タグ別アーカイブ: 羽曳野の家

男のロマンⅡ‐1474‐

 普段、アトリエmのwebサイトは100~250回の閲覧があります。

 土曜日の放送後は、900回以上の閲覧がありました。

 やはりテレビの効果は大きいものです。

 私も一視聴者として楽しませて貰いました。

 ものおじしない奥さんなので、テレビも絶対大丈夫だろうなと思っていましたが、自然体で「羽曳野の家」の特徴をあますことなく語ってくれました。

 ご主人、お子さんも活き活きと楽しそうで、本当にご紹介して良かったと思います。

 なぜかメールが上手く届かなったので、この場でお礼しておきます。

 週末は、雨予報で撮影が中止に。急遽、奈良県の池原ダムまで行っていました。

 20代前半から、海、湖へ行く時は車の上にボートを積んで運びました。これを「カートップ」と言います。

 私は四駆一筋なので、普通車に比べるとかなり高い位置に積むことになります。ギックリ腰になること3回。

 10年前くらいから、牽引でボートを運びたいと思っていました。

 先日、ようやく牽引登録を済ませ、バスボートに乗り換えることにしました。バスボートとは、ブラックバス釣り専用のボートです。

 家族には、「家を建ててから」と言ってきたので、勿論全員が反対。

 しかし、10年間自問自答してきました。

 「贅沢過ぎる? 分不相応? 分とは? 贅沢とは……」

 十分に蓄えはできた。しかし95歳になった。これでは意味がありません。

 今がその一点だという結論に至りました。全て言い訳ですが。

 スロープでは、スタッフがボートをおろしてくれます。

 ボートをおろして10分くらいで、幸先よく42cmの1匹目。

 この岬は、22年前の5月4日、当時日本記録級を釣った場所です。

 その対岸にある、小さな張り出しについて居ました。

 バス釣り専用のボートなので、魚群探知機もそれ用にセッティングされています。

 その10分後、今回最大の魚を仕留めました。

 50cm1.6kg。

 沖の立ち木に、6匹ほど群れていた鼻先に、水面に浮くルアーを投げました。

 ピクピクと動かすと、奪い合うような動きになりフックアップ。

 狙い通りの釣り方で、今回の中でも会心の1匹でした。

 バス釣りは、持って帰ったり、食べたりしないので、大きさと共に、釣り方に拘る人が殆どです。

 その過程を楽しむ遊びと言ってもよいでしょう。

 その後、小さい魚も釣れましたが、もう1匹50cmがらみを釣り上げました。

 澄んだ湖の上で、自分の思う場所へ移動し、魚を求める。

 ハンティングのような遊びなのです。

 エンジンも大きくなり、かなりスピードがでます。

 ちょっと怖いくらいなので、私は安全運転ですが。

 ゴールデンウィークの前半限定ですが、是非と言う方は2、3日中に連絡下さい。

 池原ダムのバックウォーターまでご案内しますので。

 2013年の5月、「男のロマン」は土間だと書きました。

 広辞苑で「ロマン」をひくとこうあります。

① 近代にロマンス語で書かれた、伝奇的要素の多い散文物語。

② 一般に、長編小説。

③ 夢や冒険への憧れを満たす事柄。

 私にとっての夢と冒険への憧れを満たす、物語の第2章が始まりました。

 「男のロマンⅡ」はボート(趣味)だとします。

 ロマンシリーズはⅢ部で完結します。「男のロマンⅢ」は今冬にUPしたいと思います。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記<</a

