タグ別アーカイブ: ひまわり

まちがいナシ!‐1821‐

今日、大阪の最高気温は38.9度まで上がりました。

京都の現場へ向かいますが、目に涼しいとはこのことです。

エアコンが効いた車内からの景色だからかもしれませんが。

どちらにしても、ひまわりは全く関係なしのようですが。

日差しは厳しいものの、太陽高度は幾分下がってきました。

朝夕の影が長くなってきたことで、季節が移ろうことを僅かに感じます。

この蝉の抜け殻は、庭木のモミジの最先端に。

「何とかこの夏中に!」と慌てていたのか。

葉をギュッと掴んだ姿が微笑ましいのです。

今年も「千葉の家」のご夫妻から、しろいの梨が届きました。

嬉しい気持ちが6割。

8年も経つのにと、申し訳ない気持ちが4割。

チラシのコピーが秀逸でした。

「しろいの梨ならまちがいナシ!」

まちがいなく美味しい梨を頂き、この夏を完全に制圧します。

と、この日記を書いていたら、家から写真が届きました。

すでに子供達は、夏を制圧済みのよう。

人の口は本当に正直なのです。

6月にKenKen!というサイトにつけて貰ったクチコミを紹介しました。

この記事を書いた後、「千葉の家」のご主人も投稿してくれたのです。

「夢を叶えましょう」

マイホームを建てようと考えたのが9年前。
まずはいくつかのハウスメーカーに相談しました。
予算は限られており、どのハウスメーカーからも

「その予算ですと取捨選択が必要です」
というのが大前提のコメント。

正直「思い描いた家は建てられないのかな…」と意気消沈。
そんな時あることがきっかけで守谷さんを知りました。

ダメ元で守谷さんに連絡をとり
「予算はこれくらいでこのような家を建てたい」
と大まかな希望を伝えました。

すると
「わかりました。ご希望に添えるようにお手伝いをしましょう」
と言っていただきました。

そんなやりとりから設計、施工と進んでいく過程。
予算が無いというなかでうちの嫁が
「ああしたい、こうしたい、こんなふうにしたい」
と次から次へとリクエストの嵐。


それに加えて我が家を建てるのは千葉、守谷さんがいらっしゃるのは大阪。
この距離を埋めていただくように何度も千葉に来ていただき現場を見ながらチェックをしていただきました。
そしてその度に守谷さんから資金が無い中で自分達の住みたい理想の思いをくみとって形にしてくれる提案をしていただきました。
ハウスメーカーではできない守谷さんならではのベネフィットだと思います。

理想を追い求めながら壁にぶち当たるたびに的確な提案で答えをだしていただけました。
結果その度に迷いを消すことができたのです


そしてついに完成した我が家。
涙が出るほど感動しました。
守谷さんにお願いして本当に良かったと思います。


イングランド・プレミアムリーグの名門、リヴァプールのホームスタジアムをモチーフにしたこの住宅。

現場の終盤も、8年前の暑い時期でした。

竣工写真は私が撮ったのですが、泊り掛けで千葉へ伺いました。

撮影後、素晴らしく豪華なディナーを用意して頂き、遅くまでビールを飲みながら盛り上がっていたのです。

しかも宿泊まで。

最高に美味しく、最高に楽しい夜だったのですが、翌朝の中華粥がとても印象に残っています。

お味もそうですが、その心遣いが体に染み入っていくようでした。

ヒリヒリとするような真剣勝負をしていたいのは、アスリートでも仕事人でも全く同じです。

ローコストの方が嬉しいということはありませんが、本気で求めて貰えるほど幸せなことはありません。

これだけ真っすぐな方と仕事をできたなら、上手くいかないはずがありません。

朝食の中華粥と、真っすぐな人に、まちがいナシ!なのです。

■■■1月27日 『Best of Houzz 2021』を「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【News】
■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■9月11日発売『リフォームデザイン2020』に「回遊できる家」掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

