タグ別アーカイブ: 大浦天主堂

舌>鼻>目>耳>皮膚‐1950‐

つい先日まで30℃あった気温が、20℃を下回る日もでてきました。

稲刈りを終えた田に伸びる影も、日に日に長くなってきます。

秋は秋で色々な花が咲きます。

これらは菊系の花でしょうか。

こういった紫の尖った花も結構見かけます。

先週あたりから、街を走っているとキンモクセイの香りに気付くようになりました。

この時期になると、「ここにも植わってたのね」とつぶやきたくなるくらい、あちこちに植わっていることに気付かされます。

盛りの頃は、むせるほどの匂いに街が包まれるのです。

そのキンモクセイもそろそろ終わりでしょうか。

50歳を過ぎ、老眼で小さい文字が見え難くなってきます。

祖父母がそうだったように、いずれは耳も衰えてくるのでしょう。

しかし、鼻が衰えたという声はあまり聞きません。

2015年のシルバーウィークは、北九州を旅しました。

当時は、何とか家族で47都道府県制覇をと、長期休暇は仕事のように遠出していました。

佐賀の吉野ケ里遺跡は、季節的にも最高の景色でした。

北九州の中でも、坂の街・長崎が一番好きです。

丁度、軍艦島が世界遺産に登録された頃だったと思います。

夜の街も堪能し、近くのホテルに戻ったのです。

川沿いの道を抜けた先にあった気がするので、このホテルの近くだったと思います。

普段、ハズレの話はあまり書きませんが、そのホテルは臭いが強烈でした。

中国資本が入っているようで、内装が中国趣味なのは構いませんが、何か強烈な香辛料のような臭いがするのです。

エントランス、エレベーターの中、そして客室の中も……

上層階で、眺めがよいのだけが救いでした。

この臭いの中で寝れるのかなと心配していたら、旅の疲れからぐっすりでした。

鼻は慣れる五感と言いますから、よく出来たものです。

佐賀、長崎、平戸、佐世保、唐津、小倉などを回りましたが、「呼子のイカ」は素晴らしく美味しかったです。

今はイカをあまり喜ばない長男も、バクバク食べています。

ゲソの天ぷらは言うに及ばずでした。

鼻とともに、舌が衰えたという話もあまり聞きません。

もし、五感の中で衰えて欲しくない順番を付けるなら、こんな感じでしょうか。

味覚>嗅覚>視覚>聴覚>触覚

こうして並べてみると、「神さま有難う!」と言いたくなりました。

何も衰えないのが無理とするなら、まさにこの順番が一番です。

また遠出して美味しいものを食べに行きたい!

今週も頑張って働きます。

■■5月13日『住まいの設計6月号』「おいでよ House」掲載

■6月16日 『ESSE-online』「おいでよ House」掲載

■ 『ESSE-online』にコラム連載

10月11日「テレワーク時代の間取り」
9月18日「冷蔵庫の位置」
6月18日「シンボルツリー」
6月5日「擁壁のある土地」
4月11日「リビング学習」
2月27日「照明計画」
2月14日「屋根裏部屋」
2月1日「アウトドアリビング」
1月4日「土間収納」
12月6日「キッチン・パントリー」

■■1月6日『Best of Houzz 2022』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

■6月11日『homify』の特集記事に「R Grey」掲載
■1月8日『homify』の特集記事に「光庭の家」掲載
■1月7日『homify』の特集記事に「白馬の山小屋」掲載

