いつもと違う道で会社へ向かっていると、何か違和感が。
分譲地ができたてのようです。
ここは確か……
奥山牧場だったところ。
住宅地の真ん中に牛を飼っている牧場があったのです。
ときどきのぞいていたのですが、一番新しい写真は2017年9月のものでした。
もし書くなら、あることを書かざるを得ないので、ここで詳しく書いたことはないはずです。
入口からのぞくと、いつ行っても愛らしい目でこちらを見つめてくれるのです。
一番古い写真は2009年8月でした。
長男が4歳の頃なので、一緒に見に行ったのだと思います。
ネットで探してみると、大阪市内最後の酪農家で、堺に引越したようです。
大阪市内唯一の酪農家が、堺市内の酪農団地への移転を決めた。長年、住宅街で乳牛を飼養してきたが、規模拡大とともに牛にとってのより良い環境を求めての決断。全国で事業承継が課題となる中で親子で家業を守り、移転後は頭数を1.5倍にするなど「希望の持てる場所」。これまでの地域への感謝とともに、次代の担い手は酪農経営の明日を見据える。
市内で酪農を営むのは、奥山牧場(平野区)の代表、奥山雅則さん(61)と長男の恭平さん(30)。現在は乳牛を50頭を飼養し、年間約400トンを出荷している。
飼料も工夫し、近隣の食品工場の食品残さを飼料に活用するなど、経験を生かした高い乳質も評価されている。移転は6月を予定し、計画では84頭に拡大する方針だ。
最後に寄った半年後には引越していました。
市内に暮らし、すぐ近所で牛を見れることはそうないでしょう。
愛くるしいうるんだ瞳をみるていると、何とも癒されます。
ただ、済んだことなので書きますが、勿論臭い!
私の家からは1km程離れているので、流石に届きませんが、風向きによっては数百メートル離れていても、あの独特の臭いが漂ってきます。
建築基準法では、用途地域によって建築可能な建物の種類が決められています。
あの場所に牛舎を建ててよいか、などの細かいことを調べたことはありませんが、ちょっとKYかな(古い?)、とは思っていました。
テレビ電話での打合せが増えました。
夏のこの時期、クライアントのお宅に伺う際は、やはり多少のエチケットは必要です。
しかし画像から匂い(臭いではない)は伝わらないので、気が楽と言えば楽。しかし、リアリティがないと言えばリアリティがない。
先輩の車の芳香剤の香り。
冬と春の変わり目の朝の匂い。
ある香水の匂い。
匂いは一瞬で記憶を引き戻す、最も強いスイッチです。
奥山牧場の臭いが懐かしいとは言いませんが、これで平野区も無味無臭の都会となりました。
一番思うのは、それを許容していた近隣の人達が凄い、ということです。
先にあったんだからしょうがない。そういう考え方が昭和の日本にはあったのです。
■■■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に
巻頭インタビューが掲載されました
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【News】
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■2月13日 『Best of Houzz』を「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
■2月3日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』で「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
■9月30日発売『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』に「回遊できる家」掲載
■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』で「住之江の元長屋」再放送
■「トレジャーキッズたかどの保育園」が
地域情報サイトに掲載
■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました