カテゴリー別アーカイブ: 06 スポーツ

快進撃はとまらない‐1769‐

 
 現場での定例打合せは、隔週を基本としています。

 「おいでよhouse」は、第1、第3の水曜日。

 クライアントの予定、監督の予定、そして私の予定を擦り合わせるのは、なかなか大変です。

 それで、曜日と周期のルールを決めて、2ヵ月から3ヵ月位先くらいまでは、スケジュールを決めているのです。   

 工事の序盤、中盤と比べると、終盤は徐々に課題も減ってくるので、自然と雑談も増えてきます。

 昨日も課題の打合せを終え、四方山話をしているとあっという間に3時間が経っていました。

 ご主人に「そろそろ仕事に戻りますね」と声掛けをして貰い気付いた次第で。
 

 私も飛ぶように会社に戻り、お握りだけ買って京阪萱島へ向かいました。

 ひとりの移動は、運転手付きの電車に限ります。

 駅前からの裏道を抜けて「かやしま写真スタジオOhana」へ。
 

 2009年秋の竣工なので、11年目に入りました。 

 レセプションと階段は、この時期が特に暖かいのです。

 2階ものぞいてきました。

  勝手知ったると言うか、苦闘の結果と言うか……

 本当に懐かしい気持ちになるのですが、道路収容に掛かり取り壊すことになったと聞いたのが4年前。

 何とか近所に敷地が見つかり、昨年からOhana第2章が動き出したのです。

 新店舗のコンセプトは「あの森のOhana」。

 まだ競争見積りがスタートしたばかりですが、このタイミングで現場日記もスタートするつもりです。良ければそちらもまたのぞきにきて下さい。
 

 現場説明を終え、予定していた帰りの電車に飛び乗り「ふ~」と一息。

 この数年、一番沢山仕事をして貰っている建築会社の社長に「所長、そんなに慌てなくてもいいんじゃないですか」と言われます。

 もっと早く進めて欲しいと言われるクライアントも実際に居ますし、求めて貰っている間に頑張っておかなければ、悔いを残すことになるような気がするのです。

 マラソンの途中がどれだけ辛くても、終わった後に頑張ることは一切できないという言葉が耳に残っているのです。

 子供達にも、「お父さんは特別な才能を持っている訳ではないけれど、毎日全力で働くことだけは続けてきた」と言ってきました。

 子供だけには、このことは言い続けるつもりです。

 先月中頃だったか、娘が「卓球の個人レッスンを受けたい」と言いだしました。小学校の時に見てくれていたコーチと話しができたそうです。

 先日も、個人戦3位の結果を出してくれたのですが、目標にしている大会がいくつかあると聞いており「分かったよ」とOKしました。

 久し振りに私も見に行ってきました。

 私も温泉卓球レベルなら、経験者以外にはそう負けないので、それなりに自信を持っています。
 
 しかし1年前、ついに本気の勝負で負けてしまいました。いわゆるガチです。

 その頃からも各段にレベルアップしていました。

 

 とても熱心なコーチで、2人はまるで会話をしているよう。

 こういった景色は何とも清々しく、気持ちのよい景色です。

 全力に悔いなし、という言葉を思い出すのです。
  

   
  自分の娘ですから、身体能力はある程度把握しています。本気でやればかなりのところまで行けるとは思っていました。

 が、想像以上でした。

  第4シードから、県の団体戦で優勝してきたのです。本人はオールストレート勝ちとのこと。

 もう快進撃がとまりません。

 この先はもっと大変だ、などと野暮なことは言いません。「成功を恐れるな」で、是非とも一番高いところまで行って欲しいものです。

 「ガチ」の由来は諸説ありますが、プロレスにおける「セメントマッチ」から来たという説も有力です。
 
 「ブック」と呼ばれる脚本があるエンターテイメント色の強い試合ではなく、本気の潰しあいの試合を指すのですが、そこから「ガチンコ」という隠語ができました。

 それがお茶の間に広がり、「ガチ」となったのです。

 できれば、数学のほうも「ガチ」でお願いできると、お父さんは最高に幸せなのですが。

 そこのとこ宜しく、と永ちゃん風に締めておきます。
 

■■■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載

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【News】
■1月27日 『2021Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■9月11日発売『リフォームデザイン2020』「回遊できる家」掲載
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に巻頭インタビュー掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

