カテゴリー別アーカイブ: 02 ことば・本

『月刊ハウジング』に「ドタバタ広場のある家」掲載

 今日はゲツモクではありませんが、雑誌の告知です。

 3月25日、本日発売の『月刊ハウジング 05月号』「ドタバタ広場のある家」が掲載されました。

 取材は1月下旬の、1年点検の日にありました。

 ハウジングは今回が初めて。今まで数度オファーを貰ったのですが、なかなか条件が合わなかったのです。

 この住宅情報誌の魅力は、まずは価格にあるかもしれません。500円なのです。

 安いだけでは支持されません。写真、情報量、販売書店の多さも特徴です。

 今回は『ココチイイのは「光と風」が流れる住まい』という特集の、1番目で紹介されています。

 クライアントご家族の協力で、とても楽しそうな、明るい誌面になっていますが、考えてみれば、晴れなかったらどうなったのだろうと思います。

 「プロとは締切があること」と漫画家の浦沢直樹が言っていました。

 雑誌、テレビ関係の人は、いつもこのプレッシャーと向き合っているから、成長のスピードが速いのだと思います。 

 宜しければ是非手に取ってみて下さい。

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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

エルマーの冒険

 昨年のクリスマス、突然子供へプレゼントを頂きました。

 3歳の娘には「シルバニアファミリー」の人形、6歳の長男へは「エルマーの冒険」スゴロクだったのです。

 下の娘は、兄のおもちゃでばかりだったので、人形で遊ぶ姿を見て何というかホッとしたのです。

 それを機に、兄妹ともスゴロクに目覚めました。

 娘はもうひとつルールが分からず、邪魔をしたりもしますが、それでも一緒にしたいものです。

 妻はこのスゴロクに原作があると知り、早速買って来たのです。ヤフーオークションでですが。

 長男にとって、初めて絵本でない「本」でしたが、それこそむさぼるように読み始めました。
 

 内容は少年が竜の子供を助ける冒険物語。

 その地図が巻頭についており、自分も冒険している気分になれるのが楽しいようです。

 友人に聞くと有名な本らしく、やはり絵本から本への変わり目にあるものと言っていました。

 本好きの私としては、全く知らなかったのが恥ずかしいのですが、スゴロクのプレゼントには本当に感謝しています。

 私が読む面白さを知ったのは学研の「ひみつシリーズ」でしたが、絵のない「本」なら「野口英世」の伝記が記憶の一番初めです。

 「良書を読むための条件は、悪書を読まぬことである。人生は短く、時間と力には限りがあるから」-ショーペンハウワー-哲学者

 学生たちの本離れは確実に進んでいると実感しますが、解決策は簡単だと思います。どんな本が面白かったか、人に聞けば良いだけのはず。

 そういう私も、最近読書量が減っています。まず、長く鞄に入っていう「レディ・ジョーカー」を読み終えないといけません。

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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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決断は真昼間に

 昨晩は雨。それもあり、今朝は随分温かく感じました。

 庭の梅もついに満開を迎えました。

 最も寒い時期に咲き始め、雪に降られ、春を迎える前に散っていく。

 この家に引っ越して2年。

 短い付き合いですが、梅とはなんと慎ましい花かと感じます。

 今週の月曜日、ようやく伊東内科クリニックのサイトをUPしました。

 公開する前、まずはクライアントへ下書きを送ります。すると院長から良ければ使って下さいと、写真が届きました。

 11月。紅葉が最盛期を迎えるほんの手前でしょうか。

 赤、橙、緑が大変美しいイロハモミジ。

 共に最も愛されてきた庭木の一つでしょう。

 変化がダイナミックで、散り際が潔いのが愛される理由でしょうか。
 
 2月に入り、プロ野球もすでにキャンプ中。

 最近、野球を見る機会はめっきり減りましたが、シーズンオフにイチローを見るのを楽しみにしています。

 彼の言葉は、いつだって爽快だからです。

 今シーズン(?)観た番組は、コピーライターの糸井重里氏との対談でした。

 2009年春のWBC(ワールド・ベースボール・クラッシク)の話しもしていたので、再放送だったのかもしれません。その中で、こう言っていました。

 僕は「寝ずに考えたんだけど」は信用しないんです。だって、そうでしょう。夜に書いたラブレターなんて翌朝見れないじゃないですか。大事な決断こそ、いつも以上に寝て、お天道様の下で!ですよ。

 ごもっとも!です。夜に仕事を引き延ばしてしまう者としては、耳の痛いところ。今後、大切な決断は必ず午前中にします。

 彼は以前、俳優としてドラマにも出演しました。その理由はこうです。

 野球でも自分がイメージ出来れば、ほぼその通りのパフォーマンスが出来る。演技もイメージさえ出来れば、何とかなると思っていました。

 彼にとって、演技も、野球も大して違いがないのです。それよりはイメージできるかのほうが重要ということです。更に言えば、イメージ出来たことを実現できると信じれるかどうかが、最も大切なことと言えます。

