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I love white snow【ゲツモク日記チャンネル】第2弾‐1870‐

ゲツモク日記のYouTube版が【ゲツモク日記チャンネル】です。

前回の池原ダムに続いて、第2弾はスキーです。

正月休みの木曽福島行きは一度書いたので、スキー場へ向かう高揚感を綴ってみました。

朝宿を出発。

雪道を走ります。

リフトに乗り。

山頂を目指します。

そして白銀の世界へ。

従妹同士はスキー。

長男のボードも大分さまになってきました。

30歳くらいまではアルペンスキーの試合にも出ていました。

が、久し振りに自分が滑っているのを見ると、やはり腕が落ちたでしょうか。

板が長いのもありますが、あまりターンが切れておらず……

でもいいのです。

真っ白な雪山が見えてきたら、ワクワクしないスキーヤーはいません。

目一杯は滑ったあと、帰りの車内で家族は爆睡です。

そして、ひとりでラジオを聴きながら、満足感に浸ります。

大阪に車を走らせる時間も含めて “I love white snow “なのです。

■■■ 『ESSEonline』にコラム連載開始■■■
12月6日「キッチン・パントリー」
1月4日「土間収納」

■■ 8月17日『建築家・守谷昌紀TV』を開設しました ■■

■1月8日『homify』の特集記事に「光庭の家」掲載
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

過去と現代の交差点‐1869‐

なかなか子供とスケジュールが合わないのですが、休日の夕食くらいは一緒にとりたいものです。

外食なら「お寿司行きたい~」となるのですが、またまた微妙な状況。

それなら手巻き寿司でとなり、堺の大起水産までネタを仕入れに行ってきました。

中央綜合卸売市場とつながっているのは、遊んでいたスペースを大起水産が借りているのでしょうか。

大起水産と言えば、関西に多くの回転寿司店を出店している会社です。

店内は、白浜のとれとれ市場を小さくしたような雰囲気。

朝一番からマグロの解体ショーも始まりました。

雰囲気としては、昨年の6月に買い出しに行った泉佐野漁港青空市場のほうが好みですが、近いことは魅力です。

兄妹とも好きそうなネタを仕入れ、市場の裏側へでました。

Googleマップ で道程を確認していると、北側の細い道が竹内街道と分かりました。

少し歩いてみたいと思ったのも、ここに来た理由です。


裏に出ると、この敷地が池の上に建っているのがよく分かります。

おそらくあたりは湿地帯で、これだけ大きな土地が残っていたのだと思います。

臭いというか、懐かしいというか、ドブの臭いも。

周辺にも説明の看板があちこちにでていました。

少し歩くと大泉緑地の南にでてきました。

子供が小さい頃はよく来ていたので、雰囲気がある道だなと思っていたのです。

Googleマップは、こういった旧道も表示されているのが嬉しいところ。

思わず大阪港まで辿ってしまいました。

丁度公園の南西角あたりで大阪中央環状線(通称:中環)と交差し、旧市街地へと入っていきます。

大起水産の看板左が竹内街道です。

ロマンティックに言えば、過去と現代の交差点です。その言葉に負けないくらい良い交差点でした。

先の看板にあった我堂金岡線を越えると、昔からの集落らしい雰囲気に変わります。

旧道は、先の見えないこのうねりが良いのです。

竹内街道は、シルクロードの終着点である難波と飛鳥の都を結ぶ日本最古の官道です。

時代が時代なら、ここは銀座4丁目のようなもの。趣きのある建物も残っていました。

もう少し行くと、金岡神社が見えてきました。

神社の本殿は南向きがほとんどですが、こちらの神社は西を向いています。

四天王寺も西向きだったと思いますが、大阪港からの参拝客に配慮したのかもしれません。これはあくまで私の想像ですが。

大阪、堺を移動していると、晴れ着を着た新成人を沢山見かけました。

こちらの境内では、娘さんを熱心に撮るお父さんカメラマン。友達同士で盛り上がるのもよいですが、何だかとても良い構図でした。

娘の成人式まではまだ6年あるので、あまり考えないようにします。

今日の仕事はここまでにして、家に帰って妻の手伝いをします。

誰もほめてくれないので「何と立派な大人」と自分で褒めておきたいと思います。

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■1月27日 『Best of Houzz 2021』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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完璧ではないから‐1868‐

