タグ別アーカイブ: 守谷昌紀

オープンデスク日本一‐1773‐

 昨日は大阪でも小雪がちらつき、今日は氷点下を記録したようです。

 しかし一昨日は暖かく、一日現場を回っていました。

 先週からオープンデスクに参加している21歳の学生君も一緒に連れて行きました。

 この環境下で、行動を起こす勇気や良し、です。将来の自分の仕事にするべきかと、真剣に現場を見ていました。

 1件目は、まだ現場日記に公開していないリノベーション計画。

 これまでも劇的に風景を変えてきたつもりですが、こちらの計画もなかなかに歯ごたえがあります。詳細についてはまた追々。 

 2件目は、新築計画の現場まで20分程移動しました。

 こちらは間もなく現場日記にUPするつもりですが、現在解体工事が始まったところです。
 

 内部をのぞくと、土壁の下地、小舞が置いてありました。 

 50年前の人の手跡を感じるのです。

 奈良盆地から、生駒山地の北端を走る163号線で大阪平野に戻りました。

 そのまま「かやしま写真スタジオOhana」へ向かいます。

  Ohanaは残念ながら道路計画によって収容となることが決まっています。
 
 数年前からそれは聞いていたのですが、昨年の初めから本格的に建て替え計画を進めていました。

 ウクレレ大好き、カメラマンの石井さんも現Ohanaが大好きだと言ってくれます。

 寂しいのは寂しいですが、前に進んで行くしかありません。いよいよ新Ohanaの競争見積りに入りました。

 それで、新敷地をスタッフと再度確認しに寄った次第です。

 4つ目の現場へ向かう途中、門真のPanasonic本社前を通りました。

 創業者、松下幸之助翁の銅像が見えます。

 創業100年の2018年にオープンしたパナソニックミュージアムが面白いと聞いているのですが、日曜が休館日につき未だ訪れたことがなく……

 新Ohanaの工事中に、何とか訪れたいと思っているのです。

 隣あうさくら広場は安藤忠雄の設計だったはず。

 満開の時期なら尚楽しいでしょう。

 淀川を渡り、「The Longing House」の現場に到着しました。

 こちらでは、電気設備の位置決め最終回。

 学生君にも手伝って貰い、みっちり4時間の打合せを終えたのが18時。

 体の頑丈さには自信がありますが、帰りの車では少し眠かった。電車移動なら昼寝が出来ますが、車はそれが出来ないのが難点です。
 
 21歳の時、自分の将来をどう考えていたのだろうと思い出してみます。

 高校生の時に、建築家として生きて行きたいと決めたので、職業は決めていました。

 ただ、具体的に誰に師事したいかなどは、明確なイメージを持てていませんでした。それで、父の友人に紹介して貰った建築家の下へ弟子入りするのですが、これが完全に失敗でした。

 自分の意思で決めた訳ではないので、言い訳が先に立つのです。

 「でも……」「だけど……」「仕方がない……」

 全部NGです。

 以来、悔いのない決断をすることを心掛けてきたつもりなので、この話はオープンデスク生によくしています。

 学生君が「所長から、ネガティブな言葉は聞いたことがないですね」と言ってくれました。

 それはそうです。特にりっしんべんに亡くなるという日本語は絶対使わないようにしています。英語で言えば ”busy” のあれ。(英語はOKということではないのですが)

 ハリー・ポッターで言えば「ヴォルデモート」みたいなもので、使えば使う度、心を亡くしていくと教えて貰ったからです。

 以前は嘆いてばかりでしたが、全ては仕事が教えてくれました。嘆いていても誰も助けてくれませんし、それなら一つでも二つでも手を打つべきです。

 今、Yahoo!で「オープンデスク」と検索すると当社は6位にでてきました。一時は1位だったので、よく「オープンデスク日本一」と言っていたものです。

 どんなことでもそうですが、誰かが必ず一番になります。私がその一番に絶対なれないという法律はありません。そんな気持ちで、いつも自分を、チームを鼓舞してきました。

 失敗することを恐れるよりも、真剣でないことを恐れたい。
-松下幸之助- パナソニック創業者

 さあオープンデスク君、どちらが真剣か、僕と真剣勝負だ。何せウチは、オープンデスク日本一だから。

 こんな感じが嫌いでない学生は遠慮なく応募下さい。

■■■1月27日 『Best of Houzz 2021』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【News】
■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■9月11日発売『リフォームデザイン2020』「回遊できる家」掲載
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に巻頭インタビュー掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