 糸井重里が「これ程質問にまっすぐに答えようとする人を、見たことがない」と言っていました。彼の根底にあるのは、目的に対し誰よりも純粋で真面目だと思うのです。

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前川の言葉

 先々週の2月8日、京都市は京都会館のネーミングライツ(命名権 )を売却したと発表しました。

 相手先は市内にある半導体メーカーの「ローム」で、50年52億円という破格の規模。施設として古くなった会館を改修したいという京都市の思惑と、ロームの地域貢献が一致したとありました。

 そんな事もあり、昨日は京都へ。

 京都会館は京都市左京区、平安神宮も近い岡崎にあります。

 日本の近代建築化に大きく貢献した、前川國男の代表作で、完成は1960年。築50年を超えました。

 疎水沿いに建つその姿は、古めかしく映るかもしれません。

 この日は、ブラスバンド大会があったようで、結構賑わっていました。

 前川の代表作としては、上野の東京文化会館などがあります。

 いずれも鉄筋コンクリート造ですが、その重量感を適切なものにするため、前川は腐心していたと思います。

 木造であるかのような、細やかなデザインが細部に行き届いているのです。

 手摺もRC(鉄筋コンクリート造)ならではの造形を、軽やかに楽しく仕上げられています。

 質感の違う素材の組み合わせも巧み。コルビュジエに師事し、丹下健三を育てた彼の言葉が、私は好きです。

 「建築で一番大切なものは永遠性だよ」

 「人間は、はかない存在である。頼れる確固たる存在が必要だ。それに建築は応える必要がある」
  
 「一本の鋲を用いるにも 一握のセメントを用いるにも 国家を 社会を 農村を思わねばならない」

 「自然は美しいね。なぜだと思う。自らに責任を持っているからだよ」

 ホテルフジタ京都は鴨川沿いに建つ名門ホテルで、同じく近代建築の巨匠、吉村順三の設計です。

 先月末、経営難も有り閉館されるとニュースにありました。今年で40年目。近くで見ると、解体の準備か、バリケードがはられていました。

 対比を書きたいのではありませんが、その建築の運命を決めるのは、根底に流れる哲学が影響すると思います。

 責任を果たすため、懸命に生きるからこそ自然、人は美しいのです。

暮れは元気にご挨拶

 今日で2010年のゲツモク日記も終わり。

 長野県の木曽福島まで来ています。

 弟家族、父と母を合わせた親族11人で3泊4日のスキー旅行。子供達は着いた途端大騒ぎです。

 キリッと引き締まった冬山の空気、白銀の世界。大人でも心躍るもの。ある人からこんな話を聞きました。

 どのあたりから、人は人を信用し始めるのか。「今までに関わった人間のうちで、この人が一番深く関わってくれていると感じた時から」だそうです。

 これは簡単と考えるか、大変と思うのか。勿論前者のはず。

 分かってくれない、信じて貰えないという前に、ただ深く関わるだけで良いのですから。

 来年は、アトリエmを設立して15年目を迎えます。クライアントに求められる、信用される建築家で有りたいと心から願います。そして、そうあれるよう精進したいと思います。

 今年も1年、この日記、または現場日記にお付き合い頂き、本当に有難うございました。

 皆さんにとって、来年も素晴らしい1年となりますよう、心からお祈りしています。

 2010年12月30日 守谷昌紀

コラム 第2章

 『住まいの設計』は扶桑社が出版する住宅雑誌。

 今までには、「光庭の家」「サロンのある家」を掲載して貰いました。

 そのweb版が『住まいの設計プラス』

 こちらでは、4月から「伊東内科クリニック」の現場日記をコラムとして取り上げて貰いました。

 クリニックが先頃竣工したので、編集部から引き続きコラムを書かないかと、オファーを貰ったのです。 

 どの計画にするかは、私が決めて良いと言われ、これから始まる「四丁目の家」にしました。今回は、工事に入る一歩手前。見積り調整から始めてみます。

 TOPページにも告知があり、嬉しい限りですが、何より嬉しいのは、引き続き書かないかと言われたこと。はやり継続は力なりでしょうか。

 計画地が東京なので、現場監理の回数は限られますが、コツコツUPして行くのでまたのぞいてください。

 禅宗のお坊さんは、生活の全てが修行だと考えます。ただし、集中して取り組む、というのが条件。そう考えると、文章を書くことも、物創りの修行であると言えますし、実感もしています。

 今日は12月に入って2日目。今年も最終章に入りました。今年も頑張った、と言えるかはこれからに掛かっています。

 終わりよければ全てよしなのです。

細部に

 甥っ子が幼稚園で竹馬をするらしく、父に頼んでいました。

 弟には竹を買ってくるよう言ったそうですが「なかな買ってこないから、店にある材料で作った」と。

 店とは、実家のガラス屋のこと。厳密に言うと竹馬ではない竹馬です。

 

