台湾の旅① <高雄はリアル建築博覧会編>‐2347‐

8月8日(土)の午前中に関空を発ちました。

2時間45分程で台湾の高雄国際空港に到着。

入国してすぐ始めたのが、スマホのeSIMの設定です。

前回の海外旅行は、2019年の香港行きでしたが、その旅も含めて、海外ではスマホを頼らずに旅してきました。
苦労は多いですが、沢木耕太郎の「深夜特急」世代の私としては、旅はそういうものだと思っています。

しかし、4日で2500円くらいで使えると知り、一度試してみることに。

到着してすぐ、説明書通りに何度操作しても繋がらず……

空港のフリーWiFiに接続して、eSIM発行会社とラインでやり取りすること1時間、何とかつながりました。

全く便利になったのか、不便になったのか分かりませんが、3泊4日、台湾の旅のスタートです。

空港を出てすぐ、台湾メトロ(MRT)の駅があります。

そこに向う途中、交差点に止まるバイクの数に驚きます。

近代化された香港といった感じ。

MRTの駅はどこも美しく、かなりの本数が走っています。

EasyCardというICカードを100元で購入し、現金でチャージしていくのですが、これが旅行者にとっては、とても便利でした。

車窓からの景色にいきなり圧倒されます。

まるで万博のパビリオンのようにデザインされた、スケールで言えば何十倍もある建築が、いたるところに建っています。

高雄展覽館はフィリップ・コックスと劉培森共同設計で、2013年の完成。

造形、スケール感とも群を抜いています。

斜め向かいには、高雄85ビル。

1996年の完成で、台北101も設計した台湾人建築家、李祖原の作品です。

現在でも、台湾で2番目に高いビルなのです。

本当に、万博会場にいるような感覚です。

空港で予定より時間を使ってしまったので、遅い昼食は「港園牛肉麵」へ。

かなり混んでいましたが、少し待って「牛肉湯麺」150元にありつけました。

日本円に換算する時は約5倍なので750円くらい。

大きめの牛肉が載った、もっちりした麺は、薄味だけどとても美味しい!