続・幸福論「笑うからしあわせ」‐1772‐

 通りがかった庭先から、ナンテンが顔を出していました。

 これだけ立派なものはなかなかお目に掛かりません。


 「難を転じるからナンテン」

 鬼門封じが駄洒落ですから、日本人も逞しいものです。

 二十四節気は中国の暦のようなもので、1年を24等分して季節を表す名前が付けられています。

 等分だとは分かっていませんでした。

 2月の初めには「節分」があったので、次は15日後の「雨水」です。 

 「雨水」は雪から雨に変わる頃という意味で、春を表す季語としても使われます。

 娘の誕生日もこの時期で、ささやかながら家族でお祝いしたのです。 

 最近はめっきり減ったのですが、「コメントがあった」とブログのシステムが知らせてくれました。

 久し振りだなと思い見に行くと中條先生からでした。

 中條先生は高槻中学・高校で国語を教えて下さった恩師で、昨年6月に『蒼穹』(そうきゅう)という句集を出版されました。

 ご連絡頂いたお礼に、私も著書を送らせて頂きましたが再読して下さったとのこと。

 ここまで褒めて貰ったことは、これまでの人生でもちょっと思いつきません。

中学二年生で初めて会った当時野球部の
生徒さんは今… 「ゲツモク日記」という
とても上質(上から目線でごめんなさい)
なブログを毎週月曜日と木曜日に更新し
続けています… 上記最新記事は花の画像
から始まっています… 仕事のプロは仕事
以外を語るプロでもある… いい文章です。


 私は人を褒めるのが得意ではありません。

 それは、中学生以降の人生でほぼ褒めて貰ったことが無かったからだということは自覚しています。

 親からすれば「褒めるようなことがひとつも無かった」と言われれば全くその通りで、返す言葉もありません。

 また、スタッフにしても子供にしても、素晴らしいと思えば最大限の賛辞を贈りますが、褒めて育てるという気持ちもあまり持っていません。

 嘘っぽい言葉を発するのも嫌ですし、それで本当の成長があるとも思えないからです。

 ただ、言葉の専門家に褒めて頂くのがこれ程嬉しいことなら、考え方を少し改めなければなりません(笑)
 

 先生もアランの『幸福論』を取り上げて下さったので、よく知られた行ですが引用してみたいと思います。

 幼な子がはじめて笑うとき、その笑いは何ひとつ表現していないのだ。しあわせだから笑っているのではない。むしろぼくは、笑うからしあわせなのだと言いたい。幼な子は笑って楽しんでいるのである。ちょうど食べて楽しむのと同じように。

-アラン- 哲学者

 アランは特に難しいことは記していません。かつ押しつけがましいところもないのが素晴らしいのです。

 しかし規則をつくりたいと書いています。

 「ほんとうの生き方」の中に、ぼくは「楽しませるべし」という規則を入れたい。

 アランのよく知る男の言葉として紹介されていますが、彼はこの規則によって、自分の性格までもつくり変えてしまったそうです。

 嘘を言わないで卑劣にもならないで、機会が訪れる度いつも楽しませる。

 「仕事というのは、サービス精神を忘れたらおしまい」という、松本人志の言葉とも重なるのです。

 教え子の教え子になる雨水かな
 
 今回、先生がピックアップして下さったのは、以前も触れようか、触れまいか迷った句でした。

 雪が雨になるという季語から、教え子からも教えられることがあると、心が融解していく様を詠んだものでしょうか。

 時期なのか年齢なのか、もしくはその両方なのか。要らない拘りが融けて行く。そんな実感は私にもあるのです。

 
■■■1月27日 『Best of Houzz 2021』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

