タグ別アーカイブ: 快走ルート

アドレナリン大量分泌‐1819‐

東京オリンピックが開幕し、今日で6日目。

水泳、卓球混合ダブルス、ソフトボール、柔道、体操、スケートボードと、これまでに見たことのないメダルラッシュが続きます。

サッカーはメキシコ、フランスを撃破。

大谷選手はホームラン王独走と、日々テンションが上がるニュースばかりなのです。

さあ今日も頑張ろうと、10時ごろ会社を出ました。

最近お気に入りの新御堂筋。

通称・新御(しんみ)は、混む道路の代名詞でもあります。

ただ、午前中の北向きはあまり混んでおらず、景色の変化も楽しい快走ルートです。

千里中央あたりまでやってくると、さらに車は減ってきます。

お気に入りの箕面有料道路を抜けると。

もう大阪とは思えない景色が広がっているのです。

リノベーション候補の下見は、なかなかに責任があります。

その物件を購入するのかしないのか、私の意見が大きく影響するのですから。

万全の体調でのぞみたいところですが、実はかなりのバッドコンディションでした。

昨日の夕方、2度目のワクチンを接種。

「元気な人ほど副反応はきついらしい」とは聞いていましたが、まさかこれほどとは。

朝方は38.3℃まで熱が上がっていました。

昨晩、家族が51度目の誕生日を祝ってくれたまでは良かったですが、深夜頃から、まるでインフルエンザに感染したような悪寒が走り出します。

節々は痛いわ、寒いわで、冬用の毛布まで引っ張り出して貰いました。

テンションが低かったりして、クライアントに失礼があってはいけないと思い、先に体調のことを伝えしました。

今日もかなりの暑さでしたが、調査を始めると調子がでてきて、建物の評価や、見るべきポイントを説明して行きます。

昼過ぎに現地を出る頃には、「あれっ、体調悪かったっけ」くらいの感じだったのです。

しかし、会社に向かって車を走らせると、再び倦怠感が襲ってきます。

15時からは、遠方のクライアントとリモート打合せだったので、同じように、まず体調のことを伝えてから、ミーティングをスタートしました。

ところが、始まると全く倦怠感など感じず、気が付けば3時間が経っていました。

次回のアポイントをとり、リモート打合せを終了したのです。

前日あまり寝ていなかったとしても、絶対言わないようにしようと決めたのが35歳くらいだったでしょうか。

言い訳から入ると、絶対に結果が良くなることはありません。

今回のコロナで亡くなった志村けんさんは、遅刻を非常に嫌ったそうです。

その理由を、元お弟子さんが語っていました。

遅刻をすると「すみません」という謝罪から一日が始まってしまう。一日がマイナスから始まってしまうことを、志村さんは最も嫌った。

どちらの話しも頭をよぎったのですが、それなりの副反応だったので伝えてしまいました。結論で言うとやはり不要だったと思います。

ボクシング選手が、試合中にパンチを貰っても痛くないのは、アドレナリンが分泌されるからだと言います。

クライアントとの打合せは、私にとっては全く同じ。多量のアドレナリンが分泌されるのだと思います。

■■■1月27日 『Best of Houzz 2021』を「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【News】
■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■9月11日発売『リフォームデザイン2020』に「回遊できる家」掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

◆メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

バイバイする木‐1803‐

 梅雨の合間というよりは、晴れの合間の梅雨といった感じです。 

 郊外の現場から移動しますが、カーナビが普及するまでは「抜け道マップ」にお世話になりました。

 こんな道路は「快走ルート」と表記されていたはずです。 

 道端に咲くマツバギクは、日の光を浴びてキラキラと。

 写真ではそこまで伝わらないのですが、まるで天使の輪のようでした。

 野花は語らぬところに美しさがあるものです。

人は人であり
草は草であり
松は松であり
椎は椎であり
おのおの栄えあるすがたを見せる
進歩というような言葉にだまされない
懸命に 無意識になるほど懸命に
各各自らを生きている

木と草と人と栄えを異にする
木と草はうごかず 人はうごく
しかし うごかぬところへ行くためにうごくのだ
木と草には天国のおもかげがある
もううごかなくてもいいという
その事だけでも天国のおもかげをあらわしているといえる
-八木重吉- 詩人 「万象」より

 八木重吉は、昭和初期に29歳の若さで没した自然派の詩人です。

 現在の筑波大を出ると、御影師範学校で英語教師として教鞭をとりました。

 第一詩集『貧しき信徒』は「野菊社」から出版されましたが、結核に倒れた4ヵ月後のことでした。

 ゴールデンウィークに池原ダムへ行った時のこと。

 何度も立ち止まって見たのですが、どうみても木が自分で葉を振っているのです。

 数枚の葉だけが、まるで「バイバイ」をしているように。

 食虫植物もあるので、それほど珍しいことではないのかもしれませんが、少しの間、この木を眺めていました。

 「万象」の中に「木と草はうごかず 人はうごく しかし うごかぬところへ行くためにうごくのだ」とあります。

 動かぬところへ行くまでの過程が人生。

 懸命に、無意識になるほど懸命に生きれているのだろうか……

 四十にして惑わずのはずが、五十にして反省ばかりの毎日です。

 しかし反省だけしていても変化は起りません。

 動かぬ木が動くくらいですから、駄目なところは今すぐ「バイバイ さようなら」です。

■■■1月27日 『Best of Houzz 2021』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞 

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■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

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