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JAPAN PRIDE‐1682‐

 先日、播磨へ敷地を見に行く機会がありました。

 道程を調べると車で2時間弱ほどでした。

 早めに着いたので世界遺産・姫路城へ寄ってきました。

 前回訪れたのは、2013年の3月。

 大改修の真っ只中で、JIA(日本建築家協会)の例会でその現場を見せて貰ったのです。

 かなり楽しみにしていたのですが撮影はNG。一気にテンションが下がってしまいました。

 姫路城は、姫路駅から真っすぐ北に伸びる、大手前通りの先にあります。

 お濠に掛かる桜門橋を渡り、大手門から城内へ。

 ここでも天守閣は閉鎖中とアナウンスされていました。

 満開の桜の先には、白鷺城の名通り真っ白な天守閣が現れます。

 これだけ白く見えるのは、瓦を固定する漆喰が多く見えているからです。

 漆喰は真っ白ですが、軒の掛かった日本建築なら、壁面の汚れはそれ程でもありません。

 しかし屋根面となると話は別です。

 7年前、工事責任者の方は「どうすればこの白さをキープできるのか、数えきれない程のサンプルを作りました」と言っていました。

 工事を進めながら、現地で様々な調合を試み、それを雨風にさらし実験したのです。

 写真となると、2009年の1月まで更に遡ります。

 Ohanaのクライアントと姫路の写真館を見学に行った時の写真ですが、白さの違いがはっきり分かります。

 白さを維持する為に、多くのエネルギーと技術の粋が結集されていたのです。

 三の丸広場も立ち入りは禁止されていました。

 まさに満開でしたが、人類の道徳感、節度が問われるこの時期です。勿論仕方ありません。

 動物園は開いており、知らなかった若者達のグループが「動物園でも行く~」と言っていました。

 ソーシャルディスタンスという言葉を耳にするようになりましたが、1.8m程の距離確保でお願いします。

 公衆衛生という言葉も、この機会に初めて意識した言葉ですが、人類は何度も感染症の脅威にさらされてきました。

 それらの経験上、6フィート=304.8mm×6=1.8mの距離をとる方が良いということを学んだ訳です。

 古来からある日本の尺貫法で言っても、6尺=303.03mm×6=1.8m。

 フィート(feet)はフット(foot)から来たと言われ、尺は1歩の半分が基準になっていると言われます。

 出所が全く違うのに同じような長さなのが面白いところです。基準ありきと言うよりは、使いやすい数字を探したのではないかと想像しているのです。

 お濠の上で咲く桜。

 何故か2017年のゴールデンウィークに行った、弘前城の桜を思い出しました。

 家族で47都道府県を制覇するぞと、 躍起になっていた頃です。

 隈なく日本を巡ってみて思ったのは、「この国は本当に美しい」ということです。

 明日にも緊急事態宣言が発令されるようです。

 自由に、どこへでも出掛けられる時期が少しでも早くやってくるよう、今こそJAPAN PRIDEを見せる時です。

 変わった格好をしなくても、大きな音でバイクを走らせなくても、全日本国民が、全人類が主役になれるのです。

 私たちは危機に耐え、落ち着いて行動し、被害を最小限に食い止めたんだと孫に、後世に、伝えられる機会を貰いました。

 日本人なら出来るはずです。

 来年のこの時期、晴れ晴れとした気持ちで桜を愛でられるよう、本気の戦いが始まります。

■■■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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【News】

■2月3日 『Houzzの特集記事』「阿倍野の長屋」が取り上げられました
■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
■9月30日発売『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』「回遊できる家」掲載
■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』「住之江の元長屋」再放送
■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました
■4月1日発売『デンタルクリニックデザイン事典vol.1』「さかたファミリー歯科クリニック」掲載
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載されました

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