私を越えて行け‐1771‐

 建国記念日の今日、家族全員が休みと分かったのが先週末。

 「それならスキーに行こう」となりました。

 第2波は収束傾向にあるものの、完全自粛されている方には本当に申し訳ない次第で……済みません。

 なのですが、雪山をみると一気にテンションが上がります。

 もう少し言えば、子供達が喜ぶお出掛けが、スキーかお寿司くらいしかないというのが現実です。

 外食は流石にこの時期なので我慢してもらい、スキーにしました。

 ゴンドラがなく、比較的すいているかなと期待してホワイトピアたかすへ。

 思った以上に人出はありましたが、それでも経営が楽ということはないでしょう。

 スキーと書きましたが、長男だけはボードです。

 私も長男が始めた7年前に一緒に始めました。

 その時にコーチ役を買ってでてくれたのは「滋賀の家」のクライアントでした。

 私が未経験なもので、道具まで全て準備して貰ったのです。

 立ち上がるところからのスタートです。

 しかし一日で、何とか滑れるところまで指導して貰いました。

 それ以来、長男はほぼボード。私は時々ボードです。

 娘もボードをしたいと言っていましたが、今回は大事な試合が控えているのでスキーにしてもらいました。

 板に乗る位置がとても安定してきて、ショートターンがかなり上達しました。

 昼食は密を避けるためにインスタント焼きそばです。

 朝が早かったので、皆が昼寝をしている中、娘は駐車場横で遊んでいました。

 私が思うより雪山が好きなようです。

 妻もスキーは上手いほうですが、ターンの前半にもう少し素早い体重移動が出来ると、もっとターンが切れるはずです。

 まあ楽しく滑れればそれでよいのですが。

 私がボード初心者なので、長男にアドバイスできることは限られるのですが、ターンの原理はそう変わらないはずです。

 「ゲレンデがピカピカの氷だったとイメージして、丁寧に体重移動してみたら」と伝えてみました。

 すると見違えるようにターンが切れてきました。

 本人も「とても良いイメージができた」と。

 自分の行きたい景色を明確にイメージできれば、必ずそこへ到達できるはずです。

 技術が上達したこともそうですが、この原理原則を分かってくれると一番嬉しいのです。 

 2014年のボード初体験の時も論語から「耳順ふ」を引いてみました。再度ここに記してみます。 

子曰はく、 吾十有(ゆう)五にして学に志す。
三十にして立つ。
四十にして惑はず。
五十にして天命を知る。
六十にして耳順(したが)ふ。
七十にして心の欲する所に従って、矩(のり)を踰(こ)えず

 長男は現在15歳なので、学に志しているはずです。多分。

 しかし、ここからの15年がすっぽり抜けているのは以前から気になっていました。

 学を修めるのに15年掛かるとも解釈できますし、かの孔子でも説明が出来ない期間と言えなくもありません。

 私においてなら、25歳で創業したあと5年でボロボロになりました。30歳の1年は完全に仕事を休み、その間に海外を旅しました。

 やっぱり建築設計しかないと日本に戻り、第二期アトリエmとして再スタートしたのが31歳。

 孔子の言葉をなぞるように生かされていることに驚きますし、人は違うようで、殆ど変わらないのかもと思うのです。

 高校一年生の春休みを境に、長男もある程度大学受験を見据えた動きに入っていくようです。

 ここからの十五年で、何者にもなれますし、何者にもなれないかもしれません。出来れば前者であって欲しいですが、こればかりは親が何を言っても始まりません。 

 子供にしてあげれることは、彼らの選択肢をどこまで増やしてやれるかだけ。よって精一杯働くだけです。

 長男に「大学へ行くまでは全部おごりだから」と言うと、「子供を育てることを、おごりって言う?」と長男に突っ込まれました。

 そういう意味では、あまり親だと思っていないのかもしれません。

 男である以上、全員がライバルです。それは子供でも同じ。私を越えて行けよと思うのです。

 ボードでは完全に越えられてしまいましたが、勿論仕事でね。

■■■1月27日 『Best of Houzz 2021』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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アランの幸福論‐1770‐

 今年の冬は寒いのかなと思っていたら、暖かい日が続きます。

 土曜、日曜は10℃を大きく上回り、日差しも春を感じさせるものでした。 

 近鉄奈良線から見る生駒山の緑も、若干鮮やかさが戻ってきた感があります。

 と思っていたら、庭木の梅もポツポツと花が開き始めました。

 しかし現場打合せはほぼ外部なので、クライアントには「寒さ対策だけは万全でお願いします」と伝えています。

 打合せ前に現場を見て回っていると、ちょうど休憩時間に入ったようで、棟梁がコーヒーを煎れてくれました。

 私が写真を撮ると「前にも一度コーヒーの写真が上がってましたよね」と。

 この現場もいずれ公開する予定ですが、現場の活気や面白さを伝えるのも私の仕事かなと思い、勝手に使命感に燃えているのです。 

 「コンクリート打放し H型プランの平屋」からの移動でしたが、こちらの現場は左官職人が下地調整をしているところでした。

 年末にコンクリートを打設しました。

 すぐに硬化が始まるので、その前に形を整えなければなりません。

 左官職人はその際も、八面六臂の活躍です。

 面積が広い部分ならトンボを使うのです。

 コンクリートの半生感は、現場に居る人間だけが目にするものだと思います。

 YouTuberになりたい訳ではありませんが、この動画は是非観て欲しいと思いUPしました。

 左官仕事は、生ものを扱うという意味において、極めて料理に似ています。

 