今年初めの日記は、1月3日の初詣でを書きました。

その前は、年末から1月2日まで木曽福島へ行っていました。義妹家の山荘を訪れるのも3年振りです。

年末年始は厳しい寒さで、木曽福島でも-16℃まで下がりました。

道もピカピカアイスバーンです。

中山道沿いの盆地地形ということもあり、普段は雪が少ない地域ですが、今年はしっかり積もっていました。

さらに気温が低いので、平地でも樹氷となっています。

キリッと寒い雪原に咲く雪の花。

スキー部の合宿で過ごした北海道中部を思い出します。

今回はスノーボード可の、やぶはら高原スキー場へやってきました。

弟の子供3人と合せて5人は、弾けるように出掛けていきましたが、私は年末の寝不足で……

車の中で午前中は寝ていたので、ほぼ子供達とは滑れず。

ようやく夕方に、ひとりで山頂まで登りました。

ひときわ輝くのはどこの山なんだろうと思いながら、一気に滑りおりてきたら足はガクガク。

無理は禁物と、早めに引き上げたのです。

山荘なので食事は自分達で用意します。

初日は義妹がカレーを、2日目は私達が近所のイオンへ惣菜を買い出しに。

大阪から持参したものと合せて、なかなか楽しそうな食卓になりました。

スキー部の先輩の山荘、白馬の山小屋は私の2つ目作品ですが、旧山小屋へ寄せて貰った時も自炊でした。

皆で食べるのがなによりのご馳走ですが、本当に楽しかった思い出しかありません。

デザートも手作りのフルーチェ。とてもいいことです。

その後はこんな感じ。

さらに女の子チームもこんな感じ。

山荘の魅力は、やはり一切の気兼ねが不要なことでしょう。

山頂に神社があると聞きました。

前日、山を眺めていた所から、さらに雪山を登ります。

木の鳥居の後ろには御岳神社の石碑がみえています。

その名の通り、背後に見えるのは霊峰・御岳山でした。

少し高度が違うだけで、全く違う山に見えるものです。

家族の初詣では北野天満宮ですが、私は先にこちらでお参りしました。

今回は滑っているところも含めて、「ゲツモク日記チャンネル」の第2弾として動画を上げるつもりでした。

動画も撮ったのですが、編集が時間切れになってしまいました。機会を改めてまたUPしてみたいと思います。

北海道の雪原を思い出すと書きましたが、この風景を見ていると「池中玄太80キロ」を思い出しました。

タンチョウヅルではありませんが、載せておきます。ハクセキレイでしょうか。

西田敏行演じる報道カメラマンが、杉田かおるらが演じる連れ子の3姉妹を育てる物語ですが、80年代は切ないドラマが沢山ありました。

「鳥の詩」そして「もしもピアノが弾けたなら」と、主題歌・挿入歌も秀逸でした。

♪私の心が空ならば 必ず真白な鳥がまう♪

シンガーソングライター全盛の時代ですが、俳優が歌う魅力もあります。それは完璧ではないから、人の心が入り込む余地があるのだと思っています。

劇作家、寺山修司はこう言っています。

物語は半分作って、後の半分は観客が補完して一つの世界を作っていく。余白が無いといけない。それが演劇の可能性だ。

私の目指す建築像はまさにこの言葉に集約されていると思っています。

良い仕事ができるよう、アトリエも今日からフル稼働です。

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建築家・守谷昌紀TV「あの森のOhana」Episode6-外観あらわる-

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ESSE-online(エッセオンライン)でコラム第2弾が公開されました‐1867‐

今日は水曜日なので番外編で告知です。

昨日の夜、『ESSE-online(エッセオンライン)』コラムの第2弾が公開されました。

前回の表紙は長澤まさみさんで、今回は上戸彩さん。

流石に早々たる顔ぶれです。

ようやく勝手が少し分かってきました。

こちらはSmartNewsの「暮らし」から。

Yahooニュースは「ライフ」というカテゴリーに上がっていました。

今回は4つの実例をあげて土間収納を解説したのですが、1つ目は「The Longing House」です。

昨年の春竣工した住宅です。

このエントランスまわりのプランは、クライアントと練りに練ったエリアです。

収納部分以外は沢山写真があるのですが、そういった場所はやはり少な目。

追加で撮影させて貰ったのです。

その中の1枚がこのカット。

普通の写真に見えるかもしれませんが、暮らしが始まってからこの質の写真はなかなかハードルが高いのです(笑)