ファーストコンタクトがこれなら、台湾への期待値は上がる一方です。

南部の街、高雄は海運で発展してきた街で、台湾の大阪のようなところです。

物価も安く、関西人にはより親しみ深い感じがします。

海沿いに建つ、高雄ポップミュージックセンターはスペインのマヌエル・A・モンテセリン・ラホスと台湾の翁祖模の共同設計です。

写真では伝わりにくいですが、もの凄い規模の建築でした。

到着して早々、建築的にはお腹一杯の感じですが、一旦チェックインして、瑞豐夜市に繰り出します。

宮古島より更に緯度が低いので、蒸せるような熱気ですが、ミニ遊園地があったりして、ローカル色の強い夜市でした。

MRTの高雄駅はオランダのメカノーの設計で、2024年の完成です。

地上に旧駅舎が残っていたようですが、それは見ずじまいでした。

高雄駅からすぐの三鳳宮。

赤い提灯で知られるお寺です。

この写真を撮りたいがためにここまで足を運びました。

ホテル近くの美麗島駅までMRTで戻ってきました。

この駅のステンドグラスがド派手。

イタリアのステンドグラスアーティスト、ナルシサス・クアグリアータの作品です。

地上部分は高松伸の設計で、2008年の開業です。

昼と夜の表情が全く違いますが、日本人建築家の仕事も多く見ることができました。

最後は、ホテル近くの六合国際観光夜市。

夜市のはしごです。

屋台を回って夕食を済ませました。

夕方に空港を出て、ここまで何カ所回ったのか。

Googleマップの威力を思い知ると共に、疲れすぎて、ベッドに横たわると一瞬で夢の中でした。

3回シリーズになるか、4回シリーズになるか分かりませんが、もう少し私の台湾旅に付きあって貰えると嬉しいのです。

■■■7月5日 NHK『有吉のお金発見 突撃!カネオくん』「回遊できる家」が紹介されました■■■

■■5月8日『ミラタップ』のカタログ「ドッグランのあるタイル床の家」の写真が掲載されました■■

■10月1日『建築人 10月号』「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」が掲載されました■

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流政之のホンマデッカ‐2346‐

関西で最も美しいビルはと聞かれたら、大阪ビジネスパーク(OBP)のクリスタルタワーと答えます。

1990年の完成で、竹中工務店の設計施工です。

OBPは寝屋川と第二寝屋川に囲まれる三角州のような地形になっており、その先端に建つのがこの美しいビル。

まるでOBPの番人のようです。

その名前の通り、洗練された透明感は唯一無二と言ってよいでしょう。

残念ながら2023年に休刊となった『新しい住まいの設計』。

多くの作品を掲載して貰いましたが、「地元建築家がガイドする名建築 大阪編」にナビゲーターとして寄稿したこともあります。

その際にもこのクリスタルタワーを取り上げました。

しかし今回は、その前にある、存在感十分のモニュメントの話です。

彫刻家、流政之の『HOMMA DEKKA』。

1923(大正15)年長崎に生まれた流政之の父は立命館大学創設者で、同校に1941(昭和16)年に入学します。
しかし戦時中はゼロ戦のパイロットとして兵役をつとめました。

出撃命令の前に終戦となり、その後大学も中退します。
その後日本を放浪し、1955(昭和35)年頃から彫刻に打ち込むようになります。

海外の芸術家から高く評価され、1960年代に渡米し、世界的に評価されるようになります。

1966(昭和41)年、香川県庵治町にアトリエを構えます。
同じく世界的彫刻家、イサム・ノグチや家具作家、ジョージ・ナカジマを庵治町に連れてきたのは彼のようです。

2018(平成30)年に95年の生涯を閉じます。

OBPは明治時代から砲兵工廠があり軍事兵器を製造していた過去があります。

『HOMMA DEKKA』は、何だか歪んだ、現実感の薄い、錆びた巨大な大砲のようなモニュメントです。

コミカルと言えるほどバランスも欠いています。

戦争、軍事兵器に対しての皮肉のようなものを感じるのです。

自身も、特攻していたかもしれないという気持もあったはずです。

代表作『サキモリ』は、九州で防備にあたった兵士「防人」を思い、内臓を取り去り精神だけを残した像です。

彼の戦争体験が強く影響しているのは間違いないでしょう。

昨日は、長崎に原爆が投下されてから81回目の原爆の日でした。

戦争の無い世の中は絶対来ないのでしょうか。
つまらないエゴは捨てて、ただただ当たり前の平和を望みます。

■■■7月5日 NHK『有吉のお金発見 突撃!カネオくん』「回遊できる家」が紹介されました■■■

■■5月8日『ミラタップ』のカタログ「ドッグランのあるタイル床の家」の写真が掲載されました■■

■10月1日『建築人 10月号』「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」が掲載されました■

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警察24時、現行犯逮捕!‐2345‐

早朝、上町を中心にジョギングにでる時、東西南北と色々な選択肢があります。

自然を感じたい時は、北の大阪城、大川あたりを目指すのですが、繁華街めぐりも結構楽しいのです。

南西のミナミは朝方でも酔客が結構残っています。

また、道頓堀周辺は香ばしい感じのお兄さんもまだ活動中で、ちょっと怖い時もあるのです。

その点、北西のキタはミナミより年齢層がやや高い感じでしょうか。

東からアプローチすると、新御堂筋を越えたあたりからが本格的な歓楽街。

子猫が、朝食を物色中。

人は「大衆タン塩 690」が気になりますが。

新御堂筋の少し東あたりで、パトカーが赤色灯を点滅させ、その前に軽自動車が止まっていました。

交通違反かなと横を通り過ぎると、警官の声がはっきりきこえました。

「〇時〇〇分、現行犯逮捕!」

びっくりして目をやると、中年の女性に手錠を掛けたのです。
横には同じような年齢の男性もいます。

『実録、警察24時』の世界です。

ニュースで手錠が写らなくなってどのくらい経つでしょうか。

手錠を写さなくなったのは、1980年代に話題になった「ロス疑惑」のようです。

被疑者が逮捕された際に手錠を掛けられた姿が報道されました。
それが人権侵害だとした訴訟を起こしたのです。

手錠は銀色だと思っていたら、実物は艶消しの黒でした。
突然起こった予想外のことで、ドキドキしてしまいました。

繁華街コースから戻ってくると、連行されていく最中で、軽自動車はその場に置かれたまま。

そもそも、現行犯逮捕されるというのは、どんな罪だったのか……

飲酒運転は現行犯逮捕?
だとしても、現行犯逮捕=手錠?
逃亡の恐れあり?

