タグ別アーカイブ: 高鷲スノーパーク

私を越えて行け‐1771‐

 建国記念日の今日、家族全員が休みと分かったのが先週末。

 「それならスキーに行こう」となりました。

 第2波は収束傾向にあるものの、完全自粛されている方には本当に申し訳ない次第で……済みません。

 なのですが、雪山をみると一気にテンションが上がります。

 もう少し言えば、子供達が喜ぶお出掛けが、スキーかお寿司くらいしかないというのが現実です。

 外食は流石にこの時期なので我慢してもらい、スキーにしました。

 ゴンドラがなく、比較的すいているかなと期待してホワイトピアたかすへ。

 思った以上に人出はありましたが、それでも経営が楽ということはないでしょう。

 スキーと書きましたが、長男だけはボードです。

 私も長男が始めた7年前に一緒に始めました。

 その時にコーチ役を買ってでてくれたのは「滋賀の家」のクライアントでした。

 私が未経験なもので、道具まで全て準備して貰ったのです。

 立ち上がるところからのスタートです。

 しかし一日で、何とか滑れるところまで指導して貰いました。

 それ以来、長男はほぼボード。私は時々ボードです。

 娘もボードをしたいと言っていましたが、今回は大事な試合が控えているのでスキーにしてもらいました。

 板に乗る位置がとても安定してきて、ショートターンがかなり上達しました。

 昼食は密を避けるためにインスタント焼きそばです。

 朝が早かったので、皆が昼寝をしている中、娘は駐車場横で遊んでいました。

 私が思うより雪山が好きなようです。

 妻もスキーは上手いほうですが、ターンの前半にもう少し素早い体重移動が出来ると、もっとターンが切れるはずです。

 まあ楽しく滑れればそれでよいのですが。

 私がボード初心者なので、長男にアドバイスできることは限られるのですが、ターンの原理はそう変わらないはずです。

 「ゲレンデがピカピカの氷だったとイメージして、丁寧に体重移動してみたら」と伝えてみました。

 すると見違えるようにターンが切れてきました。

 本人も「とても良いイメージができた」と。

 自分の行きたい景色を明確にイメージできれば、必ずそこへ到達できるはずです。

 技術が上達したこともそうですが、この原理原則を分かってくれると一番嬉しいのです。 

 2014年のボード初体験の時も論語から「耳順ふ」を引いてみました。再度ここに記してみます。 

子曰はく、 吾十有(ゆう)五にして学に志す。
三十にして立つ。
四十にして惑はず。
五十にして天命を知る。
六十にして耳順(したが)ふ。
七十にして心の欲する所に従って、矩(のり)を踰(こ)えず

 長男は現在15歳なので、学に志しているはずです。多分。

 しかし、ここからの15年がすっぽり抜けているのは以前から気になっていました。

 学を修めるのに15年掛かるとも解釈できますし、かの孔子でも説明が出来ない期間と言えなくもありません。

 私においてなら、25歳で創業したあと5年でボロボロになりました。30歳の1年は完全に仕事を休み、その間に海外を旅しました。

 やっぱり建築設計しかないと日本に戻り、第二期アトリエmとして再スタートしたのが31歳。

 孔子の言葉をなぞるように生かされていることに驚きますし、人は違うようで、殆ど変わらないのかもと思うのです。

 高校一年生の春休みを境に、長男もある程度大学受験を見据えた動きに入っていくようです。

 ここからの十五年で、何者にもなれますし、何者にもなれないかもしれません。出来れば前者であって欲しいですが、こればかりは親が何を言っても始まりません。 

 子供にしてあげれることは、彼らの選択肢をどこまで増やしてやれるかだけ。よって精一杯働くだけです。

 長男に「大学へ行くまでは全部おごりだから」と言うと、「子供を育てることを、おごりって言う?」と長男に突っ込まれました。

 そういう意味では、あまり親だと思っていないのかもしれません。

 男である以上、全員がライバルです。それは子供でも同じ。私を越えて行けよと思うのです。

 ボードでは完全に越えられてしまいましたが、勿論仕事でね。

■■■1月27日 『Best of Houzz 2021』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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【News】
■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■9月11日発売『リフォームデザイン2020』「回遊できる家」掲載
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に巻頭インタビュー掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

