競り⇒販売、これは本物の産直「深日漁港」‐2324‐

日曜日は少し遠出して大阪府南端の岬町へ。

国道26号線を南下し、岬中学校前で右折しました。
海に出ると一気に視界が開けます。

海の先に見えているのは関空です。

反対の和歌山側を見ると、多奈川第二発電所跡の先には、淡路島の洲本あたりが見えています。

中学生の頃、このあたりにはよく釣りに来ていました。

当時、関空は無く、多奈川第二発電所はもうもうと煙を上げていた時代です。

冬の間は、その温排水に集まるカレイを狙っていたのです。
中学生ながら、なかなかのサイズを釣り上げたことを覚えています。

万葉集にある一首の歌碑が立っています。

奈良時代から、風光明媚な所だったことがうかがい知れます。

そのまま海沿いの道を南下し、深日漁港にやってきました。

更に南にある深日港と違って、純然たる漁港という感じ。

こういった小振りな港は大好きです。

深日漁協の建物前に徐々に人が集まってきました。

漁に出た日は15時から魚市が開かれるのです。

15時丁度に、「競り」が始まりました。

競り人のいる台に、魚を見て買い付け人が値札を置いていきます。

競り落とされた魚が、漁協の正面にある店にどんどん運ばれてきます。

すぐに〆られ、その場で販売が始まるのです。

来る前に電話してみたのですが、「16時までには終わっていることが多いので、早めがいいと思いますよ」と。

この日は豊漁だったのか、15時半になってもせりが終わる気配は全くありませんでした。

しかも、タイやアコウ等、なかなかの大物も続々とやってきます。

大型のアコウは7500円でした。

2人でそれは贅沢なので、カレイを3枚で1500円。

マダコを1匹1500円で購入。

タコもその場で〆てくれました。


競り落とした魚をその場で販売。これこそが本物の産直です。
臨場感抜群で、かなり面白い空間でした。

若い頃は夏になると毎週海に行っていたので、タコもしょっちゅう捌いていました。

しかし、かなり久し振りで結構時間が掛かってしまいました。

右はさっと茹でたもの。左は生のタコ刺しです。

カレイは一番大きいものより、25cmくらいの2匹の方が火の通りがよかったです。

からっと美味しく揚がりました。

彩りのために、全く関係ありませんがオクラ。

大満足の深日漁港での3千円でした。

はじめに紹介した歌碑の横には、「吹飯浦」という案内板もありました。

先の歌も含めて、もう一首記されています。

順徳天皇

吹飯浦(ふけいうら)が転じて深日(ふけ)となったのでしょう。
鎌倉時代まで、鶴がいたことにも驚きます。

私の知る巨大な多奈川第二発電所は2020年に廃止され、もう跡形もありません。

そして大阪湾の中ほどには、大きな関空島が浮いています。

美しい景色を見ると誰もがセンチメンタルな気持ちになるのでしょうか。
万葉集の歌の現代語訳を見つけました。

時の風が吹く――吹飯の浜に出て神に命の無事を祈るのは、妻のためにこそ。

「妹」は「妻」を指すよう。古典とは何と難しいというか、奥深いというか……

ただ「深日漁港」の産直は本物でした。絶賛してお勧めします。

かなりコンパクトな空間だったので、繁盛しすぎないか心配しながら。

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