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このクリニックを、必ず大繁盛クリニックにする‐2172‐

12月に入り、それらしい気温になってきました。

先月末、「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」の江口さんから、開業計画打ち上げのお誘いがありました。

北新地の北の玄関口はHAT BOYビル。

その脇を抜け、東口女坂筋を南に。

本通を東へ。

「粋魚 むらばやし」

先に来られており、早速乾杯でスタートしました。

屋号の通り、魚にこだわったコース料理です。

お造りは勿論でしたが、イセエビの小鍋が素晴らしかったです。

限りなくレアに近いイセエビの弾力と、しっかりとした出汁が絶品でした。

店の方に、その感激を伝えると「さっきまで活きていましたから」と。

火の通りが最小限なのがよく分かりました。

関西はやはり鯛。

煮汁は甘めです。

アナゴ、銀杏と、小皿も冴えていました。

締めは、土鍋で炊いた卵かけご飯。

黄身と煮魚の煮汁をかけて頂きます。

なかなか予約が取れず、1ヵ月前から取ってくれていたことが納得できました。

最後に、おこげはバリバリとスナックのように。

江口さんが豪快に割り分けてくれました。この方、何でも行動が早いのです。

美味しい料理に会話も弾み、至福の時間でしたが、本当に嬉しかったのは、クリニックの出だしが順調だったことです。

初日に10名程が来て下さったことは聞いていましたが、その後は何も聞いていませんでした。

しかし、お誘いがあるということは、吉兆だとは思っていたのです。

クリニックの設計・監理を何軒も経験させて貰いましたが、「内科系」の開業は、スタート時が本当に厳しいのです。

お父様から引き継いだケース等は別ですが、縁もゆかりも無い土地での開業を、「落下傘開業」と言ったりします。

文字通り、全く知らない地にいきなり降下し、すぐに本気の戦いが始まるのです。

この場合は、「内科系」以外でもかなり厳しく、多くの院長は「開業1年目のことだけは思い出したくない」と言います。

ナース、スタッフの方々も当然慣れておらず、オペレーションにも戸惑いがあるでしょう。

何より、院長はクリニックや医療機器に対する大きな投資をした上に、出だしの半年からから1年は、自己資金を持ち出しながらの運営になることが多いのです。

そういったことを見聞きしていたので、出だしから地域の方が訪れてくれるよう、出来ることは何でもしようと思っていました。

院長の江口さんが「Youtubeを見てきました、っていってくれる人が結構いるんですよ」と言ってくれました。

6回に渡って、【ゲンバ日記チャンネル】をUPしたのもそのためです。

しかし、一番効果があったのは、江口さんの話だと思います。

患者さんでなくても、元気な時から遊びに来て欲しい。

そのために、自分のコレクションであるコミックや、寄贈で13m以上もある本棚を一杯にしたい。

また受験勉強をできるカウンターを設置するという考えは、私の想像にも全く無いものでした。

それを私の口からでなく、江口さんに語って欲しかったのです。

膵臓がん・胆道がんを発見するエキスパートであり、内視鏡、超音波内視鏡の技術にも優れている。師長さん、技師さんも、長らくタッグを組んできた、熟練の方たちです。

知識、技術だけでなく、何と言ってもまず江口さんが元気なのです。

私は「えぐちずっと元気クリニック」という名前をずっと推していたくらいですから。

言い方が失礼かもしれませんが、このソフトがあって繁盛しなければ、ハードに問題があるとしか考えられないと思っていました。

コンセプトをダイレクトに表現したクリニックを実現し、少しでも早く地域の皆さんに知って貰えたら、必ず支持されると信じていたのです。

開業が9月17日(火)の一粒万倍日にこだわった通り、すでに何倍もの結果が出ています。

江口さんは「守谷さんは、建築家というよりプロデューサーみたいな役割ですもんね」と言ってくれました。

それを分かってくれるので、頑張り甲斐もあるのです。

ダイレクトに言えば、建築家でこういった類の発信をしている人は、そういないと思います。

恥ずかしくもありますし、かなりの時間も掛かります。しかし、それも全ては、できるだけ早く、クリニックを知って貰うためなのです。

一度、足さえ運んで貰えれば、確実にファンになってくれるはず。

そうなれば、それを知った本気のドクターがまたオファーを下さるので、ひいては自分のためでもあります。

一日に200人くらいが来て下さるクリニックに、あっという間になると想像しています。