全てはクライアントの協力あってこそです。

他の3軒も様々な工夫があるので、よければご覧ください。

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初詣で、験を担いで3回目‐1866‐

新年あけましておめでとうございます。


年賀状は12月12日に撮りに行った生駒の宝山寺です。

ここのところ年末ギリギリにあわてていますが、今年はもう少し旅行に行けるでしょうか。

今日は早朝から、北野天満宮へ初詣でに行ってきました。

「げんをかついで」は「験を担いで」となります。

これまでに良いことが起った行動をなぞることですが、受験シーズンの初詣ではまさに験を担いでいます。

1月3日の朝一番にご祈祷して貰った長男、長女は中学受験で第一希望に合格してくれました。

どのくらいご利益があったかと言うと、長男は合格点同点での合格だったのです。


北野天満宮は言わずと知れた学問の神様、菅原道真公が祀られています。

多くの牛の像があるのは、様々な牛との逸話から「神の使い」とされているからです。

本殿でご祈祷してもらった後は、絵馬を奉納します。

北野天満宮は平安京から見て乾(北西)に位置します。

天のエネルギーが働く位置とされ、乾天神とも呼ばれるそう。

この牛社は、北野天満宮内の乾に位置し、更に撫で牛は最も古いものとありました。

この場所ほど、知のエネルギーが満ちている場所はないということです。
絵馬の奉納ですが、寒い時期で手がかじかんでしまい、中学受験の時は一度落してしまいました。

しかしそのハードルも無事クリア。

帰る頃には日も差してきて、人出もにぎやかになってきました。

梅の花が咲く頃、良い報告ができれば良いなと思いながら、大阪に戻ったのです。

年末のことですが、同窓会の世話役会を少人数で開催しました。例年なら、オリンピックイヤーの12月30日に開催していましたが、すでに2年の延期を決定しています。

その対策を考える集まりだったのですが、参加者の学歴は、京大、阪大、阪大、阪大、市大、神戸大⇒ハーバードで教えていたというメンバー。

学歴だけが人生を決める訳ではないと、全力で働いてきたつもりですが、勿論良いにこしたことはありません。流石に優秀な母校だったのだと改めて感じたのです。

長男もいよいよ大学受験です。やはり社会人一歩手前の大学は、人生になにかしらの影響を与えるのは間違いありません。

北野天満宮のWebサイトにこうありました。

道真公の精神は「和魂漢才」の四文字に集約されるように、自国の歴史と文化にしっかりとした誇りを持ち、他国の文化も受けいれる寛容さが特徴です。

時代は変わります。しかし、大切なことの本質が、簡単に変わることはない気がします。特に1000年以上前の時代に「他国の文化を受け入れる寛容さ」というところに目が奪われるのです。

また、「験を担ぐ」ということは、良い行いを繰り返すということでもあります。

高倉健さんはこう語っていました。

俳優という仕事には、生き方がやっぱりでているよね。テクニックではないんでしょうね。

柔軟体操なら、いいトレーナーにつけば体を壊さずに柔らかくなる。いい本を読めば知識はつく。


しかし、最もでるのは普段の生き方。偉そうなことを言うようですけど。

2022年のテーマは「善に見る」です。

善きことを思い、善き日常を実現したいと思います。

本年もよろしくお願いいたします。

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第1弾は「キッチン・パントリー」■■■

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2021年 暮れは元気にご挨拶‐1865‐

今年も残すところ1日となりました。

毎年そう思うのでしょうが、この2年は特に時間が加速した感じがします。

勝手ながら、私の1年を振り返ってみます。

1月 家康が愛した街、家康が愛された理由‐1760‐

今年の年始は、静岡に寄ってから東京へ向かいました。

長男が東京の大学を目指すと言うので、それなら見るべきだと出掛けたのです。

静岡は敷地調査に寄ったのですが、家康が愛した街です。評論家、谷沢永一は家康をこう評しています。

可愛気の次に人から好まれる素質、それは、律気、である。秀吉は可愛気、家康は律気、それを以て天下の人心を収攬した。律気なら努めて達し得るであろう。律気を磨きあげれば殆ど可愛気に近づくのである。

