タグ別アーカイブ: 土手上

ブラモリタニ‐1744‐

 ドラマ「3年B組金八先生」のオープニングは、荒川の土手上だったと思います。

 土手の上は景色が開け、とても気持ちが良いので好んで使います。

 大和川南の土手を東に走って行くと、石川との分岐点にぶつかります。

 ジオラマを見ると、生駒山と金剛山地の間を縫うように大阪平野に流れ込んでいるのが良く分かります。

 このあたりが柏原市(かしわらし)。

 先月ブドウを買いに来てから、本当に地形が面白いので時々ブラブラ寄っているのです。

 石川の手前で川の北側に渡ると、今度は土手下の道になります。

 近鉄電車では最も古く、1898年(明治31)年には開通していたという道明寺線をくぐると、再び土手上に。

 そのまま東へ走ると、リビエールホールと柏原市役所が見えてきました。

 ここで大和川は大きく南へカーブしています。

 先のジオラマ写真には、薄い水色で旧大和川の流れが示されています。

 功労者と言われる、中甚兵衛の像が建っている所がその交点。

 北に伸びるこの水路が旧大和川の名残なのです。

 すぐ北の丘陵地から眺めると、南に広がる古市古墳群が一望に見渡せます。

 遠くから見えている白い建物。すぐ近くに迫ってきました。

 こちらの調査はまたの機会にします。

 ジオラマは「柏原市立歴史資料館」で撮ったものでした。

 この資料館は殆どが実物展示。

 駐車場も有って無料です。

 館の方は質問にも気軽に応えてくれました。

近くに美しい竹林もあり見応え十分。かなりお勧めしておきます。

 これまでにも大和川の付け替え工事のことを取り上げたことがありました。

 いくつか理解が間違っていたことも分かりました。

 川の付け替えという大事業ですから、賛成と反対は真っ二つです。

 土地が川になってしまうエリアは勿論反対。

 氾濫がなくなる湿地帯は勿論賛成。これらの湿地は後に新田となります。

 銅像となった中甚兵衛ですが、柏原市のwebサイトでは彼をヒーロー扱いすべきではないという論調で、評価が分かれているのは面白いところです。

 しかし実際に工事現場のリーダーとして働いたようですから、功績があったのは間違いないようです。

 付け替え工事という大事業完成の翌年には仏門に入り、91歳の天寿を全うしたとするサイトもありました。

 朝のジョギング帰りに、時々会う近所の方が居ます。

 品のある方で、少しだけ会話を交わすのです。

 「お元気ですねえ」と挨拶すると「もう87歳だから、ボチボチやわ」と。

 まだ働いておられるとのことで「素晴らしい!」と言うと、「何も素晴らしいことないよ」と笑って駅へと向かって行かれました。

 流石に歩みはかなりゆっくりになりましたが、それでもかくしゃくとしたものです。

 バイデン新大統領は78歳。ブラタモリのタモリさんは75歳。

 元気だから働けるのか、働くから元気なのか。どちらもあるでしょう。

 叶わぬ夢だと思いますが、タモリさんが引退する時に、あの番組を譲ってくれないかしらと思います。

 万にひとつも無いと思いますが、その時はブラモリタニです。

 土地や街のことを紐解きながらブラブラ歩くのは最高の楽しみなのです。

■■■9月11日発売『リフォームデザイン2020』「回遊できる家」掲載
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【News】
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に巻頭インタビュー掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

風向き変わる‐1696‐

 例えば車で出掛けるとして、目的地に向かうルートは無限にあります。

 ①ナビが勧めてくるルート、②自分が一番早いと思うルート、③走っていて気持ちのよいルート。

 大きく分けると、この三択くらいでしょうか。

 土手上や、阪神高速湾岸線あたりが私にとっての③にあたります。

 少し車を停めてみました。

 何の穂でしょうか。

 風が吹くと緩やかにしなり、目に風を感じさせてくれます。

 風がこれ程心地よいものかと、ひと時立ち尽くしてしまうのです。

 今年から中学生となった娘ですが、今日が初登校でした。

 短縮された入学式から1ヵ月半。多くの新入生と同様、沢山の不安を抱えていたと思いますが、何とかここまできました。

 この非常事態宣言中、大阪だけが唯一エンゲル係数が上がったという記事を見たような……

 「勤勉」「質素」「人のために尽くす」は百田尚樹さんの『海賊と呼ばれた男』に出てきた言葉。

 我が家も質素を旨としていますが、日曜日の夕食だけはちょっと別枠です。

 唯一子供と一緒に食べる食事で、何とか盛り上げていかなければなりません。

 家焼肉、しゃぶしゃぶ、野外焼肉、そして手巻き寿司。

 手巻き寿司は、ウニこそ不評でしたが肉巻きは長男に好評でした。

 バラ肉をちょっと炒めて、アサツキとポン酢で。

 そのまま食べても美味しいので、巻いても美味しいに決まっているのですが。

 そろろそネタが切れてきたので、子供に聞くと「タコパ!」と。

 その手がありました。

 これなら若干エンゲル係数を引き下げてくれるかもしれません。

 大阪人たるもの、タコ焼きくらい上手にクルクルできなければモグリと疑われます。

 皆腕を上げてきました。

 「ブタ焼き」なるメニューも考えてみました。

 目的にたどり着くルートは無限にあると書きました。

 反対の言い方をすれば、目的さえ決めてしまえば、達成したも同じです。

 知恵を絞りながら、そこに向かって手を打ち続けることができるからです。

 バブル崩壊後の不況、消費税UPを2回、リーマンショックを経験しましたが、幸いにも私自身が不況と感じたことはありませんでした。

 しかし、アフターコロナと言われる時代も、同じようにオファーがあるという保証はありません。

 しかしこの仕事で生き、スタッフの雇用を守りたいなら、そう決める他ありません。目的さえ決まれば、ルートは無限にあるはずなのです。

 風薫る五月。

 ここ数日の動向を見ていると、薫風が全てを吹き飛ばしてくれるかもと、期待せずには居れません。

 世間に吹く風は、確実に向きが変わったと思うのです。

A photograph is wonderful.

2012年5月 石川/千里浜なぎさドライブウェイ

■■■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行
巻頭インタビューが掲載されました

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■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
■2月3日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
■9月30日発売『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』「回遊できる家」掲載
■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』「住之江の元長屋」再放送
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

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