やるからにはトップチームで‐1754‐

 日曜日はかなり早くに目が覚めました。

 「今週は全く走れなかったな」と思いながら空を見上げると雲ひとつない快晴。スカッと気分が良いものです。

 走る前に「M1グランプリの予約でもしておくか」とテレビを付けると、渋野選手が大写しになっていました。

 長らくゴルフはしていませんが、少し見ていると動きが機敏で非常に気持ちが良いのです。

 ボールの前にアドレスし、目標を二度ほど確認。

 スッとスイングに入り、しなやかにインパクト。

 世界のトッププロを20年もゴルフをしていない私が語るのも失礼ですが、勝者のリズム、空気感を感じます。

 今日が最終日でしたが、悪天候で順延となったよう。明日の結果が気になるところです。

 昨夏全英オープンを制してから、成績に波があったようですが現在22歳。まだまだ結果を残してくれるでしょう。

 ゴルフは父に連れられて中学生くらいから始めたので、大好きなスポーツのひとつでした。

 仕事を始めてからは練習時間が取れず、かつ誰かに負けると腹が立つので辞めてしまいましたが。

 先週は「The Longing House」の建方工事がありました。

 左右ともマンションに挟まれていることもあり、かなり大きな重機が入っています。

 クライアントと見ていると、なかなかに面白いのです。

 特に建方はチームプレイです。

 重機のオペレーターは2階が全く見えていません。

 棟梁が身振り手振りで指示をする姿ですが、熟練工達の仕事は見ていて気持ちが良いのです。

 この計画、家を建てる前に課題が山積みでした。

 一段高い隣地対策としてRCの擁壁を計画していましたが、これが難しいかもとなりました。

 それで、道路工事などの土留めを応用した、鉄骨とPC板の案を考えました。

 しかし掘り始めると、湧き水が染み出してきました。

 穴を掘って一箇所に集めてポンプアップ。

 なかなか水は引きません。

 基礎工事に入る寸前まで、ポンプが可動していました。

 現在は何とか止まっていますが、「どうせ湧くのなら、井戸でも掘って非常時に利用したらどうかしら」とクライアントから提案があったのです。

 「もうダメだが仕事のはじまり」と書いたのですが、ここに関わる人は皆前向きなのです。

 何とかかんとかPC板を吊り込みましたが、今度は隙間を狭める調整をしなければなりません。

 これが、完成形です。

 H鋼の中に、最終高さのスペーサーを設置しています。

 1枚600kgなので3枚1.8tonを一度ジャッキアップして、仮スペーサーとした木の柱2本を撤去。

 そして両端のスペーサーと同じ高さの薄い木をかまします。

 徐々にPC板を降下させ、ジャッキを外して完成です。この方法は、監督と外構業者とで知恵を絞って考えてくれました。

 ゴルフでは、トーナメントリーダーは最終組でスタートします。よって渋野選手は最終組。

 同組はスウェーデン人とアメリカ人の2人でした。

 競争相手ではありますが、世界のトッププロと回るのはとても楽しいだろうなと思って見ていました。

 ここ最近の仕事で言えば、10件連続して同じ監督と仕事をしています。

 金額を合せてくれるから受注するのですが、考え方の方向が常に「解決」へ向いているのです。

 多くの監督は「どうしたら良いですか?」というスタンスですが、「どうするべきか?」と言う視点で考えてくれるので、必然的に良い結果へ寄って行きますす。

 舞台で言えば、私は脚本を書く仕事ですが、演者がどうすれば良い舞台が完成するかを本気で考えてくれなければ公演は成功しません。

 多くの建築会社と仕事をしてきましたが、やはりトップレベルのチームで挑みたいのです。

 この監督と今日の午前中も打合せをしていましたが、ある建築家の代表作を担当していたことが偶然分かりました。

 竣工は26年前のことですが、少し縁があり、この作品がどれだけ難易度が高いかを聞き知っていました。

 一生懸命に働き、家族の幸せを本気で願うクライアントと、トップチームで物創りをすれば、良い物以外できようがありません。

 少しずつ、少しずつ山を登ってきたつもりですが、標高が上がれば上がる程、ステージは狭まってくるはずです。

 渋野選手のように、そんな景色の中で働きたいといつも思っているのです。

■■■9月11日発売『リフォームデザイン2020』「回遊できる家」掲載
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■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

