カテゴリー別アーカイブ: 01 旅・街

大阪城の散歩道

 一昨日は、大阪城あたりに行っていました。

 目的は、OBPの高層建築を、天守閣あたりから撮ってみようというもの。

 行って実感したのですが、天守閣はかなりの高台にあります。現代の高層建築と高さがあまり変わらない程なのです。

 実際に秀吉が建てたものより、一回り大きくなっているとは言え、当時の景色を想像すると、改めてその大きさ、技術に感服するほかありません。

 「あっ、虹」と聞こえたので見上げると、三日月のような虹が。

 紅葉も本格化していて、お堀越しの景色は一見の価値ありです。

 「冬の散歩道」はサイモン&ガーファンクルだったか。

 冬にはまだ早いですが、そんな言葉が頭に浮かびました。

高槻

 昨日は、妻の祖母の一回忌。

 生前暮らした家で、法事がとり行われました。

 読経が小一時間続きましたが、乾いた空気に響く住職の声は、耳に心地よいものです。

 長男も半分くらい、一緒に読んでいました。

 高槻の小高い丘の上にある家は、特に西側への眺望が素晴らしいのです。

 私は高槻中学、高校へ6年間通っていました。

 高槻市は、大阪と京都の中央あたりに位置する、北摂のベッドタウンです。

 古くから西国街道と淀川が通る交通の要所で、戦国時代には度々戦場になりました。その後、芥川城に三好長慶が入り、畿内の政治的中心になったこともあるのです。

 西国街道の中でも、山崎宿(大山崎町・島本町)、芥川宿(高槻市)、郡山宿(茨木市)、瀬川宿(箕面市)、昆陽宿(伊丹市)、西宮宿(西宮市)の6宿がある区間を、山崎通(やまさきみち)と呼んだそうです。

 大坂を経由せずに西国へ抜ける脇街道として大名の参勤交代に利用され繁栄した、とありました。現在の171号線を思い浮かべると、その価値が良く分かります。

 不思議な事ですが、私の祖父母も多くはこの季節に亡くなっています。

 特に高齢者にとって疲れの出る季節と言います。見方を変えれば、残されたものに苦労をかけまいと、暑い夏を超え、生を全とうしたのかもしれません。

 そう思えるほど、故人を思うには良い季節です。 

秋白浜

 敬老の日は白浜に来ています。

 子供の年格好が似ている友人家族と来ているのですが、5、6歳になると、子供どうしが、一番楽しいようです。

 目一杯遊んで、別れた後「また会える?」と泣いていました。

 かわいそうなだなと思ったり、子供って純粋だなと思ったり。

 大人になり手にいれたものと、失ったものって何なんだろうと考えるのです。

グリーン

 火曜、水曜と神奈川へ出張でした。

 先月上旬に完成した、「Epic Games Japan New Office」の残工事があったので、立ち会ってきたのです。

 こちらはまた現場日記で。

 その後は、桜木町からみなとみらいへ移動して、予定の会合に出席。横浜ベイブリッジも鮮やかです。

 この辺りは何回か訪れたので土地勘が出来てきました。

 翌日の水曜日は打って変わって雨。

 諸々の調査の為、初めて川崎市を訪れました。 
 
 桜木町から地下鉄、東急の田園都市線と乗り継ぎ1時間ほど。

 田園都市はエベネザー・ハワードの提唱した言葉ですが、その響きに相応しい景色が続きます。

 神奈川県の内陸部は、本当に起伏が多い。キャスターを引くのも大変。

 しかし、知らない街を訪れるのは、最もワクワク出来ることです。

 