物づくりが好きでこの仕事をしていますが、職能を活かし、誰かの役に立てる真剣勝負はもっと好きです。

住宅、クリニック、オフィスに関わらず、そんな機会の積み重ねこそが、私の仕事人生なのです。

■■■9月17日(火)「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」開業■■■

■8月30日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋<リノベーション>」掲載

■2月14日『Best of Houzz 2024サービス賞』受賞

■1月29日発売『日本一わかりやすい 一戸建ての選び方がわかる本2024-25』「回遊できる家」掲載

店主骨折のため暫く休みます‐2123‐

水曜日に、「下北山村の古民家〈リノベーション〉」の【ゲンバ日記チャンネル】を配信しました。

リノベーションは新築とは違った面白さがあるので是非ご覧ください。

昨日は宵の口から梅田へ。

数少ない同業の友人と、4年振りに飲むことになりました。

彼は大のビール好きで、大概はここになります。

お初天神通りに昔あった古い店はクローズしたままなので、ミュンヘン曽根崎店になりました。

ツマミは名物のから揚げですが、もっと言えばこれしか頼ませて貰えません。

「サラダは家で食べたらいいやん」と。

そのくらい、美味しくビールを飲むのにこだわっているのです。

4年振りなので、建築のこと、家族のことなどを話していると、あっという間に閉店時間。

すぐ近くにあるショットバーに移動しました。

SINCE1987とあったので、37年続いている老舗です。

とにかく立地が良いのは強みでしょう。

更に話し込んでいると、あっという間に終電の時間となり、お開きになりました。

折角、夜の梅田に出てきたので、知合いの店に顔を出そうかなと北新地へ。

新地本通りにも活気が戻っており、何だかほっとします。

南のはずれまでやってきました。

ですが、いつもと違う感じ……

「店主骨折のため 暫くの間休みます」

少し長引きますともありました。

運動神経が良い男なのですが、何があったのでしょうか。

休みなら仕方ありません。

滅多にラーメンは食べませんが、すっと帰るのも何なので天一のこってりを。

深夜料金をプラスすると千円オーバーでした。

最近の物価高を体感して帰ってきたのです。

先の友人も、ほぼ1人で働いていますし、ショットバーのマスターも同じです。私も2年程スタッフを雇用できておらず、全く他人事ではありません。

もし右手を骨折したら、とても現行プロジェクトを滞りなく進めることはできません。怪我、病気には本当に気を付けなければと思い知らされます。

ですが、何か楽しみがないと頑張りが効かないものです。

友人はビール、マスターは旅、私はビールとワインと旅かな。かなり欲張っていますが。

久しぶりに夜の街を歩きましたが、梅雨前の夜風が気持ちの良い夜でした。


■■■2月14日『Best of Houzz 2024サービス賞』受賞

■■■1月29日発売『日本一わかりやすい 一戸建ての選び方がわかる本2024-25』「回遊できる家」掲載

■■8月1日プールのある「ささき整形外科 デイケアセンター」オープン

10月27日『houzz』の特集記事
「滋賀の家」掲載

10月11日『homify』の特集記事
「白馬の山小屋<リノベーション>」掲載

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ちょっとクセになりそう、ビルボードライブ‐2035‐

■■■プールのある「ささき整形外科 デイケアセンター」8月1日オープン ■■■

先週のことですが、ビルボードライブ大阪へ行ってきました。

ライブ自体が2011年のイーグルス以来。

ビルボードライブ大阪 は初めてですが、思っていたよりコンパクトでいい感じです。

ライブレストランというコンセプトも、もうひとつ分かっていませんでした。

要は、食事をしながらライブを楽しむ場所。

公演が始まるまで、食事もお酒も楽しませてもらいましたが、どちらも想像以上に美味しかったです。

ご縁あって『H ZETTRIO 』のライブに招待して頂きました。

招待席はステージのすぐ横。見やすいということはありませんが、すぐ近くで迫力満点です。

インストロメンタルのJazzピアノトリオですが、何の前知識がなくても十分楽しませてくれました。

特にピアノのH ZETT Mさんは、力量十分の上にサービス精神もマックス。

笑いあり、クイーンの「We Will Rock You」もあったりで、21時から22時までのステージはあっという間でした。

