タグ別アーカイブ: 彼岸花

「勝つ」か「負ける」かは常に半々、どうせジェットコースター人生だし‐2155‐

■■■9月17日(火)「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」開業■■■

現場へ向かう途中。

立派な旧家が立ち並んでいるエリアがあります。

ただ、形あるものはいつか朽ち果てるのが宿命です。

安普請の(失礼!)倉庫なのかなと思い、横をのぞいてみたら、しっかりした土壁でした。

こういった昔ながらの瓦屋根は、解体の手間と費用がかなり掛かります。

屋根を葺き替えてリノベーションするのか、それとも撤去してしまうのか、他所の現場ですが気になるのです。

今年の暑さで、彼岸花も遅れ気味なのでしょうか。

ようやく秋の景色です。

向かっていた現場は「ドッグランのあるタイル床の家」でした。

順調に工事が進んでおり、早く【ゲンバ日記チャンネル】をUPしたいのですが、なかなか編集が追い付いておらず……

今日は昼から谷町六丁目へ。

この春に中古物件を購入し、「上町のアトリエ兼住居移転計画」は秋に完了している予定でした。

しかし実際には、ようやく今日が建築会社への現場説明。

現場説明とは、見積開始に先立って、文字通り現場で説明をすること。通称「現説(ゲンセツ)」。

「取説(トリセツ)」みたいなことです。

解体担当と電気設備担当も参加してくれましたが、リノベーションにおいて頭が痛いのはアスベスト問題です。

年代的にはロックウールだと予想していますが、仮では進んでいけません。

解体担当に検体を採取してもらい、検査機関へ提出を依頼しました。

「どのくらいの確率でアスベストが出ると思う?」と聞くと「年代的には半々ですかね」と。

低い確率を答えてがっかりさせてもいけないので、100点の回答だと思います。

「出る」か「出ない」か、「勝つ」か「負ける」かは常に2択。 半々に違いありませんし。

現説が終わったのは夕方。

屋上から西を望むと、上町台地の稜線がすぐそこに見えています。

ここで働き、暮らす覚悟を新たにしました。

駅に向かって歩いていると、モウモウと煙を吐き出す焼き鳥屋さん。

平野と違って誘惑も一杯ありそうです。

起業した時からジェットコースター人生です。

「勝つ」か「負ける」か 、前に進むしか選択肢はありません。

■■■9月17日(火)「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」開業■■■

■8月30日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋<リノベーション>」掲載

■2月14日『Best of Houzz 2024サービス賞』受賞

■1月29日発売『日本一わかりやすい 一戸建ての選び方がわかる本2024-25』「回遊できる家」掲載

比べる必要のない世界を彼岸という‐1942‐

昨日の大阪は、空気が澄んだ気持ちのよい晴れ。

土手上の快走ルートで現場へ向かいます。

日曜日は普段より車は少な目。

地鎮祭に参列してきました。

コロナ下、物価高とさまざまなハードルはありますが、それでも世の中がそろそろと動き出した気がします。

土曜日も良い天気で、ジョギングついでに大念仏寺を参ってきました。

本堂は大阪府下最大の木造建築物で、大屋根は銅板瓦で葺かれています。

その迫力は圧倒的。

境内の樹々の中には、色付きだしているものも。

台風前とは全く違う気温で、秋の足音を実感したのです。

太陽が真東から上がるのが彼岸の中日。

「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、今年は本当にギリギリでした。


彼岸という言葉には、大きく分けると2つの意味があります。

「煩悩を脱した悟りの境地」と、「彼岸の中日の前後3日間」です。

比べる必要のない世界を彼岸という

お寺の掲示板にあったこの言葉は、前者を指しています。

羨ましがったり、見下そうとしたり。本当に人は煩悩の塊です。

無くすことなどできませんが、少しでも少なくしたいとは思うのです。