2月 忠誠のひまわり‐1768‐


中之島の国立国際美術館で開催されていたロンドン・ナショナルギャラリー展へ行きました。

アートは分かりやすくあるべきだと思っているので、ゴッホは大好きな画家です。

ゴッホが花瓶に活けられたひまわりを描いたのは生涯で7枚。そのうち署名が入っているのは2枚だけ。

明るい配色と力強い筆遣いとは裏腹に、ひまわりの花弁は多くが抜け落ちています。
作品の明解さと、作家が不遇の人生が二重構造となり、ミステリアスとも言える魅力を放っているのではないか。それが私のゴッホ評です。

100年以上前のゴッホとゴーギャンの関係は、全て想像の世界でしかありません。しかし研究者の間では、ひまわりは「忠誠」を示すものだと考えられているそうです。

太陽をまっすぐに見つめるひまわりから連想されたものだと思いますが、明るい黄色の後ろに流れる物語としては、これ程切ないものはないのです。

3月 さよなら、青春のSAVAGE‐1776‐

2017年、1987年から30年乗ったLOWEの14フィートを廃船にしました。

今年は、2004年から17年連れ添ったSAVAGE(サベージ)の12フィートを、八尾のサイトウ自動車サービスに引き取ってもらいました。

後日談があります。

結構すぐに買ってくれた人がいたのですが、それを伝えるのをすっかり忘れていたそうです。聞いたのが11月の車検の際でした。

使って貰っているだけで嬉しいのです。

4月 とらわれず、一刀両断‐1786‐

映画「鬼滅の刃」が大ヒットしました。

ちょっとブームにのって柳生街道の天石立神社で一刀両断してきました。

5月 スタディケイションと森の哲学者‐1795‐

なかなか旅行に行きづらい日々が続きますが、ゴールデンウィークは家族で池原ダムへ。

ワーケーション、スタディケーションという建前で、少しゆっくりしてきました。

特別天然記念物のニホンカモシカにも遭遇したのです。


6月 サンワカンパニー産‐1809‐

時々メーカーの方から、商品開発だったり、カタログへのアドバイスを求められることがあります。

6月には大阪発の建材メーカー、サンワカンパニーから相談がありました。

洗面ボールのシガラキは、当社の作品写真が採用されているので、思い入れのあるメーカーです。

7月 楽しむ境地の深さには及ばない‐1815‐

今年の大谷翔平選手の活躍が、メジャーリーグ、野球を変えるかもしれません。

シーズン後には圧倒的支持でMVPを獲得しました。

7月8日、産経新聞のコラムで、藤井聡太棋聖と共に、本業以外にあまり興味がないことが紹介されていました。

大谷は飲みに行くより練習が好きだというし、藤井にいたっては趣味が「詰め将棋」というのだから。持って生まれた才能はもちろんのこと、わき目もふらず一つのことに打ち込むことができる性格と集中力こそが天才を作る。人を育てるヒントになろう。