チケットは購入するなら7千円から8千円弱。とても楽しかったのです。

久し振りに夜の梅田に出てきたので、ちょっと友人の店まで。

北新地も久し振りに通りますが、やはり人は少な目な感じです。

北新地の南の外れまでやってきました。

マスターに聞くと、昨年末以来でした。

ここに店を出して、20年くらいは経っているでしょうか。

その夜の1番目の店はかなり賑わっていますが、2軒目、3軒目に行くバーや、女の子の居る店等は、まだまだ人足が戻っていないそうです。

1杯目、2杯目くらいまでは決めていますが、あとはお勧めを貰いました。

こちらのウィスキーはとても美味しかった。

大学1年からなので、30年以上の付き合いになります。

ライブのこと、仕事のこと、子供のこと、観てくれたというテレビのこと……四方山話をしているうちに、あっという間に2、3時間が過ぎていました。

その後、マスターの中高時代の友人が来店したり、更にもう一組来店があったので、そこで帰ることにしました。

ラーメンでも食べて帰るかと探しましたが、一軒も空いておらず。

かなり深い時間ではありましたが、このあたりも、何とも寂しい限りでした。

夏季休暇の間で、唯一休みらしいイベントはこの日だけ。十分に夜の街遊びを楽しみました。

特に初体験のビルボードライブ大阪は、想像以上に良かったです。

アーティストによって違いますが、30代ならちょっと高いと思う金額ですが、金額的にも手頃な感じ。

USJの入場料と同じくらいなら、私はこちらを選ぶでしょうか。

何より、ライブ時間が1時間なのと、うるさ過ぎないのが良かったです。

50歳を過ぎて、ちょっとクセになりそうなのです。

■■■4月6日 『かんさい情報ネットten.』 浅越ゴエさんのコーナー に出演

■ 『ESSE-online』にコラム連載

10月11日「テレワーク時代の間取り」
9月18日「冷蔵庫の位置」

■11月28日『homify』の特集記事に「回遊できる家<リノベーション>」掲載
■11月17日『homify』の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載

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開催か、延期か‐1931‐

2004年、アテネオリンピックの年から、中学・高校の同窓会の世話役をしています。

お盆期間に、その世話役会がありました。

会場へ向かうために梅田の地下街を歩いていると、沢山のヒマワリが飾られています。

「よく出来ているなぁ」と通り過ぎようとすると、水やりをしている人がいます。

聞くと本物だそう。

宣言の無いお盆。

第7波のピーク。

2つの基準が皆を悩ませました。

商業施設側も、本当に難しいところでしょう。

BIG MAN前を通ってみると、やや少な目な感じ。

そのまま紀伊国屋書店の西を抜けて、北向き地蔵のある地藏横丁へ。

こちらの通りは人出もまばらでした。

阪急梅田駅の西側をさらに北へ歩きます。

DDハウス までやってきました。

会場は感染対策がしっかりなされている、DDハウス横のがんこ梅田本店です。

5人の世話役と、1人の同級生が集まったのですが、議題は2020年の年末から延期している同窓会開催の可否です。

開催日時をオリンピックイヤーの12月30日と決めたのは、誰もが覚えやすいからです。

しかし、2020年の東京オリンピックは2021年に延期。状況は微妙で、2021年末も延期としました。

この年末の開催も視野に入れていましたが、最終的にはパリオリンピックの2024年末まで延期することにしました。

新型とはもう思えないコロナですが、感染者数は過去最多。

しかし、高齢者以外は重症化のリスクもそこまで高くないとも言われます。それでも3、4ヵ月毎に波がやってきます。

しっかり対策をし、少人数での会食はよいと思いますが、パブリックな会は、もう少し機運が高まってからにしようという結論になりました。

1次会終わりで、北新地まで歩いてきました。

21時頃でしたが、人出の少なさはこちらのほうが顕著。

北新地のはずれにある、大学時代の同級生の店に、久し振りにやってきました。

先客も4人あり、同級生のマスターも絶口調で、まずは一安心。

ひとしきり話した後、ラーメンでも食べて帰るかと新御堂筋まで出ました。

しかし営業している店は全く無し。ここまで夜の街が変わっていることを目の当たりにし、かなり衝撃を受けました。

がんこ梅田本店もほぼ貸し切り状態でした。

「マスクイケメン」とか「マスク美人」なることばも生まれています。

会計をしてくれたのは、女将さん的なマスク美人。(マスク無しでも美しいのだと思いますが)