この時期、手帳のカレンダーに「彼岸花」とメモをしています。

訪れたい場所があるのですが、今年もかなわなさそう。

それでも道端に咲く彼岸花が、秋を目で教えてくれるのです。

彼岸と此岸(しがん)を隔てるのが三途の川。

真田の旗印、六文銭は三途の川の渡り賃。それをも恐れぬという意味です。

世の中は動き出したと書きましたが、円安も含め、難題が山積しているのは間違いありません。

流石に命は捧げませんが、気持ちだけは日本一の兵となって、この局面を打開していくだけです。

■■5月13日『住まいの設計6月号』「おいでよ House」掲載

■6月16日 『ESSE-online』「おいでよ House」掲載

■ 『ESSE-online』にコラム連載

9月18日「冷蔵庫の位置」
6月18日「シンボルツリー」
6月5日「擁壁のある土地」
4月11日「リビング学習」
2月27日「照明計画」
2月14日「屋根裏部屋」
2月1日「アウトドアリビング」
1月4日「土間収納」
12月6日「キッチン・パントリー」

■■1月6日『Best of Houzz 2022』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

■6月11日『homify』の特集記事に「R Grey」掲載
■1月8日『homify』の特集記事に「光庭の家」掲載
■1月7日『homify』の特集記事に「白馬の山小屋」掲載

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親離れ、15年‐1730‐

 久し振りの休みなので、子供達に「一緒に出掛けようよ」と声を掛けたのですが、兄、妹ともつれない返事。

 考えてみれば、私も高校になって親と遊びに行ったことはないので、当たり前と言えば当たり前です。

 娘は中一なので、もう少し遊んでくれるのかなと思っていたのですが、どうやら親離れの時がやってきたようです。

 では夫婦で出掛ければ、という話にもなりますが、まだ食事を全て自分で用意できる訳ではなく……

 ということで、ひとりで1ヵ月振りにやってきました。

 連休ということもあって、池原ダムもかなり賑わっています。

 天気も雲一つない快晴です。

 この景色を見るだけでも来る価値があると思うのですが、ちょっと押しつけすぎたかもしれません。

 釣りだけでなく、鈴虫の鳴き声をききながら寝るこのバンガローも、簡素ではありますが私は大好きです。

 今この日記もここで書いていますし、たてこんでいるときはここで仕事もします。

 ダムサイト下にあるスポーツ公園村の付帯施設なのですが、それを見下ろす景色もなかなかのものです。

 風の谷を見下ろしているような気分にもなるのです。

 私は物づくりが好きで今の仕事を選んだのですが、朝昼晩のメニューを考え料理するのも好きなのだと思います。

 手間は掛けませんが、自分の好きなツマミをつくるのでひとりでも十分に楽しいものです。

 釣りの方は、そろそろ秋のタフシーンズンの入り口のようで、このくらいが精いっぱいでした。

 ボートのガソリンを買いにいつものスタンドに寄ると、沢山のライダーが引っ切り無しに給油に立ち寄ります。

 店主さんに「今日は大繁盛じゃない」と軽口をたたくと「この季節は晴れると、バイクが多いんです」と。

 車で走っていても気持ちよいので、バイクなら尚更でしょう。

 道端には彼岸花。

 彼岸の中日は明日だったはずですが、本当に良い季節です。

 シャワーを浴びにいくとヤモリがいました。

 決して私も好きではありませんが、都会にいると見れないものでもあります。

 2005年に子供が生まれてからは、できるだけ色々なものを見て欲しいし、色々な場所に連れて行きたいと思い、何とか休みを捻出しては、躍起になって出掛けていました。

 子供が行きたい場所で、自分も行きたいと思えるところは、ほぼ全て行ったと思います。

 親離れという文字を見ると、寂しくないと言えば嘘になりますが、「○○へ行こうか?」とか「□□はどう?」と、行先を探さなくてもよいと考えると、少し気が楽にもなります。