何とも言えない、クエスチョンマークだらけの朝でした。

そのまま帰路につくと、南森町あたりで変死体を発見……

勿論嘘ですが。

ちょっと声を掛けると、酔いつぶれているだけのようでした。

安全な国、日本なのか。無防備すぎる国、日本なのか。
どちらでもあるのでしょう。

手錠姿をほぼ見なくなって30年。

確かに手を拘束される姿は、完全なる犯罪者のものでした。
全く無縁の世界だとは思いますが。

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耐えて耐えて、食べて食べて‐2344‐

日曜日の早朝、暑くなる前に現場まで移動していると、親子連れが集まっていました。

夏休み恒例のラジオ体操でしょうか。
気が付けば8月でした。

本当に暑い日が続きますが、先週火曜日で56歳になりました。

前回は熊本地震について書いたので、誕生日のことは触れませんでした。

そこに興味はないと思いますが、発生日が誕生日なので、ずっと記憶に残ると思います。

当日の夕食は、年に1回しか作ってもらえない(下ごしらえが大変だから)大好物のエビフライ。

子ども達が巣立ち、夫婦2人になったので、小さなケーキで祝ってもらいました。

この小さなケーキの金額を聞いてびっくりしましたが、確かに美味しかったです。

土曜日は初期相談が2件ありましたが、休日はスタッフが居ないので、妻にサポートしてもらいました。

それらが終わったあと、慰労のつもりで日の高いうちにアトリエを出ました。

歩いて3分程のSSK本社の近くにある「鶏屋 國型製作所」。

いつも賑わっていたので、のぞいてみたいと思っていました。

18時台に行ったので何とか席を確保できましたが、予約無しのほうが珍しいという感じでした。

古民家を改修した店内は、和の雰囲気です。

かなり混むのと、焼き物は時間が掛かるので、何かスピードメニューを頼んで欲しいと。

うずら卵の醤油漬けを頼みました。ニンニクが効いて、酒の肴にはばっちりです。

胸肉のシーザーサラダもすぐに出てきました。

焼き物は「こころ」から。

備長炭の香りと、粗塩が食欲をそそります。

さっと飲んで、さっと食べて、1時間半くらいで引き上げてきました。
夫婦で8千円くらい。

焼鳥としてはやや高めですが、丁度金額くらいのお味だと思います。

オーダー催促型の接客は、ちょっと勿体ない気がしました。
美味しければ急かされなくてもオーダーするものですから。

つい最近、土用の丑の日も終わったばかり。
正直食べ物の話ばかりです。

大阪城の南に広がる広大な平地には、秀吉が集めたお寺が沢山あります。

門の脇には、掲示板がある所が多く、元気が出たり、耳が痛かったり。

貪るのはNGです。
ただ、この暑さに打ち勝つには、しっかり食べるのは絶対条件かもしれません。

50代も真ん中を越え、還暦が近づいてきました。
30代の頃に比べると、随分怒らなく、少しは嘆かなくなったと思います。

それは当たりまえかもしれません、その倍をもうすぐ生きたことになるのですから。

ただ、娑婆で生きる私たちが、仏になれることはありません。

娑婆の語源は、サンスクリット語のサハーから来ており、漢字に意味はないよう。
意味としては「忍土」、耐え忍ぶ世界の方が合っているそうです。

娑婆=耐え忍ぶ世界

言い得て妙とはこのこと。

56歳も力強く娑婆を生き抜くために、耐えて耐えて、食べて食べて、でいきたいと思います。

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