 ミキサーでコンクリートを練る様子は、お菓子の生地を作っているのとほぼ同じ。

 仕上げている様は、まさにパティシエのそれ。

 硬化した後の硬さだけは全く違いますが。

 玄関ドアの原寸模型があったり。

 モルタルの色サンプルがあったりと、現場はエンターテイメント空間なのです。

 産経新聞に日本画の大家、平山郁夫さんを紹介している記事がありました。そのタイトル部に、以下の言葉がありました。

 人間は意欲すること、そして創造することによってのみ幸福である。
-アラン- 哲学者

 もし粗相があってはと、クライアントへは冗談半分に以下のようなことを伝えます。

 「まさか勉強大好きという人達ばかりが現場に集まる訳ではないので、多少は荒っぽい人も……」

 体を動かす方が得意という人達が多いのは間違いありませんし、稼ぎが良いからという人達も居るでしょう。

 しかしアランの言葉の通り、何かを創り上げていくことは根源的な歓びなのです。

 こちらの左官職人チームは、いつ見ても穏やかに、よどみなく仕事をしてくれています。

 物創りに歓びを感じられる人と仕事をしたいですし、そういう人達と本気で取り組めば、良い仕事にならないはずがありません。

 「お金は好きだけど仕事は嫌い」

 こういう輩は、間違っても私の現場に入って貰っては困りますし、実際追い出したこともあります。

 むしろ、荒っぽいのは私だったかもしれません(笑)

 平山郁夫さんは広島で被爆していたと初めて知りました。

 実際、その後遺症が徐々に体をむしばんでいったともありましたが、自身が愛したシルクロードを守る活動を続けながら、あの穏やかな画を描き続けたのです。

 人はどこまで強くなれるのだろうかと思います。

 「幸福論」で知られるフランスの哲学者アランの言葉は、これまでにも紹介したことがあります。
 

 悲観主義は気分によるもの、楽観主義は意思によるもの。

 気分に左右されず、強い意思をもって、真っすぐな物創りをしなさいと、先人達は行動を持って導いてくれるのです。

■■■1月27日 『Best of Houzz 2021』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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アトリエmの現場日記

快進撃はとまらない‐1769‐

 
 現場での定例打合せは、隔週を基本としています。

 「おいでよhouse」は、第1、第3の水曜日。

 クライアントの予定、監督の予定、そして私の予定を擦り合わせるのは、なかなか大変です。

 それで、曜日と周期のルールを決めて、2ヵ月から3ヵ月位先くらいまでは、スケジュールを決めているのです。   

 工事の序盤、中盤と比べると、終盤は徐々に課題も減ってくるので、自然と雑談も増えてきます。

 昨日も課題の打合せを終え、四方山話をしているとあっという間に3時間が経っていました。

 ご主人に「そろそろ仕事に戻りますね」と声掛けをして貰い気付いた次第で。
 

 私も飛ぶように会社に戻り、お握りだけ買って京阪萱島へ向かいました。

 ひとりの移動は、運転手付きの電車に限ります。

 駅前からの裏道を抜けて「かやしま写真スタジオOhana」へ。
 

 2009年秋の竣工なので、11年目に入りました。 

 レセプションと階段は、この時期が特に暖かいのです。

 2階ものぞいてきました。

  勝手知ったると言うか、苦闘の結果と言うか……

 本当に懐かしい気持ちになるのですが、道路収容に掛かり取り壊すことになったと聞いたのが4年前。

 何とか近所に敷地が見つかり、昨年からOhana第2章が動き出したのです。

 新店舗のコンセプトは「あの森のOhana」。

 まだ競争見積りがスタートしたばかりですが、このタイミングで現場日記もスタートするつもりです。良ければそちらもまたのぞきにきて下さい。
 

 現場説明を終え、予定していた帰りの電車に飛び乗り「ふ~」と一息。

 この数年、一番沢山仕事をして貰っている建築会社の社長に「所長、そんなに慌てなくてもいいんじゃないですか」と言われます。

 もっと早く進めて欲しいと言われるクライアントも実際に居ますし、求めて貰っている間に頑張っておかなければ、悔いを残すことになるような気がするのです。

 マラソンの途中がどれだけ辛くても、終わった後に頑張ることは一切できないという言葉が耳に残っているのです。

 子供達にも、「お父さんは特別な才能を持っている訳ではないけれど、毎日全力で働くことだけは続けてきた」と言ってきました。

 子供だけには、このことは言い続けるつもりです。

 先月中頃だったか、娘が「卓球の個人レッスンを受けたい」と言いだしました。小学校の時に見てくれていたコーチと話しができたそうです。

 先日も、個人戦3位の結果を出してくれたのですが、目標にしている大会がいくつかあると聞いており「分かったよ」とOKしました。

 久し振りに私も見に行ってきました。

 私も温泉卓球レベルなら、経験者以外にはそう負けないので、それなりに自信を持っています。
 
 しかし1年前、ついに本気の勝負で負けてしまいました。いわゆるガチです。

 その頃からも各段にレベルアップしていました。

 