メディア掲載情報

太陽に罪はない‐1503‐

 ひとこと目には「暑い暑い」と言ってしまいます。

 この夏の日射は容赦ありません。

 私は夏大好き、晴れ大好きですが、今朝の曇り空にはややほっとしました。

 自転車の反射板がプリズムの役割を果たし、美しい虹色を見せてくれました。

 こうしてみると、夏の日差しも少しは涼やかでしょうか。太陽は生命の源で、何の罪もありませんが。

 京セラ名誉会長の稲盛和夫さんから、経営を学ぶ場が「盛和塾」

 私は2007年に入塾しました。

 人生にとって、経営者にとって、最も大切なのは「考え方」と教えて貰いました。

 稲盛さんの著書、「成功への情熱」の中に、以下のような言葉があります。

 「強さ」の秘訣のひとつは、完全に客観的でいる勇気を持つことです。もうひとつは、個人の感情を上回る強い信念を持って、自分自身の能力を信じることです。

 繰り返し読んでいる本ですが、ハッとします。

 先日世界遺産に指定された、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を思います。

 私の大好きな坂の街、長崎。2015年9月に訪れました。

 この年の7月、明治日本の産業革命遺産が世界遺産に登録されました。

 軍艦島等と共にグラバー邸も登録されています。

 大浦天主堂は今回の登録で、現在は壁が真っ白に塗られているよう。

 この旅では、高倉健の最後の映画となった「あなた」の舞台、平戸もまわることにしていました。

 薄香漁港がその撮影現場です。

 集落内は、ひっそりとしていました。

 初めて訪れたひなびた漁村に、強いノスタルジーを抱くのはなぜなのでしょう。

 そのまま、平戸ザビエル記念教会も訪ねました。

 その色使いは、南欧の雰囲気も感じさせます。

 日本ではないような空気感さえあるのです。

 強い信念という意味においては、信仰ほど強いものはありません。

 キリスト教が禁じられた260年の間、それらを守るために、踏絵で命を落とした人が実際に居たのです。それはごく普通の市井の方々だったはずです。

 それを思うと、どのくらいの信念を持っているのかと、自分に問わざるを得ません。

 1984年、稲盛さんが50歳の時に通信事業が自由化されるという機会がやってきます。これを「100年に一度のチャンス」と捉え、第二電電(現KDDI)創業に乗り出しました。

 当時、セラミックの世界では知られた存在であったものの、通信事業という全く門外漢の仕事で成功するとは誰も考えていませんでした。

 京セラが成功したのは、稲盛さんの技術が優秀だったからとか、時流に乗っただけとか言われるけれどもそうではない。フィロソフィ(哲学)があったからなのだと言います。

 通信について何も知らない私が、哲学ひとつで事業を成功させれば、経営にどれだけ哲学が大切かということを証明できると思うと考えたそうです。

 その後、鉄道網をもつ会社、高速道路をもつ会社も参入してきました。

 自社のもつ全国規模の施設を利用し、通信網を敷けば良い他社と比べて、京セラを中心とした第二電電は何のインフラも持っていません。

 山の頂上にパラボナアンテナをこつこつと建てていくしかありませんでした。どう考ても、初期投資の金額が違いするぎるので、勝ち目などないはずです。
 
 しかし、現在まで残っているのは第二電電(現KDDI)だけです。

 78歳の時には、経営破綻したJALを、政府からの強い要請を受けて率いることになります。そして、2年で世界最高収益を上げる航空会社へと変貌させました。

 よく知るとは言わないまでも、真近で拝見する限り、身長は高いものの、ごく普通の方です。

 それが、奇跡のようなことを成し遂げて行きます。

 稲盛さんは、「人として何が正しいのか」それだけを考えてきたと言います。

 これらの結果は、正しい考え方があったからこそ、成し得たものなのです。

 正義、公平、公正、誠実、勇気、博愛、勤勉、謙虚。それを実践するだけで良いと。

 人は機械ではないので、スイッチひとつで切り替えることはできません。

 繰り返しそう在りたいと願い、行動を繰り返すしかありません。

 この暑い時に何を力んでいるんだと言われそうですが、「個人の感情を上回る強い信念」という言葉に、そんなことを思います。

 人は弱いもので、つい不平、不満を口にしてしまいます。しかし、太陽に罪はないのです。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「羽曳野の家」放映

■■■『住まいの設計05・06月号』3月20日発売に「羽曳野の家」掲載

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

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【Events】

■4月1日(日)「トレジャーキッズたかどの保育園」開園
■3月31日「R Grey」満室となりました
 大阪市平野区平野西5-6-24
「さかたファミリー歯科クリニック」7月26日 OPEN
枚方市津田西町1-24-8

【News】
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売に「松虫の長家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載

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