人間はひと色じゃない‐1473‐

 明後日の土曜日、毎日放送『住人十色』「羽曳野の」が放映されます。

 番組のwebサイトには、

 築46年の実家をリノベ!
 4人の子どもが のびのび育つ家

 と紹介されていました。

 過去には、「光庭の家」「松虫の長屋」を取り上げて貰ったので、今回で3作目です。

 5:00pm~5:30pmですので良ければご覧ください。

 先週日曜日は、「トレジャーキッズたかどの保育園」の内覧会でした。

 青空の下、沢山の方に参加いただきました。

 プライバシーのこともあるので、人無しの写真にしていますが。

 園長のお母さま、ご主人も見えていました。

 園庭にある古タイヤは、そのご主人が用意してくれたもの。

 「同じ大きさより、大・中・小がいいんじゃない」と提案してくれたそうです。

 ひとつひとつの思い入れが、建物に物語を塗り込んで行くのです。

 園児室には家具が入っていました。

 ここは2階の5歳児室。

 0歳児室のトップライト下には、マットが敷かれていました。

 柔らかい光の下で、0歳児君がハイハイする姿が目に浮かぶようです。

 「こもれびひろば」前には「ごにゅうえんおめでとう」の張り紙が。

 桜、五月人形が、華やかに飾り付けられていました。

 楽しい式典になったでしょうか。

 エントランスには500色の色えんぴつがようやく壁に埋め込まれていました。

 これは通販の大手、フェリシモの人気商品です。

 実はこの色えんぴつをエントランスに飾りたいと聞いたのは、着工後でした。

 正直言えば、こういったことは先に聞いておきたいところです。

 しかし、自分がコントロールできない事を嫌がってしまうと、結果が良くなることはありません。

 経験的に言えば「トラブルは楽しんでしまえ」という感じです。(トラブルは言い過ぎかもしれませんが)

 再度練り直したコンセプトは、一度現場日記に書きました。

 実際、「白木の園」と「自分色を見つけてほしい」というコンセプトが、より強く繋がったと思っています。

 この日は来園者の方へ、こんな案内が手渡されました。

 コンセプトを知って下さっていたんだなと思っていたら、「全く聞いていないんです」と園長。

 「文章はぜんぜん得意じゃないんです」という園長が、前日に考えたそうです。

 創り手のひとりよがりや、押しつけがましいデザインは常々嫌だと思っています。

 この建物に入り、同じことを思って貰ったことがとても嬉しいのです。

  人間はひと色ではない。この役はこうだと決めつけず、役の中に何色も塗り込んでいく。

 これは、鎌田行進曲で演出家・つかこうへいに薫陶を受け、世に出して貰ったという俳優・風間杜夫の言葉です。

 全ての新入生、新社会人を応援します。

 そして、私たちもまだまだ塗り込んでいかなければならないのです。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映

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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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光と風と笑いで満たす‐1468‐

 桜の開花宣言もだされ、百花繚乱の一歩手前。

 ユキヤナギはこぼれんばかりに小さな花をつけています。

 春の勢いを最も感じさせる花かもしれません。

 色だけで言えば、この時期の桜に勝るものはないと思っています。

 蕾の残る風景が私は一番好きなのです。

 今日は朝から「トレジャーキッズたかどの保育園」の検査が続きました。

 ほとんどの検査を終え、ようやく一息つけそうです。

 また現場日記にUPしたいと思います。

 3月20日(火)発売の『住まいの設計05・06月号』「羽曳野の家」が掲載されました。


撮影は1月中旬。この日も天気のよい1日でした。

 4月14日 (土)には、『住人十色』の放送もあり、ローコストにも関わらず本当に親孝行な作品です。

 住宅誌のライターは女性が多いのですが、手前に立つ男性が今回は担当してくれました。

 その方も熱心に取材していたのがキッチン後ろの収納。

 冷蔵庫も隠れているのですが、コストを落としながら、どうやって機能させるかを奥さんと模索した箇所です。

 編集者、ライターは多くの建物を見ています。やはり、苦心した場所で立ち止まってくれることが殆どなのです。

 土曜日に撮影した「中庭のある無垢な珪藻土の家」にも、そういう部分があります。

 キッチンの右手には、小さな和室があります。

 ちょうど写真家の頭あたりが入口。

 この小さな和室の左には、洗面・脱衣室があります。

 その間の壁に収納があり、畳の上で畳んだ衣類等をカゴに入れます。

 それを反対側の洗面・脱衣から取れるようになっているのです。

 これはキッチンの側面です。

 くぼみをつくり、ゴミ箱を隠しています。

 蓋が開くスペースを確保し、その上にある小さな棚にゴミ袋を常備しておくのです。

 これらは、私たちの手柄ではありません。

 共働きで忙しい奥さん達が「こうなっていればいいのに」を、形にしただけなのです。

 「羽曳野の家」の誌面でのコピーは以下の通りでした。

 『壁も天井も最小限におさえ、光と風と笑いで満たす』

 光と風にこだわって仕事をしてきましたが、その後ろに「笑い」とは……

 最高のコピーをもらいました。

 よければ、私たちがお届けする、光と風と笑いのある空間をご覧ください。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
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『住人十色』撮影現場で1/1の真実を見る‐1460‐