 所用を済ませ、新横浜駅に着いたのが、夜の7時。

 さあ大阪へ帰ろうかと、改札を抜けると、何故か人、人、人。

 辺りを見ると「台風の影響で新横浜-熱海が、一時不通」とありました。

 ホテル泊だったので、大雨の事を全く分かっていなかったのです。

 すでにチケットは携帯から買っていたのですが、はるか前の便が出発しておらず、これは帰れるのかと……

 駅員に相談すると、一旦取り消すので「みどりの窓口」に並んで相談して下さいと。

 こういうケースは、EX-ICという人の介在しないサービスは難しいものがあります。

 ダイヤが乱れている為、席も一杯。

 自由席で立って帰ろうかと思っていると、グリーンなら空いていますと。

 EX-ICには、ポイントを貯めるとグリーンに乗れる特典があります。その告知が先日来ていたことを思い出しました。

 それで、生まれて初めてのグリーン車へ。 

 まさか初めて乗ったと悟られてはいけないので、何食わぬ顔で自分の席へ。

 席も広いは広いけど、びっくりする程ではないな、とか。
 
 フットレスト、コンセントは有り難いなとか。

 エアコンの効きすぎで、毛布を借りられるのは助かりました。

 チケット変更の上、出発まであと3分だったので、急いで買ったのが崎陽軒のシュウマイ弁当、750円。

 シュウマイもですが、ご飯が美味しいのです。

 ようやく大阪に向かう安堵感の中、夕食をとりました。もちろんお茶で。新幹線でビールは飲みません。

 テレビのニュースで、係員に詰め寄る映像を良く見ますが、あくまで人事と思っていました。

 詰め寄った訳ではありませんが、今日中に帰れるんだろうかという不安を感じた時、その心境は十分理解できました。

 何と言うか、修行が足りないなと思ったのです。

2010年 夏休み

 今年の夏休みは、金曜日から今日までの4日間。ずっと紀伊田辺にいました。

 ずっとにしたのには訳があります。いつも泊まるホテル近くの港から船が降ろせることがわかり、海に出ることを楽しみにしていたのです。

 ところが、気を利かせて準備をしてくれていた父が、途中でボートを落としてしまったのです。舳先は大破。私の夢は海の藻屑となったのです。

 結局、延々と子供達と泳いで泳いで過ごすことに。結果的にそれで良かったのですが。

 初日は大阪を早朝に出て、白浜あたりで釣り。

 その後はホテルのプールで3時間泳ぎました。

 2日は、ちょっと遠出をということになり、熊野古道を東へ向かい川湯温泉へ。

 冬の仙人風呂が有名ですが、子供連れの川遊びには最適です。ちょっと体が冷えれば、川底を掘れば温泉が出てくるので、すぐに温まれるのです。

 ただ温泉が良く出る場所はあり、自然とそんな場所は混雑してきます。

 各々の掘った温泉はさながら都会のテラス付きマンションのような状況になるのです。

 子供達には十分のサイズですが。

 3日目は、白浜にある京大水族館へ。

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 その後は混雑覚悟で白良浜へ。

 ピークが過ぎたとは言え、駐車場は満車ばかり。

 道端で、1000円のウチワを振るおじいちゃんが。自転車について来いという仕草。どんどん住宅街の中へ。

 ついていくと、確かに駐車場がありました。

 とっても良い感じのおじいちゃんで、一瞬でも疑ったことを恥じるのです。

 流石に凄い人でしたが、人気スポットにはそれなりの理由があると思えました。

 子供と泳ぐにはシャワーあり、温泉あり、飲食店有りでとても良いのです。

 混雑も見ておかないと、夏休み気分を味わえない、と言えば変わっているでしょうか。

 最終日は、白浜エネルギーランドへ。

 3Dシアター、ジュラ紀探検などが面白かったのですが、その他にも目の錯覚を利用した、アトラクションが多くありました。

 レストランが白浜を見下ろす場所にあり、眺めが抜群でした。

 昼過ぎに大阪へ向かい、3時頃帰って来たのです。

 こうして、私の夏休みは終わりました。

