3月下旬、ユキヤナギが咲きだしたなと思っていたら、あっという間に今日から4月。
新年度が始まりました。
今日が入学式なら何とか桜も持ちそうです。
会社の近くで、随分立派な建物を見つけました。
前川國男を連想させるレンガ色の建物は、平野区画整理記念会館とあります。
会社の近所なのですが、この道は通ったことが無かったよう。
中に入って尋ねてみると、区画整理事業が終わった際に残った予算で建てられたもので、簡単に言えば貸し部屋業をしていますと。
南面したホールは、この規模の吹き抜け。
開口部から、平野郷の模型がちらと見えており、それもあって入ってみたくなったのです。
ホールには所せましと展示があります。
脱穀機は数十年間に、この地域で実際に使われていたものだそう。
こちらは長原古墳群のコーナー。
実際に出土した子供用の棺です。
一番目を引いたのが近代の生活用品の展示群です。
まずは炭を入れて暖をとる炬燵。
足焙りは炬燵と同じ使い方でしょう。
火鏝は灰の中で熱し、布類のしわを伸ばす道具です。
こちらは炭火アイロンとあります。
明治頃のもので、中に炭を入れ、更にその下には水を入れて使用したのだそうです。
私が興味津々なのを見て、館の方が実際に開けてくれました。
2階も案内してくれたのですが、吹抜けに面する廊下にはこの立派な機織り機が置いてあります。
何故こんな場所に押しやられているのか尋ねてみました。以前は右下に見えるキューブ状の空間が展示室だったそうです。
しかし館の運営を考え、賃貸しすることになったということでした。
面白い展示が沢山ありましたが、日当りが良いので劣化するのでは、と危惧していると。経営が成り立ってこそ存続できる訳で、何となく微妙な気持ちで会社に戻ったのです。
日々のアイロン掛けを妻にやいやい言わなくて良いように、Yシャツは多めに買っています。
100年前の炭火アイロンと比べると断然性能は良いはずですが、それでも時間がない、時間がないと。
明治の女性はそんな事を言っていたのでしょうか。
多分言っていたのだと思います。で、男のほうはこう思っていたはずです。
「火鏝よりは随分便利になっただろうに」と。
もし、小声でもそんな事を言ったなら間違いなくこうなります。
「それなら自分でしなさいよ!」
それはそうです。この自由で平等な時代、女性がアイロンを掛けるという決まりはありません。
ですので、しっかり働いて沢山Yシャツを買います。間違っても「早くアイロンをかけてよ」と言わなくてよいように。
Yシャツ代、税金、子供の学費と、働き甲斐はおつりがくるくらいあります。
今年の標語は「絶対に下がらない」。2021年度は絶対に下がらない覚悟です。
■■■1月27日 『Best of Houzz 2021』を「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
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