 昨日でピョンチャンオリンピックが閉幕しました。

 今回はメダルラッシュと言ってよい日本勢の活躍。

 中でも、身長155cmの小柄な体で、金メダル2個を獲得したスピードスケートの髙木菜那選手は気になります。

 優秀な妹を持つ姉が、この結果を出した過程を、これからメディアが詳らかにしてくれるでしょう。楽しみです。

 日曜日は曇り予報で、朝から気をもんでいました。

 4月14日(土)放映の「回遊できる家」『住人十色』取材日だったのですが、写真撮影なら延期していたでしょうか。

 しかし、テレビはそう簡単に中止できません。

 何せ人手がかかるのがテレビです。

 午後からのぞきに行ってきましたが、着いたのがまさにカメラが回る瞬間。

 やや迷惑をかけてしまいました。

 2日間ある撮影日のうち、この日はタレントさん有りの日。

 現場としては1分でも時間が惜しいはずです。

 すぐにカメラ反対側の子供部屋に移動し、後ろからのぞいていました。

 タレントさんを写さないのがルールで、ちょっと偏った写真ですが、ご夫妻ともなかなかに楽しそうです。

 出番待ちの長男君と次男君は、ゲームをしながら待機中。

 3歳の娘さんは、ADさんと遊んでいます。

 撮影クルー各々が、撮影をスムーズに進めるために動いているのです。

 そんな中、私が子供を連れて行ったので、若干「空気読めてない」感も伝わってきました。

 それは当然ですし、承知の上です。

 長男のクラブが休み、娘も家に居り、私も休み。

 また、自分の現場でなければ、ゆっくりロケを見ることは出来ません。

 タイミングが合えば、撮影の現場を見せておきたいと思っていました。

 ご夫妻とタレントさんのトークが続く中、1歳の三男君が、泣きながら駆け込んできました。

 昼寝から目が覚めたのです。

 撮影が一旦中断したタイミングでご家族に挨拶し、失礼したのです。

 どうだった?と長男に聞くと「面白かった」と。

 娘に聞くと「別に」と。

 どんなことにワクワクするかは人それぞれなので、何かを誘導したいということはありません。

 ただ、見たことがあれば、正しいスケール感で想像はできます。

 子供達は卓球をしているのですが、張本選手が出ている試合は、食い入るように見ています。

 彼はまだ14歳。目標にして頑張ってみたらとけしかけると「そんなん無理やわ」と。

 長男などは結構頑張っているようで、県の団体戦ですが3位に入っていました。

 小さな画面の中でみると、つい箱の中のスーパーマンの世界に見えてしまうものです。

 根拠のない自信は駄目ですが、サッカー元日本代表監督、イビチャ・オシムのいうスターマニアになってもならないのです。

 設計図面でもそうですが、1/1に勝る図面はありません。

 テレビの画面が大きくなったとはいえ、さすがに1/1でみれるテレビはそうありません。

 オリンピックの金メダリストも生身の人間です。

 世界一の能力を持っているのですが、髙木菜那選手なら155cmの女性であるのは、間違いのない事実です。

 当たり前ですが、1/1の真実を見たければ、その場に立つしかなありません。

 テレビジョンは、テレ=遠くとビジョン=視野、視界を合わせた造語。

 その効用と、弊害をどちらも理解し、活かせるとよいのですが。

家は星座に似ている<回遊できるの家>‐1448‐

 2018年初めの取材は「回遊できる家」になりました。

 竣工は、2016年の6月ですが、三男君はその2ケ月後に誕生。

 webサイトにUPしている写真は更にその半年後の写真です。

 この時は、奥さんが抱っこしたり、寝かしつけをしながらご家族6人での撮影で、とても賑やかだったのです。

 その時以来の訪問で、丁度1年振り。

 このあたりは住宅街のはずれに位置し、とても環境のよいところです。

 まずは、次男君が笑顔で出迎えてくれました。

 三男君も1歳半になり、すっかり大きくなりました。

 取材クルーは、編集者、ライター、カメラマンの3名で、うち2名は東京から。

 住宅誌のライターは女性が多かったので、男性は初めてかもしれません。

 他には旅の記事も書くそうで、取材の合間に、旅話で盛り上がっていました。

 余談ですが、小笠原諸島には空港がないそうで、最もハードルが高いことが分かったのです。

 ご主人への取材は、リビングのラグの上で。

 冬でもとても暖かいと答えてもらいました。

 冬は建物奥深くまで日が差し込み、夏はできるだけ日を入れないことに拘って設計してきました。

 朝に暖房を入れると、その後は不要とのこと。

 ウッドデッキも、うまく内と外をつないでくれています。

 一旦減額で無くなったのですが、奥さんの「DIYででも」という熱意が、実現につながりました。

 ロフトにあるガラス瓦は、ライターの人も「初めて見ました」と。

 瓦屋根が減っているからだと思いますが、シンプルに光を取り入れることが出来る優れた材です。

 その奥に見えるのはご主人の書斎。

 だったのですが、次男君の遊び場となりました。

 彼は電車好きで、プラレールが常設されているのです。

 取材陣に好評だったのが、キッチン後ろの収納。

 冷蔵庫、電話も含めて、全て引戸の後ろに隠されています。

 スチールラックに2種の収納カゴで、とても上手に、美しく収納されています。

 水色のカゴは百均のものだそうですが、カラーのテイストを統一するだけで、全く違う景色になるものです。

 撮影の皆さんから色々褒めてもらいましたが、やはり奥さんの小物選びのセンスが光っていると思います。

 奥さんはいつも謙遜されるのですが。

 紺のラグ、紺のタイル、紺のクロスに紺のイス。

 水色のカゴに、水色のクロス。

 ラグ、洋服等も、チェック柄が多かったのも奥さんの好み。

 物に意思はありませんが、ストーリーを与えてやるとそれぞれが、つながり輝きだします。

 夜空の無数の星から、神話というストーリーを見つけるのに似ています。だとするなら、出来上がった家は星座といえそうです。

 ライターから奥さんへ「なぜ守谷さんを選ばれたんですか」という質問がありました。

 私が前にいては答え難いと思い、席を外そうとすると、即答でした。

 「私とお誕生日が一緒だったんです」

 365分の1なので、光栄なことですが、少しずっこけたのです。

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました■■■

いつもそこにあることができる‐1373‐ 

 年始だったか、あるクライアントに、「長い間、作品が更新されてないですね」と言われてしまいました。

 昨年、今年と多くの仕事をさせて貰っているのですが、発表がかなり滞っています。

 昨日には「回遊できる家」をwebサイトにUPしました。

 この計画は、築41年の木造住宅をフルリノベーションし、向かいの家から引っ越すというものでした。

 ご主人の生家で、ご両親と住んでおられたものでした。

 南に庭があり、日当たりは良好。

 玄関も南に開いています。

 しかし縁側を介していたため、南面した和室でも結構暗かったのです。

 またLDKが北東角にあり、一番よい空間がうまく使われていませんでした。

 一番よいところに、応接間や客間があてられるというのは、旧来の住宅にはよくあるプランです。

 それで、玄関を東へ移し、一番条件のよい長辺にLDKを配置しました。

 このあたりは、プランのビフォーアフターをみてもらえると分かりよいと思います。

 適切な軒とデッキが、外部とのつながりをより親密なものにしてくれるはずです。

 1階の子供部屋の扉をあければ、40畳近い大空間に。

 キッチンの横にはスタディーカウンターがあり、回遊できるプランとしました。

 これらは奥さんからの要望です。

 屋根裏収納を吹抜けでつなぎ、上部から光をおとしています。

 屋根の一部にガラス瓦を入れました。

 これがグレーチングを介し、1階まで光を届けるのです。

 1枚目の撮影の際、昼寝中だった三男君は吹抜けからのカットで登場してもらいました。

 引っ越す前の向かいの家は、ご両親が晩年を過ごそうと物置を、リノベーションしたものでした。

 それを、ご夫妻が新婚時から大切に使ってきたのですが、お子さんが4人になり、向かいの一回り大きな母屋に引っ越そうとなったのです。

 人生という物語のある章を、いっしょに紡がせて貰うのが私が生かされている意味だ思うようになりました。

 それが私でなければならない訳でもないし、必ず建築家が居なければならない訳でもありません。

 だからこそ、期待し、オファーしてくれた人の人生の物語を、空間に織り込み、紡ぎたいと思うのです。

 ドリームズ・カム・トゥルーの吉田美和さんが、東日本大震災の際「音楽が誰かを助けられるとは思っていない。ただ、思っているほど、人は弱くない。ただ、音楽はそこにあることはできる」と言っていました。

 建築はいつもそこにあることができます。

 それが全てと言ってもよいかもしれません。

成功への片道切符‐1332‐

 昨日は、「羽曳野の家」の点検に行っていました。

 7月のオープンハウス以来で、5ヵ月振りです。

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 ダイニングには、ペンダントの照明も加わりました。

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 子供部屋に掛けられた時計は、奥さんのアイデア。

 ポスターを入れるフレームとして売られているものですが、とてもいい感じです。

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 「生活感がでる」という表現がありますが、家は人が幸せに暮らすためにあるもの。