「楽しむ境地の深さには及ばない」という渋沢栄一の言葉を思い出すのです。


8月 人生はチャレンジ。YOUTUBE始めます‐1822‐

https://youtube.com/watch?v=RnAko4PFtGo%3Frel%3D0

YouTubeをはじめとするメディアの登場で、動画の配信が容易になりました。

この夏、 『建築家・守谷昌紀TV』 をスタートしました。

1本目は、竣工間際の「3つの庭を持つコートハウス」。画質のコントロールがしっかりできておらずでやや粗く……

いまだ暗中模索ですが、新しいことを始める楽しさも感じています。

9月 演出・守谷の想像以上‐1834‐

YouTubeをはじめた理由は先に書きました。

私の仕事はクライアントからオファーがあって、はじめて成り立つ仕事です。

そのクライアントと、どういった関係の中で建物が出来上がっていくか。それも是非伝えてみたいと思っていました。

「おいでよ House」 へは、写真、動画と合せて5回も撮影に協力頂きましたが、お子さんも大活躍してくれました。

で、出来上がった動画がこちらです。

10月 棚田、コスモス、 石舞台‐1843‐

オフィスデザイン&多目的スペースデザイントレジャーキッズたかどの保育園が掲載されました。

自分で言うのも変ですが、とても園児に優しい保育園だと思います。

また、保育園を設計する機会があれば良いなと思っているのです。


11月 1111、いい日オレンジ‐1851‐

6年ぶりに、アトリエmのWebサイトをリニューアルしました。

私が大好きな色でコーポレートカラーの濃いオレンジを全面的に採用しました。

なにより11月11日という日程が、1の4並びで、絶対いい日のはず。

12月 ESSE online(エッセオンライン)でコラムの連載をはじめました‐1858‐

初回はキッチンとパントリーの関係について書きました。

年始に第2弾が公開予定なので、またここでお知らせします。

その後、「あちこちでお茶できる家」にも久し振りに伺いました。自分の作品や設計手法をここまで振り返ったことが無かったので、沢山の気づきがありました。


まとめる、比較することはとても大切だと再認識したのです。


コロナ下の社会になりおよそ2年が経ちました。ここ最近は、世界でも類を見ないくらい感染者数が激減していました。

一方、オミクロン株の感染も報告され始めました。

一喜一憂するなという方が無理ですが、それでも前を向いて生きるしかないのが人間です。

大谷翔平選手、松山英樹選手はスポーツの世界においても、活躍は国籍や人種を問わないことを証明してくれました。ひたむきに生きる若者に、沢山の夢と勇気を貰ったのです。

今年1年、このゲツモク日記ゲンバ日記にお付き合い頂きありがとうございました。 また、『建築家・守谷昌紀TV』 を観て下さった方にも感謝申し上げます。

常に明るく前向きに。2022年も素晴らしい1年となることを確信しています。

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「建てるための」土地調査‐1864‐

Webサイトのリニューアルを機に、コラムを書き始めました。

【1】どこに住もうか? 【2】「建てるため」の土地探し に続いての第3弾です。

【3】「建てるため」の土地調査

土地探しがはじまると、実際に候補地が上がってきます。「建てるための」と書いた通り、売買するための調査とは異なる部分が多くあるのです。

どのような規制があるのか?どのような費用が掛かってくるのか?これらを初期段階で把握できるかは、計画の成否を大きく左右します。
それでは、「建てるため」の土地調査について解説してみます。

1. そもそも建てられる?

まずは、都市計画法によって定められた「用途地域」の調査から始めます。建築が可能な土地であるか、どのような用途の建物なら建築可能かを調べます。

建築が可能と分かれば、ある規模以上の建築をするには、工事前に建築基準関係規定に適合するかを確認する必要があります。
建築士等が委任を受け代理業が行えるのですが、反対の言い方をすれば、建築士等による調査でなければ、見落としがでてしまう可能性が高いのです。

建築基準法だけを守ればよい訳ではありませんが、はじめにクリアすべきハードルであるのは間違いありません。まずは、建築基準法上、建築出来ない場合を説明してみます。

2. 接道の義務

建築基準法では、巾4m以上の道路に最低2m接していなければ建築ができません。

ただ、前に道路があれば接道の義務を満たしていることにはなりません。その道が「建築基準法上の」道路であるかがポイントです。

道路はいくつかに分類されていますが、2つ例をあげてみます。

■建築基準法(以下、法)42条1項1号道路

道路法による道路(高速自動車道を除く)で、幅員4メートル以上のもの。

一般的には国道、府道、市道等が該当します。

■法42条2項道路

法施行時または都市計画区域編入時に既に道として使用され、それに沿って建築物が建ち並んでいる幅員4メートル未満の道で特定行政庁が指定したもの。

これらの種別は、都道府県庁であったり、市役所等で調べれば分かりますが、最近ではWebサイトで公開しているケースも増えました。

道路幅4m以上必要ですが、1.8m以上あれば中心から2mまでセットバックすれば建築することは可能です。

これらの種別は、特定行政庁と言われる都道府県であったり、市役所で調べれば分かりますが、最近ではWebサイトで公開している 特定行政庁 がかなり増えました。

建築基準法では、巾4m以上の道路に最低2mと接していなければ建築ができませんが、道路巾が1.8m以上あれば中心から2mまでセットバックすれば建築することは可能です。