 とても熱心なコーチで、2人はまるで会話をしているよう。

 こういった景色は何とも清々しく、気持ちのよい景色です。

 全力に悔いなし、という言葉を思い出すのです。
  

   
  自分の娘ですから、身体能力はある程度把握しています。本気でやればかなりのところまで行けるとは思っていました。

 が、想像以上でした。

  第4シードから、県の団体戦で優勝してきたのです。本人はオールストレート勝ちとのこと。

 もう快進撃がとまりません。

 この先はもっと大変だ、などと野暮なことは言いません。「成功を恐れるな」で、是非とも一番高いところまで行って欲しいものです。

 「ガチ」の由来は諸説ありますが、プロレスにおける「セメントマッチ」から来たという説も有力です。
 
 「ブック」と呼ばれる脚本があるエンターテイメント色の強い試合ではなく、本気の潰しあいの試合を指すのですが、そこから「ガチンコ」という隠語ができました。

 それがお茶の間に広がり、「ガチ」となったのです。

 できれば、数学のほうも「ガチ」でお願いできると、お父さんは最高に幸せなのですが。

 そこのとこ宜しく、と永ちゃん風に締めておきます。
 

■■■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載

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忠誠のひまわり‐1768‐

 1月8日から順に発令された二度目の緊急事態宣言ですが、やはり延長となるようです。

 東京にしろ、大阪にしろ、ある程度成果はでているものの、解除に至るまでではないということでしょう。

 不要な外出は勿論しませんが、不急でないかはなかなか難しいところです。

 中之島の国立国際美術館で開催されているロンドン・ナショナルギャラリー展は昨日までの開催で、ギリギリまで様子を見ていました。

 が、結局行ってしまいました。

 一時間ごとのチケット販売で、前日も売り切れの時間帯は全くなく、そこまで混んでいなだろうと判断したのです。
 

 何より、「ロンドン・ナショナルギャラリーの所蔵作品展は海外初」、「フェルメールが奏でた光の最終章、奇跡の初来日」、「ゴッホ、モネ、レンブラント全61点 日本初公開」の誘惑に負けてしまいました。

 中之島にある国立国際美術館は、アルゼンチン生まれの建築家、シーザー・ペリの作品です。

 一昨年に亡くなりましたが、追悼記事を書きました。

 竹からイメージしたというそのフォルムは、極めてアーティスティック。 

 南米の血がそうさせるのか単純明快で楽しい建築です。

 ただ、思いのほか来場者は多く、一瞬たじろいでしまいました。

 対策は万全を期しているつもりですが、正直、子供を連れてこなくて良かったと思ったのです。
 

 撮影はここまで。

 ゴッホ、フェルメールと共に広告にピックアップされていたのが、ルノワール、モネ、レンブラント、ターナーなど。

 ルノワールの安定感は流石でしたが、ゴヤやフランス・ハルスも素晴らしく、謳い文句に恥じない展覧会でした。

 今回は来日していない、更なるフェルメールやレンブラントの傑作も所有しているよう。

 トラファルガー広場に面して建つ美の殿堂を実際に訪れてみたい衝動に駆られたのです。

 訪れる前は、オランダを代表する光の画家、レンブラントとフェルメールにフォーカスして何か書こうかなと思っていました。

 しかしゴッホの「ひまわり」は会場での人気も段違い。アナウンスやネームバリューもあるとは思いますが、多くの人を立ち止まらせるものがあります。

 暗くて、文句ばかり言っている人が好きな人は居ません。明るく、話が楽しい人の所に人が集まるのは当然なのです。

 分かり易いゴッホの人気は、ピカソと共に常に圧倒的です。展覧会のwebサイトにも、ゴッホとひまわりのストーリーが特別枠で取り上げていました。

 ゴッホが花瓶に活けられたひまわりを描いたのは生涯で7枚。そのうち署名が入っているのは2枚だけです。

 1888年、理想の環境を求め、ゴッホは南仏のアルルにやってきました。良く知られる黄色い家を借り、画家達が集まる理想のアトリエを夢みて、多くの手紙を出します。

 その提案に応えたのはポール・ゴーギャンひとりで、2人の共同生活が始まりました。

 ゴーギャンを待つ3ヵ月、彼の寝室を飾る絵を描くのですが、自らがふさわしいと納得し、署名したのが2枚だけで、その1枚が今回来日した「ひまわり」だったのです。

 ところがゴーギャンとの共同生活は2ヵ月で破たん。その後「耳切り事件」が起ります。その2年後、37年の生涯を自ら絶ってしまうのです。

 明るい配色と力強い筆遣いとは裏腹に、ひまわりの花弁は多くが抜け落ちています。

 作品の明解さと、作家が不遇の人生が二重構造となり、ミステリアスとも言える魅力を放っているのではないか。僭越ではありますが、それが私のゴッホ評です。

 100年以上前のゴッホとゴーギャンの関係は、全て想像の世界でしかありません。しかし研究者の間では、ひまわりは「忠誠」を示すものだと考えられているそうです。

 太陽をまっすぐに見つめるひまわりから連想されたものだと思いますが、明るい黄色の後ろに流れる物語としては、これ程切ないものはないのです。

■■■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載

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着こなし、住みこなし‐1766‐

 

