タグ別アーカイブ: 建築士試験

表紙、頂きました‐1729‐

 日の出の位置が、ほぼ真東になりました。

 週末には彼岸の入りを迎えます。

 日の出が遅くなるとともに、起床時刻も少し遅めになってしまいます。

 子供達には「早起きは3億円の得」と伝えているのですが、気持ちよく寝れているのでよしとしています。

 アルファブックスから9月11日に発売された『リフォームデザイン2020』「回遊できる家」が掲載されました。

 出版社から、3月にメールが届きました。

 「リフォーム設計デザイン」の本を発行します。

 商業施設(飲食、レストラン、物販、サービスなど)
 住宅(戸建、集合住宅、オフィス、宿泊施設など)

 これまでにないリフォームデザインの本になります。

 リノベーション事例「回遊できる家」様を拝見しました。本書に掲載をお願いしたくご連絡しました。

 それで、こう返したのです。

 参加させて頂こうと思います。

 出来るだけ前のページで、出来れば表紙でお願いします(笑)

 「回遊できる家」と指名頂いたので、そうしようと思います。

 楽しみにしております。

 で、表紙の一番上を頂きました。

 出版も当然ながらビジネスです。

 私が頼んだからといって、「買って貰える」と感じる写真以外が表紙にくることはないはずです。

 よって、とても嬉しいことなのです。

 もし言っていなかったらどうなったのかは知りませんが(笑)

 この日曜日は、大阪モノレールに乗って彩都へ向かいました。

 万博記念公園駅で彩都線に乗り換えます。

 彩都線は、中国道の上空を通過し、更に本線と交差します。

 この複雑なレール構成で、かなり高い位置を通過するのです。

 スピードも結構出ていて、運転席後ろからかじりつきで見ていました。

 もうアトラクションレベルでした。

 彩都に来たのは2回目だと思います。

 大阪大学箕面キャンパスがあり、二級建築士試験の監理員をするためです。

 学科試験を合格した人だけが受験できる二次試験のような位置づけです。

今年の7月、建築士試験の監理員を初めて経験したことを書きました。

 コロナ下につき、席の使用率を減らすので使用部屋数は増えます。

 監理員も増員が必要となり、建築士会の分科会から要請があったという流れです。

 前回の学科試験は大阪経済大学が会場で、最新のキャンパスに驚きました。

 今回は国立大なので、やはり敷地が広い。

 かなり早めに行ったのですが、受付には列ができていました。

 学科試験を合格している人達ばかりなので、やる気が伝わってきます。

 製図試験は5時間でプランを練り、図面を仕上げなければなりません。

 ほとんどの受験者はギリギリまでガリガリと図面を描いていました。

 私が見ていると、未完成の人が結構いました。まずは完成させなければ合格はないはずです。

 ひとまず全体を成立させてから、描き込みをふやすべきで、声を掛けてあげたくなりますが、監理員なので勿論そんなことはできません。

 11時から4時まで、持てるものを出し尽くした後ろ姿からは、安堵が伝わってくるようでした。

 モノレールに乗る機会もなかなかありません。

 これは摂津あたりにある新幹線の車庫と言えばよいのでしょうか。

 圧巻の景色です。

 おそらく建築士試験の監理員は今年限りにすると思います。

 受験生を見ていると、実際に仕事とさせて貰っている有り難さをひしひしと感じます。

 そして、建築士を真剣に目指す人達がこれだけ居ることを素直に嬉しいと思うのです。

 ただ、厳しいことを言うようですが、資格は勉強すれば必ず取れます。

 もし本気で仕事にしたければ、軽々と合格しなければなりません。

 先輩風を吹かせて偉そうにすることは格好悪いことです。しかし、本当のことを言う大人が少なくなったという危機感もかなり持っています。

 耳に痛い意見にヒントがある。

 スターバックスの元CEO、ハワード・シュルツもそう言っているのですから。

■■■9月11日発売『リフォームデザイン2020』「回遊できる家」掲載
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【News】
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に巻頭インタビュー掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

