タグ別アーカイブ: 碧の家

できるかぎり美しく、できるかぎりドラマティックに‐1489‐

 昨日、近畿地方も梅雨入りしました。

 しかし早速の梅雨の晴れ間。

 お母さん方をこれほど喜ばせるものはないかもしれません。この時期、洗濯物が皆さん悩みの種です。

 アジサイの葉に残るのは、今朝方までの雨の証。

 梅雨の間は露を楽しむしかなさそうです。

 6月までにバタバタと撮った竣工写真が、どんどん上がってきます。

 まずはwebサイトのページを作って行きますが、「中庭のある無垢な珪藻土の家」はようやく下書きが完成しました。

 「碧の家」は現在鋭意製作中。

 「山本合同事務所」の写真も本日上がってきました。

 トップライト、吹抜、緑が良い感じです。

 早速、写真、データの整理から始めます。

 昨日公開した「トレジャーキッズたかどの保育園」

 写真はカメラマンの平井さんに撮って貰いました。

 やはり、プロの仕事はアングルを決めることだと実感します。

 現場日記の完結編には、人物ありの写真をいくつかUPしました。

 これらは私が撮ったのですが、他にも好きな写真が沢山あります。

 園児とシャボン玉で遊ぶ先生。

 砂場で。

 芝生の上で。

 園庭で遊ぶ写真は動きがあります。

 しかし、一番好きなのはこの写真。

 何というか、愛情が伝わってくるのです。

 この保育園へは、撮影だけで2回足を運んだのですが、実は今日も行っていました。

 2階にある「あおぞらえほんしつ」は4畳ほどの部屋です。

 しかし、この園にとっては大変重要な空間です。

 トップライトがもう少し分かりよいアングルはないだろうかと思っていたのです。

 階段側を見返す。

 真正面から撮ってみる。

 やっぱり、プロが選んだアングルは間違いないなと思いながら、「もりのひみつきち」を再撮影していました。

 このカットは、初めから私の担当です。

 撮影していると、強い日が差してきました。

 向かいにある「あおぞらえほんしつ」をのぞくと、トップライトからの日が落ちていました。

 急いで準備をして再度撮影したのです。

 3回目に、最も良い条件と巡り合うことができました。

 当たり前ですが、写真はその場にいなければ撮れません。

 自分の人生における、ある時間の、ある一瞬を切り取る行為です。

 できればその一瞬を、できるかぎり美しく、できるかぎりドラマティックに切り取りたいものです。

 昨年2月に幕が開いた「たかどの劇場」。私達の出番はひとまず終わりました。

 プロジェクトが終わる時、いつも一抹の寂しさがよぎるものです。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記<</a

これが私の生きる道‐1486‐

 郊外を走っていると、田植えの季節だとわかります。

 温暖で多湿な日本は、放っておくと何かが生えてきます。

 雑草の手入れを最小限にするために考えられたのが水田という手法です。

 苗床といったか、小さな苗がぎっしりとあります。

 植えられてすぐは水面が広く、まるで水盤のようです。

 本日、houzzというサイトで「あちこちでお茶できる家」を取り上げてもらいました。

 「心地よい暮らしを追求する都市型住宅、大阪の家12選」の中の1軒です。

 正直、1番目でなく少しがっかりしていたのですが。

 こちらのクライアント、この時期は田植えでとても忙しく、打合せを1ヵ月くらい空けたことを思い出します。

 立派な家業があるのですが、代々の兼業農家でもあり、この時期は家族総出なのです。

 田植えが始まったということは間もなく梅雨。九州と四国で梅雨入り宣言がありました。

 先週金曜日はトレジャーキッズたかどの保育園へ、追加の撮影に行っていました。

 鯉のぼりも青空の下、気持ちよさそう。

 何とか梅雨までに、一通りの撮影を済ませたかったのです。

 「中庭のある無垢な珪藻土の家」は少し雲がありました。

 それでも粘って、粘って青空に。

 「碧の家」は快晴でした。

 晴れると色がさらに映えるのです。

 日本人として、利休の唱えた「詫び錆び」の精神を理解しているつもりです。

 クライアントに求められなければ、私から原色を使うことはありませんでした。

 しかし、色彩に対して吹っ切れたのは、「あちこちでお茶できる家」を設計してからだと思います。

 スタート当初「生活には沢山の色があるので、まずは背景としての色使いから考えたほうがよいのでは」と言っていました。

 「人は、建築は自由であるべき」と唱えていたにも関わらず、です。

 しかし、ご家族の「大好き」や「本気の夢」を私が止める理由など全くありませんでした。一緒に考え、悩み、幸せの景色を創造できたと思っています。

 この春に撮影した写真が続々と届いてきます。

 それらをまとめ、整理して世間へと発表。そして、自分達の存在意義を問います。

 営業にでる訳でなく、誰かに仕事を紹介して貰う訳でなく、ただこのルーティンを延々と繰り返し、オファーを貰い続けてきました。

 そう考えれば、奇跡的だなと思うことがないでもありません。

 謙虚でありたいと思いますが、意味もなく頭を下げるのは嫌いです。定期的に付き合いがあるから発生する仕事も不要です。

 何故なら、本気で求めてくれるクライアントと仕事をしたなら、そのような仕事はとても出来ないからです。

 この日記もそうですが、どこかで、誰かの目に触れることを信じて、または夢見て、描き、創り、撮り続けます。

 何の担保もありません。しかし、これが私の生きる道だと思っているのです。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
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『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
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