 昨年秋のことですが、「黒壁の家」を訪れました。

 南から日を受けてマッシブ(塊的)な外観が青空に映えています。

  2014年完成ですが、敷地がかなり特徴的でこのようなプランになりました。

  下が南ですが、建物は南に対してどう開くかが重要です。

 西側正面からの外観は、当社の作品の中でも「格好いいランキング」を付けたなら、かなり上位に入ると思います。

 正面は来客用の駐車スペースで、その横にある自転車置場の屋根が、この建物の印象を決定づけていると思います。

 計画の当初、奥さんは「私あまり植物を育てるのが得意じゃないんです」と。

 それなら「そんなに水やりを気にしなくて良い方法を考えます」と提案したのが、この屋根の開口部です。
 

自転車置場の屋根が全てここに落ちるよう考えたもの。



 現場へ出したスケッチが図面に貼り付けてあります。

 その効果があったのかなかったのか。ブルーベリーは立派に育っていました。

 いずれにせよ、結果良ければ全て良しなのです。

 室内も、とても美しく保たれていました。

 庇の位置、大きさも入念に検討しました。

 人は感情に左右されますが、太陽の動きは常にルール通り。

 
 旗竿敷地に、F型プランはとても相性が良いのです。 

 久し振りに寄せて貰ったのですが、家族が増えていました。 

 これだけ好きな色が統一されていると気持ち良いのですが、まさかワンチャンの毛色まで一緒とは。

 奥さんが「守谷さんが、好きな色があるなら合せていくのもひとつの方法ですと言っていたので」と。

 言うは易し、行うは難しなのです。 

 中庭にあるのはイロハモミジです。

 

 とても良い感じに育っていましたが、お隣との目隠しは、正面の窓に対してだけでした。

 出来ればもっとプライバシーを保ちたいとのことで、建築会社と一緒に訪問したのでした。

 その塀が完成したので遊びに来て下さいと声を掛けて貰い、土曜日に再訪しました。

 打って変わって雨模様でしたが、晴れ空とは違った趣があります。

 この日は、ご主人、お子さんとも会えました。

 完成時は3歳だった娘さんが小学5年生。お兄ちゃんは中学2年生で、見違える程背が高くなっていました。

 近況報告を兼ねて、ご夫妻と色々な話をしていましたが、「近所の人は、中がどうなってるんだろうと思っているみたいですよ」と言う話が一番面白かったです。

 あっという間に1時間半が経ち、昼ご飯前には失礼することにしました。

 

 帰り際、服や靴が大好きなご主人のコレクションを見せて貰ったのですが、さらに充実度が増しています。

 建物に拘りのある方は、おしゃれな方が多いのですが、ファッションなら「着こなし」という表現があります。

 ご家族の為だけに設計しているので、必ずフィットすると思っていますが、その表現を借りるなら、「住みこなし」というの言葉がぴたりとくるかもしれません。

 拘りはあるが、良いと思えば人の意見も素直に聞ける。そういったご夫妻のキャラクターが、この幸せの景色を作っているんだろうな、などと考えていました。

 物創りこそが我が人生です。

 「さあ現場!」と気合を入れ、そのまま移動したのです。

■■■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載

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【News】
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■9月11日発売『リフォームデザイン2020』「回遊できる家」掲載
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に巻頭インタビュー掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