「こんなにお客さんが少ないお盆は……」という言葉と、生え際に見える白いものに、疲弊と悲哀を感じたのです。

本当に延期で良かったのか……

感染症研究者でも政治家でもない私に答えはありません。

ただ、年末数カ月前に結論を出すなら「否」としか言えない消去法です。

2年半前は、蓼科へスキーに行きました。

コロナを気にせずに出掛けた、最後の家族旅行だったと思います。

今から2半後、どんな世の中になっているのでしょう。

マスクなしで話し、笑える世の中になると信じて、もう少し我慢します。

■■5月13日『住まいの設計6月号』「おいでよ House」掲載

■6月16日 『ESSE-online』「おいでよ House」掲載

■ 『ESSE-online』にコラム連載

6月18日「シンボルツリー」
6月5日「擁壁のある土地」
4月11日「リビング学習」
2月27日「照明計画」
2月14日「屋根裏部屋」
2月1日「アウトドアリビング」
1月4日「土間収納」
12月6日「キッチン・パントリー」

■■1月6日『Best of Houzz 2022』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

■6月11日『homify』の特集記事に「R Grey」掲載
■1月8日『homify』の特集記事に「光庭の家」掲載
■1月7日『homify』の特集記事に「白馬の山小屋」掲載

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記
『 建築家・守谷昌紀TV』

人は酒をつくった‐1841‐

先週土曜日は、何とか撮影を終えたと書きました。

日中は、はぼ快晴。

ぎりぎりの夕立ちをかわし。

何とか撮影完了。

丸一日拘束してしまったクライアントにお礼を言って、近くの駅に向かったのです。

その途中、「立ち呑み」の看板が見えました。

緊急事態宣言が解除され、段階的にではありますが、酒類の提供が開始されました。

ちらとのぞいてみると、数人のお客さんが楽し気に飲んでいるようです。

私も「ちょっと一杯」とはしておれず、そのまま電車に乗ったのです。

梅田での乗り継ぎ時、「立ち食いそば」はどうなってるんだろうとのぞいてみました。

どうやら通常営業のようです。


人も少ないし、こちらの「ちょっと一杯」なら良いだろうと、久し振りに外食しました。

ここは通学路だったので、中学生の頃から来ています。

早くて安いので、移動の途中にはもってこいなのです。

更に、その奥にある洋食店にもよくきました。

予備校生の頃によく来たのですが、当時はAランチが550円くらいだったと思います。

現在は750円になっていました。

どうせなら、こっちでも良かったかなと思いながら、懐かしの「新梅田食堂街」を抜けました。

阪急百貨店前のコンコースもそこそこの人出。

くるりと90度回って東へ抜ければ、沢山の飲食店が軒を連ねます。

大学時代の友人が、北新地のはずれでショットバーをしているのですが、もう3年近く行っていないはずです。

この状況で気にはなっていたのですが、共通の友人が電話で話したと教えてくれました。

ひとりで切り盛りしている店ですから、時間短縮協力金がでているので全く問題ないそう。

もっと言えば、そちらの方が確実かもしれません。

しかし彼は「気持ちが病んでしまう」と言っていたそうです。

世間派話では、「働かずにいいよなあ」というものもあります。しかし、当の本人はそうは思っていないのです。

しかし、その鬱憤もようやく晴らせそう。徐々にではあると思いますが。

私も、タイミングをみて久し振りに訪れてみたいと思っています。

子供達に最も理解されないのがお酒です。「飲まなくても良いものを、なぜ飲むの」と。

『レ・ミゼラブル』で知られるフランスの文豪、ヴィクトル・ユーゴーは言いました。

神は水をつくった。人は酒をつくった。

また古代ギリシアの劇作家、アイキュロスはこう言いました。

青銅は形を写すもの。酒は心を写すもの。

そこまでの酒飲みだとは思いませんが、週半分ちょっとの晩酌は楽しみのひとつ。

