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口から出てしまってるやん‐1747‐

 近鉄は日本最長の路線をもつ私鉄です。

 伊勢志摩あたりの景色も素晴らしいですが、奈良線が生駒山を登っていくあたりも見逃せません。

 大阪側の最後の駅が石切。

 大阪平野が一望でき、なかなかに見応えがあるのです。

 グランフロントもクリスマス商戦に向けて準備完了といったところでしょうか。

 しかし今日は夏日という報道もあり、盛り上がるにはもう少し冷え込みが必要かもしれません。

 北館一番奥にある、サンワカンパニーのショールームへ行ってきました。

 グランフロントに出店する前は、北浜にショールームがありました。

 洗面とタイルには特徴がありましたが、現在とは比べものにならないくらい小さなものでした。

 現在この大きさになったのは、多くの支持を集めた結果です。

 今月の初め、かやしま写真スタジオOhanaが、土地の収用で移転計画をしていると書きました。

 計画は着々と進んでおり、カメラマンの石井さんと水廻り機器を見にやってきたのです。

 水栓だけでこの数。

 洗面ボールも硬軟織り交ぜて、選択肢が豊富です。

 水栓を実際にあてがえ、イメージをつくりやすいですし、「来て楽しい」がとても大事なのです。

 この日案内してくれたスタッフの女性も、非常にホスピタリティが高く、気持ちよく見て回ることができました。

 洗面の寸法を聞くと、すっとiPadで出してくれました。

 物が良いことは最重要ですが、人によって印象は大きく変わるものです。

 中央の吹き抜けにお目見えしたのは、バルーンのクリスマスツリーでしょうか。

 下に降りて撮ってみようということになりました。

 石井さんは普段からニコニコしている人ですが、カメラを構えると顔つきが……ということもないのですが、やはりプロです。

見下げたときの写真の特徴、見上げたときのアングルの良さなどを、言葉で明確に説明してくれます。

 あおって撮っていたので、私も真似してみました。

 本当はもっとあおっていたと思いますが、やはり印象は変わるものです。

 竣工写真だったり、雑誌取材だったりと、プロのカメラマンと接する機会が多く、どんなアングルで撮っているかはいつも見ています。

 これをアングル泥棒と言うのです。

 そのまま他メーカーで、トイレも見てきました。

 最近発売になった海外物が展示されており、値段もなかなかですが、確かに美しいのです。

 石井さんが一度試しに座ってみました。

 すると「んっ、ちょっと大きいかな」と。

 改めて国産物に座ると「大きさも、足の置く位置もこっちの方が好きかな」と。

 完全に個人の感想ですが、思ったことをすぐに行動できるところが、石井さんのストロングポイントだと思います。

 映画『東京物語』などの監督で知られる小津安二郎。

 昭和30年代、晩年の小津が仕事場とした「無芸荘」が蓼科高原に残っています。

 どうでもよいことは流行に従い、重大なことは道徳に従い、芸術のことは自分に従う。

 よく引用される言葉ですが、簡単ではありません。

 芸術の定義は色々ありますが、「人を感動させることができる可能性があるもの」という説を私はとっています。

 人を感動させたい、だけれども従うのは自分。

 これを掘り下げていくと、人と自分がかなり近い存在でなければなないのです。

 この日のショールーム回りは奥さんも同行してくれました。

 石井さんが「僕はすぐに顔に出てしまうタイプだから」と言うと、すぐに奥さんがこう返しました。

 「顔じゃなくて、もう口から出てしまってるやん!」と。

 嫌だなあと思ったら、お客さんの前でもすでに口から出てしまっていると。

 3人で大笑いしていたのです。

 お互いもう50歳。

 それが良いのかどうか分かりませんが、自分に嘘がないのは芸術家の証しだと思うのです。

■■■9月11日発売『リフォームデザイン2020』「回遊できる家」掲載
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【News】
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に巻頭インタビュー掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

メディア掲載情報

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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