一発合格したければ‐1765‐

 「大阪のど真ん中」と言われれば、思い浮かべる場所はそれぞれだと思います。

  私にとっては「阪急前」「阪神前」あたりでしょうか。

 阪神百貨店前にある「梅田換気塔」は、大阪が誇る建築家、村野藤吾の代表作のひとつ。1963年の完成です。

 ラビリンスと言われる、梅田地下街のシュノーケルのようなもの。有機的なデザインを得意とした村野の真骨頂と言えるでしょう。

 建築設計を仕事とするなら、必要になるのが建築士資格です。2010年以前なら一度取得すれば一生使える資格でした。

 しかし2004年に起こった構造計算偽装問題から信頼が失墜。ということで3年に一度、定期講習を受けなさいとなったのです。

 そのお勉強と終了考査を受けに梅田にやってきました。

 左手にHEPナビオを見ながら、扇町通を東へ向かいます。

 東隣にあるOSビルも、同じように舳先のようなフォルムが特徴です。

 東通商店街の入口と言えば分かり易いかもしれません。

 東へ歩いていると、歩道を仕切り、ゴンドラに作業員が乗り込んでいるところでした。

 見上げると遙かかなたに、ゴンドラを吊るすアームが見えます。

 2010年完成の富国生命ビルは、フランスの建築家、ドミニク・ペローの設計です。
 
 最新の技術が投入されたインテリジェンスビルでも、やはり人力に頼るところは頼るしかないよう。高所が大嫌いな私は、見ているだけで身震いしていました。

 お初天神通りを右手に見ながら更に東へ。

 新御堂筋と交差するところで横断歩道が途切れており、地下に降りました。

 泉の広場から泉が消えたのはいつだったか。

 正直、以前の方が雰囲気があったかなと思います。色々な意味で……

 オフィスビルの8階が会場でしたが、こういった講習は資格試験予備校が請け負っていることが殆どです。

 建築士資格用の教室らしく、様々な貼り紙が見えます。

 勝ちたいという思いが強いほうが勝つ!!

 「絶対合格」という強い気持ちを!!

 初志貫徹  言いわけ無用

 こちらは、プロとアマの違いを書いたロングバージョン。

 成功し続ける

 変化がなければ人生なにも変わらない

 撮り忘れてしまいましたが、1日1%成長し続ければ1年で37倍成長できるというものもありました。

 予備校ですから、モチベート、アジテートしてくれる場所と言ってよいでしょう。そういう意味では、これらの貼り紙を見るのはかなり楽しかったのです。

 昨年、コロナの影響もあって、初めて建築士試験の監理員を務めました。
 
 広い意味では後輩のようにも感じるので、スターバックスの元CEO、ハワード・シュルツ言葉「耳に痛い意見にヒントがある」を紹介したのです。

 もう少し踏み込んで、勉強と仕事の違いも書いてみたいと思います。

 正解があるのが勉強。答えはないのが仕事。

 これが私の持論です。「答えがない」というのは、これをしておけば間違いないという、絶対的な正解がないという意味です。評価はクライアントが下すものなので、パーソナリティ、環境、時間軸によっても変わって当然です。

 答えのない答えを模索していくことこそが、仕事の醍醐味と言って良いのかもしれません。

 また、本気の目的を持っていれば、他人にモチベートして貰う必要も、アジテートして貰う必要も全くありません。イチロー選手は現役時代「モチベーションが落ちることはない」とはっきり言っていました。

 「世界で一番多くのヒットを打ちたい」が目的なら、モチベーションが落ちることがないのは当たり前です。

 あとは自分に相談せず、他人に左右されず覚悟を決めるだけです。

 今年の受験者がこの日記を読んでいる可能性は低いと思いますが、一発合格したければ、間違っても「一級建築士試験は難しい」などという言葉は使わないことです。

 その声は一番近くで、自分の脳が聞いているからです。

 これは私が通ったから言う訳ではありません。私の登録番号は、確か27万番代だったと思います。
 
 何年掛けての番号かは知りませんが、難しい資格に何十万人も通る訳はありませんから。

■■■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載

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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

光と言葉‐1764‐

  
 12月は師が走り回るから師走。

 1月は近しい人達が集まり、仲睦(なかむつ)まじいから睦月(むつき)というのが有力な説だそうです。全く知りませんでした。

 クライアントの皆さんも、今年は親族の集まりなどは控えたという方が大半でした。来年こそは睦まじい本当の睦月となることを願います。

 今日は晴れた割には温かい朝でした。

 冬至から1ヵ月程経ち、日の光も少し強さが増してきました。

 土曜日はクライアントとの定例打合せが2件あったので、先に現場回り。

 残念ながら日が差しておらず、脱型後初めて訪れた「打放し H型プランの平屋」の美しさがもうひとつ伝わらずで……

 などと思っていると、雨も降り始めました。

 ずぶ濡れになる前に数枚撮影し、建物内に入ったのです。

 木造や鉄骨造と違い、鉄筋コンクリート造は強度がでるまでに時間が掛かります。

 それで、このようなポストの森となるのですが、これはこれで現場らしい雰囲気があります。

 まだ水分を多く含んでいるコンクリートは黒っぽく、まるで御影石のような美しさと光沢があります。

 「地球の歩き方」よろしく、もし「現場の歩き方」を出版するのなら、この構造体なら、どのタイミングで現場へ行けば、こんな景色を見れますと、かなり正確に予想することができます。

