タグ別アーカイブ: 前方後円墳

前円後方墳はゴロが悪い‐2164‐

先日、生駒山の水吞地蔵尊に行った帰りに、心合寺山(しおんじやま)古墳に寄りました。

復元古墳のようですが、中河内最大で全長160mあります。

実際に登れるのです。

前方部のほうから登ってみました。

埴輪が頂上部を飾っています。

ここには祭壇があったようです。

そのまま後円部のところまで、なだらかに高くなっていきます。

生駒山の麓が見渡せる、爽快な景色。

この下に、この地域を治めていた王が眠っていた石室があったとあります。

!?

小さい頃から「前方後円墳」と習ってきましたが、これなら「前円後方墳」の方が適切では。

少し調べてみると、前方部は祭壇や石室に通じる通路があることが多いようです。

また、多くは 前方部が南にあるので、北が上の地図でみると後円部が上。あの鍵穴のようなフォルムとなる訳です。

どちらが前でどちらが後という明確な定義はないようで、「ぜんぽうこえんふん」は「ぜんえんこうほうふん」よりゴロがいいからという気がしてきます。

やはりどう見てもこちらが前でしょう。。

濠の周りにはススキが生えており、そろそろ穂が出始めていました。

すぐ横に、八尾市立しおんじやま古墳学習館があり、駐車場もあります。

こちらは「ハニワこうてい」というローカルキャラ。ちょっと強面で、手には剣を携えていますが、温かく?迎えてくれます。

世の中にはゴロ優先で決まっていることが結構あるのではと思います。

そもそもゴロとは「語呂合わせ」からきており、「呂」は、「呂律」から来ており、音の調子を意味します。言葉である以上、言いやすい方が良いに決まっていますから。

どうでも良いことを長々と書いてしまいました。

ただ写真はとっても良かったのではと自画自賛です。

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■8月30日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋<リノベーション>」掲載

