タグ別アーカイブ: クマバチ

残り桜とクマバチ‐2104‐

週末は夏のような日差しでした。

冬の間は葉を落としていた公園の藤棚。

新芽が少しずつ顔を出していました。

すでに4月の中旬ですが、残り桜まで見ることができました。

近年は開花が早くなる一方だったので、こんな年があると気持ち的にはほっとします。

温暖化が収束した訳ではないにしても、です。

クマバチがホバリングしてから飛んでいきました。

どの花にするか、品定めをしていたのでしょう。

「クマバチ」とかいても読み方は「クマンバチ」。どことなくユーモラスで憎めないヤツです。

イチョウの若葉は色鮮やか。

こちらの木は青々としています。

同じ樹種でも、これほど違いがあるのが自然です。

普段はなかなか買い物に行けないので、休日の会社へ行く前に、日用品や食料を補給します。

焼き鳥を安く売っている店では、朝早くから店員さんが準備をしていました。

働き方は人それぞれですが「勤勉」を見て、嫌な気持になることはありません。

新社会人も少しはペースが掴めてきた頃でしょうか。

弁護士でタレントの橋下徹さんが、大阪府知事に当選したのは2007年の12月でした。就任後、以下のような話が、ニュースでよく取り上げられました。

就任当初、大阪を大きく変えるために、始業前の朝礼を提案すると、府幹部から「始業前の朝礼は超過勤務になる」と指摘されます。「ならば勤務時間中のたばこ休憩や私語は全部減額させてもらう」と反論したそうです。

2008年の3月。 若手職員との初めての朝礼で、この話を披露しました。

すると、ある職員が立ち上がり「どれだけサービス残業をやっていると思っているのですか。あなたはきれいなことを言っているが、職員の団結をバラバラにするようなことを言っている」 と発言。

「ありがたい意見。是非議論を」と返したのです。

府幹部の意見、職員の意見が100%正しいので、何か意見を書くことは止めておきます。多くのリーダーは同じ気持ちでしょうから。

1994年の4月。社会人1年生の私が、喜んで早出して掃除をしていたかと言えば、それはありません。

全く反対で「仕事って長いなあ」と思っていました。9時半始業で、終業は21時半くらい。少し遅くて23時くらいは普通で、確かに長かったのですが。

しかし今、そんなことを思うことはありません。

従業員から経営者になったのもありますが、私を必要としてくれる仕事があり、ただそれに応えたいとハチのように働いてきただけです。体の持久力も、精神の持久力も1年生の時と全く違うからです。

残り桜と若葉が瑞々しい公園で、30年前を少し思い出してから会社に向かいました。

今年の桜はこれで見納めでしょうか。

最後にもう一度、2024年の桜を上げておきます。

■■■2月14日『Best of Houzz 2024サービス賞』受賞

■■■1月29日発売『日本一わかりやすい 一戸建ての選び方がわかる本2024-25』「回遊できる家」掲載

■■8月1日プールのある「ささき整形外科 デイケアセンター」オープン

10月27日『houzz』の特集記事
「滋賀の家」掲載

10月11日『homify』の特集記事
「白馬の山小屋<リノベーション>」掲載

■ 『ESSE-online』にコラム連載

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紫を食べると‐1734‐

 土曜日は「H型プランの平屋」の定例打合せでした。

 現場が4件進行中で、比較的外に出る機会が多くなります。

 紫の小さな花が枝垂れていました。

 名前は分からないのですが、クマバチが盛んに蜜を吸っています。

 紫、緑、黒、黄色が目に鮮やか。

 元裏庭には、ネコ除けが吊り下げられていました。

 こちらは黒、灰色、茶。

 効果のほどは不明ですが、何ともコミカルな印象です。

 ハチが蜜なら人はブドウと、直売所を探して柏原にやってきました。

 先日、千早赤阪村の直売所で売っていることは分かったのですが、柏原はブドウの産地で知られます。

 西名阪を走っていると、日当たりの良い丘陵地に広がるブドウ畑が良く見えるのです。

 ブドウ狩りは催しているのですが、酷暑の影響もあってか直売所は閉まってしまった所が多いとのこと。

 しかし○京農園はまだ直売もありました。

 すぐに若い女性が応対してくれました。

 ブドウは品種で旬が変わるようで、今はベリーAとピオーネだそう。

 ブドウ大好きな娘のためにあるだけ買おうと思い「どのくらい持ちますか」と訊ねました。

 この水分補給アダプター(勝手に名付けました)を装着すると、「2週間は十分持ちますよ」と。

 安心して大人買いしたのです。

 私が一眼レフで撮っていたからか「どこかに載せてくれるんですか?」とも。

 「宣伝しておきますよ」と言うと「ブドウ畑も是非見て行って下さい!ヤギもいるんです」と言ってくれました。

 こちらのお姉さん、とても愛想がよく、サービス精神も旺盛。品があるのが尚良いのです。

 聞いた通り、番犬ならぬ番ヤギがいました。

 堂々たる角は迫力満点ですが、それとは反対でとても穏やかで人なつこい。

 ブドウ畑の中に入ったのは初めてかもしれません。

 ブドウの木は背が低く、腰をかがめて歩かなければなりません。

 中では2組のお客さんがグランドシートを敷き、おしゃべりしながら木陰でブドウを食べていました。

 もっと暑い時期の行楽にはもってこいかもしれません。

 思いのほかブドウの粒には様々な色があり、景色としても美しいのです。

 先のお姉さんに聞くと、本来は同じ色に発色するほうが良いそう。

 それで、そういった物から店頭には並ぶとのことでした。

 聖徳太子の定めた「冠位十二階」では、紫が最高位だったように、紫には高貴なイメージがあります。

 誰の言葉か忘れましたが、こんな言葉を聞いたことがあります。

 品性とは目の前にあるものをすぐに取りに行かないこと

 こんな場面が分かりやすいかもしれません。

 野外で食事を作っている時に、雨が降ってきたとします。思った通りに準備が進まず、昼の1時半を過ぎてしまいました。

 ようやくでき上がった料理へ、我先と手をだすのでなく、まずは皆に行き渡り、全体が落ち着いてから自らの分を皿にとる。

 品というのは、生物としての本能をどうコントロールするかがポイントのようです。

 クマバチもフランス貴族の衣服をまとっているように見えなくもありません。

 紫を食べるとどうも品がよくなるようです。

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【News】
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に巻頭インタビュー掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

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