馬鹿であれ‐1693‐

 大阪の新規感染者が、一桁台の日もでてきました。

 国も都道府県も、ついに緊急事態宣言解除の落としどころを模索する段階に入りました。

 気を緩めてはいけませんが、「自制」だけでここまで来たことを、世界に誇ってよいと思うのは私だけでしょうか。

 車に乗る機会がめっきり減り、「バッテリーが低下」というようなメッセージがでました。

 スタッドレスタイヤの交換時期も逃していたので、ディーラーへ入庫しに行きました。

 なにわ筋のイチョウ並木は、緑が眩しいほど。

 「見える化」に一役買った通天閣ですが、ついに緑に光る日がやってきそう。

 当たり前の大阪の景色が、愛おしくさえ見えてくるのです。

 地下鉄に乗ったのはいつ以来か。

 駅から少し歩くだけで、道端の野花が目を癒してくれるのです。

 さあ働くぞと気合を入れてATELIERへ。

 今週、前の駐車場にミニプールが出現しました。

 2階から上は弟家族のHOMEで、私にとっての10作目でもあります。

 正面の折れ戸を閉じると、即席虎の穴が完成。

 ウチの子供も小学生の頃は一緒に通っていましたが、甥っ子達は今も熱心に水泳を続けています。

 ここまで練習したいと思えるスポーツに巡り合えたことは本当に幸せなこと。

 腰に付けたゴム紐を引くのは義妹。

 東京オリンピックでは、更に上のメダルが期待される瀬戸大也選手もこうして練習しているそうです。

 中3になり、泳ぐ姿もなかなか豪快になりました。

 初日、クロールをしていた時はこの水しぶき。

 ゴム紐を引くお母さんはずぶ濡れで、フロ蓋を楯にしたりするのです。

 「スポーツ」の語源で有力なのは「deportare」(デポルターレ)だそうです。

 ラテン語で「portare」は「運ぶ」という意味。荷物を運ぶ人をポーターと呼ぶように「仕事」を指します。「de」は否定で「仕事をではない」。

 つまり「遊び」という意味です。

 ノンフィクションライターの玉木正之さんが書いていたのを控えたのだったと思いますが、「スポーツ=遊び=楽しい⇒したい!」なのです。

 2005年6月、スタンフォード大学でスティーブ・ジョブズが卒業祝賀スピーチをしました。

 いわゆるジョブズの感動スピーチですが、中盤にこのような行があります。

 「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら、今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか?」。それに対する答えが“NO”の日が幾日も続くと、そろそろ何かを変える必要があるなと、そう悟るわけです。

 そして最後はあの言葉で結ばれています。

 「Stay hungry, stay foolish.(ハングリーであれ。馬鹿であれ)」

 ジョブズだから出来たという意見もあるでしょう。しかし甥っ子も私も同じ人間です。

 「やりたいことをやれ!馬鹿であれ!」なのです。

A photograph is wonderful.
2010年8月 和歌山/友ヶ島

■■■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行
巻頭インタビューが掲載されました

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■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
■2月3日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
■9月30日発売『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』「回遊できる家」掲載
■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』「住之江の元長屋」再放送
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

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鳥取ボウリング‐1678‐

 先日現場日記で、子供が「ボーリングに行きたい」と言っていると書きました。

 「いやあ、ボウリングは密室だし、ちょっと……」と答えると、「島根に行ったらいいやん!」と。

 先週末の三連休は 大阪、兵庫の往来自粛のアナウンスもありました。

 車で越えて行くのが良いのか駄目なのか分かりませんが、阪神高速から中国道へ。

 ネクスコの予報では、宝塚東トンネルの渋滞は朝6時から10kmとなっていました。

 現在の状況なら渋滞は減ると思い、7時頃通過したのですが、渋滞3歩手前という感じでした。

 渋滞は8時頃からだったようなので、多くの人が連休の旅行をキャンセルしたことが分かります。

 コロナウィルス感染者が現在確認されていないのは、南から鹿児島、岡山、島根、鳥取、富山、山形、岩手、青森。

 ボウリング場を調べると、岡山と鳥取の距離がほぼ同じで、鳥取自動車道を北上します。

 他県の人からすると、大阪人には来て欲しくないかもしれませんが、家族全員体調は万全。
 
 マスク、アルコール消毒と対策も整え、鳥取へのボーリング場を目指します。

 鳥取は7年前にゆっくり回りました。

 魚が美味しく、良い印象しかありません。

 赤茶の瓦屋根を多く見かけます。島根の石州瓦は赤茶と光沢のある黒が特徴。その影響だと思います。

 9時頃に鳥取駅に到着。

 まずは目抜き通りを歩きます。

 しまっている店も多かったのですが、「すなば珈琲」は開いていました。

 2014年当時、鳥取県知事が「鳥取にはスタバはないけど、日本一のスナバがある」と言ったことからオープンしたという話は何となく覚えています。

 現在は駅の反対側にスターバックスコーヒーが出来ました。

 しかし話題性だけでなく、モーニングセットの充実ぶりは名古屋なみです。

 子供はトーストのセット。

 私はたまごかけごはんのセットを頼んでみました。

 これで540円は安い。

 コーヒーを持ってきて貰うタイミングもiPadでオーダーできました。

 地元の人と観光客が半々と言った印象でしょうか。

 かなり混んで来たので店を出ました。

 鳥取市内で唯一確認できた、鳥取スターボウル

 ボーリングはそれ程行った事がある訳ではないのですが、娘たっての希望でした。

 聞くと「ガーター防止柵無しでやってみる」と。

 初めのゲームは、子供特有の左にひっかけてのガーターを連発していました。

 2ゲーム目からは「柵有りにするかな」と思っていたら、このまま続けると。

 それならと、私もギアをひとつ上げて投げ方を教えたのです。

 2投に1回くらいはピンを倒せるようになってきました。

 何でもそうですが、少しは結果がでないと続ける気持ちになれないもの。ましてや遊びなら尚更です。

 ボーリングを好きになるか、嫌いになるかの分水嶺は何とか越えたでしょうか。

 その後、鳥取砂丘も訪れたのですが凄い風でした。

 ここからは次回にしたいと思います。

 欧米では、外出禁止令まで出ていますが、日本がこれからどんな状況になるかは分かりません。

 それでも、人生を楽しむと決めておくしかありません。

 零細企業の経営者など、常にピンチ、ピンチの連続です。

 ピンチの後にチャンス有り、などというレベルでなく、ピンチ自体をチャンスと曲解するくらいの気持ちがなければとてもやって行けません。

 「○○力」などというタイトルの書籍をよく見かけますが、私が書くとするなら「曲解力」でしょうか(笑)

