近鉄は日本最長の路線をもつ私鉄です。
伊勢志摩あたりの景色も素晴らしいですが、奈良線が生駒山を登っていくあたりも見逃せません。

大阪側の最後の駅が石切。

大阪平野が一望でき、なかなかに見応えがあるのです。

グランフロントもクリスマス商戦に向けて準備完了といったところでしょうか。
しかし今日は夏日という報道もあり、盛り上がるにはもう少し冷え込みが必要かもしれません。

北館一番奥にある、サンワカンパニーのショールームへ行ってきました。

グランフロントに出店する前は、北浜にショールームがありました。
洗面とタイルには特徴がありましたが、現在とは比べものにならないくらい小さなものでした。
現在この大きさになったのは、多くの支持を集めた結果です。

今月の初め、かやしま写真スタジオOhanaが、土地の収用で移転計画をしていると書きました。
計画は着々と進んでおり、カメラマンの石井さんと水廻り機器を見にやってきたのです。

水栓だけでこの数。

洗面ボールも硬軟織り交ぜて、選択肢が豊富です。

水栓を実際にあてがえ、イメージをつくりやすいですし、「来て楽しい」がとても大事なのです。

この日案内してくれたスタッフの女性も、非常にホスピタリティが高く、気持ちよく見て回ることができました。
洗面の寸法を聞くと、すっとiPadで出してくれました。
物が良いことは最重要ですが、人によって印象は大きく変わるものです。

中央の吹き抜けにお目見えしたのは、バルーンのクリスマスツリーでしょうか。

下に降りて撮ってみようということになりました。

石井さんは普段からニコニコしている人ですが、カメラを構えると顔つきが……ということもないのですが、やはりプロです。
見下げたときの写真の特徴、見上げたときのアングルの良さなどを、言葉で明確に説明してくれます。

あおって撮っていたので、私も真似してみました。
本当はもっとあおっていたと思いますが、やはり印象は変わるものです。
竣工写真だったり、雑誌取材だったりと、プロのカメラマンと接する機会が多く、どんなアングルで撮っているかはいつも見ています。
これをアングル泥棒と言うのです。
そのまま他メーカーで、トイレも見てきました。

最近発売になった海外物が展示されており、値段もなかなかですが、確かに美しいのです。
石井さんが一度試しに座ってみました。
すると「んっ、ちょっと大きいかな」と。
改めて国産物に座ると「大きさも、足の置く位置もこっちの方が好きかな」と。
完全に個人の感想ですが、思ったことをすぐに行動できるところが、石井さんのストロングポイントだと思います。

映画『東京物語』などの監督で知られる小津安二郎。
昭和30年代、晩年の小津が仕事場とした「無芸荘」が蓼科高原に残っています。

どうでもよいことは流行に従い、重大なことは道徳に従い、芸術のことは自分に従う。
よく引用される言葉ですが、簡単ではありません。
芸術の定義は色々ありますが、「人を感動させることができる可能性があるもの」という説を私はとっています。
人を感動させたい、だけれども従うのは自分。
これを掘り下げていくと、人と自分がかなり近い存在でなければなないのです。
この日のショールーム回りは奥さんも同行してくれました。
石井さんが「僕はすぐに顔に出てしまうタイプだから」と言うと、すぐに奥さんがこう返しました。
「顔じゃなくて、もう口から出てしまってるやん!」と。
嫌だなあと思ったら、お客さんの前でもすでに口から出てしまっていると。
3人で大笑いしていたのです。
お互いもう50歳。
それが良いのかどうか分かりませんが、自分に嘘がないのは芸術家の証しだと思うのです。
■■■9月11日発売『リフォームデザイン2020』に「回遊できる家」掲載
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【News】
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に巻頭インタビュー掲載
■2月13日 『Best of Houzz』を「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました
◆メディア掲載情報
◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記