 その役割もそろそろ終わりのようです。我が家の場合は15年でした。

 子が親離れするなら、親も子離れしなければなりません。

 無関心でいる訳でなく、期待し、応援する。

 そんな神職のようなことを私ができるのかは疑問です。しかしその時はやってきたようです。

■■■9月11日発売『リフォームデザイン2020』「回遊できる家」掲載
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【News】
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に巻頭インタビュー掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

心のサスペンションが違う‐1520‐

 この夏、2人目のオープンデスク生も奮闘中。

 今日も出社で、明日のプレゼンテーションへ向けて最後の追い込みなのです。

 道端には彼岸花。

 見上げればうろこ雲。

 彼岸の中日を過ぎ、まさしく秋真っただ中。本当に過ごしやすい気候になりました。

 酷暑の夏が思い出せない程で、人とは本当に忘れやすい生き物です。

 先週末、東梅田のキリンケラーヤマトで食事会がありました。

 キリンの名を冠しただけに、ビールにこだわったお店とのこと。

 学生時代から何度も前を通っていますが、入るのは初めてです。

 普段はスーパードライしか飲まないので、たまには苦味の効いたビールもよいもの。

 カニサラダが名物だそうで、確かにツマミになるくらいしっかりしたお味でした。

 こちら、伊勢丹で最も売れるタオル「カルメンタオル」をつくっている会社、I.S.T.の社長です。

 実はその誕生日会でした。本来、社長紹介用に撮った写真ではないのであしからず。

「セブンドリーマーズ」の阪根のお姉さんなのです。

 セブンドリーマーズは、全自動衣類折りたたみ機、ランドロイドで世間の注目を集めます。

 ランドロイドに私は関わっていませんが、ゴルフシャフト部門の店舗は、芝公園梅田と2店舗をデザインさせて貰いました。

 そのお姉さんの会社がI.S.T.ですが、これがまた凄い。

 姉弟のお父様が、1983年に創業

 フッソ加工の技術、ガラスを繊維として織る技術等に優れ、燃えない生地は、確か新幹線のカーテン、ロケットの内部にも使われていたはずです。

 1983年といえば私は中学1年生です。中学2年だったか、友人だった阪根の家に遊びに行きました。

 私の実家と比べると上品な住宅ではありましたが、決して豪邸ではありませんでした。

 セブンドリーマーズの母体となったスーパーレンジン工業も、元はグループ会社だったことを考えると、一代でこれだけの企業を育て上げた手腕は、並大抵ではありません。
 
 現在は会長となったお父様は、技術者からのスタートです。

 このあたりは、私が尊敬する京セラ名誉会長の稲盛和夫さんと共通するところも感じます。

 お会いしたことは3、4度だと思いますが、一度、スキーへ連れていってもらいました。背が高く、常にニコニコとしている印象しかありません。

 私は友人知人の間では、多少気が短いことになっています。

 学生時代は喧嘩もしましたし、時々熱くなって討論するからだと思います。

 しかし、私は基本的には楽しいのが好きだし、平和主義者です。今までの人生で、自ら人を挑発したことはありません。

 あくまでも私の言い分ですが、なにかしら吹っ掛けられたことに対してなのです。

 討論や議論が何を指すのかは難しいところです。

 自分の主義主張が、他人と違っていることは全く問題ありません。ただ、否定されるとやはり嬉しくはありません。いつも心の中にあるコンパスと相談し、全ての決断を下してきたつもりですから。

 しかし、例えば阪根のお父様なら、笑って済ませるような気がします。

 サスペンションの能力が違うのだろうと想像するのです。

 車なら、能力の高いものを買えばよいのですが、自分を乗り換える訳にはいきません。

 鍛えるには、悪路を好んで走るしかないような気がします。ということは、まだまだ苦労が足りないだけか……

 成長、進歩と言うけれど、勿論そんな簡単なはずはありません。しかし、する人はするのです。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm

「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

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【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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