実際に、「光庭の家」道路幅が1.8mなく、新築不可でリノベーションとなりました。


3. 「道路境界明示」の要不要

左の写真のように道路境界が明確になっている場合はよいのですが、明確になっていない場合は、「道路境界明示」を求められる場合があります。

測量図面と申請業務、官民ともに立ち合いがもとめられるので、費用が少なくとも40万円程は掛かります。 「道路境界明示」の要不要も、特定行政庁や指定確認検査機関に確認しておく必要があります。

「8.8坪の家」は、道路境界明示をした上で完成しました。

敷地の右下。交差点では隅切りといわれる部分に建築することはできません。隅切りの要不要も各自治体が定めているルールがある場合があるので、先に調査しておくべき内容です。

4. 「水道の引き込み」と「最終汚水桝」は要注意

暮らす上で重要なインフラ設備ですが、水道と最終汚水桝も事前調査が必要です。

「イタウバハウス」のクライアントは、住みたい地域が決まっていたので、3年程かけて候補地をみつけました。

工場が更地になり、2つの敷地として売り出されることが分かりました。ただ当該敷地には水道の引込が無かったので、新たに敷設する必要があり、この費用が60万円程かかりました。

また、水道の引込管の太さによって設置可能な水栓の数が決まってきます。

古い設備は直径13mmのことがあり、これでは住宅レベルの水栓をまかなうことができません。水道本管からの引込管を最低でも直径20mm以上にする必要があります。

また、下水道に汚水を流すために、敷地内になる最後の桝を「最終汚水桝」と呼びます。この桝の設置工事費は、大阪市なら行政が負担してくれますが、建築主負担としている行政もあります。

5. 地盤改良の要不要は事前に分かる?

これまでの調査と共に、土地が強固であるか軟弱であるかも分かっているに越したことはありません。

これまでにも書きましたが、建築基準法では「建物の安全」と「敷地の安全」が求められるからです。土地が軟弱な場合は、地盤改良が必要になってきます。
「柱状改良」と呼ばれる地盤改良方法が比較的安価ですが、それでも30万円を下ることはありません。場合によっては200万円程掛かることもあります。

しかし反対に、地盤が強硬であれば「改良不要」の場合もあるのです。

「Shabby House」は、地盤が非常に良好で、「改良不要」と分かりました。


大阪平野は、2000年程前まで「河内潟」と呼ばれる内海が残っていました。そこに半島のようにせり出しているのが上町台地です。
大阪城を頂点とするこの台地は、非常に地盤が良好です。これまでにも、地盤改良が不要な敷地が数軒ありました。不要とならずとも、良好な地盤が浅い位置にあるので改良費は安価で済みます。

また、地名に水を連想させる文字が入っているのは、以前そういった土地だった名残の場合があります。地名や古地図が、その敷地を知る手がかりになることも多々あるのです。

まとめ

「建てるため」の土地調査は、「何とか夢を実現したい」というクライアントと、私たちの葛藤の歴史でもあります。
不要な出費を限界まで抑え、どうしても必要なものは事前に把握しておきたい。不明確な部分があればあるほど、前に進むのが怖くなってくるからです。

これを私は「遊園地の肝試しの法則」と呼んでいます。何だか分からないから怖いのであって、良く見れば人のいいアルバイト君なのですから。
これは半分冗談ですが、課題が明確になればあとは解決する方法を模索するだけ。怖い、避けたいと思うことこそ、正面から向かいあうしか突破する方法はないと思います。

