匠という仕事

 昨日、無事「天井から雨の降る家」が放送されました。

 時間が来れば放送は終わるのですが、今はほっとしています。

 関わった人の数、エネルギーを考えると、無事放送が第一義でした。また、改めてこの番組の認知度を実感します。

 昨晩から、感想やメッセージを本当に沢山頂きました。

 まずは、チャンスを貰ったクライアント、一緒に取組んでくれた市川工務店と各工事会社、そして番組に感謝したいと思います。

 完成後、対面する場面が放送にありましたが、その数日後、クライアントから電話がありました。

 「先日は撮影中だったのでろくにお礼も言えず……ほんとに喜んでます。日に何度も庭を眺めています」と。

  光、風、そしてイロハモミジ。自然をどれだけ建築の中に取込めるかは、建築の普遍的なテーマだと考えています。それぞれの建物は、私の考える解の一つに過ぎませんが、心から喜んで貰えたら、これ程嬉しい事はありません。

  普段クライアントには必ず「守谷」と名前で呼んで貰います。役職名などではなく。

  例えば私が、あるクライアントを「社長!」と呼ぶとします。何かそれでは、何か緊密な関係が築けない気がするからです。

  しかし今回、クライアントは私を「匠さん」と呼びます。ふと考えました。

  これは番組が長年、視聴者に夢を与え続けてきた結果なのだと。喜んで、匠という仕事を引き受ける事にしたのです。

  それもようやく一区切りがつき、今はこのプロジェクトに関われ、本当に良かったと思っています。しかしこれで、事務所の能力が劇的に伸びる訳ではありません。

 一日生きることは、一歩進むことでありたい
 -湯川秀樹-

 毎日、全場面を、全力で判断する。これだけが私にできる約束です。

 最後に、知人から最も多かった質問はこの2つでした。

Q 本当に依頼者は途中を見ていないの。
Ans. 見てません。

Q キャッチフレーズは?
Ans. 自分が決める訳ではないので、分らない。

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■■■『大改造!!劇的ビフォーアフター』■■■ 7月8日(日)「匠」として出演しました

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