タグ別アーカイブ: ささき整形外科クリニック

絶妙、ケユカ‐2231‐

今日17時頃、兵庫県の太子町を出ました。

地域のために、リハビリ棟を増築「ささき整形外科クリニック」の定例会議でした。

ようやく足場が取れたので、また【ゲンバ日記チャンネル】もUPしたいと思います。

大阪駅まで戻ってきたのは19時半でした。

夏至を過ぎたばかりなので、まだ日が残っています。

グランフロント前の喧騒とは、全く違う景色の地下1階です。

緑のくまが見えています。

地上から、地下へ水が流れる景色は、目にも涼やか。

しかし実際は、湿気十分の熱風が吹き下ろしてきます。

景色と熱風のコントラストが、より体感温度を上げるのです。

今日も本当に暑い一日でした。

その脇にあるケユカ。

建築金物のメーカー、カワジュンが立ち上げたブランドだそうです。

カワジュンは、インターホンを隠すカバーをよく使っています。

レバーハンドルや、戸当たり金物もセンスがよいなと思っていました。

妻が評判を聞きつけて、買い物するのに付きあったのですが、ついこのマグカップを買ってしまいました。

合せて、このボトルも。どちらも990円です。

非常に使い勝手がよいのです。

まず、汚れるとやっかいなパッキン類を、最小にする努力を感じます。

取り外しもしやすく、かつ密着するギリギリを狙っているのも伝わってきます。

こういった生活雑貨は、無印良品という先駆者であり大巨人がいます。

多くのブランドがそうであるように、意識しない訳にはいきません。それは、ケユカからも感じましたが、合わせてオリジナリティも感じたのです。

蓋付きマグカップやボトルに関しては、ホームセンターなどで売っている2、3千円くらいの物を買ってみたのですが、しっくりきていませんでした。

その点でも、絶妙な値段設定だと思います。

何より、思わず手にとってしまった一番の理由は、フォルムと色だと思います。

そこを徹底せずに、良いものが生まれてくることはないと思います。

このタイプのグレーは本当に繊細で、赤味と黄色味の配分で、すぐに品を失ってしまうのです。

今回の満足で、ケユカに対する私のブランド価値は大きく上がりました。

と言うか、すでにファンになっているのだと思います。

1号店は2000年とありました。

すでに四半世紀の実績があるにも関らず、全く接点がなく失礼しました。

これからは注視していきたいと思います。

■■■2月12日(水)大阪市中央区上町1-24-6に移転しました
「上町のアトリエ付き住宅〈リノベーション〉」
電話、faxは変更ありません■■■

■9月17日(火)「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」開業■

■8月30日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋<リノベーション>」掲載■



物、移動、風景、街、そして人‐2227‐

今日は朝から地域のために、リハビリ棟を増築「ささき整形外科クリニック」の現場へ行ってきました。

JR大阪駅から新快速に乗る際、山側に座るか、海側に座るかは大問題です。

山側の席からは、六甲の山並みが楽しめます。

駅越しの景色もそれぞれ特徴があるものです。

一方、海側の魅力は、やはり海。

須磨あたりから明石海峡を越えたあたりまでが見所です。

それで、晴れた日はどちらに座るか、かなり迷うのです。

加古川の手前、稲美あたりは文字通り美しい田んぼが広がります。

海側に「いなみため池ミュージアム」という看板が見えています。

東播磨らしい景色を楽しめるのです。

現場のある太子町は、西播磨に属します。

このあたりも平野の広い穏かな景色が広がっています。

左の「ささき整形外科クリニック」は私の設計ではありませんが、右の「ささき整形外科デイケアセンター」は私の設計です。

「ささき整形外科クリニック」のリハビリスペースが足りなくなり、院長は増築を考え始めたのですが、その計画を任せて貰ったのです。

フルリノベーションはかなりの数を経験しましたが、これだけ本格的な増築は初めてでした。

なかなか、歯ごたえ十分の計画ですが、間もなく足場がとれるところまでやってきました。

院長からは、リハビリスペースの拡張と共に、スタッフの皆さんがリラックスできる空間を作りたいという要望もありました。

近隣に高い建物がないので、増築棟の3階、4階からの景色はなかなかのもの。

4階の外部空間や、3階のカフェのような空間を楽しんで貰えたらと思っています。

完成すれば、「ささき整形外科村」と言えるようなエリアになります。

今年に入ってからも、色々な場所で、様々な計画の相談がありました。

物、移動、風景、街。

私の好きなものです。

ここに人を加えると、建築設計の仕事そのものと言ってよいかもしれません。

全てが実現するかは別としても、色々な場所で様々な計画を相談して貰えることは、建築家冥利につきます。

その計画を思い描いている時が、私の人生の中で最もワクワクする時間なのだと思います。

■■■2月12日(水)大阪市中央区上町1-24-6に移転しました
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関西万博<後編>ガンダムで締め‐2225‐

日曜日にはじめて訪れた、関西万博の後編です。

ほとんど予備知識無しにいったので、気になった建築をピックアップしてみます。

日本館はいい感じですが、ややさっぱりしているなあと思っていたら、日建設計の設計でした。

ただ、デザイナーの佐藤ナオキのプロデュースでした。

万博らしい建築だなと思ったのはシャインハット。

伊東豊雄でした。

1970年の万博を意識したとありましたが、確かにクラッシックな感じがします。

東ゲートから入ると、大屋根リングをくぐると正面に見えてくるのが、左からフランス館とアメリカ館。

それぞれ、大国の威信をかけ、有名建築家の仕事ですがそこまでのインパクトは無かったでしょうか。

すぐ近くにある、マレーシア館は隈研吾だろうなと思ったらその通りでした。

永山裕子が2つのパビリオンを設計していて凄いと書きましたが、隈研吾に至っては4つを担当していました。

その数字を見ても、彼が現時点で日本のトップ建築家であることは間違いありません。

ただ、レジェンドも黙っていません。

飯田グループホールディングス✕大阪公立大学のパビリオンは高松伸の設計です。

今回、安藤忠雄の作品がないなか、76歳での担当は流石です。

西ゲート近くにはミャクミャクとよしもと館。

そしてパソナグループ館。

らしさがでていて、良かったと思います。

アイデア賞はタイ館でしょうか。

半分だけで全部とは笑ってしまいました。

夕方になり列が短くなってきたので、少し並んで入れそうなパビリオンに入ってみました。

ロシアとイランに挟まれ、天然資源に恵まれた国です。

アゼルバイジャン館はスイスの設計事務所ベルプラット・パートナー。

内部は、360度スクリーンに写される映像ショーがメインです。

続けて、会期中に完成したインド館へ。

かなり混んでいましたが、入れたのをよしとしなければなりません。

少し後には、再び入場制限をしてましたから。

ただ、並んで入るほどでは……

この情報化社会です。面白いところが、簡単に空くことはないはずです。

西ゲート近くには、実物大ガンダムが。

目が光り、胸から煙をだす姿をみるだけで満足です。

一日歩き回ったので、ドローンショーはパスして帰ることにしました。

天気は雨が降ったりもしましたが、最後は夕焼けに。

この日の入場者数は12万6千人。収支ラインは約15万人とのことですが、これくらいが目一杯ではと思いました。

残念ながら、パビリン内部に入れたのは数えるほどでしたが、大屋根リングとガンダムはよかったです。


建築設計を生業とするものとして、1970年の万博の年に生まれ、55年後に向かえたこの地元開催で、全く関われなかったことに悔しさはありますが、おおいに刺激を受けました。

私にとっての関西万博はこれで終わり。

日常に戻って頑張っています。

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