タグ別アーカイブ: ガード下

ガード下の郷愁、ここが踏ん張りどころ‐1805‐

 昨日は京阪電車で萱島まで移動しました。

 いよいよ「Ohana」移転計画の工事が始まります。

 寂しい気持ち半分、ワクワクする気持ち半分。

 新店舗は 「あの森のOhana」。現場日記もスタートしたので、良ければまたのぞいて下さい。
 

 工事請負契約締結に同席してきたのですが、サインだけなのですぐ終わるかと言えばさにあらず。

 カメラマンの石井さんと建築会社の社長を交えて話を始めると、あっという間に2時間半が経っていました。

 帰りも天満橋駅で乗り換えますが、少し夕涼みでもして行こうかと。 

 八軒家浜に出て、西側の中之島を望む景色が素晴らしい。

 昨日の天気なら、夕日も素晴らしかったことでしょう。

 川沿いにマクドナルドがあるのですが、その前にテラス席があります。

 マクドナルドの席なのか、そうでないのか分かりませんが、この時期の特等席であることは間違いありません。

 実際には、アルコールの並んでいるテーブルも結構ありました。

 近くの店舗はすでに閉店時刻。

 咎めたい気持ちもありますが、仕方ないのかなという気持ちも少しあります。

 こんな貼り紙を見る度に、何とも心が重たくなりました。
 
 同級生のあの店は大丈夫なんだろうか……と。

 飲みに行く習慣がないので、普段から売り上げに貢献していませんが、世の中は勿論のこと繋がっています。

 「現代における禁酒法だ」というコメントもありました。飲食関係の人達にとって、本当にレベル5の緊急事態だったでしょう。  

 ガード下に息づく郷愁。

 昭和生まれは、行く行かないに関わらず、こんな景色が好きなのです。

 変異株の話があったり、ワクチン接種の遅さが未だに話題をさらいますが、ようやく、おぼろげながら、出口が見えてきたという場面でしょうか。

 日常に、こんな景色を取り戻すためには、このあたりが本当に踏ん張りどころなのだと思います。

■■■1月27日 『Best of Houzz 2021』を「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞 

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【News】
■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■9月11日発売『リフォームデザイン2020』に「回遊できる家」掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

◆メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

蜃気楼とレンブラント考‐1763‐

 年始から、あっという間に2週間がたちました。

 2度目の緊急事態宣言もあり、落ち着かないところもありますが、するべきことを粛々と進めるだけです。

 寒い日が続きましたが、昨日今日と幾分寒さが緩みました。

 建築設計の仕事は、大きく分けると3つの段階があります。

①企画提案から基本設計

②実施設計と見積り調整

③現場監理

 この他に「建築確認申請業務」等もありますが、概ね各プロジェクトは、3つの段階に分散しています。

 ①②はアトリエにて、③は現場へ。

 現場も増えてきたので、2008年から「現場日記」として独立したブログとしたのです。

 車で行く場合も多いのですが、景色的には電車よりも変化があります。

 天満橋から中之島を見返す景色は、水都大阪らしいもの。

 一本西の天神橋筋も目に楽しい通りです。

 関テレ本社とハトのシルエットがなかなかのものでしょうと自画自賛。

 もう少し北へ行けばJR天満駅あたりのガードをくぐります。

 安くて美味しい店が沢山あったなと、若干懐かしい気さえしてくるのです。

 晴れの日ばかりではないので、普段から日記用にパシャパシャ撮るのが習慣になっています。

 その甲斐あってか、年始の東京行きでは蜃気楼を撮影できました。

 広辞苑で蜃気楼を引くとこうあります。

 地表近くの気温が場所によって異なる時、空気の密度の違いによって光線が屈折するため、地上の物体が空中にう案で見えたり、あるいは地面に反射するように見えたり、遠方の物体が近くに見えたりする現象。砂漠・海上、その他空気が局部的に、また層をなして、温度差をもつ時などに現れやすい。富山湾で春に見られるのが有名。

