昨日の日曜日は、絶好の撮影日和。
近鉄石切駅あたりから見た空は、全く雲の無い快晴でした。
四代住み継ぐ「薪ストーブのある入母屋の家〈リノベーション〉」の撮影だったのです。
予定日の天候が悪かったり、コロナの感染拡大と重なったりと、2度の延期を経て実現しました。
常緑ヤマボウシが紅葉し、明るい庭のタイルと青空に映えています。
軒が深いので、玄関扉は無垢のナラ材で製作しました。
素材の選択にはかなりこだわっています。
室内の壁は全て漆喰塗りで、床は無垢のナラ材です。
そこに薪ストーブとステンレスのキッチンが、キリッとアクセントになっています。
司令塔のような位置にあるのがこのキッチンです。
中庭を望む配置としましたが、ここからの景色が一番よいとのこと。
奥さんに「普段使うキッチンや、お風呂にこだわってとても良かった」と言ってもらいました。
洗面脱衣にある、メジャーリーグのロッカーをイメージしたクローゼットです。
その横に洗面。
そして浴室が続きます。
鋳物ホーローのバスタブと大判タイルが優雅な空間を演出してくれるのです。
芝生の手入れは意外に簡単ではありません。
それで、ある程度面積を抑えましょうとなりました。
それも功を奏したのか、青々と根付いています。
その奥にあるのは砂場。
お子さんが大きくなれば、家庭菜園としても使えるよう考えました。
屋根裏に続く通路は橋のような空間です。
トップライトからの光が、建物中央の一番暗い場所を照らしてくれるのです。
屋根裏空間も、子供さんが小さい間は遊び場に最適なはずです。
昼の部の撮影を終えたのが13時頃で、17時前に再訪しました。
夕景の撮影がスタートです。
スロープにはアッパーライトも備え、視認性を高めています。
夜は照明を暗めにすると、山小屋のような趣になるそうです。
薪ストーブに火が入る季節は、なお雰囲気があるでしょう。
こちらの計画は、2018年の10月にスタートしました。
総打合せ回数45回、現場打合せは22回。
紆余曲折あり、ここに来るまでに4年の歳月が経過しました。
計画がスタートした時には2歳前だったお子さんが来年は小学生。本当に時が経つのは早いものです。
ただ、ご家族の成長をつぶさに見せて頂いたことで、多くのことを設計に織り込むことが出来たと思っています。
4年に及ぶ物語はここに完結しました。
その時間が、空間の密度に現れていると思うのは私だけなのか、そうではないのか……
それはまた世の中が判断してくれるはずです。
仕事に終わりはあるようで、やはり無いものだと思うのです。
■■5月13日『住まいの設計6月号』に「おいでよ House」掲載
■6月16日 『ESSE-online』に「おいでよ House」掲載
■ 『ESSE-online』にコラム連載
10月11日「テレワーク時代の間取り」
9月18日「冷蔵庫の位置」
6月18日「シンボルツリー」
6月5日「擁壁のある土地」
4月11日「リビング学習」
2月27日「照明計画」
2月14日「屋根裏部屋」
2月1日「アウトドアリビング」
1月4日「土間収納」
12月6日「キッチン・パントリー」
■■1月6日『Best of Houzz 2022』を「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
■6月11日『homify』の特集記事に「R Grey」掲載
■1月8日『homify』の特集記事に「光庭の家」掲載
■1月7日『homify』の特集記事に「白馬の山小屋」掲載
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