 しかし実際、このような事態にならなければ急遽鳥取へ行くことにならなかったと思います。

 やはり大事なのは曲解力。勿論、ピンチをチャンスへと曲解するのであって、チャンスを曲解する必要はありませんが。

■■■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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試合は続行中‐1670‐

 温暖化が進む中での暖冬で、今年のスキー場はどこも大変だったと思います。

 廃業を決めたというニュースもあり、野外こそが大好きな私としては寂しい限り。

 子供達を、年に一度くらいは雪上へと思い蓼科へ来ています。

 この辺りは標高が高いので、雪はしっかりあります。

 むしろ暖冬時の方が賑わうそう。

 標高2240mで、気温は-9℃。大阪から392km。

 子供が小さい頃から、よく来ていたので概ね勝手は分かっています。

 2歳の長男を初めて雪上に連れてきたのも、ここピラタス蓼科スノーリゾートでした。

 13年前のことです。

 2010年、実家で陸上トレーニング中の娘。

 あっという間に10年が経ちました。

 6年前に、「滋賀の家」のクライアントにスノーボードを教えて貰ってから、長男はどちらかと言えばボード派です。

 娘はほぼショートターンが出来るようになりました。

 一番の変化は、娘までがスマホを持っていることでしょうか。

 家族のもめ事はほぼスマホがらみで、難しい時代に入りました。

 それでも、何かしらの答えを出しながら進んで行くしかありません。

 宿は蓼科高原内のペンションを妻が探してきました。

 針葉樹の森に夕日が沈んでいきます。

 八ヶ岳あたりの夕日はとても美しいのです。

 ロフトのような部屋で、天窓からは星が見えます。

 夕食は薪ストーブの前で。

 手作りのコース料理に、子供たちが喜んでいました。

 長男が生まれるまでは、本気で国体を目指していました。シーズンになると毎週のように信州へ向かいます。

 冬季国体のアルペンスキーは「大回転」という種目で争うので、各地である試合にエントリーするのです。

 公式記録はあるのかなと探してみると、1998年(平成10年)1月の国体予選の成績がUPされていました。

 成年男子Bに、27歳の私が居ました。

 国体の出場枠は2~3人ですから8位では全く駄目。

 15/51とあるのは、51人の出走という意味のはずです。27歳の私の名誉の為に(笑)

 1998年の2月頃に、初めて自律神経失調症と診断されたので、その直前の時期です。3年弱を鬱で苦しむことになるので、よく出場していたなと思います。

 この時期は、写真を撮る気力も無かったので、この数字に当時の自分を見るようでした。

 経営を教えて頂いた、京セラの創業者稲盛和夫さんは、「どんなことでも数字で語りなさい」と言われていました。

 数字だけが公平だし、客観的に語れるからです。

 また、数字=お金というケースも良くあります。

 長男が将来の仕事のことを意識しているのだと思いますが、お金のことに関心をもつようになりました。

 お金を稼ぐという意味においては、IT長者と私とでは雲泥の差があるでしょう。

 億単位のお金を掛けて奥さん探しをしている人のことを、私が「格好いいと思わない」と言うと、長男に「お父さんが言っても説得力がない」と言われました。

 それはその通りだと思います。ただ、お金を稼ぐことを人生最大の目標としていないのも正直なところです。

 どんな生き方をしたいかが前で、その後に、評価はついてくるものだと信じています。

 負け惜しみに聞こえるのかもしれませんが、誰が何と言おうと、そこが揺らぐことはありません。

 作家、開高健はこう言っていました。

 金を儲けようとすると逃げていきよる。結果として手にするんならええんヤ。そんなもんより名だ、名を惜しむんヤ。いいか、いい仕事しなくてはいかんゾ。

 思えば、身近な人に仕事観を理解をして貰ったことは無い気がします。

 だからこそ、立派な人はどんな考えを持っているのだろうと本を読み続けるのでしょう。

 ただ夢想家で終わるのか、現実とできるのか。試合は未だ続行中です。

 目標が国体出場から、関西建築家大賞、建築大賞、プリツカー賞、世界遺産へ変わっただけ。

 多分、根っからの競争好きなのだと思います。

■■■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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アンフィールドが欲しい!‐1652‐