 成果は、長男は浮輪をつけずにシュノーケリングが出来るようになったこと。ボートが壊れたお陰かもしれません。

 小学校になれば、皆携帯ゲームを持って出かけると聞きました。

 ゲームより泳ぎに行きたい、といつまで言ってくれるか。こちらも真剣勝負です。

ナンダーランド

 もうすぐ南港のATCで開催されるイベント「ナンダーランド」。

 その名の通り、子供の好奇心をくすぐるイベントです。

 スーパーのマンダイが協賛しており、プレオープンのイベント入場券が当ったらしいのです。

 上から落ちてくる王冠を触るとはじけて消えます。

 目の錯覚で、大きさが分からなくなる部屋。

 仮面ライダーショーも。

 5歳の長男は、相当に喜んでいるのだと思ったら「あの悪モンは人が入ってるデ」と。

 「何故そう思う?」と聞くと「悪モンは、マイクは使わへんデ」と。
 
 その通りです。

 直後に「でも、仮面ライダーは本物やで」とも。何とも複雑な年頃です。

 そのまま、関空近くのアウトレットまで移動。

 あまりの暑さか、店員の人も「今年で一番人が少ない」と言っていました。

 今日は横浜に行っていたのですが、新幹線には子供連れの乗客が目立ちました。

 春にも、冬にも休みはあるのに、「夏の思い出」となるのは何故でしょう。

 大人にとっても子供にとっても、夏は特別なもの、なのです。

 勿論私にとっても。

チケットレスって

 今日は横浜へ出張でした。

 今戻ったところですが、再度横浜に行けたという事は、無事計画が進んでいるということです。

 以前、JR西日本のエクスプレスカードについて、書いたことがあります。

 これは本当に分かりにくかったのですが、現在JRが進めているチケットレスサービス「EX-IC」は感激する位便利です。

 webなどの説明を読むと理解し難いのですが、一度使うと多分辞められません。

 「金額が安くなる」「時間の変更が、寸前まで携帯で出来る」などのメリットもありますが、一番凄いのは改札機に「EX-IC」のカードをかざすと、パソコンや携帯で予約したチケットが出てくる事です。

 改札機が発券するという方法で、時間のかかる手順が全て省略されたのです。チケットレスとうたっているので、発券というイメージが、全く掴めませんでした。

 「チケットレス化はいいけど、車掌さんが回ってきたら何を見せるのだろう」とか、他のお客さんが「その席私の席じゃありません?」とか言われたらどうするんだろう、とか考えていたのです。「EX-IC」の説明です。

 合わせてICOCAを持っていると、例えば「新大阪」から在来線に乗り換え「大阪」へ向かう時でも、チケットを買わずに出られるのです。勿論ICOCAには、お金をチャージしないといけませんが。

 出張の多いクライアントと話していると、「EX-IC」で3日前までにチケットを買えば、「ひかり」のグリーン車と、「のぞみ」の一般料金がほぼ同じで、非常に快適という話になりました。

 新大阪-新横浜なら30分程しか変わらないので、これも試してみる価値ありです。

 計画地のオフィスからは、日本一高いビル、ランドマークタワーが見えます。

 今日の目的は、競争見積りに参加する施工会社への「現場説明」でした。

 現場監理はあと数回行く予定になっていますが、ここから先は見積りが合わないと前へ進んで行きません。

 期待しつつ、準備をして待っているところです。

雨、横浜

 一昨日は、横浜へ行っていました。

 企業のオフィス拡大に伴う内装計画の相談で、JRの桜木町へ。10:00amから2時間ほど打合せです。

 その後、付近を歩いてみました。

 生憎の雨でしたが、知らない街を歩くなら全く苦になりません。

 知らないと書きましたが、横浜はここ数年で3回目。多いとは言えませんが、何か縁でもあるのかな等と思いながら。

 まずは赤レンガ倉庫。

 後ろに見えるのは、ランドマークタワーとインターコンチネンタルホテルです。

 そこから海沿いを、東へ歩きます。

 カフェでしょうか、ライブハウスでしょうか。思い切った色使いです。

 

 

 

 