◆メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

宇宙船地球号。全乗組員で祝杯を‐1808‐

 今日は夏至。1年で最も明るい日です。

 大阪もようやく緊急事態宣言が解除されました。まん延防止措置は適用されますが、1歩進んだことには違いありません。

 ワクチン接種も本格的に始まり、明るい気持ちで確実に前進して行きたいところです。

 先週末も現場を回っていましたが、梅雨らしい天気でした。

 道中、コスモスが咲いていました。

 夏に咲く種もあるのでしょうか。

 雨濡れた花もよいですが、原色の花は晴れ空に限ります。 

 ひまわりを家族がプレゼントしてくれました。

 昨日は父の日。

 4人揃うのは日曜日の夕食くらいですが、父の日特典ということでエビフライでした。
  
 アワビの胆とともに、私の好きな食べ物1位、2位です。

 長男は友達と勉強?娘は卓球の試合で、それぞれ帰りにケーキとひまわりを買ってきてくれたのです。

 娘が買ってきてくれたケーキは撮りそびれたのですが、試合は納得いくものだったと報告してくれました。

 どんなことでも一所懸命に取り組んでくれたなら、親としては嬉しい限り。

 子供達もよく食べるようになり、あっという間に全て無くなったのです。 

 昨年の春、緊急事態宣言が発出された頃、コロナウィルスは高温多湿に弱いのではという記事を見かけました。

 多くの人と同じように今後の不安を抱え、そうだといいなという気持ちで夏を待ち望んでいたものです。

 実際そうではなかったのですが、それでも希望があれば人は生きて行けます。 

 ご近所さんは私の親世代が大半です。

 皆さん顔を合わせれば「もう1回目打った?」とか「ワクチン接種券届いた?」とか、元気そのもの。

 どんなに長いトンネルでも、薄っすらとでも出口が見えれば真っすぐ進むだけなのです。

 「なぜひまわりに?」と長男に尋ねると、「父の日は黄色い花が主流みたい」と。

 花屋さんで聞いたそうですが、「憧憬」や「尊敬」を意味するとも。

 子供達にどう思って貰いたい等はありませんが、せめて前向きな影響を与えられる存在では在りたいものです。

 今回、皆がお金を出し合って買ってくれたそうで、自邸にはひまわりを植えるスペースを捻出しようと決めました。

 瞑想の時、ひまわりが目の前にあれば「いつも顔を上げて」と思えるはずです。夏限定にはなってしまいますが。
 
 「人類は宇宙船地球号の乗組員である」

 建築家、バックミンスター・フラー の言葉です。

 沖縄もインドもありません。我慢と接種を両輪に、早く地球号の乗組員全員で祝杯を上げたいものです。

 全世界が一体感を持つことができる、またとないチャンスだとも言えるのです。

■■■1月27日 『Best of Houzz 2021』を「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞 

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【News】
■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■9月11日発売『リフォームデザイン2020』に「回遊できる家」掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

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忠誠のひまわり‐1768‐

 1月8日から順に発令された二度目の緊急事態宣言ですが、やはり延長となるようです。

 東京にしろ、大阪にしろ、ある程度成果はでているものの、解除に至るまでではないということでしょう。

 不要な外出は勿論しませんが、不急でないかはなかなか難しいところです。

 中之島の国立国際美術館で開催されているロンドン・ナショナルギャラリー展は昨日までの開催で、ギリギリまで様子を見ていました。

 が、結局行ってしまいました。

 一時間ごとのチケット販売で、前日も売り切れの時間帯は全くなく、そこまで混んでいなだろうと判断したのです。
 

 何より、「ロンドン・ナショナルギャラリーの所蔵作品展は海外初」、「フェルメールが奏でた光の最終章、奇跡の初来日」、「ゴッホ、モネ、レンブラント全61点 日本初公開」の誘惑に負けてしまいました。

 中之島にある国立国際美術館は、アルゼンチン生まれの建築家、シーザー・ペリの作品です。

 一昨年に亡くなりましたが、追悼記事を書きました。

 竹からイメージしたというそのフォルムは、極めてアーティスティック。 

 南米の血がそうさせるのか単純明快で楽しい建築です。

 ただ、思いのほか来場者は多く、一瞬たじろいでしまいました。

 対策は万全を期しているつもりですが、正直、子供を連れてこなくて良かったと思ったのです。
 

 撮影はここまで。

 ゴッホ、フェルメールと共に広告にピックアップされていたのが、ルノワール、モネ、レンブラント、ターナーなど。

 ルノワールの安定感は流石でしたが、ゴヤやフランス・ハルスも素晴らしく、謳い文句に恥じない展覧会でした。

 今回は来日していない、更なるフェルメールやレンブラントの傑作も所有しているよう。

 トラファルガー広場に面して建つ美の殿堂を実際に訪れてみたい衝動に駆られたのです。

 訪れる前は、オランダを代表する光の画家、レンブラントとフェルメールにフォーカスして何か書こうかなと思っていました。

 しかしゴッホの「ひまわり」は会場での人気も段違い。アナウンスやネームバリューもあるとは思いますが、多くの人を立ち止まらせるものがあります。

 暗くて、文句ばかり言っている人が好きな人は居ません。明るく、話が楽しい人の所に人が集まるのは当然なのです。

 分かり易いゴッホの人気は、ピカソと共に常に圧倒的です。展覧会のwebサイトにも、ゴッホとひまわりのストーリーが特別枠で取り上げていました。

 ゴッホが花瓶に活けられたひまわりを描いたのは生涯で7枚。そのうち署名が入っているのは2枚だけです。

 1888年、理想の環境を求め、ゴッホは南仏のアルルにやってきました。良く知られる黄色い家を借り、画家達が集まる理想のアトリエを夢みて、多くの手紙を出します。

 その提案に応えたのはポール・ゴーギャンひとりで、2人の共同生活が始まりました。

 ゴーギャンを待つ3ヵ月、彼の寝室を飾る絵を描くのですが、自らがふさわしいと納得し、署名したのが2枚だけで、その1枚が今回来日した「ひまわり」だったのです。

 ところがゴーギャンとの共同生活は2ヵ月で破たん。その後「耳切り事件」が起ります。その2年後、37年の生涯を自ら絶ってしまうのです。

 明るい配色と力強い筆遣いとは裏腹に、ひまわりの花弁は多くが抜け落ちています。

 作品の明解さと、作家が不遇の人生が二重構造となり、ミステリアスとも言える魅力を放っているのではないか。僭越ではありますが、それが私のゴッホ評です。

 100年以上前のゴッホとゴーギャンの関係は、全て想像の世界でしかありません。しかし研究者の間では、ひまわりは「忠誠」を示すものだと考えられているそうです。

 太陽をまっすぐに見つめるひまわりから連想されたものだと思いますが、明るい黄色の後ろに流れる物語としては、これ程切ないものはないのです。

■■■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載

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【News】
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■9月11日発売『リフォームデザイン2020』「回遊できる家」掲載
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に巻頭インタビュー掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

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