松井秀喜の心の種‐1674‐

 学校が休校になり、子供達が時間を持てあましているのは、どこの家庭でも同じでしょう。

 本来なら長男は学年末試験の時期でした。

 「試験があったつもりで勉強しなさい」と言っても流石にそれは無理でしょう。

 自分の胸に手を当てて考えてみてもやっぱり無理です。

 聞くと「スキーなら行きたい」というので、ちょっと無理をして時間をひねり出しました。

 早起きして高鷲スノーパークへ。

 理想は信州ですが、東海北陸道あたりのゲレンデはやはり近い。

 自宅から300km弱なので、3時間くらいで到着。雪も結構ありました。

 娘の足が大きくなり、義妹にブーツを借りていったのですが、くるぶしが当たって痛いと。

 朝一番から娘のテンションは急降下。

 ブーツをレンタルすると一気に復活しました。

 雪上スポーツは道具が大きく影響するとはいえ、へたったレンタルブーツの方が滑りやすいとは面白いものです。

 夕方まで滑って、大阪に向かいました。

 雪の上は、また来年です。

 とある大阪の下町。私だけ先に降りました。

 Ohanaのクライアントが、知人宅での会食に声を掛けてくれたのです。

 こちらのご主人が釣ってきた70cm位のメジロをさばいているところでした。

 聞けばマイ出刃とのこと。慣れた手つきのはずです。

 ツバス→メジロ→ブリのメジロ。

 とても瑞々しいお味でした。

 いろどりが素晴らしいこのお皿は、アクアパッツアというそう。

 見た目以上にしっかりしたお味で、お酒が進みます。

 鯛飯までのフルコースでした。

 魚大好きの娘は、この写真を見て自分には無いのかと怒っていました。

 和やかな空間で、楽しい時間を過ごさせて貰いましたが、あっという間に10時。

 そろそろと、失礼したのです。

 とある下町の、小さな立ち食い寿司。

 遠くから見ると、回転ずしに変わったよう見えましたが違いました。

 この大きさでは回転するスペースがないので、当たり前なのですが。

 24、5歳の頃、この辺りの設計事務所に勤めていたのですが、変わらないなと懐かしんでいたのです。

 ある野球選手の愛読書に、松井秀喜「不動心」とあるのを見かけました。

 ジャイアンツからニューヨーク・ヤンキースに渡った松井秀喜。中学まで野球部だった私は、ジャイアンツファンで、中でも一番好きな選手でした。

 同じ打者としてメジャーで成功したイチロー選手と対照的に、彼はそれ程多くの言葉を発信してきませんでした。

 それで、著書があることさえ知らなかったのです。

 短い言葉ではありましたが、やはり一流の考え方があってこそ、彼はあのステージへたどり着いたことがよく分かったのです。

 松井選手は、悔しい思いは口に出さないと決めていたそうです。

 凡打した悔しさに顔をゆがめ、バットやヘルメットを投げつけたりしたい自分も隠れているような気もする。思い出せば「あーあ」と言いたくなる。しかし、言葉として口に出すと、気持ちがエスカレートしてしまう気がするのでそうしないと。

 甲子園で5打席連続敬遠を受けたときも、「1球でも好球が来たら打ってやる」と思っていたそうです。

 高校時代の師である山下監督に、王貞治氏はどれだけ四球攻めをされても、表情ひとつ変えずにバットをそっと置き、一塁へ歩いていったと教えて貰ったそうです。

 強く動じない心、すなわち「不動心」を持った人間でありたいといつも思っていると。
 
 変わらない過去を嘆くより、可能性に掛ける。

 日本、世界が何かと騒がしい時期です。こんな時、結果という花を咲かせた人達の、種となった考え方を見返してみたいと思います。

 IT時代になっても、グローバル化が進んだとしても、真理はいつだって単純で、変わらないものだと思うのです。

■■■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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【News】

■2月3日 『Houzzの特集記事』「阿倍野の長屋」が取り上げられました
■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
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■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』「住之江の元長屋」再放送
■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました
■4月1日発売『デンタルクリニックデザイン事典vol.1』「さかたファミリー歯科クリニック」掲載
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載されました

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