 生活感はあって当たり前です。

 そこを楽しみながら、セレクトして貰えると、創り手としてはとても嬉しいのです。

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 ロフトのトップライトは、夏場はかなり暑かったよう。

 将来的には、ブラインドか、ロールスクリーンを付けたほうが良いかもしれません。これからの課題です。 

 2番目のお兄ちゃんと、3番目のお姉ちゃんは、ここがお気に入りの遊び場とのことでした。

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 こちらのご家族は、お子さんが4人。

 この日会えたのは、7月のオープンハウスから1ヵ月後に生まれた、末っ子の三男君。

 大変仕事が忙しいお父さんに、ミルクを飲ませてもらいご機嫌でした。

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 幸せな景色を見せてもらい、「ここまでになるとは、思ってもいませんでした」と感謝の言葉をいただき、本当に有り難いことだと思うのです。

 このプロジェクトも、困難に困難を極めました。

 クライアントのOKが出れば、いつか全てを書いてみたいと思うのですが、コスト、ローン、現場と、次から次へと問題が噴出してきます。

 しかし、プロジェクトがスタートしたら、途中で逃げ出すという選択肢はありません。

 問題が起れば、そこに乗り込んで行き、何としてでも解決する。

 困難こそが、感謝や成功への片道切符なのだと仕事に教えてもらいました。多ければ多いほどよいのです(笑)

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 先月の20日で、2年半働いてくれたマルコが退社しました。

 その後にと思っていた若者は、1ヵ月半で退職しました。

 ちょっとストイックで、生真面目な私についてきてくれる人が沢山いるとは思っていません。

 1人でも2人でも、居てくれるだけで有り難いと思わなければならないのでしょう。

 もしIQが200あるのなら別ですが、私たちはもちろんのこと普通の人間です。

 困難やトラブルこそが、自分の存在価値を示すチャンスなのは間違いありません。

幸せは繋がり、伝播する‐1287‐ 

 梅雨空はどこかに行ってしまい、真夏の太陽が照りつけます。

 いよいよ夏がやってきたという感じ。

01 - コピー

 昨日は「羽曳野の家〈リノベーション〉」のオープンハウスでした。

03 - コピーのコピー

 竣工したのは6月の中旬でした。

 そして、引っ越ししてから1週間。

05 - コピーのコピー

 収納棚やダイニングテーブルが新調され、とてもいい感じです。

 こんな時、クライアントの「好き」を幹にした家創りの可能性を感じます。

 当然とも言えるのですが、出来た時から、住まい手にピタリと合っているのです。

07 - コピー

 この日、活躍してくれたのは、小学1年生になった長男君。

 全ての来訪者を、ロフトやその奥にある書斎へ案内してくれました。

11 - コピー

 書斎は、ご主人の為に計画した空間です。

 お子さんが3人。間もなく第4子が生まれる予定で、もしかすると子供部屋になるかもしれません。

09 - コピー

 ご主人は、この日も深夜まで仕事とのことでした。

 そんなお父さんの頑張りで、ここに至ったことを、お子さん達に我が事のように伝えるのです。

13 - コピーのコピー

 半日だったこともありますが、ゲストが途切れることのない、活気あるオープンハウスになりました。

17 - コピー

 熱心に見てもらいましたが、この時計は一番人気。

 ご夫妻で取り付けたそうです。

21 - コピー

 キッチン後ろにある収納は、冷蔵庫や、ポストが隠れていますが、奥さんが説明してくれました。本当に有り難いことです。

 現在設計中のクライアントあり、すでにお家が建ったクライアントあり、相談前の方もあり。友人知人も訪ねてくれました。

15 (3) - コピー

 「遠里小野の家」のクライアントも参加してくれました。

 こちらのお家でもオープンハウスを開催させて貰いました。

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 写っているのは「松虫の長屋」のご家族です。また、「長田の家」のクライアントも参加してくれました。

 すでに完成していた「shabby house」のご家族も遊びに来てくれたのです。

 この時、大感謝祭を決意したのですが、未だ実現出来ておらず……この秋、必ず開催します。

23 - コピー

 子供さんは、そのうち皆で遊びだします。

25 (2) - コピー

 子供部屋とLDKが繋がっているメリットは、親の目が行き届くところ。

27 - コピーのコピー

 娘も来てくれたのですが、小3と小1の長男君のかけっこが始まりました。

 キッチンエリアはぐるっと回遊できるようになっているのです。

28 - コピーのコピー

 説明せずとも、それらを体感して貰えるのがオープンハウスの一番の価値です。

 映画「ライオン・キング」の主題歌は「サークル・オブ・ライフ」でした。

 命が繋がっているなら、幸せも繋がっています。更に伝播するものです。

 決して卑屈にならず、また反対に奢らず。そんなことを思いながら、一所懸命働いているつもりです。

 こんな日は、全てが報われた気分になるのです

21 - コピーのコピー