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鬼香り立つ柚子風呂‐1863‐

昨日は、朝から堺市美原区のスギタ農園へ。

造園屋さんが庭木買い付けにくる、一般的には「卸(おろし)」と言われる業態です。しかしアポイントが取れれば一般の人も可とのことでした。

今回で訪れるのは2回目。

前回は2014年、「黒壁の家」の庭木選定の時だったので7年振りです。

今回は「あの森のOhana」の石井さんとやってきました。

庭木と書きましたが、小さな森をつくるイメージです。

現Ohanaのシンボルツリーだったオリーブが、2019年の台風で倒れてしましました。

今回は「森」ですから3本選定しますが、やはりオリーブは外せません。


なかなか個性的な樹形のオリーブに決まりました。
次はソヨゴ。

常緑で幹、葉とも繊細な樹種はかなり少なく、よく選ぶ木です。

赤い実がなります。

最後はアオダモ。

以前は野球のバットの材料だっただけに、幹は細くとも粘りがあります。

2006年に完成した「下町のコンクリートCUBE」のアプローチで初めて選びました。

同行してくれた造園屋さんが「あまり出回っていませんが、幹に特徴があっていい樹ですよ」と教えてくれたのです。

しかしこの日きくと「シマトネリコが出過ぎたのか、最近なら2件に1件は選ばれるんじゃないですか」と。

建築には流行などあまりないと思っていましたが、このSNS時代、何でも時流にのれば一気という気がします。

しかし良い木には変わりないので、枝が繊細な1本に決定しました。
庭木選びは大人の遠足で、ただただ楽しいものです。

秋に劣らず、冬も色とりどり。

まずはナンテン。

下草だと思いますが、真っ黒なものもありました。

ミカンをはじめとする柑橘系も、この時期に実を付けます。
中でもひときわ目を引くこの淡い橙色の実。

「獅子柚子(ししゆず)」だそうです。
スギタ農園の方が、石井さんと我が家に1つずつプレゼントしてくれました。

昨日は偶然にも冬至。

「獅子柚子」は「鬼柚子」とも呼ぶそうで、飛び切り大きな柚子が浮いた、鬼香り立つ柚子風呂を満喫しました。

庭木選びに行くと、そこで働く人達の人柄もあって、少しおおらかな気持ちになって帰ってきます。

自然の中で働くなら、こちらの都合は聞いてくれないでしょうし、自然に合せるしかないので我慢強くなるのかなと思っています。

今日は昨日より1分日が長くなりました。

寒さはこれからが本番ですが、日が長くなっていくのは特に嬉しいものだろうと思います。


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第1弾は「キッチン・パントリー」■■■

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恥を知り、恥を捨てたおじさん‐1862‐

大阪も少し郊外にでると、がらっと雰囲気が変わります。

敷地の調査に行っていたのですが、そんな時は少し足を延ばしてあちこちと歩き回ります。

住宅街を抜けると、一気に視界が開けました。

田畑の間を流れる水路も、かなりの水量です。

のぞいてみると、30cmくらいの魚が泳いでいました。

コイに見えますが、少し体高が低いような気も。

フランスを旅した時、電車がパリを離れると見渡す限りの畑でした。

パリは芸術の都ですが、フランスが農業国と言われるゆえんです。

そう考えると大阪産の野菜も色々あるよな、などと思っていました。

集落の間を電車が走り、古い町であることが伺えます。

神社やお寺もその地域を知る重要な手がかりになります。

やや寂しくなってきた、立派なイチョウも見つけました。

初期相談に見えた方が、ハウスメーカーの図面を持っておられました。

その図面の中に、敷地が描かれていないものもありました。

他社には他社の、ひとにはひとの方法があるので、私がとやかくいう事ではありません。しかし建物を中心に地球が回っている訳ではありません。

周辺建物によって、日の当たり方は変わります。風の抜ける方向もまたしかり。

車はどちらから入ってきてどう駐車するのか、庭や外部はどういった使い方を望んでおられるか……

一日くらいはそこに立って感じたいのです。

しかし、大きなカメラを提げてウロウロしていると、やや疑いの目で見られるもの。若い頃は、そんな目に負けて退散してきたこともありました。

しかし、そこはもう51歳です。

にこやかに、何となく会釈をしながらやり過ごし、納得いくまでしぶとく居続けるのです。

コンビ結成15年以内、漫才の若手ナンバーワンを決めるのがM-1グランプリ。今年は「錦鯉」の優勝で幕を閉じました。

ボケの長谷川雅紀さんは50歳ですが、コンビ結成9年目なので若手です。

私としては、1本目が抜群に面白かった「オズワルド」推しでしたが、とても良いものを見せて貰ました。誰よりも大きな声で、50歳は弾けきっていました。

恥を知り、恥を捨てたおじさんより強いものはそうないはず。

諦めず、どんな時も粘り強くと思うのです。

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