 以前は、若干つめの甘いところが有りました。

 しかし、孫のものを作るようになり、精度が上がった気がします。

 馬の足先には、馬蹄が付いていました。

 God is in the details 「神は細部に宿る」

 これは、ミース・ファンデルローエが好んで使っていた言葉。

 ミースは、ル・コルビュジエ、フランク・ロイド・ライトと共に、近代建築の三代巨匠と呼ばれる建築家。彼の言葉は想像力を掻き立てます。

 Less is more 「少なきことは豊かなこと」

 言葉自体が「少なき」で、様々な解釈が可能。それこそが、豊かな事とも言えるのです。

 結論に大して意味はありません。しかし、仮説を立て、考えるのは過程であり、意味のあることだと思います。

 「神」を良心と仮定します。良き心、正しい心は、細部、最も複雑で難解な部分に現れてくる。

 これが私の解釈です。

大きな壷の話

 今日は朝から雨。

 雲の高い秋空が一番ですが、時に雨も良いものです。

 5年ほど前に聞いた話を、ふと思い出しました。

 ある人が大勢の前で話をしています。彼は大きな壷を取り出し、その中に野球のボールぐらいの石を入れました。壷の上の方まで入れると、質問しました。

 「もう入らないと思いますか?」

 みんなはうなずきます。すると彼は小石を取り出して、中に入れ始めました。壷をゆすると小石が下に落ち、かなりの小石が入りました。やがて小石が上の方まで入ると、同じ質問をしました。

 「もう入らないと思いますか?」

 今度は、みんなも様子をうかがっています。彼は砂を取り出し、壷の中に入れました。砂が上の方まで入ると、また同じ質問をしました。

 「もう入らないと思いますか?」

 もううなずく人はいません。彼は水を取り出して、壷の中に入れました。水で一杯に入ると、こう言いました。

 「私が言いたかったことが、何だかわかりますか」

 一人が答えました。
 
 「どんなに過密なスケジュールでも、時間を細切れにすることで、さらに有効に使うことができるということでしょうか?」

 彼は、うなずきながら言いました。

 「いい答えですね。でも、そうではありませんす。私が言いたいのは、先に大きな石を入れなければ、後からは入らないということなのです」

 示唆に富んだ話です。重くても、大変でも、最も大切なことから行動します。砂で一杯になってしまう前に。

おもしろく

 今週の初め、LECの人から連絡があり、昨日訪問がありました。

 東京リーガルマインド。資格取得の為の総合学校です。

 京都市立芸大を中心とする、芸術系6大学の週就職支援をしているそうで、用件としては、就職案内をして良いかと、オープンデスク(インターンシップ)を受け入れてくれるか、というものでした。

 京都からは少し遠いですが、共に問題なしと答えました。

 事務所には現在も、鳥取から大学院生がやってきて、オープンデスク研修中です。大阪に就職した、同級生に下宿させて貰いながらの参加。

 それだけあって、やる気は溢れる程あって……であれば良いのですが、なかなかそうはいきません。

 迷い、彷徨いが人生ですから、仕方ありません。それでも少しずつ自分の居場所をみつけ、現在は期間をまっとうしようと頑張っています。

 LECの担当者が言うには、1989年当時の18歳人口は186万人。うち4年制大学に進んだのが24.7%。現在は121万人で、49.1%が大学へ。短大を含めると50%を超えているそうです。

 女子大が共学に変わったり、定員も増加傾向で、全入時代に入っていくそうです。大学の意味合いがどんどん変化していくのです。

 明石家さんまは、内弟子時代に師の笑福亭松之助から「どや、さんま。掃除はオモロイか」と問われ「面白くないです」と答えました。

 すると「そやろ。それをどうやったらオモロク出来るか、考えるのがお前の仕事や」と言われたそうです。

 明石家さんまはこのことを、18歳の時に教えて貰えて良かったと言っていました。

 下は高杉晋作の辞世の句、と言われるもの。

 面白き こともなき世を面白く

 住みなすものは 心なりけり

 心、考え方なのです。

調子

 先月の中ごろ、ジョギングコースに貼り紙を見ました。

 ある店舗のお盆休みについてです。

 休まないのが良いかは別にして、何か意気込みと歯切れの良さを感じました。

 何故か、20年前の冬の日を思い出しました。

 大学時代は、競技スキーに没頭していました。その時は、本気で、関西一、西日本一を、チームの皆で目指していたのです。

 ミーティングの時、弱音を吐く後輩に対してチームメイトが言いました。

 「俺たちのレベルで調子が良いも、悪いもない。単純に実力が足りないだけ。調子が左右するようなレベルにはない」

 こんな季節に聞くと、汗が出てきそうな話しですが、全くその通りだと思います。

 残念ながら、今も全く同じです。調子が左右すること等ありません。