格好をつけて言うなら、本を読みながら心を落ち着け、自分の心に向かい合うための時間です。

ただ、船を漕いでいる姿を見られてると滑稽でしかないようですが。

そばではないほうの「ちょっと一杯」はいつ頃解禁するべきか。

状況によりますが、年末くらいなら許されそうかなと想像しています。大阪が大阪らしさを取り戻すために。

【News】

■■■ 『建築家・守谷昌紀TV』を開設しました ■■■

■1月27日 『Best of Houzz 2021』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

今夜、どこかのバーで‐1492‐

 今朝の7時58分は、庭に向かって瞑想していました。

 「何がガサガサいってるんだろ」位の感じでしたが、目を開けると妻が結構驚いており、子供の顔だけ確認しに行きました。

 私の家はそこまで揺れませんでしたが、府内には亡くなった人もおられます。いつも心の準備だけは怠らないようにと思います。

 娘に「神様が、時々『こらっ!』て怒りはるんやわ」と軽口を言うと、「私なにか悪いことした?」と。

 いい答えです。

 先週の金曜日、中学・高校の先輩から声を掛けて頂き、西天満のお店へ。

 20期以上離れた先輩方で、元百貨店の取締役、また百貨店の顧問と錚々たるお顔ぶれ。

 そんな先輩と気軽に話せるだけでも、高槻高校へ行った甲斐があるというもの。

 こちらのお店、おでんが名物とのことでしたが、それは勿論のこと、お造り、和牛網焼きと絶品でした。

 その後、北新地のお店も2軒程お供させて頂きました。

 飲みながら話をするのは大好きですが、時々新地へという余裕も正直なく。

 久し振りに歩いてみると、新しいデザインも結構見かけます。

 白い四角の重なりがマレービッチを思わせるファサード。清潔、かつアピール力もあり、好感がもてます。

 先輩方と別れたあと、最後に友人の店へも寄ってきました。

 北新地の外れにある雑居ビルの1階。

 ちらとのぞくとほぼ満席。何故かほっとします。

 「2年振りくらい」と言われてしまいました。

 定期的に顔をだす義務はありませんが、大学時代の友人なので、時々は気楽に話をしたいとも思います。

 まあ、彼にとっては仕事なので、気楽かどうかは分かりませんが。

 黒板に「レーズンバター」という文字を見つけ、なんだか久し振りに食べたくなりました。

 ここはショットバーですが、私は4軒目だったこともあり、「ワインってあるの?」と聞くと数本はあると。

 枝豆のペペロンチーノとレーズンバターで、朝方まで話をしていました。

 店も14年目に入ったそうで、みな頑張っているのです。

 3軒目のお店で、プロダクトデザイナーの喜多俊之さんの隣になりました。

 アクオス、カッシーナのチェア等、ニューヨーク近代美術館をはじめ、多くのミュージアムがその作品を所蔵しています。

 彼はこんなことを書いていました。

 いい空間を作るには人を呼ぶこと。呼べば整理をする。いらないものを捨て、欲しいものを奮発して買う。

 いいインテリアを集めればいい空間を作れるのではない。人を集めるのがいい空間を作る。

 とてもてにこやかな紳士でした。

 そんなトップランナーに私が言うのも僭越ですが、ここまでの哲学をもって物創りをし、良くないものが出来ようがないと思います。

 物は誰かの幸せの為にあります。この視点が、大きな分岐点だと思うのです。

 『今夜、すべてのバーで』は故・中島らもの書いた小説です。

 アルコール依存症の話で、確か読んだはずなのですが詳細までは思い出せず。
 
 しかし、スケールの大きなタイトルです。

 今夜、どこかのバーで、素敵な出会いがあるかもしれません。

 いつかそんな時間を持てるようになれるのか……

 しかし神様は「お前にはまだ早い」とお考えのようで、当分は遮二無二働くしかなさそうです。
 
■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

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