通りがかった庭先から、ナンテンが顔を出していました。
これだけ立派なものはなかなかお目に掛かりません。
「難を転じるからナンテン」
鬼門封じが駄洒落ですから、日本人も逞しいものです。
二十四節気は中国の暦のようなもので、1年を24等分して季節を表す名前が付けられています。
等分だとは分かっていませんでした。
2月の初めには「節分」があったので、次は15日後の「雨水」です。
「雨水」は雪から雨に変わる頃という意味で、春を表す季語としても使われます。
娘の誕生日もこの時期で、ささやかながら家族でお祝いしたのです。
最近はめっきり減ったのですが、「コメントがあった」とブログのシステムが知らせてくれました。
久し振りだなと思い見に行くと中條先生からでした。
中條先生は高槻中学・高校で国語を教えて下さった恩師で、昨年6月に『蒼穹』(そうきゅう)という句集を出版されました。
ご連絡頂いたお礼に、私も著書を送らせて頂きましたが再読して下さったとのこと。
ここまで褒めて貰ったことは、これまでの人生でもちょっと思いつきません。
中学二年生で初めて会った当時野球部の
生徒さんは今… 「ゲツモク日記」という
とても上質(上から目線でごめんなさい)
なブログを毎週月曜日と木曜日に更新し
続けています… 上記最新記事は花の画像
から始まっています… 仕事のプロは仕事
以外を語るプロでもある… いい文章です。
私は人を褒めるのが得意ではありません。
それは、中学生以降の人生でほぼ褒めて貰ったことが無かったからだということは自覚しています。
親からすれば「褒めるようなことがひとつも無かった」と言われれば全くその通りで、返す言葉もありません。
また、スタッフにしても子供にしても、素晴らしいと思えば最大限の賛辞を贈りますが、褒めて育てるという気持ちもあまり持っていません。
嘘っぽい言葉を発するのも嫌ですし、それで本当の成長があるとも思えないからです。
ただ、言葉の専門家に褒めて頂くのがこれ程嬉しいことなら、考え方を少し改めなければなりません(笑)
先生もアランの『幸福論』を取り上げて下さったので、よく知られた行ですが引用してみたいと思います。
幼な子がはじめて笑うとき、その笑いは何ひとつ表現していないのだ。しあわせだから笑っているのではない。むしろぼくは、笑うからしあわせなのだと言いたい。幼な子は笑って楽しんでいるのである。ちょうど食べて楽しむのと同じように。
-アラン- 哲学者
アランは特に難しいことは記していません。かつ押しつけがましいところもないのが素晴らしいのです。
しかし規則をつくりたいと書いています。
「ほんとうの生き方」の中に、ぼくは「楽しませるべし」という規則を入れたい。
アランのよく知る男の言葉として紹介されていますが、彼はこの規則によって、自分の性格までもつくり変えてしまったそうです。
嘘を言わないで卑劣にもならないで、機会が訪れる度いつも楽しませる。
「仕事というのは、サービス精神を忘れたらおしまい」という、松本人志の言葉とも重なるのです。
教え子の教え子になる雨水かな
今回、先生がピックアップして下さったのは、以前も触れようか、触れまいか迷った句でした。
雪が雨になるという季語から、教え子からも教えられることがあると、心が融解していく様を詠んだものでしょうか。
時期なのか年齢なのか、もしくはその両方なのか。要らない拘りが融けて行く。そんな実感は私にもあるのです。
■■■1月27日 『Best of Houzz 2021』を「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
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■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■9月11日発売『リフォームデザイン2020』に「回遊できる家」掲載
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