 そうこうしていると、南の開口から日が差してきました。 

 現場は、まだ窓の無い粗削りな空間だからこそ、ハッとするくらい美しい瞬間があるのです。

 急いで足場を登り、再度撮影。

 少し日が差すだけで、随分と印象がかわるものです。

 午後に移動した「The Longing House」も、南から日を受け、平屋部のフォルムがはっきりしてきました。

  25畳程あるLDKはトップライトを備えています。

 最後の最後まで、採用と不採用を揺れていましたが、施工できるギリギリのタイミングで、採用が決定しました。

 クライアントは「やっぱり採用して良かった」と。

  

 昨日、中学生の娘が卓球の大会で3位になったとメールがありました。

 この状況なので観戦は不可。よって詳細は娘から聞くしかありません。小躍りするように会社を出たのです。

 お祝いの為、久し振りにシャンパンを買って。(勿論、私が飲むため)


  近代建築の巨匠、ル・コルビュジエはこんな言葉で建築を語りました。

 建築は光のもとで繰り広げられる、巧みで正確で壮麗なボリュームの戯れである。

 旧約聖書の冒頭には「光あれ」とあるそうです。また、新約聖書の冒頭には「初めに言葉ありき」とあるそうです。

 光と言葉。

 健全で、幸せな暮らしに最も必要なものはこの2つかもしれません。

 建築設計とは哲学すること。探求の旅には勿論終わりはありません。

■■■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載

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蜃気楼とレンブラント考‐1763‐

 年始から、あっという間に2週間がたちました。

 2度目の緊急事態宣言もあり、落ち着かないところもありますが、するべきことを粛々と進めるだけです。

 寒い日が続きましたが、昨日今日と幾分寒さが緩みました。

 建築設計の仕事は、大きく分けると3つの段階があります。

①企画提案から基本設計

②実施設計と見積り調整

③現場監理

 この他に「建築確認申請業務」等もありますが、概ね各プロジェクトは、3つの段階に分散しています。

 ①②はアトリエにて、③は現場へ。

 現場も増えてきたので、2008年から「現場日記」として独立したブログとしたのです。

 車で行く場合も多いのですが、景色的には電車よりも変化があります。

 天満橋から中之島を見返す景色は、水都大阪らしいもの。

 一本西の天神橋筋も目に楽しい通りです。

 関テレ本社とハトのシルエットがなかなかのものでしょうと自画自賛。

 もう少し北へ行けばJR天満駅あたりのガードをくぐります。

 安くて美味しい店が沢山あったなと、若干懐かしい気さえしてくるのです。

 晴れの日ばかりではないので、普段から日記用にパシャパシャ撮るのが習慣になっています。

 その甲斐あってか、年始の東京行きでは蜃気楼を撮影できました。

 広辞苑で蜃気楼を引くとこうあります。

 地表近くの気温が場所によって異なる時、空気の密度の違いによって光線が屈折するため、地上の物体が空中にう案で見えたり、あるいは地面に反射するように見えたり、遠方の物体が近くに見えたりする現象。砂漠・海上、その他空気が局部的に、また層をなして、温度差をもつ時などに現れやすい。富山湾で春に見られるのが有名。

 これまでに蜃気楼の写真は、2回UPしていました。

 1回目は2014年9月15日の琵琶湖

 2回目は2019年1月10日の相模湾です。

 どちらも、実際の景色は素晴らしかったのですが、写真でみるといまひとつで……

 今回は、はっきり写っていました。

 千葉側の工場地帯の景色だと思いますが、東京湾はよく蜃気楼が見れるのでしょうか。

 タンカーも完全に浮いており、私的には納得の写真です。

 光と空気の織りなすショーは儚く、美しいものでした。

 『自画像』 1658年

 その日あったこと、あるいは感じたこと考えたことを形に残さなければ、何もなかったことと同じになる。

-レンブラント- 画家

 もしこの日記を書いていなければ、写真を撮る張り合い、メモを取る頻度、もっと言えば全てのことに対する興味まで、全く違ったものになっていたかもしれません。

 そう考えると、オランダ史上最高の画家、レンブラントにも少し胸を張って「それだけはやってます」と言えそうです。

 ただ、日々劇的なことが起こる訳ではないので、日常の風景をどう切り取るかで、何かしらの「論」を書くことは出来ると思っています。

 大切なのはカメラ位置とアングルです。

 小さな説を書くのは小説家。

 建築を創るのが建築家。

 小さな論を勝手に唱えるので、小論家とも言えます。

 何かを誰かに伝えたい、分かち合いたいという気持ちは、おそらく本能ですが、だからと言って、勝手にその能力が向上することはありません。

 レンブラントが極めて美しい光を描けるのは、そのことを誰より分かっていたからだと、その言葉が物語ってます。

 光の画家の作品が中之島の国立国際美術館に来ています。何とか時間を作って訪れたいと思っているのです。

■■■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載

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