 山下公園までは約1km。海には、日本郵船の氷川丸が見えます。

 雨でなければ、多くの恋人たちが愛を語っていたのでしょうか。
ちょっと残念な気もします。

 そこから街のほうに戻りました。先に見える、Yの文字の照明は横浜スタジアムです。

みなとみらい線の日本大通駅から大阪へ戻りました。

古くからの港町は、平地が狭く、街がコンパクトです。神戸、函館などがその例。

 埋め立てが出来るようになってから、港は人為的に作れますが、本来は急深が理想。

 自ずと急峻な山が近く、平地が狭くなります。見る山があってこそ、夜景も見れるのです。

 その中で、長崎や横浜は広いほうですが、観光地として巡るには丁度よいスケール感です。

 企画の提案はこれから。近いうちにまた来れるかは、それ次第です。

熊野古道

 5月3日から5日まで、南紀へ出掛けました。まずは中辺路(なかへち)町へ。

 中辺路は、2004年に世界遺産へ登録された熊野古道のひとつです。

 平安時代に、皇族、貴族が、極楽浄土へ憧れ、熊野三山へ参拝したのが始まりとされます。

 江戸時代には庶民もこぞって訪れ、「蟻の熊野詣」として知られました。

 熊野大社と繋がる参道は、伊勢路、高野山からの小辺路、吉野への大峰奥駆道、海岸線を通る大辺路などがあります。

 京都、大阪、紀伊田辺へ抜け、険しい山間部を抜ける、中辺路は最も好まれたと言います。

 道中が厳しいほど、ご利益が大きいと考えたからで、非常に日本らしいものと感じました。

 道中には王子(おうじ)と呼ばれる、小さな分社が多く点在します。

 近露(ちかつゆ)王子のすぐ手前にあるのが箸折峠。花山法皇が御経を埋めたと伝えられます。

 花山法皇が食事の為、箸に使おうと附近のカヤを折りました。

 軸の赤い部分に露が伝うのを見て「これは血か露か」と言ったのが、地名の由来と言います。

 その地に残る牛馬童子像は、本人の姿とも。

 峠を下りると、近露王子。そこから「なかへち美術館」は100mほどです。

 美術館の案内に小さな宝石箱とありました。

 展示スペースは小さく、回廊で囲まれています。

 一部がパブリックスペースになっていました。

 緩やかな曲線とガラスに囲まれ、洗練された空間でした。

 小さな窓からは、日置川を望む景色が切り取られていました。

 旅行の前半は私の為、後半は子供中心のスケジュールにしました。

 公園、磯遊び、動物園へ。

 1歳くらいの子供を連れて遊ぶ、若い夫婦がいました。

 我が家に置き換えても、つい数年前のことです。しかし随分前のようにも感じます。

 子供の成長は早く、家族で旅行に行く機会など、僅かな期間かもしれません。

 時間が許す限り、一緒に出掛けようと思うのです。

大阪城とOBP

 時間などの制約がなければ、車での移動は楽しみです。

 城東区の現場からの移動する時は、大阪城の北側を西へ抜けて行きます。この辺り、戦時中は広大な砲兵工場がありました。

 それらの大部分は空襲で破壊され、戦後はいち早くバラックが建ち並びます。アパッチ族なるものが出没した、非常に治安の悪い所だったそうです。

 現在は再開発によってOBP(大阪ビジネスパーク)と呼ばれ、大阪で最も整備されたオフィス街と言えます。

 その中でも、ひときわ目を引くのがクリスタルタワー。竹中工務店の設計施工です。

 最も美しいオフィスビルだと思います。

 研ぎ澄まされたディティールは、手が切れそうなほど。

 クリスタルタワーに向かって西進。右折すると土佐堀通りに出ます。左折して西へ向かうと大阪城が見えてきます。

 この辺りは、全てのスケールが一変し、景色もダイナミックに変化して行くのです。

 400年以上前、この石垣を人力で作り上げました。

 気の遠くなる作業だったと思いますが、美しい曲線はそれ自体がアートです。

 現在の天守閣は、徳川デザインと言われます。

 大阪夏の陣で消失したものを徳川幕府が再建したのですが、秀吉のオリジナルデザインも見てみたいものです。

 土佐堀通りを西に向かう時、大手門の前を通る脇道があります。車から天守閣と石垣が一番美しく見えるルート。

 石垣の美しさや重量感は、なかなか写真では伝わりません。必見は石垣です。