いました。

 写真のセレクトには一切口出ししないことにし、文章の校正も情報等だけにしました。

 折角なら、自身のセンスを遺憾なく発揮して欲しいし、もし私なら「伝えるプロである私に任せて下さい」と言いたいと思うからです。

 私はその道で生きてきたプロフェッショナルを信じていますが、めりはりの効いた上品な誌面にまとめ上げてくれました。

 サムネイルを載せますが、読んでみたいと言う方はこちらからご覧ください。

■掲載ページ

 冒頭に、こんなフレーズがあります。

 いつか見た夢や憧れで終わらせるのではなく

 これは私には言えないフレーズです。

 良くも悪くも世の中はピラミッド構造です。仕事をできる人の方が多数派ということはありません。

 懸命に頑張り、少しずつでも登って行けば、そのエリアは狭まってくると思っています。

 本当の頂上は一点ですが、付近まで登ればとても小さいエリアに一流の人がひしめいているはずです。

 タモリさんと歌手・井上陽水さんが友人だったり、ノーベル賞の山中伸弥元教授と、故ラグビー日本代表監督の平尾誠二さんが友人だったように、ジャンルを超えての関係も沢山生まれるでしょう。

 私が、私の会社が、山で言えば何合目にいるのか分かりませんが、僅かずつでも頂きへ向かっているつもりです。

 高いところに住んでいる人にも、私の想いが伝われば嬉しいのです。

■■■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に
巻頭インタビューが掲載されました

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【News】

■2月13日 『Best of Houzz』を「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
■2月3日 『Houzzの特集記事』で「阿倍野の長屋」が取り上げられました
■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』で「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
■9月30日発売『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』に「回遊できる家」掲載
■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』で「住之江の元長屋」再放送
■「トレジャーキッズたかどの保育園」が
地域情報サイトに掲載されました

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

◆メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

日本一の境地なり‐1402‐

 台風5号は、今日の夕方にも和歌山に上陸するようです。

 今日と打って変わって、昨日は1日よい天気でした。

 夏休みにはいり、退屈そうにしている娘が海遊館へいきたいと。

 夕方から出掛けたのですが、それなりの込み具合でした。

 おきまりのスタンプラリーも完成です。

 天保山界隈にも「大阪港開港150年」のフラッグがあちこちに上がっています。

 そのスタンプラリーもあるようで、回ってきました。

 まずは天保山・築港エリアで3ヵ所。

 うちの1つは築港赤レンガ倉庫です。

 新聞でクラッシックカーミュージアムが人気という記事を読みました。

 各地に赤レンガ倉庫は沢山あります。

 大阪も150年の歴史を誇る港町。当然このような場所もある訳です。

 すぐ近くには名門、井桁マークのついた赤レンガ倉庫。

 この古びた感が、何とも歴史を感じさせるのです。

 天保山エリアをクリアしたら、今度は川口エリア。

 こちらも3ヵ所あり、地下鉄阿波座駅周辺です。

 開港と同時に、外国人居留地として発展したのが川口です。

 大阪の近代化はここから始まりました。

 函館、横浜、神戸、長崎の居留地は訪れましたがここは初めて。意外に知らないものです。

 川口基督教会は1920年の建築。

 居留地時代の面影を残しています。

 最後のポイントは中之島漁港。

 大阪中央卸売市場の南にあり、「港と街を直接つなぐ鮮魚取引所」とあります。

 魚介類を買ったり、その場で食べることができる、新しい漁港を目指す民間企業のよう。

 スタンプラリーの最後としては、ややしまらない感もありますが、食事処としては面白そうな施設でした。

 地名としては、 室町時代に石山本願寺を建てた蓮如上人の文章に「大坂」とでてくるのが初めと大阪市のwebサイトにあります。

 当時の文献には「大坂」とも「小坂」ともあり、いずれも「オサカ」と発音されていました。

 現在の大阪城が建つ位置にあった、石山本願寺をどうしても欲しかったのが信長です。

 本願寺法主、顕如と激しく戦いを繰り広げたのですが、あの信長が退けられ続けました。それほどまでに、石山本願寺の立地が素晴らしかったのです。

 信長はこういっています。

 大坂は凡そ日本一の境地なり

 最終的に、秀吉によって大坂城は築かれました。そして、安土桃山時代から、昭和初期までの大大阪へと繁栄は続くのです。

 八百八橋を誇るとおり、水運によって栄えた街なので、海、川とは切っても切り離せません。

 自動車、飛行機の発展で、水運への依存度も変わってきました。それでも、港町ということばに、ある種のノスタルジーを感じます。

 港街大阪。街にも色々な側面があるものです。

 反対に言えば、人にしろ街にしろ、1つのイメージで片付けようとしていないのだろうかとも思うのです。

脳は常に新しいを好む‐1378‐ 

 昨日は京都へ行っていました。

 「目には青葉  山ほととぎす 初鰹」の句のとおり、山は青く、ほととぎすも鳴いているでしょう。

 丸善京都本店での相談会に参加したのですが、その前に三条あたりを歩いてきました。

 1590年、豊臣秀吉の命によって石柱の橋に改修されたという三条大橋。

 東から見た景色ですが、東海道五十三次の終点でもあります。

 弥次さんと喜多さんの像があるのはまさに終点の西詰。

 桜の下で涼しげです。

 川床のある景色は京都ならではのもの。

 弥次さん喜多さんの横に、「三条大橋 擬宝珠刀傷跡」という看板がありました。

 「池田屋騒動」のときについたのではとあります。

 南北とも西から2つ目の擬宝珠に、その傷は残っていました。

 南のほうが大きく、皆が触った跡もついています。

 三条大橋から西へ50m程いくと、「池田屋騒動之址」という石碑もあります。

 1864年、尊王攘夷派の長州藩、土佐藩の志士が池田屋に潜伏するところを、新選組が急襲したのが池田屋騒動。

 近藤勇らは池田屋での会合を察知し、謀議中に押し入り、尊王攘夷派の6人の志士が斬死しました。

 この事件で、討幕は1年遅れたとありました。

 新選組の名前を世に知らしめた事件でもありますが、その争いでの刀傷が、三条大橋に残っているのです。

 また新選組と敵対関係にあった坂本龍馬が、海援隊の京都本部を置いていた「酢屋」。

 池田屋の南裏筋にあります。

 「酢屋」は現在も同じ地で材木商を続けており、2階には坂本龍馬のギャラリーが併設されていました。


このあたりは、近くに流れる高瀬川を使い、市内に材木を下す店が沢山あったようです。

 坂本龍馬の新しいもの好きは有名です。

 革靴に袴、そしてピストル。日本初の株式会社に、新婚旅行。

 材木商を営む6代目の店主は、幕府側の目を恐れながらも、新しい時代を龍馬に感じ、協力したのでしょう。

 脳科学者の茂木健一郎は、人の脳は常に新しいものを好む性質を持っているといいます。

 ネオフェリアというそうですが、この才能があったからこそ、人がこれだけの進歩を遂げたともいいます。

 面白いのは、「新しい」は主観的なものだということです。

 三条大橋は今まで何度も渡ったことがありますが、刀傷跡のことは初めて知りました。

 私にとっては「新しい」ことだったので、ワクワクしたのです。

 柳小路に浴衣姿で歩く女性の姿。

 知らない人なので、初めて見た景色とも言えます。

 面白き こともなき世を面白く
 住みなすものは 心なりけり

 同じく幕末に活躍した、長州藩士、高杉晋作の辞世の句です。

 あまりにも有名な句ですが、どんなことも心がけ次第で「新しい」にできそうです。