タグ別アーカイブ: 池を望む家

疲れてしまった時、水面を‐2274‐

今日から12月に入りました。

誰もが同じだと思いますが、12月に入ると、急にするべきことが増えるのは何故でしょうか。

大阪城公園のイチョウは今が見頃。

濃い黄色が眩しいほどです。

公園の北西角に「大手前」という交差点があります。

正門である大手門の前なので大手前。

交差点の歩道橋から南を見ると、丁度真ん中あたりにあるのが、大手前高等学校です。

府立高校の雄といってよいでしょう。

歩道橋から反対の北を見ると、私立の追手門学院大手前中高等学校があります。

幕末までは追手門とも呼ばれていたことが関係しているようです。

西外堀が目の前に広がる景色は、このあたりの見所のひとつ。

どちらの学校も、誰もが羨むロケーションなのです。

約20年前、初期相談に来られたクライアントが、高校時代の経験を語ってくれました。

「疲れてしまった時、水面をずっと眺めていました。見ていていると落ち着いてくるんです」と。

そして、水面が見える土地を探してこられ、住宅を建てました。

それが「池を望む家」です。

リビングが、北側の池に向かって大きく張り出しています。

3方が天井までガラスになっており、視野は180度以上。

そこからの景色は素晴らしいものでした。

勉強家のご主人から、池を望みながら勉強できる机が欲しい、という要望も貰っていました。

1階廊下の突き当り、対岸の桜も愛でることができる勉強机をデザインしたのです。

水面を愛でる暮らしの素晴らしさを、教えて貰いました。

水は命の源です。
そして植物は、命を持続する酸素の源と言ってよいでしょう。

掘と色付いた樹々を眺めていると、私も心が落ち着いていくことが分かります。

建築家・出江寛は「建築とは哲学すること」と言いました。

約30年、クライアントと一緒に、私なりに哲学してきました。少しずつでも成長してきたと思いたいのです。

年末にかけて、更に色々な計画が動き出しました。

日々、その真価を問われますが、落ち着くべき時は、水面を見に行くのです。

■■■10月1日(水)『建築人 10月号』「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」
が掲載されました■■■

■9月28日(日)地域のために、リハビリ棟を増築「ささき整形外科クリニック」内覧会開催

■2月12日(水)大阪市中央区上町1-24-6に移転しました
「上町のアトリエ付き住宅〈リノベーション〉」
電話、faxは変更ありません■

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建築家・守谷昌紀TV

一生に一度、大阪ガス『住まう』‐1539‐

 10月の中旬、取材に立ち会ったことを書きました。

 大阪ガスの機関紙『住まう』のものでしたが、「中庭のある無垢な珪藻土の家」掲載の67号が届きました。

 読み物としても面白いですし、大阪ガス関係の施設で無料で配布しているので、良ければ手に取ってみて下さい。

 会社にも何冊か残っているので、ご希望の方にはお送りします。

 今回は、巻頭特集の8ページ。

 表紙をめくると大きく写真が2枚。やはり一番前は嬉しいものです。

 『住まう』にはこれまでに「池を望む家」「イタウバハウス」が掲載されたと書きました。

 大阪ガスのwebサイトには、44号以降の作品が掲載されています。

 この号から誌面のスタイルが変わったそうで、その巻頭特集の第1号が「池を望む家」だったのです。

 2010年の秋のことでした。

 webサイトでは最下に『CASE 1』として紹介されています。

 ちなみに「イタウバハウス」『CASE 33』。こちらは見開き1ページの中ほどのコーナーでした。

 『住まう』のスタイルが変わったのは、製作会社が変わったからでした。

 その1回目ということで、担当者も気合が入っており、非常に熱心だったことを覚えています。

 テレビの取材でロケハンは普通ですが、雑誌取材でロケハンをしたのはこの時以外に経験がありません。

 この方はカメラマンだったと思います。熱心に内部を見て回っていました。

 実は「池を望む家」は、撮影の天気に恵まれず、外観だけは晴れの日に撮りなおしています。

 しかし、このロケハンの日は素晴らしい天気でした。

 写真を見ていると外部の景色がよく分かり、この家の空間がよく伝わってきます。

 それで、10年振りに当社のサイトも何枚か写真を差し替えてみました。

 現在なら、天気が少しでも悪ければ、クライアントにも写真家にも延期をお願いします。

 負担が大きいのは分かっていますが、これらの機会は私達にとってはおそらく一生に一度。

 当時撮って貰っていた写真家は、「天気が少々悪くても、いい建築はいいから」と言っていました。

 現在撮って貰っている写真家も「曇りや雨の方が映える建築もありますよね」と言います。

 いずれも真理ですが、私が絶対晴れでないと駄目だと思った建物は、譲らないことにしました。

 もし「このくらいの天気なら撮ってしまいましょうよ」と言われたら、写真家を替える覚悟で延期をお願いします。

 当社にオファーをしてくれるクライアントも、おそらく一生に一度だという気持ちの方が殆どのはず。

 それを一番理解していないのは、概ねプロ側です。

 写真家にとって撮影は日常です。建築家にとって建築設計もまた然りですから。

 「いつもクライアントの気持ちだけを考えています」と言いたいのですが、そんな甘っちょろい言葉の何百倍も、お客さんは求めているはずなのです。

 もし、他の人よりクライアントに寄り添える方法があるとしたら、どれだけ後悔したかや、苦い経験をしたことがあるかに尽きる気がします。

 「十分にやったんだ」と言い聞かせることもできますが、それでは駄目なのです。

 「中庭のある無垢な珪藻土の家」も2度延期し、3度目の撮影でした。

 クライアントは、「もう一度あの撮影を、という気持ちには……」と。今回の誌面もその時の写真です。

 本当に正直な、愛すべき方でしたが、やはり一生に一度だったのです。

 多くのことは一生に一度の経験です。

 利休の言う「一期一会」は決して特別な場面を指すのではない気がするのです。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

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【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記<&lt;/a&lta</

建築家と一緒につくる家

 ハッピーマンデーで、なかなか馴染めないのが今日と体育の日でしょうか。

 とは言え、街で晴れ着姿を見ると、ふと頬が緩むものです。

 現在の日本で、最も和服が着られる日かもしれません。

 出来るならこの習慣は守り続けて欲しいと思います。自身が参加していない、少しの後悔も込めて……

 1月7日(金)、大阪ガスの住宅情報誌『住まうvol.44』が手元に届きました。

 「池を望む家」が「建築家と一緒につくる家」という特集の、巻頭9ページで紹介されています。

 昨年の10月、丸一日の撮影、取材を経て出来上がったものです。

 家づくりのきっかっけ、なぜ建築家と家を建てようと思ったか、なぜ私を指名してくれたか。

 要望はどんなものだったか、課題をどうやって乗り越えたかまで、クライアントと私にインタビューする形で構成されています。

 今回の写真は、建築写真家ではなく、情報誌などを専門にするカメラマンが撮影してくれました。

 その写真が、誌面にとても合っています。

 販売はなく、大阪ガスのショールーム「ディリバ」で配布しているそうです。良ければお問い合わせ下さい。

 当事務所にも、多めに届いたので、住所とお名前を教えて頂ければ郵送します。

 メディアに取り上げて貰うのは、本当に有難いことですが、取材スケジュールの調整、校正など骨の折れる部分もあります。しかし、出来上がった誌面を見るとやはり励みになります。クライアントが、これも記念になるからと言ってくれると更に嬉しいものです。

 今月は下旬に、もう一冊雑誌に掲載の予定。またここでお知らせします。

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