多士済々、週5机寝社長‐1634‐

 日曜日は、夜7時前には家に帰って準備万端です。

 勿論ラグビーワールドカップを観るためです。

 しかし、残念ながらの日本代表の挑戦はここで終わりました。

 南アフリカは非常に強く、日本は田村のキックによる3点のみ。

 しかし、ボディコンタクトのあるスポーツで、日本がここまで勝ち上がってきたことは、素晴らしいの一言につきます。

 「このチームが大好き。負けたことよりもW杯が終わった悔しさがある」というコメントもありました。

 最高レベルにある仲間と、世界の舞台で戦う姿を見せて貰ったことに感謝しかありません。

 次は自分が頑張る番です。

 先週の金曜日、石切にある「ホテルセイリュウ」へ行ってきました。

 石切は東大阪市の東端。

 生駒山の麓にありますが、登りに入った近鉄奈良線が目の前を通ります。

 いつ建ったのかは確認できませんでしたが、2007年に亡くなった黒川紀章設計とのことでした。

 代表作は、中銀カプセルタワービル、ミッドタウンにある新国立美術館。ラグビー日本代表がサモアを撃破した豊田スタジアムも彼の作品です。

 クアラルンプール国際空港などもそうで、世界レベルで活躍した建築家なのです。

 何と言っても、大阪平野を見下ろすロケーションが素晴らしいホテルでした。

 年末で解散が決まっている「盛和塾」ですが、塾生は基本的には各支部に属しています。

 私は縁あって「盛和塾<東大阪>」に所属させて貰いました。

 本体が解散なので勿論支部も解散しますが、形を変えて存続する支部も有ります。

 今後どうするかも含めての、合宿勉強会に参加させて貰いました。

 京セラ、KDDIの創業者である、稲盛和夫塾長の謦咳に触れたく集まった同志でもありますし、12年間所属したので愛着はあります。

 先輩塾生の「解散は『自立せよ』という塾長最後の教えである」という言葉もあり、今後は自分で勉強していくべきかなと考えていました。

 自分の会社であり、自分の人生です。いつまでも誰かが教えてくれるという甘えは捨てなければならないと思っています。

 東大阪塾は規模的にかなり小さいのですが、土地柄もあり、実に多士済々のメンバーが集まっています。

 創業者、2代目、3代目、4代目、メーカーに士業にサービス業。

 中でも、休み以外は殆ど机の上で寝て、風呂だけ家に入りに帰るという塾生も。

 「それは効率悪いよ」という意見もありましたが、その会社はその人が経営者になって、売り上げが4倍になりました。

 同じ能力なら、テンションを維持できれば、沢山働いた方が結果は上です。

 仕事はマラソンなので、体調を崩してはなんにもなりませんが。

 稲盛塾長の教えに「誰にも負けない努力をせよ」があり、私もそうは人に負けないくらい働いてきたつもりでしたが、週5をデスクの上で寝ているとは……

 もう絶句し、何か一回りして皆で大笑いしていました。

 仕事の効率化、余暇の充実が叫ばれ、実際、日本人の労働時間はそう長いほうではなくなっています。

 ただ生き残りたければ、勝ちたければ、誰にも負けないくらい働くしかありません。

 スポーツでトップになろうと思えば、体格なり、運動神経なり、ある程度の素養が必要です。

 しかし、週5机寝さんの結果を見て、改めて仕事に才能は関係ないと思いました。

 決して才能がないという意味ではありませんので。

 「これぞ日本男児」と言えば語弊があるかもしれませんが、色々な国へ行ってみて、粘り強さはやはり日本男児のストロングポイントだと思うのです。

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【News】
『大改造!!劇的ビフォーアフター』7月21日(日)BS朝日で「住之江の元長屋」再放送
『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから2017年11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました
『homify』5月7日「碧の家」掲載
『houzz』4月15日の特集記事
「中庭のある無垢な珪藻土の家」が紹介されました
『デンタルクリニックデザイン事典vol.1』4月1日発売に「さかたファミリー歯科クリニック」掲載
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載されました

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