 昨日の日曜日は大寒でした。

 寒さはこれからが本番ですが、日が長くなっていく分岐点でもあります。

 その未明、クラブワールドカップの決勝戦があると知り、テレビで観戦していました。

 各大陸のクラブ王者が世界一を争う大会ですが、ヨーロッパ王者のリヴァプール(イングランド)と、南米王者のフラメンゴ(ブラジル)の対戦でした。

 イングランド・プレミアリーグで、2年連続得点王のモハメド・サラーはエジプト出身。

 また同チームのサディオ・マネも昨季の得点王で、セネガル出身。

 見覚えがあるなと思っていたら、2018年のワールドカップで日本と対戦し、ゴールも決めた選手でした。

 試合は延長戦で、ブラジル人のロベルト・フィルミーノが決めたゴールでリヴァプールの勝利。

 見事クラブ世界一に輝きました。

 試合後、香川真司も見出したユルゲン・クロップ監督が選手と抱き合っているシーンが印象的でした。

 解説によると、彼は試合後には全ての選手に対してこういった表現をするそうです。

 プレミアリーグ優勝まで上り詰めたドイツ人監督はとても笑顔がチャーミングな人でした。

 さすがに世界最高峰のリーグに、国籍などという縛りは関係ないのです。

 熱狂的で知られるリヴァプールのサポーターも歓喜の声を上げていました。

 その本拠地がアンフィールドです。

 このワールドクラスの選手が揃う中に、南野拓実選手が移籍する訳ですから、サッカーファンならずともその活躍を期待せずにはおれません。

 あまりサッカーに詳しくない私が、いくらかリヴァプールのことを知っているのは、「千葉の家」のクライアントに教えて貰ったからです。

 写真も計画の初期段階で送って貰ったものでした。

 「千葉の家」のファサードは、レンガの壁、大きな開口、そして金属屋根で構成されています。

 クライアントからの要望は「アンフィールドを作って欲しい!」でした。

 エントランス正面にあるジグソーパズルもアンフィールド。

 階段を上がると、マジックミラーの後ろにあるのがキッチンとダイニングです。

 幸いにも北向きだったので、思い切った大開口がとれました。

 南に向かって天井の高いリビングがありますが、ロフトを備えています。

 ここはご主人の趣味の部屋であり、サッカーミュージアム。

 「リヴァプールは夢、レイソルは生活」とはクライアントの言葉です。

 日本に居る時は、柏レイソルの熱心なサポーター。

 そして数年に一度、アンフィールドまで実際に応援に行くのです。

 その経験の中で「家を建てるならアンフィールドのような外観がいい」と思うようになったそうです。

 実際のスタジアムにも、試合に向かう選手が「バンッ!、バンッ!」とパネルを叩いてからピッチへ出ていく空間があるそうです。

 「○○みたいな家がいい」と聞くと、「何かを模すのではなく、唯一無二のものにしませんか」と思います。

 しかし、こちらのクライアントと話しをしていると、アンフィールドこそが世界一なのだと分かってきました。

 その中で、住宅のスケール感に抑え込み、素材の良さを引き出すことに腐心したのが「千葉の家」です。

 広辞苑で「モチーフ」を引くとこうあります。

 絵画・彫刻・小説などにおいて、表現の中心的な動機となるものごと。

 おそらくこの計画においては、表現の中心ではなく、アンフィールドは家を建てたいという動機まで担っていたと思います。

 昨年、「千葉の家」にテレビ取材のオファーがあり、少しやり取りをして以来お話しはしていませんが、昨日は祝杯を上げられたと思います。

 世界中のリヴァプールファンに心からお祝い申し上げます。

 これが私とリヴァプールを繋ぐ唯一のストーリーですが、人の縁とは不思議なものです。

 千葉からクライアントが訪ねてきてくれなければ、朝方までテレビの前で応援することは無かったと思います。

 今年もついに10日を切りました。

 顔上げて、世界を見てラストスパートです。

 私だけがワールドクラスになれないという法律はありませんから。

 

■■■ 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』2019年12月3日で「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出

