タグ別アーカイブ: メジロ

日本人の粋、庭先に極まれり‐1982‐

今年の冬は寒い日が多かったのですが、穏やかな日も増えてきました。

東に金剛山地を望む「没頭できる家」

工事は順調に進んでいます。

「ゲンバ日記」では、躯体完成までUPしましたが、すでに外壁工事も終了しました。

早く次回をUPしたいと思うのですが、なかなか手が回っておらず……

こちらの敷地、隣地の借景がとても美しいのです。

ナンテンは、葉も実も真っ赤に色付いています。

寒椿は極めて濃い桃色。

少し前には、サザンカも咲いていました。

縄目模様のついた土器も、まだまだでてきます。

その経緯はよければ 『建築家・守谷昌紀TV』 を。

庭木にミカンが刺さっているのはメジロを呼ぶためとお聞きしました。

メジロはミカンが本当に好きなようで、一心不乱についばんでいます。

食事中をしっかり撮らせて貰いました。

庭木を大切にし、野鳥を愛でるその心が、この借景を見るだけで伝わってきます。

日本人の粋、この庭先に極まれり、といった感じです。

花鳥風月を友とすることが、暮らしに豊かな彩りを添えてくれます。

創り手として、つい建築にばかり目が行ってしまいがちですが、この環境を見逃してはならないのです。

『建築家・守谷昌紀TV』

■6月16日 『ESSE-online』「おいでよ House」掲載

■ 『ESSE-online』にコラム連載

10月11日「テレワーク時代の間取り」
9月18日「冷蔵庫の位置」
6月18日「シンボルツリー」
6月5日「擁壁のある土地」
4月11日「リビング学習」
2月27日「照明計画」
2月14日「屋根裏部屋」
2月1日「アウトドアリビング」
1月4日「土間収納」

■11月28日『homify』の特集記事に「回遊できる家<リノベーション>」掲載
■11月17日『homify』の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載

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深紅の花は、ボケの花‐1774‐

 長男も間もなく高校2年生となり、大学進学のことを意識せざるを得ません。

 日曜日は朝から、妻と塾の説明を聞きに行くと。

 私は計画地をいくつか回る予定だったので、調査終わりで梅田まで迎えに行きました。

 娘は私に同行して貰ったので、テイクアウトの弁当でも買って大阪城公園に寄ろうかとなりました。

 昨日は快晴。

 OBPのクリスタルタワーも、青空を映して宝石のようです。

 この建物は、見る角度によって全く違う景色になります。

 真東から観るのが一番美しいのですが、これには長男も驚いていました。

 大阪城公園の魅力は色々ありますが、大きなお濠がある景色は他にはないものでしょう。

 穏やかな水面が、石垣の美しさを際立たます。

 ただ、水あるところには羽虫あり……

 気温は20℃まで上がり、人も虫も外に出ずにはおれないのです。

 月末には宣言が解除されるという話もありますが、感染防止と日々の暮らしを何とか両立させたいところです。

 天守閣を囲む木々も、先端がほんのりと桜色に染まっているのが分かります。

 天守閣東にある梅林が見頃とのことで立ち寄ってきました。

 白、桃、濃淡。

 色とりどりの梅がまさに満開。

 下がっているものあり。

 上がっているものあり。

 淡桃色のものにはメジロが止まっていました。

 桜のような儚さはありませんが、枝ぶりが面白いのは梅でしょう。

 毎年、桜も梅も撮りますが、写真写りも梅に軍配が上がるのです。

 梅林のすぐそばに、「豊臣秀頼 淀殿ら自刃の地」という石碑がありました。

 先日、淀殿の太融寺にある立派なお墓を訪れたばかりで、何とも寂しい感じは否めません。 

 現在の天守閣は、徳川家の建てた復刻版と言ってよく、本来の天守閣はもう少し南にありました。

 1615年、大坂夏の陣の際に焼失したので、この石碑からはもっと離れていたことになります。

 ですので、こういった景色を見あげた訳ではないのですが、天下人の妻として、嫡男として、我が世の春を謳歌したあとの最期とは、いかばかりのものだったのか……

 お濠の外の植込みに、真っ赤な3cmくらいの花が咲いていました。

 ボケの花のようです。

 ウイグル問題にしても、ミャンマーの軍政にしても、この21世紀に考えられないことが実際に起こります。

 戦後という言葉は、1970年生まれの私達にはピンときませんが、現在、この地球上で起っているとなると別です。

 「平和ボケ」などと言われないよう、日々を精一杯生きなければと思うのです。
 
 このボケの花の赤の濃いこと。まさに目の覚めるような深紅です。

 誰が名付けたのか知りませんが「ぼんやりせんと、しゃきっとせい!」と言っているかのようでもあります。
 
 仕事は真剣勝負だと思いますが、命までは取られません。

 その事が、どれだけ有り難いことなのか。1時間でもでもウイグル人として生きたなら痛感するでしょう。

 あくまで報道を信じたとするならですが、我が事と思える想像力こそが人生の成否を分けるような気がします。

 併せて、日本語ってやっぱり面白いなあと思いますし、使うだけで頭が良くなる言葉なのではと、常日頃から思っているのです。

■■■1月27日 『Best of Houzz 2021』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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【News】
■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■9月11日発売『リフォームデザイン2020』「回遊できる家」掲載
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に巻頭インタビュー掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