 これまでに蜃気楼の写真は、2回UPしていました。

 1回目は2014年9月15日の琵琶湖

 2回目は2019年1月10日の相模湾です。

 どちらも、実際の景色は素晴らしかったのですが、写真でみるといまひとつで……

 今回は、はっきり写っていました。

 千葉側の工場地帯の景色だと思いますが、東京湾はよく蜃気楼が見れるのでしょうか。

 タンカーも完全に浮いており、私的には納得の写真です。

 光と空気の織りなすショーは儚く、美しいものでした。

 『自画像』 1658年

 その日あったこと、あるいは感じたこと考えたことを形に残さなければ、何もなかったことと同じになる。

-レンブラント- 画家

 もしこの日記を書いていなければ、写真を撮る張り合い、メモを取る頻度、もっと言えば全てのことに対する興味まで、全く違ったものになっていたかもしれません。

 そう考えると、オランダ史上最高の画家、レンブラントにも少し胸を張って「それだけはやってます」と言えそうです。

 ただ、日々劇的なことが起こる訳ではないので、日常の風景をどう切り取るかで、何かしらの「論」を書くことは出来ると思っています。

 大切なのはカメラ位置とアングルです。

 小さな説を書くのは小説家。

 建築を創るのが建築家。

 小さな論を勝手に唱えるので、小論家とも言えます。

 何かを誰かに伝えたい、分かち合いたいという気持ちは、おそらく本能ですが、だからと言って、勝手にその能力が向上することはありません。

 レンブラントが極めて美しい光を描けるのは、そのことを誰より分かっていたからだと、その言葉が物語ってます。

 光の画家の作品が中之島の国立国際美術館に来ています。何とか時間を作って訪れたいと思っているのです。

■■■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載

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【News】
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■9月11日発売『リフォームデザイン2020』「回遊できる家」掲載
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に巻頭インタビュー掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

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赤信号、みんな渡れば……‐1755‐

 女子の全米オープンですが、渋野選手は首位から順位を落として、4位でのフィニッシュでした。

 世界で4番目は凄いことですが、再びメジャーを狙えることを証明してくれただけに残念でもあります。

 溌剌とした若者を、期待して応援したいと思います。

 現場から近鉄電車で大阪に帰ってくると、丁度日没のタイミングでした。

 ハルカスの後ろは後光が差しているようで幻想的。

 地下鉄には無い景色で、とても得をした気分です。

 解体前のチェックに行っていたのですが、廃棄物の中にこんな物がありました。

 誰の物かも不明とのことですが、自然石でリンゴを作ったようです。

 何とも不思議な魅力があり、ちょっとの間眺めていました。

 地下鉄に乗り換えるため、近鉄を鶴橋で降りました。

 この時間帯なら、煙と焼肉の匂いが充満しているガード下。

 このご時世だからか……

 老舗店で冷麺の美味しい「アジヨシ」のネオンも若干寂しく見えるのです。

 気になって、少し歩いてみました。

 オープンしていない店もあるようです。

 活気のあるエリアもありました。

 昔はちょくちょく行っていた「空」。

 閉めているのか開店前なのか。

 一皿の量が少な目で、色々食べられるのが魅力でした。

 我慢のステイホームか、変な時間帯にしてでも行ってあげるべきか。本当に難しい時期だと思います。

 GoToイートに続き、GoToトラベルも一時停止になり、色々な立ち位置で賛否両論が渦巻いています。

 そういう私も、この年末には家族で東京行きを予約していました。

 長男が高校一年生になり、東京の大学(東京大学ではなく!)も気になるようで、折角なら見に行こうと言っていたのです。

 私が中三の頃、教頭が引率して京都大学を見学にいくツアーがありました。

 授業ではなく、有志でのイベントでしたが、それに参加し、京都大学に合格した同級生を知っています。

 私は行かずに近畿大学。

 行けば通るとは思いませんが、見ると見ないでは、結果が明らかに違うと思います。

 随分前に、ある女優の方が「私は赤信号でも、絶対車が来ないと分かっていたら渡っちゃうわ。だって、そんなことくらい自分で判断できるもの」と言っていました。

 正しいとは思いませんが、一理あるとは思います。

 娘も中一から部活を始めました。

 家族のスケジュールも、合う時間が一層少なくなって行くのは目に見えています。

 どうするべきか……

 青春時代のヒーロー、ビートたけしの出世作。

 赤信号、みんな渡れば怖くない

 赤信号は渡ってはいけません。人のせいにしてもいけません。

 でも正直、迷いに迷っているのです。

■■■9月11日発売『リフォームデザイン2020』「回遊できる家」掲載
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■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
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■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に巻頭インタビュー掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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