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「地縁」が全てを越える‐1628‐

 9月下旬に開幕したラグビーのワールドカップ。

 日本代表の活躍で、盛り上がりをみせています。

 グランフロントに大きな看板がでていましたが、殆ど観れておらず全くついて行けていない状態で……

 9月29日には世界ランキング2位のアイルランドを倒し、「歴史的勝利」と言う文字が紙面に躍っていました。

 日本のランキングはこの試合を迎える前でも9位。現在は8位まで順位を上げ、そもそも「そんなに強いの」と驚いたのです。

 先週土曜日にサモア戦があるというので、何とかハーフタイム前に家に帰ることができました。

 ラグビーは、ドラマ「スクール・ウォーズ」で知る程度で、完全に初心者です。

 予備校の仲間が、オール兵庫に選ばれるような選手で「めちゃめちゃ面白いで」と聞いていたのですが、これまで縁がなかったのです。

 試合をじっくり観るのは初めてですが、正直、びっくりするくらい面白い。

 大してルールが分かっていなくても、その迫力とスリリングさは、説明など一切不要でした。

 そんな私が解説するのも何ですが、簡単に言えばボールを持った陣取りゲームです。

 ボールを持った選手は相手陣地の最奥を目指し、軽快なステップで切りこんで行きます。

 捕まってしまった時は、ボールを放さなければならないよう。

 反則があった場合は、スクラムで試合が再開。

 戦車みたいな大男が、凄い迫力で押し合うのです。

 ちなみに、前へのパスと、ボールを前に落とすことが反則とのこと。

 反則があった場合は、キックかスクラムを選択することが出来るようです。

 前回ワールドカップで活躍した五郎丸選手は、子供達も知っていました。

 その後を受けるこちらの田村選手は、正確なキックで大会一の得点を挙げています。

 サッカーのワールドカップで言えば、「ゴールデンブーツトロフィー」最有力選手ですから、凄いの一言に尽きます。

 一旦、7点差まで迫られましたが、最後のプレーでボーナスポイントが獲得できる4度目のトライを決めました。

 38対19の快勝でした。

 ノーサイドと言う言葉は知っていますが、その言葉以上に相手をリスペクトする雰囲気が伝わってきて、非常に清々しい気分になりました。

 サモアはこの試合に負けることで、決勝トーナメントの夢が断たれました。極めて悔しかっただろうに、です。

 あれだけ激しいぶつかり合いを、付けたとしてもヘッドギアだけでするのですから、出血している選手も何人かみられました。

 完全に格闘技レベルで、戦いが終わった後、喧嘩になりようなど無いのかもしれません。

 本当に良いものを見せて貰いましたが、一気に人気が出るのではと感じました。

 各国の代表チームにはそれぞれ愛称があります。

 サモア代表は「マヌ・サモア」。

 試合前の舞踏「シヴァタウ」の歌詞、マヌ・サモアからきているそう。「マヌ」とは「獣」で、髪を振り乱して日本選手を捕らえる様は、まさに獣のようでいした。

 日本代表は「ブレイブ・ブロッサムズ」。

 代表選手になれる条件が「国籍」であるサッカーと違い、ラグビーは「国籍」「血縁」「地縁」のいずれかを満たせばよいので、海外出身の選手が約半数在籍しているそうです。

 3つ条件はありますが、日本という場所がなければ、彼らが出会うこともなったはずです。

 肌の色も、髪の色も、洋の東西も、「地縁」が、全てを越えるとは、何と素敵なことかと思います。

 この勇敢な桜戦士達を、遅ればせながら全力で応援させて頂きます。

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『houzz』4月15日の特集記事
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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