松井秀喜の心の種‐1674‐

 学校が休校になり、子供達が時間を持てあましているのは、どこの家庭でも同じでしょう。

 本来なら長男は学年末試験の時期でした。

 「試験があったつもりで勉強しなさい」と言っても流石にそれは無理でしょう。

 自分の胸に手を当てて考えてみてもやっぱり無理です。

 聞くと「スキーなら行きたい」というので、ちょっと無理をして時間をひねり出しました。

 早起きして高鷲スノーパークへ。

 理想は信州ですが、東海北陸道あたりのゲレンデはやはり近い。

 自宅から300km弱なので、3時間くらいで到着。雪も結構ありました。

 娘の足が大きくなり、義妹にブーツを借りていったのですが、くるぶしが当たって痛いと。

 朝一番から娘のテンションは急降下。

 ブーツをレンタルすると一気に復活しました。

 雪上スポーツは道具が大きく影響するとはいえ、へたったレンタルブーツの方が滑りやすいとは面白いものです。

 夕方まで滑って、大阪に向かいました。

 雪の上は、また来年です。

 とある大阪の下町。私だけ先に降りました。

 Ohanaのクライアントが、知人宅での会食に声を掛けてくれたのです。

 こちらのご主人が釣ってきた70cm位のメジロをさばいているところでした。

 聞けばマイ出刃とのこと。慣れた手つきのはずです。

 ツバス→メジロ→ブリのメジロ。

 とても瑞々しいお味でした。

 いろどりが素晴らしいこのお皿は、アクアパッツアというそう。

 見た目以上にしっかりしたお味で、お酒が進みます。

 鯛飯までのフルコースでした。

 魚大好きの娘は、この写真を見て自分には無いのかと怒っていました。

 和やかな空間で、楽しい時間を過ごさせて貰いましたが、あっという間に10時。

 そろそろと、失礼したのです。

 とある下町の、小さな立ち食い寿司。

 遠くから見ると、回転ずしに変わったよう見えましたが違いました。

 この大きさでは回転するスペースがないので、当たり前なのですが。

 24、5歳の頃、この辺りの設計事務所に勤めていたのですが、変わらないなと懐かしんでいたのです。

 ある野球選手の愛読書に、松井秀喜「不動心」とあるのを見かけました。

 ジャイアンツからニューヨーク・ヤンキースに渡った松井秀喜。中学まで野球部だった私は、ジャイアンツファンで、中でも一番好きな選手でした。

 同じ打者としてメジャーで成功したイチロー選手と対照的に、彼はそれ程多くの言葉を発信してきませんでした。

 それで、著書があることさえ知らなかったのです。

 短い言葉ではありましたが、やはり一流の考え方があってこそ、彼はあのステージへたどり着いたことがよく分かったのです。

 松井選手は、悔しい思いは口に出さないと決めていたそうです。

 凡打した悔しさに顔をゆがめ、バットやヘルメットを投げつけたりしたい自分も隠れているような気もする。思い出せば「あーあ」と言いたくなる。しかし、言葉として口に出すと、気持ちがエスカレートしてしまう気がするのでそうしないと。

 甲子園で5打席連続敬遠を受けたときも、「1球でも好球が来たら打ってやる」と思っていたそうです。

 高校時代の師である山下監督に、王貞治氏はどれだけ四球攻めをされても、表情ひとつ変えずにバットをそっと置き、一塁へ歩いていったと教えて貰ったそうです。

 強く動じない心、すなわち「不動心」を持った人間でありたいといつも思っていると。
 
 変わらない過去を嘆くより、可能性に掛ける。

 日本、世界が何かと騒がしい時期です。こんな時、結果という花を咲かせた人達の、種となった考え方を見返してみたいと思います。

 IT時代になっても、グローバル化が進んだとしても、真理はいつだって単純で、変わらないものだと思うのです。

■■■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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【News】

■2月3日 『Houzzの特集記事』「阿倍野の長屋」が取り上げられました
■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
■9月30日発売『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』「回遊できる家」掲載
■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』「住之江の元長屋」再放送
■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました
■4月1日発売『デンタルクリニックデザイン事典vol.1』「さかたファミリー歯科クリニック」掲載
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載されました

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