7月10日の日曜日に、(社)日本建築家協会近畿支部が編集した建築家カタログVOL.6が発売されました。
建築家協会は一般的に、JIAと呼ばれます。
カタログということは、私も1つの商品になった訳です。題名は『関西56人の建築家と家をつくる。夢を形にした60のストーリー』。
昨日、堂島アバンザのジュンク堂に寄ると、店頭に並んでいました。作品は「加美の家」。
居室は内外ともコンクリート打ち放し仕上げで、建物と庭の関係にこだわって設計しました。
先日も近くを通った折に見てきましたが、汚れもなく、とても美しい状態に保たれていました。
欧米では、作家性を持つ建築家と、エンジニアとしての建築士は違う職業として区分けされます。
日本ではJIAに「登録建築家制度」というものがあり、私も登録していますが、それらの違いを分かり易く解説してくれるのが、前JIA会長の出江寛氏です。
「建築屋」とは本屋さんや八百屋さん、あるいは政治屋などのように『物』に携わる人。
「建築士」とは教師や弁護士あるいは詐欺師などのように『技術』に携わる人。
「建築家」芸術家とか音楽家など『心』に携わるの人。
設計するという事は広い意味で建築を売っている訳ですから、私は「建築屋」です。私は一級建築士の資格を持っていますから「建築士」でもあります。
そして私は「建築家」と呼ばれていますが、それは私の建築に対する姿勢を見て評価して頂けたものだと思っています。
建築が単に『物』や『技術』のみで終わることなく『心』を込めた物でなければなりません。
さて、この日記の題名には「建築家」と付けています。
誰かがそう呼んでくれたから、加えたのではありません。事務所を始めた時から、そう名乗っています。
出江的美意識からするとNGかもしれませんが、社会的に認知されたら建築家を名乗るなど、悠長なことは考えていなかったのです。