全力に悔いなし‐1626‐

 日曜日は前々日までの雨予報を覆し、青空となりました。

 娘にとっては小学校最後の運動会で、ひとえに喜んでいたのです。

 戦時中、天気予報は最高レベルの国家機密だったいう記事を読みました。

 ロケット、GPSなど、軍事技術の進歩が暮らしに恩恵を与えたのですが、天気予報こそ最たるものでしょう。

 国の威信を掛けて取り組んできたはずが、ここまで見事に外れるとは。

 自然とは凄いものです。

 6年生の体格は、1年生の倍以上に感じます。

 人が急速に成長する時期に、6学年もの子供達が会する小学校ほど、ドラマチックな風景は無いかもしれません。

 それも今回で最後。

 うちの子供達は、学年一とは言わないまでも、兄妹とも足が速く、運動会では随分楽しませて貰いました。

 やはりリレーは今も花形種目です。

 保育園の最終年では、アンカーでぶっちぎりの1位。最高に喜ばせてもらったのです。

 今回は、1レースの第2走者で登場。

 2位でバトンを受け取るとグングン加速し、第1コーナーでトップを捉えました。

 バックストレートで帽子を飛ばして抜き去りトップへ。

 無事第3走者へとバトンを渡しました。

 チームは更にリードを広げて1位でゴール。

 後で聞くと、「みんな喜んでくれたよ」と。

 ひとり選手が足りないとかで、続く2レースにも登場。

 そういえば、年長組の時も2回走っていました。

 皆が求めてくれるなら、これ程遣り甲斐のあることはないはずです。

 今度は4位でバトンを受け取りました。

 特に走る練習をしている訳でも、教えた訳でもないのに、飛ぶように駆け抜けていきました。

 3位との差はかなり縮めましたが、順位は変わらず。

 続けてのレースで、大きく肩で息をしていましたが、充実感が伝わってくるようです。

 運動会のラストを飾るのは恒例の組体操。

 途中にダンスもあり。

 ウェーブで締めくくりました。

 運動会も色々と難しい時代に入っていますが、皆で協力する団体演技は素晴らしいものだと思っています。

 “One of them”の人生を送って欲しくはありません。

 だからこそ“One of them”の時間を、精一杯生きて欲しいと思うのです。

 学生の頃「縛られたくない」と突っ張っていても、社会にでれば、そんな戯言は通用しません。

 縛られないどころか、誰も興味さえ向けてくれません。本当の自由が待っているのです。

 そんな人に限って「政治が悪い」などと言い出すもの。

 我慢すべき時には我慢して学び、培った能力をいずれは世間にお返ししなければならないのです。

 昨年から受け持って貰っている担任の先生も、最後の演技が終わった瞬間、涙ぐんでいるように見えました。

 40歳少し前と聞いていますが、この日も全力疾走で校庭を駆けまわり、生徒に尽くしてくれていました。

 こんなエネルギッシュな先生と出会えた子供達は幸せです。

 塩漬けのない肉と折檻されない子供は腐敗する。

 デンマークのことわざですが、勿論、折檻されたことも、手を上げられたこともありません。

 厳しくも、愛情を持って指導して貰い、感謝しかないのです。

 長男の時も、娘の時も、下町の公立小学校ですから色々ありました。

 それでも娘が5、6年生を楽しく過ごせているのは、この先生に負うところが大きいと思っています。

 夕食時「○○先生が走る姿は、ミッション・イン・ポッシブルのトム・クルーズばりだったと、褒めておいてあげてよ」と伝えました。

 すると、兄妹に「どれだけ上から目線やねん」と突っ込まれました。

 最大の賛辞のつもりで、出来れば本当に一杯奢って差し上げたいくらいなのですが。

 全力を出さなければ言い訳ばかりが先に立ちます。

 全力に悔いなし。

 いつも変わらぬ原理原則です。

 それは、そうしなかったことがあり、それを認めた人にしか分からないことでもあるのです。

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42.195‐1611‐

 小学校に入学し、初めての担任はとても厳しい先生でした。

 勉強熱心で、多少怖いくらいの女性で、40代半ばくらいだったでしょうか。

 写真の一番左がその先生です。

 怖いというのもあって真面目に勉強したのですが、そのおかげか、結構成績が良かったのです。

 大人しい生徒で、勉強もでき、先生の言うこともよく聞く。

 使い勝手のよい生徒だったと思いますが、今思えば多少「贔屓」されていたかもしれません。

 保育園の時に、頭が良いとか、悪いとか考えることはあまり無いので、「やれば出来るんだ」と思った初めの機会だったかもしれません。

 その先生は、読書を特に勧めており、感想文も熱心に読んでくれました。

 細やかに評価をしてくれたのも本好きになった要因だっかもしれません。

 近頃は寝る前だけなので、月に1~3冊程度ですが、以来、本を欠かしたことは殆どありません。

 6月に「傑作」と書いた、池井戸潤の「下町ロケット」ですが、今更私が書くまでもない人気作家だとよく分かりました。

 現在まで一作たりとも外れ無し。この「陸王」も素晴らしかったのです。

 足袋を100年作っている老舗メーカーが、先細りする業界を憂い、ランニングシューズ業界に参入する話です。

 小さな足袋メーカーの4代目社長の葛藤と、学生時代はトップランナーでしたが、社会人になって故障、そこから復活していく若きランナーを軸に物語は展開していきます。

 彼に新しく開発した「陸王」というシューズを履いて貰うところから展開は加速していきます。

 大企業に所属するが故、自社のシューズと自分の損得しか考えていない悪役営業マン。ランナーのことだけを考えている職人肌のシューフィッター。新素材を見つけ新たな可能性に掛ける零細企業と、冷たい銀行の実態と、ドラマ化して貰わずとも、画が浮かんでくるような小説です。

 この若きランナーは「陸王」を履きマラソンに出場。

 ライバルを退け、見事に復活優勝をとげるというハッピーエンドでした。

 私のクライアントも、ジョギングレベルではなく、本気のマラソンレースや、中には一昼夜走るトレイルに出場している方もいます。

 そんなこともあり、今年のはじめに大阪女子国際マラソンを観戦に行きました。

 マラソンは35kmあたりからが別次元の苦しさと言います。

 この時もそのあたりで見ていましたが、とても2時間走ってきたスピードには見えませんが、流石に苦しそうでした。

 私も26歳の時に一度だけ、静岡県の袋井でマラソンに出たことがありますが、35km辺りからは歩いてゴールしたと思います。

 「35kmが折り返し点」というコピーに、至極納得したことを覚えています。

 先に書いた担任の先生は6年生の時も持って貰ったと思いますが、20年程前「自宅のリノベーションを考えているから、見にきてほしい」と電話を貰いました。

 リノベーションというよりは部分リフォームだったので、辞退させて貰ったのですが、その頃で70歳を超えている感じだったでしょうか。

 年賀状が返ってこなくなったので少し気にはなっているのですが……

 授業中に、マラソンの距離をゴロ合わせで「死に行く覚悟」と教えてくれました。

 ネガティブな言葉は嫌いですが、実際にマラトンの戦いの勝利を、40km離れたアテネまでギリシャ兵が走って報告、その後絶命したという故事にのっとっているものですから、単なるロゴ合わせとも言えないかもしれません。

