イチローNYへ行く

 7月24日(火)の朝、「イチロー、ヤンキースへ」というニュースが飛び込んできました。

 昨年、連続シーズン200本安打は10年で途切れましたが、ことしは4割に近いような数字を残してくれるのではないか、もしくは本当にイチローは衰えたのか。とても興味を持って見ていました。

 打順が3番になったり、1番になったりというニュースは聞こえてくれど、調子は一向に上がらない様子。ついに……という気持ちもありました。

 火曜日はイチローの会見を見ようと、急いで家に帰りました。

 移籍の理由については会見の通りですが、マリーナーズのファンに深々とお辞儀する姿が心に残りました。
 
 彼の出す結果はいつも痛快で、その言葉も刺激的でした。

 過去に全て過去に掲載したものですが、敬意を持ってイチロー語録をピックアップしてみます。

 「モチベーションが落ちたことは無い」
 「目標を設定して到達してしまうと努力しなくなる。満足は求めることのなかにある」
 「第三者の評価を意識した生き方はしたく無い。自分が納得した生き方をしたい」

 子供達に、私達にも夢を与えてくえます。
 「体がでかいことにそんなに意味はない。僕は見てのとおり、大リーグに入ってしまえば一番ちいちゃい部類。日本では、中間クラスでしたけども、大きな体ではない。そんな体でも、大リーグでこういう記録を作ることができた。これだけは、日本の子供だけではなく、アメリカの子供にも言いたい。

 『自分自身の可能性をつぶさないでほしい』――と。

 あまりにも、大きさに対するあこがれや、強さに対するあこがれが大きすぎて、自分の可能性をつぶしてしまっている人がたくさんいる。そうではなくて、自分自身の持っている能力を生かすこと、それが可能性を広げることにもつながる」

 2004年の年間262安打は世界記録と言って良いでしょう。この記録こそ、イチローが世界一のヒット職人であることを示しています。
 
 彼は、ある番組でこう言っていました。

 「唯一、数字で目標をあげるとすれば、安打数、200本ということになるでしょうか。

 もし打率を目標にすると、この打席は立ちたくない、向かいたくないと言う場面が必ず来ると思います。

 しかし、安打数を目標にすれば、そんな気持ちにはならない。打席に向かいたくなる。いつも楽しく野球が出来る」

 彼のヒットのうち、1/4近くが内野安打。一般的に内野安打とは、打ち取られ、詰まった打球になり、一所懸命走った結果それが安打になったという感じです。

 しかしイチローは、詰まらせてヒットにする技術があると言いました。事実、難しい球はそうやってヒットにしているのです。

 ボールを捉える技術、一塁まで掛け抜けるスピード、共にメジャートップレベル。その彼が、誰もがその感覚を嫌う、詰まった当たりの内野安打までも、積極的に狙っていったなら……

 一本でも多く安打を打つのが目的なら、イチローにとっては当たり前の事なのかもしれません。しかし彼は、世界で初めて、本気で内野安打をも狙った一流打者なのでは、と感じたのです。

 MLBの100年を超える歴史の中で、誰よりも目的に純粋で、楽しく野球をしようと努力したのがイチローだったのでは、と思うのです。

 2009年の春にあった第2回ワールド・ベースボール・クラッシクでは、絶不調に陥ります。それでも最後にはサヨナラ安打で結果を出しました。何故これらの事が達成できたかという記者の問いに

 「重圧には弱いほうだと思います」

 「野球が好きだった事と、常に今がベストだと言える状況で、臨んでいる事が僕の強みでしょうか」

 と答えました。言い訳は絶対にしないという宣言です。大切なのは常に準備。彼こそ真の侍です。最後に、その環境についても再度掲載しておきます。 

 イチローを含めた一流のアスリートが育った環境、親の考え方を書いた本『天才は親が作る』吉井妙子著の内容を要約したものです。

 イチローの父は、小学3年から6年までは毎日一緒に練習し、高校卒業まで欠かさず練習を見に行きっていました。

 中学生の時、イチローは監督からバッティングフォームを矯正する指導を受けます。

 二人でフォームを創り上げてきた父は「バッティングフォームだけは変えないように指導していただけませんか」と監督に願い出ます。

 プロに行ってからも、同じ場面はやってきますが、今度は自らそれを拒否します。その結果2軍に落とされたりもしました。聞き入れていれば現在のイチローは居なかったかもしれません。

 父からはリーダーとしての覚悟、子、イチローからは信念を貫くことの重要性を教えられます。素晴らしきかな鈴木家と一郎。

 彼はその華々しいキャリアをヤンキースで締めくくるつもりでしょうか。どうしても観に行きたくなってきました。
 

 以下はその他語録。

 僕は「寝ずに考えたんだけど」は信用しないんです。だって、そうでしょう。夜に書いたラブレターなんて翌朝見れないじゃないですか。大事な決断こそ、いつも以上に寝て、お天道様の下で!ですよ。

 彼は以前、俳優としてドラマにも出演しました。その理由はこうです。

 野球でも自分がイメージ出来れば、ほぼその通りのパフォーマンスが出来る。演技もイメージさえ出来れば、何とかなると思っていました。

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■■■『大改造!!劇的ビフォーアフター』■■■ 7月8日(日)「匠」として出演しました

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