■2月14日『Best of Houzz 2024サービス賞』受賞

■1月29日発売『日本一わかりやすい 一戸建ての選び方がわかる本2024-25』「回遊できる家」掲載

マスク無しでの触れあい、津堂城山古墳にて‐1980‐

昨日、現場へ行った帰りに藤井寺市にある「津堂城山古墳」に寄ってきました。

「城山古墳」と石碑が見えます。

全国には「城山」とつく古墳が多数あり、それらと区別するため 「津堂城山古墳」 と呼んでいるそうです。

古市古墳群の中で、最古の巨大古墳で最北端に位置します。

長さ210m、築造時期は4世紀後半に築かれた大型の前方後円墳です。

梅雨時に菖蒲が咲くので、何度か訪れたことがありました。


「津堂城山古墳の造営に使われた巨大建造物発見」というニュースを見て、「ああ、あそこ!」と訪れてみたのです。

この古墳はなだらかな丘のような形状になっています。

北端あたりにある、津堂八幡神社の周辺は立ち入り禁止の柵がありますが、ほぼ開放されています。

これだけ自由に入れる古墳跡は、かなり珍しいと思います。

ニュースでは「掘立柱建物跡、7棟を発見」とか「柱間は3間×2間」とあったので、行けばすぐ分かると思っていました。

全域を歩き回り、尾根上になった最頂部 からも見下ろしてみました。

かなり高く、遠く生駒山を望む景色もなかなかです。

しかし、建造物跡は全く見つかりません。

子ども連れで遊びに来ている家族が結構いました。

地元の方かなと思い、お子さんが5歳くらいの若いお父さんに聞いてみました。

「この古墳跡で、大規模建造物跡を発見というニュースを見てやって来たのですが……」

「ああ、ここから離れているんですよ。レッドウッド分かります?」

「はい、分かります」

「ここを造営する為の倉庫が、あの辺りにあったみたいです。見に行ったけど、今は何も残っていませんでしたけど」

ニコッと笑って、こう教えてくれました。

かなりの歴史好きのようで、まさにビンゴだったのです。

念の為、レッドウッドへもいってみたのですが、確かに調査跡も見ることはできませんでした。

ただ、何も分からないよりは、ずっとすっきりした気持ちで帰ってきたのです。

「津堂城山古墳」は、内部に梅林があります。

紅梅がちらほらと咲きはじめていました。

それぞれの梅の木をよく見てみると、色々なプレートが付いています。

還暦記念、成人記念などとあり、寄贈されているようです。

古墳だというのに、本当に変わった、のんびり、ゆったりした所でした。

屋外につき、マスクをしていなかったので、聞くか聞くまいか迷ったのですが、しっかり距離を取って訊ねてみて良かったです。

同じ歴史番組のファンということまで分かりましたし。

いよいよ5月8日から、新型コロナ5類引き下げが実行されそうです。

多くの人が大変で困難な約3年過ごしました。

卒業式のマスク有無を検討しているなら、3月1日からで良いのではと思います。

マスク無しでの触れあいは、やはりとても良いものでした。

■6月16日 『ESSE-online』「おいでよ House」掲載

■ 『ESSE-online』にコラム連載

10月11日「テレワーク時代の間取り」
9月18日「冷蔵庫の位置」
6月18日「シンボルツリー」
6月5日「擁壁のある土地」
4月11日「リビング学習」
2月27日「照明計画」
2月14日「屋根裏部屋」
2月1日「アウトドアリビング」
1月4日「土間収納」

■11月28日『homify』の特集記事に「回遊できる家<リノベーション>」掲載
■11月17日『homify』の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■6月11日『homify』の特集記事に「R Grey」掲載

メディア掲載情報

人類の未来‐1680‐

 命の尊さに差異はありません。

 しかし心は別です。

 欧米で、桁が違う程の人が亡くなっていても、「日本じゃない」とどこかで言い聞かせている部分があったことは否めません。

 志村けんさんの訃報を聞き、改めてそのことを感じます。全国民のおじさんが亡くなったのです。

 海外メディアは「日本の喜劇王」、「日本のロビン・ウィリアムズ」と表現しました。

 小学校の頃、土曜8時は「全員集合」と「ひょうきん族」で、真っ二つに割れたものです。

 刺激的で、やや毒のあったひょうきん族と比べて、お笑いの王道を貫いたのが全員集合でした。

 志村さんには、まさに喜劇王の言葉がふさわしいと感じます。

 近鉄電車の南大阪線に乗る機会がありました。

 古市行きの普通電車は閑散としていました。

 僅かな乗客も互い違いに座り、距離をとるよう意識しているのが伝わってきます。

 世界遺産「百舌鳥・古市古墳群」を通るとあって、扉には前方後円墳のラッピングがなされていました。

 吊革には全て埴輪が。

 世界遺産登録に沸いたのが、遠い過去のようにも感じてしまいます。

 沿線にある葛井寺(ふじいでら)。

 藤井寺という地名の由来になったと言われる古刹です。

 お寺にしろ寺院にしろ、全ての信仰の対象で、無病息災を掲げていないところはありません。

 疫病が流行ったとしても、天災が起きたとしても、祈るしかなかった時代のほうが、人類史の中では圧倒的に長かったはずです。

 多くの事がコントロール出来る、出来ると思っていた現代に、このような事が起こるとは全く想像できませんでした。

 私はギリシャ神話「パンドラの箱」の話が好きです。

 ゼウスはまだ男しか人間は存在しない世に、パンドラという美しい女性をおくります。

 パンドラには、決して開けてはならないと命じ、災い全てを閉じ込めた箱を与えました。

 彼女は同時に、好奇心も与えられていたので、我慢できずにその箱を開けてしまいます。

 開けた瞬間に、災いがこの世に溢れ出しますが、かろうじて蓋を閉じ、唯一閉じ込めたのが「予兆」でした。

 ギリシャ人は、未来を知ることが大きな災いと考えていたのです。

 本来なら春うららかなこの季節ですが、やや気が重いのは仕方ありません。

 自分の子供が、自分の親が、自分のおじさんが亡くなるのは誰もが嫌なはずです。

 無理に理由をつける必要はありませんが、誰かの死を無駄にしたくないなら、全国民が、全人類が、自分達の未来のために一段段ギアを上げなければならない局面に入ったのでしょう。

 グローバル化が進んだこの時代、人種も、性別も、年齢も関係なく、77億人全員にその未来が託されていると言っても過言ではありません。

 自分の人生が、この先の人類がどうなるのかは、誰にも分かりません。

 しかし分からないからこそ、生きて行けるのだとギリシャ神話は教えてくれるのです。

■■■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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【News】

■2月3日 『Houzzの特集記事』「阿倍野の長屋」が取り上げられました
■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
■9月30日発売『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』「回遊できる家」掲載
■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』「住之江の元長屋」再放送
■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました
■4月1日発売『デンタルクリニックデザイン事典vol.1』「さかたファミリー歯科クリニック」掲載
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載されました

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記