 「陸王」の中でもっとも痛快だったセリフです。

 「この2年間都合よく離れていく連中を何人も見てきました。いいときは擦り寄ってくるのに、悪くなるとあっという間にいなくなる。御社だって、そうじゃないですか。サポート契約を打ち切ったのはオレじゃない。御社のほうでしょう。なのに、レースに復帰した途端、手のひらを返したように近づいてくる。もううんざりなんですよ」

 マラソンの当日、大企業のシューズではなく「陸王」を履くことを決めた場面です。

 命までを掛けるかは別にしても、何もかけずに真理は見えないし、人の心を動かすことはありません。

 およそ半世紀生きてきたので、教えて貰ったこと、学んだこと、知っていることは数限りなくあります。

 どんなことがあっても死にませんが「42.195」で目の前にあるものに臨むだけなのです。

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青春ど真ん中‐1596‐

昨日は奈良へ行っていました。

若干雨がぱらつく時もありましたが、初夏の心地よさを十分に堪能できました。

緑、寺社仏閣、そして近代建築を楽しめるのが奈良です。

しかし主役はやはり鹿でしょうか。

天敵の少ない日本では、駆除の話がよく出ますが、鹿と最も上手く共生しているのが奈良でしょう。

近鉄奈良駅から少し北に行ったところにある奈良女子大学。

いつか見に行こうと思いながら、初めて訪れました。

1908年(明治41年)に完成した旧本館は重要文化財に指定されています。

モスグリーンの色合いも優しく、この地に馴染んでいます。

100年もこの地に建っているので、当たり前と言えば当たり前ですが。

構内に紛れ込んだのか、普段から住んでいるのか、小鹿と子供さんがあそんでいました。

2階は大空間の講堂があるようで、公開時に再訪して見たいものです。

守衛室も同じく重要文化財で、十字架型のプランが愛らしい建物でした。

奈良女子大学から更に北へ10分程歩くと、ならでんアリーナがあります。

奈良に行っていたのは、ここで長男の試合があったからです。

外観はややくたびれていますが、内部は熱気で溢れかえっています。

近頃流行のネイミング・ライツですが、奈良市は関西電力ではないのでしょうか。

ちょと気になるところです。

中学から始めた卓球ですが、本当に好きなようです。

同級生に強い選手が沢山おり、先週は皆で自主的に朝練をしていたようです。

1回戦は不戦勝で、2回戦からでてきました。

初戦は落ち着かないものですが、まあ何とか危なげなく勝利。

しかし3回戦の相手は体も大きく、かなりの強敵でした。

試合前に少し談笑していたので、後で聞くと知合いだったそうです。

フォアのドライブを決められ、かなり押し込まれていました。

卓球にはベンチコーチというシステムがあります。

プロなら勿論監督などが入るのでしょうが、選手も多いので同級生や先輩が入ります。

1セット取り返された後、チームメイトがにこやかな顔でアドバイスをしてくれていました。とても強い選手なのです。

その後、落ち着きをとりもどし、耐えに耐え、デュースもありましたが勝利を納めました。

目標は6回戦まで進むことと聞いていたのですが、4回戦も勝ち上がり、あと1勝まで勝上ってきました。

しかしこの辺りからは、実力のある選手ばかりになってきます。

シード選手を撃破することはできずで、目標の1歩手前で、この日は試合を終えることになりました。

試合の空き時間に周辺を歩いていると、スタジアムがありました。

中学生か高校生か、サッカーの試合をしており、ゴールに迫ると父兄から大きな歓声が上がります。

どこの親も一緒だもんなと、少しの間観戦していたのです。

長男は瞬発力があるタイプで、走る、ジャンプする等の能力は高い方でした。

それで、小さい頃はサッカークラブに入れてみたり、左打ちなので、一緒に野球の練習をしたりもしました。

サッカーはあまり向いていないようでしたが、野球のほうは、逆方向に強い打球を打てる俊足の左バッターです。

このタイプはかなり重宝されるので、かなり勧めましたし、テニスも向いているんじゃないかとアドバイスもしたのですが、入学してすぐに、自分で卓球をすると決めて来たのです。

同級生は更に上まで行った選手が4人居り、本人は悔しかったでしょうが、よく頑張ったと思います。

勉強もクラブも優秀であるに越したことはありませんが、全力で打ち込めるものを見つけてくれたことが一番の収穫です。

本気で打ち込み、負ける。

この経験をしていないと、「やればできる」という言い訳ばかりの人生になってしまうからです。

また、成長を目指すよい仲間に恵まれたことが、彼を目標1歩手前まで成長させてくれたのだと思います。

青春ど真ん中の時間を、謳歌してほしいと思うのです。

長男が負けた頃、丁度時間となり、清々しい気持ちで次の目的地に向かいました。

おまけですが、鹿センベイを買ったなら、すぐに鹿にあげないと追い回されることになります。

彼女のように。

見た目は可愛い動物ですが、勿論獣ですので、怖がって手に持っていると、普通に噛んできますので。

まあ、それも思い出と言う場合は何の問題もないのですが。

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