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僕は独りじゃなかった‐1713‐

 大阪で暮らして半世紀。

 それでも知らない街がまだまだあります。

 敷地調査に向かう途中、「今里」の交差点を通りました。

 あの五叉路の大きな交差点です。

 交差点の景色も広い!

 ちょっと爽快なくらいです。

 私は千日前通りを東から入ったのですが、その手前で見つけました。

  「そばの住吉 中華そば」

 看板が、その味を担保してくれているかのよう。

 控えめに「高井田ラーメン」と言う文字も見えました。

 このあたり出身の方が、凄く美味しいと言っていた老舗ラーメン店なのだと思います。

 特にラーメン好きでない、いえ正確に言えば、美味しいに決まっているので、辞められなくなっては大変と、あえて食べないようにしている私でも、入ってみたくなる店構えでした。

 更に西へと進むと、とてつもなく大きい煙突?

 地下鉄の換気口でしょうか。

 「今里ロータリー」という呼び方は、昔はチンチン電車の終着駅があって、ロータリーになっていた名残なんですよ、と地元の方が教えてくれました。

 今里は、もっとじっくり訪れてみたい、ディープ大阪な街だったのです。

 世の中には色々なwebサイトがありますが、建築家を集めたサイトも結構あります。

 そのうちのひとつが『homify』

 ドイツ発で、世界規模のサイトです。

 立ち上がってすぐの頃、ドイツから「登録して貰えませんか?」と電話がありました。

 こちらのサイトでは、常に上位に表示して貰っていますが、更に上に表示もあります。

 こちらは「Ad」と小さくマークが入っているので、広告です。

 それがあまり分からなくしているのは、ビジネスとしては理解できます。

 ただ、私はこの類の広告料は払ったことがありません。

 それでも、上位に表示されるのは「レビュー」と言われる、感想が沢山入っているからのはずです。

 アメリカ発の、『houzz』というサイトもあります。

 こちらは「大阪の建築家」というカテゴリーで20番目くらいでしょうか?

 『houzz』は住宅専門のサイトで、12名のクライアントがレビューをつけてくれたおかげで、何とかこの位置に居れるのです。

 少し前までは、5番目より下に下がったことは無かったのですが、同じような話で「ad」というマークが入っている会社が上位に入ります。

 そのマークがあるものは別扱いなので、2度、3度と掲載されるよう。

 広告料を払っていない会社としては3番目くらいでしょうか。上にあるのは、より「レビュー」が多い会社です。

 当社のwebサイトは、本当に頑張ってくれるので、建築家関係のサイトが立ち上がるとき、先方からオファーが無かったことは無いと思います。

 登録数が少ないときには、客寄せパンダが必要なので直接アプローチがくる。登録数が増えれば、有料広告を打ちませんかとアプローチがある。

 先方の話も分からなくはないのですが「では、初めに協力して差し上げた恩は、無かったことになってる」という気持ちも間違いなくあるのです。

 それはそれで癪なので、『うえだクリニック』の院長に「できればレビューをお願いできないでしょうか?」とメールしました。

 そのレビューが、本当に心から嬉しいものでした。

アトリエm、守谷さんを知ったのは、クリニックを新築し移転するため、インターネットでクリニックの建築経験がある建築家を検索しているときでした。 今まで、自宅の建築、クリニック開院時のテナント内装工事と大規模改装の計3回建築に携わり、その都度、違う設計士の方とご一緒させていただきましたが、次回もお願いしたいと思うことがなく、今回のクリニック建築の依頼先に悩んでいました。 そんな時、インターネットで検索していて目が留まったのが、アトリエmさんのHPにある「ゲツモク日記」でした。長年にわたり、月曜と木曜の週に二回、日記を書き続けるのは簡単にできることではありません。内容も機知に富み、守谷さんの人柄もにじみ出ています。これを見て、この方に会って話を聞いてみたいと思い、連絡して事務所を訪れました。 最初の訪問時に、なぜアトリエmに目が留まったかを聞かれ、「ゲツモク日記の継続力と内容から見えてくる人柄」と答え、「作品ではないんですね…」とガクッとされたことが昨日のように思い出されます。(もちろん、作品も魅力的だったのでオファーしました!) その後の定例のミーティングで、施主(私)の生い立ちから現状、仕事、家庭、趣味嗜好など、一見建築とは関係ないようなことまでお話しし、私や私のクリニックに対する思いを十二分に問診?されました。(これが設計の細かなところに反映されてきます) アトリエmや現場での打ち合わせは数十回、200時間は優に超えたと思いますが、あっという間でした。 設計の段階では、こちらの希望を第一に、できることできないことを教えていただき、そして、様々なプランやアイデアを提案していただきました。また、建築はコストとの戦いですが、設備等の価格の調整提案も様々なアドバイスをいただきながら一緒に考えていただけます。 設計から施工期間まで、次々と生じる問題点にも適切に対応していただき、消費税増税が決まっていたため、かなりタイトなスケジュールの中、クリニックの建物はもちろん、MRIやCT等の医療機器に関する特殊な設計・施工管理も、きっちりとしていただけました。 おかげさまで、令和1年9月、綱渡りのようなタイトなタイムスケジュールの中、無事にクリニックをリニューアルオープンでき、患者さんやスタッフからも好評をいただいています。 もうすぐ、移転してから1年になります。今振り返っても、忙しかったですが、楽しく有意義な時間でした。 10年後ぐらいに自宅のリノベーション又は建て替えを考えているので、その際には、是非、守谷さんにお願いしたいと思っております。

 友人ができても、こちらの熱量が上がれば上がるほど、最終的に友人は去って行きました。

 少しでも良くなって欲しい、少しでも成長したいという純粋な気持ちだったと思っていますが、そんなことを友達には求めていなかったのだと思います。

 リラックスして、楽しい話をできるほうが良いのだということも分かります。

 多分私は、しんどい人間なのです。

 そんな私が、どれだけ熱を込めても、トップギアに入れて話しをしても、全て受け止めてくれるのはクライアントだけでした。

 若い頃、彼女を除いては、生涯孤独なんだろうと思っていました。

 しかし「仕事」という島には、私の話を本気で聞いてくれる、もっと言えば、お代を払ってでも聞いてくれる方が居てくれたのです。

 クライアントとの関係が無かったなら、私の人生はどうなっていたんだろうと思います。

 よって、クライアントはクライアントであり恩人です。いつも、命以外の全てを捧げる覚悟をしています。

 今回は、機知に富んだ内容とは程遠い内容でした。

 それでも、本当に思っていること以外書きたくありません。暑い夏が始まるので、時には直球ど真ん中も投げてみたくなったのです。

 今日は海の日。

 こんなことを書きながらも、湖にやってきました。この話はまた来週に。

■■■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行
巻頭インタビューが掲載されました

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【News】
■5月16日『homify』(英語)の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
■2月3日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
■9月30日発売『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』「回遊できる家」掲載
■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』「住之江の元長屋」再放送
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記