連休明けの月曜日。ペースは戻ったでしょうか。
5月4日、5日のスケジュールが空いたので、急遽宿を探しました。北陸を中心に見ていると、和倉温泉に1部屋空きをみつけました。
4日(金)の早朝、大阪をでると、スムースに金沢まで来ました。
しかしかなりの雨量で、まずは能登半島を北へ移動することに。
かほく市にある「西田幾多記念哲学館」へ寄りました。
西田幾多郎の「善の研究」は、明治以後、日本人が初めて読む哲学書と言われます。
ここに来るまでには読んでおくつもりでした。持ってはいるのですが、まだ手をつけておらず……
館はの設計は安藤忠雄。今年で開館10年目とありました。
特に欧米では、哲学的とも言われる安藤建築。
館の目的に完全に一致していると感じます。
安藤設計のミュージアムは沢山見ました。
下階に向かう階段と吹抜けの空間は、ヴォリュームが心地よく、最も美しいと感じました。
人は少なく、満足して更に北上します。
能登半島の中央部にあたる能登島。
「のとじま水族館」はその北端にあります。
こちらは開園30周年。
子供の為に来たのですが、古き良きという感じで、好感がもてました。
直前にキャンセルが出たのはビジネスホテル。
よって食事ぐらいはという事になり、寿司割烹の店へ行きました。
和倉温泉街にある「又五郎」。
大将はとってもいい感じの良い人で、家族で7千円くらいでした。
寿司、焼き魚、茶わん蒸し、いずれも美味しかったです。
下の娘はいくらでも刺身を食べるのですが、長男はマグロ以外をあまり食べず。肉派なのです。
翌朝も早起きして、砂浜を車で走れる千里浜なぎさドライブウェイへ。
どうしても走りたかったのですが、波が高く侵入禁止になっていました。
仕方なく、皆で走ることに。
南下して8時頃には金沢市内へ入ります。
金沢市は「パークアンドバスライド」という試みを実施しています。
市の人に聞くと10年程になるとのこと。
高速のインターを降りると駐車場があり、そこから市内をバスが循環しているのです。
車一台につき1000円で乗り放題。施設の割引もついています。
これを利用して、金沢21世紀美術館へ行ってきました。
レアンドロのスイミング・プールは凄い人気で、開館と共に一杯になりました。
子供はかなりテンションが上がっています。
上からは無料、下からは入館した人だけ。
この無料開放ゾーンが多いのもこの館の特徴です。
設計は、妹島和世と西沢立衛の建築ユニットSANAA。
2010年にはプリッカー賞を受賞しましたが、この館の評価が最も大きかったと言えるでしょう。
開かれた美術館というコンセプトは、収蔵作品にも反映されています。
円形の建物回りに、数多くの作品があり、子供たちも遊具のように遊び、触れています。
来る前は「また美術館」と文句を言っていた子供の気分を、ここまで変えのは、凄い事です。
駆け足で回った、北陸の旅。2つのミュージアムは印象に残りました。
強く、固い建築に、制限した光を落とす安藤。薄く、透明感のある建築を、更に街へ開くSANNA。
西沢立衛のプリッカー賞受賞のコメントは以下のようなものでした。
「建築と街に係わるものとして、とても嬉しく思います」
この言葉は時々頭の中に蘇ってきます。とても素直で気持ちが良い言葉です。
次回北陸に来る際は、再度なぎさドライブウェイにチャレンジします。これは昨年、現在の車に乗り換えたときから持っていたイメージの一つなのです。