人生に遅すぎるということはない‐1708‐

 2016年4月の熊本地震の後、飛行機で現地へ向かいました。

 JIA(日本建築家協会)が被害認定調査の支援活動参加者を募ったのです。
 
空からみた第一印象はやはり「水の国」でした。

 私が担当した震源地すぐ近くの嘉島町も、水が豊かで本当美しいところでした。

 実際、町営の湧き水プールがあるのです。

 当時は凄惨過ぎてこの写真はUPしませんでした。

 一緒に調査をした町役場の方たちは、日常を取り戻しておられるのか……

 今回の豪雨では、日本三大急流に数えられる球磨川が氾濫しました。

 球磨川は熊本市の南にある八代市に流れ込んでいます。

 九州上空で、大きく旋回したあたりのような気がします。

 火の国であり水の国である熊本に、一日も早く、平穏な日々が訪れることをただただ願うのです。

 昨日、建築士試験の監理員というものを初めて経験しました。

 新型肺炎の影響で、席の使用率を50%まで減らすことになり、会場が変更になりました。

 使用部屋数が増えると、必然的に監理員も多く必要になり、普段の体制では人手が足りなくなったそうです。

 建築士会の分科会から、監理員が足りていないという連絡があり、お手伝いすることにしました。

 会場は大阪経済大学。

 大阪市内にも関わらず、明るく、緑も多い。

 こんな機会でもなければ、訪れることは無かったと思います。

 昨日は2級建築士の学科試験でした。

 私は1級を25年前に一度受けただけなので、記憶があまりないのですが、学科試験は午前は3時間、午後3時間。

 受験者はヘトヘトになっていました。

 私達は3人の監理員で90名程を担当したのですが、ベテラン監理員の方が「午後は結構辛いよ~」と言っておられました。

 私はむしろ新鮮で、6時間かけてじっくり真剣な受験者を観察させて貰いました。

 個人情報に関わることは勿論書きませんが、学校を卒業してすぐの若者世代が一番多くはありますが、上は同年代の方々まで。

 幅広い年齢層が、同じ条件での国家試験に挑みます。

 一番驚いたのは、左利きの人が8%もいたこと。

 私達の時代なら、書くのは右と矯正されたのが、現在はそこまでしないのだろうと想像していたのです。

 いくらかの謝金と共に、お昼はトンカツ弁当。

 非常に美味しかったですが、オペレーションの関係で11時が私の昼食時間でした。帰る頃にはかなりお腹が鳴っていたのです。

 学科試験の発表は8月末あたりで、合格者は二次試験となる製図試験に臨みます。

 合格率は1級で8~12%、2級で20~25%となっていました。

 2級、木造建築士と、規模や種別に制限のあるものもありますが、業務独占資格と言われるものです。

 ある規模以上の建築物を建てるには、建築士が必ず設計しなければなりません。

 業務独占資格なので、免許さえとってしまえば、いくらでも仕事があるかと言えば勿論そんなことはありません。

 車の運転免許証と同じで、運転しても宜しいと言って貰っているだけで運転が上手いとは限りません。

 もっと言えば、2種免許を持っているはずのバスの運転手でも、運転が下手な人はいくらでもいるのです。

 1級建築士について尋ねられた時は、いつも「普通運転免許証と同じレベルです」と答えてきました。

 建築設計を仕事としたいなら、持っていて当たり前なので、謙遜している訳ではありません。

 これまでは「これが、弁護士資格や医師免許なら違うのでしょうが」と付け加えていました。

 現在進んでいる計画の半分が医師の方なのですが、「医学部に行っても、国家試験を通らないと、ただの体に詳しい人で終わってしまうんです」と笑っていた方が居ました。

 聞いた時に私も笑ってしまいましたが、なるほどその通りです。医師として生きるには必須ですし、持っていれば名医ともなりません。

 あくまでも必要条件なので、資格を語る人は最低ラインを見ているのだということが分かってきました。

 約90名のうち、何人が製図試験に進むのでしょうか。

 大変そうな顔をしている受験者に、「ちょっと視線を上げてごらんよ。必ず合格するから」と伝えて上げたかったのですが、勿論そんなことは出来ません。

 天災が起った時は、特に気が引き締まります。

 建築は幸せを実現する為にあるものですが、非常時にはクライアントとその家族の命と財産を守るという役割も担います。

 物創りにおいて、建築設計において、妥協など一切許されないのです。

 そうそう、同年代の受験者に安藤百福さんの言葉を贈ります。

 人生に遅すぎるということはない 

 彼がチキンラーメンを発明したのは48歳ですから。

■■■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行
巻頭インタビューが掲載されました

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【News】
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
■2月3日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
■9月30日発売『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』「回遊できる家」掲載
■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』「住之江の元長屋」再放送
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

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