タグ別アーカイブ: セブンパークス天美

「お客さん」と「消費者」、「お店」と「店舗」‐2012‐

日曜日の朝、空を見上げると少し雰囲気が違いました。

爽やかな春の空から、やや湿り気を帯びたというか……

と思っていたら、やはり今日から梅雨入りのようです。

晴れ間があるうちにと、4月にオープンした門真のアウトレットへ。

鶴見にあったアウトレット、「ブロッサム」は3月に閉館しました。

大阪南部からは、少しだけ遠くなったことになります。

「ららぽーと」が1、3階で、2階が「アウトレットパーク」。

ハイブリッドの大型ショッピングモールとあります。

混雑を覚悟してきましたが、駐車場は問題なく止めることができました。

駐車場はいつも上階派です。

5階から眺めると、丸い大屋根が目立っています。帰って調べると、門真市の環境事業部でした。

これ程大きな敷地には、パナソニックの工場が建っていたようです。

中央には大きな吹き抜けがあり、天井からは自然光がとりこまれています。

2階のアウトレットも、なかなかの人出。

1階には「黒門市場」の提灯が上がっています。

「ブロッサム」には、子供が小さい頃によく行ったので、中央の半屋外の広場は重宝しました。

しかし飲食店は少なかったので、この点は門真のほうが充実しています。

一日掛けて、存分にお金を落とせるようになっている訳です(笑)

私たち夫婦は、不足分の服を購入してすぐに退散。

夜は、娘がクラブで最高の結果を出してくれたので、3人で祝勝会でした。

お好み焼きの「わらい」。

チェーン店でない方が好みですが、喫煙のことだったり、ある程度の距離感が欲しかったりと、家族で行く時はこういった店に頼ってしまいます。

名物の「わらい焼き」と「焼きそば」は本当に美味しいので、金額にも味にも、何の不満もないのですが。

巨大ショッピングモール時代です。

セブンパークス天美がオープンしたのは2021年の秋でした。

オープン当初は、駐車待ちの車列が伸びていましたが、今は落ち着いています。

ここに行く時も、二上山を望む屋上駐車場が好みです。

私が子供の頃、クリスマスなどのプレゼントは近所のおもちゃ屋さんで買って貰いました。

このあたりだったかなと寄ってみると、うっすらと屋号が残っています。

もう無いかなと思っていたので、形があるだけでも嬉しいものです。

作家・沢木耕太郎は、20代の時、香港からイギリスのロンドンまでを乗り合いバスで旅します。

「深夜特急」という小説として発表するのですが、ヨーロッパと、その手前までのユーラシア大陸との違いをこう書いていたはずです。

Make things happen.
⇒自分が行動を起こさないと、何も起こらない。

Something Happens.
⇒勝手に何かが起こる。

個人商店なら何かが起こり、チェーン店なら何も起こらない訳ではないのですが、ニュアンスは近い感じもします。

消費者をマーケティングし、作り上げられたシステムは、最大の売り上げを出し、かつクレームの少ないシステム。その安心感はさすがです。

ただ、買う側は「お客さん」というより「消費者」で、「お店」というより「店舗」といった感じ。

時代はそれを望んでいますし、私も家族を持ち、そういった行動をとることが増えました。

本当に、違いを出せる個人商店を望むのなら、こだわりの親父の店に通い、あのおもちゃ屋さんでプレゼントを買い続けるべきだったのかも、などと思うのです。

私ひとりの消費など、何の足しにもなりませんが、「お店」がなくなっていくのはやはり寂しいものです。

「お」が付いていて欲しいのは、昭和生まれだけなのかもしれませんが……


『建築家・守谷昌紀TV』 ■

■■■4月6日 『かんさい情報ネットten.』 浅越ゴエさんのコーナー に出演
■■6月9日 『住まいの設計チャンネル』 「おいでよ House」公開
■6月16日 『ESSE-online』「おいでよ House」掲載

■ 『ESSE-online』にコラム連載

10月11日「テレワーク時代の間取り」
9月18日「冷蔵庫の位置」
6月18日「シンボルツリー」
6月5日「擁壁のある土地」
4月11日「リビング学習」
2月27日「照明計画」
2月14日「屋根裏部屋」
2月1日「アウトドアリビング」
1月4日「土間収納」

■11月28日『homify』の特集記事に「回遊できる家<リノベーション>」掲載
■11月17日『homify』の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載

メディア掲載情報

大阪下町ダイバーシティ‐1871‐


1月7日『homify』の特集記事に「白馬の山小屋」掲載 されていました。

こちらは1998年完成。私にとって2つ目の作品です。

と思っていたら、翌1月8日『homify』の特集記事に「光庭の家」も掲載されていました。

こちらは2006年の作品。初めて『住人十色』『住まいの設計』にも取り上げて貰いました。

特に連絡もないので、SNSで偶然見かけて知りました。結構そんなケースが多いのです。

日曜日は打合せのあと、「セブンパークス天美」に初めて寄ってきました。

妻が車で行きたそうにしていたので、私としてはサービスのつもりです。

大阪市内からなら大和川を渡るとすぐ。

阪神高速の松原線、三宅出口から西に1kmあるなしの距離です。

夕方だったのでそれなりの車列でした。

しかし駐車場が大きく、待ち時間は苦にならない程度。

屋上から南東を望むと二上山も見えますが、畑の中にポツンといった立地なのです。

フードコートには「神座」。

ロフトや無印が入っているのが、イオン系との違いでしょうか。

天美スタジアムという大きなイベントスペースは、なかなか好感がもてます。

野菜の格安店らしく、凄い列でした。

時期が時期なのでこちらは避けておきました。

海産物の専門店もあり、エビが安かったので夕食はエビフライに。

私がこの世で一番大好きな食べ物なので、サービスした甲斐がありました。

と思っていたら、娘も卓球の大会で3位だったと連絡があり、ちょっとしたお祭り気分だったのです。

三宅出口とセブンパークスとの間にはスポーツパーク松原スケートパークがあります。

そこにはこの横断幕。

史上最年少金メダリスト、西矢椛(にしやもみじ)選手のホームグランドでした。

信号待ちでとまると、親子鷹なのか熱心に練習しています。

これがなかなかの迫力なのです。

今日「ドカベン」などの作者で知られる、水島新司さんの訃報が届きました。昭和50年代の大阪の下町。男の子は野球以外のスポーツは知りませんでした。

阪神の矢野監督もたしか出身が近所だったと思います。

それはそれで競争も激しく楽しかったのですが、現在の多様性と比べると、全く別の国のようにさえ感じます。

卓球、スケボー、野球……選択肢が無限だからこそ、決めることは大変だろうなとも思います。ダイバーシティの波は、確実に大阪の下町にも押し寄せていました。

すると先程、あるクライアントから「長男が第一希望の中学校に合格しました!」と、喜び溢れるメールが届きました。

設計をしていた時は、小学校に入る前だったはず。本当に時間が経つのはあっという間です。

阪神淡路大震災からも今日で27年。

選択肢は無限でも、選べる道は1本しかありません。そのことに置いて悔いはありません。

鬼籍に入った 水島新司さん追悼の記事は回を改めて書いてみたいと思います。

■■■ 『ESSEonline』にコラム連載開始■■■
12月6日「キッチン・パントリー」
1月4日「土間収納」

■■ 8月17日『建築家・守谷昌紀TV』を開設しました ■■

■1月7日『homify』の特集記事に「白馬の山小屋」掲載
■1月8日『homify』の特集記事に「光庭の家」掲載
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載

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