seven dreamers shibakouen tokyo– 芝公園発、黒のラボ –
seven dreamers
– プロローグ –
スーパーレジン工業は、FRP(繊維強化プラスチック)成型のパイオニアである。2010年、日本に帰還した惑星探査機「はやぶさ」にも部品を供給している。 http://www.super-resin.co.jp/
中でも、炭素(カーボン)繊維を用いたものをCFRPと言うが、宇宙、国防機器に関わることで高い技術力を培ってきた。それらを用い、宇宙品質のゴルフシャフトを供給する。その為に立ち上げられたのが『seven dreamers』である。
個々のゴルファーによって、スイングスピード、軌道、手首の使い方などは千差万別。あらゆる角度からスイングを解析し、最適なシャフトの剛性、しなり、ねじれ剛性まで設計する。
唯一無二の性能を持ち、かつ宝石のように美しいゴルフシャフトを、フルオーダーメードで製造し、ゴルファーへ届けようという計画だ。
後に全自動衣類折りたたみ機 「ランドロイド」、快眠サポートグッズ「ナステント」なども発表された。
shibakouen Tokyo
– 芝公園発、黒のラボ –
芝公園ラボは『seven dreamers』の研究所としての役割を担っている。
平面が直角三角形となっており、エントランスからすぐに接客スペース、直角部分に大きな試打スペースを設けた。ここが最新鋭の測定機器を用い、ユーザーのスイングを解析する、このラボの心臓部にあたる。
計画が始まった当初「測定できないものは作れない」という技術者の言葉が印象に残っている。宇宙では最高精度の「ゼロ膨張」が求められるそうだ。
10のマイナス8乗/Kの精度が求められるが、測定できない限り達成は証明できない。科学を突き詰めて行くと、禅問答のような世界が待っていた。
2階には本社があり、そのレセプションエリアとしての機能も併せ持っている。階段は最高精度のCFRPで製作された。
天井は全て取り払い、出来る限り構造体を現した。接客スペースは麻とモルタルの床。店内も、ペンキ、コンクリートで仕上げられている。カラーはCFRPの黒に統一した。
研究所に過度な装飾は要らない。不要なものをそぎ落とし、タフでクリエイティブな空間を求めた。
Data
店名 | 『seven dreamers』 |
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所在地 | 東京都港区芝3-14-4 NB三田ビル 1、2F |
竣工 | 2014年1月竣工 ※現存せず |
1階床面積 | 90.78 ㎡(27.5坪) |
平面図
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